「打倒!小1の壁クエスト」第5話。予想外の展開。えっ、実は結構、あれなんじゃ?

 学童保育運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。子どもの育ちを支える学童保育、保護者の安定した生活を支える学童保育、そして社会を支える学童保育を支援する「学童保育運営支援」の重要性と必要性、学童保育のあらゆる問題の解決を訴えています。

 「打倒!小1の壁」クエストです。主人公は、来春にお子さんが新1年生となるご夫婦、学童保育は、何やらとても大変なところのよう。というか、世間の感覚とはズレてるかもしれない?と思い始めた勇者ママと勇者パパです。

 ~打倒!小1の壁クエスト~第5話:予想外の展開!えっ、学童保育所って、実は結構、あれなんじゃ?

(前回までのあらすじ)少しでも学童保育の情報を知りたくて学童保育所に行ってみたら、なんだかつれない対応。でも子どもたちが明るかったのは良かった。学童保育は、ホスピタリティがちょっと足りないことも目の当たりにしました。どうする学童、どうなる学童?

勇者ママ「もうすぐ、入所申請書がネットで公開されるから、すぐにダウンロードして、必要事項を記入して提出しなきゃね」
勇者パパ「準備する書類は他にあるのかな?まあ、申請書と一緒に説明書も取り込めばいいね」
勇者ママ「それまでに、ネットでいろいろ調べておいてね。学童に入れなかったら大変なことになるんだから!」

 勇者ママの指示どおり、勇者パパは仕事の合間や、帰宅してからの時間を使って、ネットでいろいろと情報収集をしました。すると、住んでいる自治体は今年の春も待機児童を十数人単位で出していることが分かりました。でも、それがどこの小学校の学童保育所なのかまでは、分かりません。気になります。また、学童の開所時間についても、「平日:放課後から午後6時(延長受入あり、最大午後7時)」と書いてあるのも、気になりました。

勇者パパ「午後6時で閉まるとしても、延長で午後7時までなら、なんとかなるかな」
勇者ママ「保育所は午後6時半までが保育標準時間だったわね。それから7時まで延長だから、似たような仕組みなのね、学童も」
勇者パパ「ということは保育料はどうなのかな」
勇者ママ「ネットでは1万2000円ってあるわ!年間、なわけないわよね。月に1万2000円もかかるの?」
勇者パパ「結構かかるんだね。ネット情報だと、8000円ぐらいの料金の地域もあるみたいだけど」

 さていよいよ入所申請書の公表日となりました。(なお読者の皆さんへ。自治体のホームページや広報紙、または利用されている保育所等で、学童保育についての入所関係情報が掲載されることが多いですから、秋になったら必ずチェックしましょう)

 さっそく資料をダウンロードした2人。何々、申請書に説明書、あとは「就労証明書」か。これは勤め先に出して書いてもらわないといけないね、時間がかかるね、と、お互いに必要な分を印刷しました。
勇者ママ「就労証明書を会社に書いてもらってからじゃないと、提出できないわね。それまでは説明書をしっかり読んでおいてね」
勇者パパ「はいはい。とりあえず、提出期限はチェック。12月8日までだってさ。12月末じゃないんだ。結構短いね。学童保育って、利用する側の立場を考えて提出期限などを決めているようには思えないね。なんていうか、殿様商売っていうかさ」
勇者ママ「それが、ハギが言っていたホスピタリティの問題ね。まあ、2か月は期間があるから、早めに準備をすれば間に合うけど、忙しい家庭だと、なかなか大変かもね」

 というわけで、説明書を読んでいた2人。やはり気になるのは、開所時間帯と毎月の料金。あと「おやつ代として毎月2500円」と、「保護者会費:別途」という記述でした。1万2000円とは別に必要なようです。そのあたり、事前に確認しておきたいなと思いました。あと、できればしっかりと様子を見学しておきたいなとも。
勇者ママ「こんど、パパが休みを取って、子どもたちがいる時間帯に見学させてもらいましょう。事前に予約をすれば大丈夫だとハギは言っていたから」
勇者パパ「そうだね。申し込みの前後になってもいいから、見ておきたいね」

 数日後。一度、そっけない対応をされた運営会社の本部に勇者ママが改めて電話をして、来春入所を考えていることと、参考にしたいので様子を見学したいと相談してみることにしました。すると、こんどは打って変わって「見学ですね、大丈夫ですよ。入所を検討しているクラブに直接、電話をして日程を相談してくださいね。細かいことは、こちら本部で対応させていただくので、疑問点がございましたらいつでもお問い合わせください」と丁寧に案内されて、ちょっとびっくり。とりあえず、学童保育所のちゃんとした様子だけを確認しておきたいと、すぐに入所したい学童保育所に電話を入れ、夫婦2人で見学できる日程もすんなりと決めることができました。予想外の進行に、それはそれで不思議に思った勇者ママでした。

 見学日。勇者夫婦2人で、指定の日時に学童保育所に出向きました。以前、ここでもそっけない対応をされた記憶があるので、ちょっと身構えていましたが、「あ、見学ご希望の勇者さん夫婦ですね。お待ちしていました。低学年のこどもたちがいるので、長い時間はちょっと厳しいですが、学童の様子を見て行ってくださいね」と、正規職員に笑顔で話しかけられてほっとしました。
勇者ママ「あの、実は以前、アポなしで来てしまってそのときはご迷惑をおかけしたんですが」
正規職員「そうみたいですね~。相方から聞きました。ちょうど子どもの登所時で、一番私たちが神経が張り詰める時間帯なんです。子どもが来るはずなのに来ないと、所在確認で、てんてこまいになるんです。子どもの命を預かっているのが私たちの使命なので。そっけなく思われたとしたら申し訳ありません」
勇者ママ・パパ「いえいえ。こちらこそ、お仕事の邪魔をして申し訳ありませんです」

 忙しく立ち回っているその合間合間に、正規職員は勇者夫婦の質問にも答えてくれ、それまで抱いていたもやもや、不信感が解消していきました。子どもたちは「せんせ~、せんせ~」と職員たちと仲良く過ごしていました。
勇者パパ「子どもたち、みんなかわいいですね。職員さんたちと仲が良くて」
正規職員「実は、勇者さん夫婦が来ているから、子どもたちも、いいところを見せなきゃ、って頑張っているんですよ。いつもはこんな、ニコニコで素直じゃないですからね。もう、走り回って追っかけまわして、元気いっぱいですから」

 優しい職員たちと笑顔の子どもたち。学童保育所って、よく分からないけれど、案外いい空間かもしれないね、と思って見学を終えた勇者夫婦でした。

 学童のイメージが好転しつつある勇者ママと勇者パパ。しかし、世の中はそんなに甘くないのがこの世の常。次回はどんな展開が?「打倒!小1の壁」のクエストで、小1の壁について学んで、一緒に打倒法を考えましょう。(たぶん続く)

 「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育に関連する多くの問題、小1の壁の問題解決や、保護者の負担感といった学童保育に立ちはだかる多くの問題の解決について、学童保育の運営に関して具体的な実践と経験を積んだ代表が、具体的な解決策を提示することが可能です。

 学童保育の運営についても、育成支援の質の向上に直結する研修、教育の機会を提供するとともに、個々の学童保育所運営者様へ、安全安心な子どもの居場所づくりとその運営手法において、学童保育組織運営について豊富な経験を持つ代表が、自治体や学童保育運営事業者に講演や具体的な助言、アドバイスを行うことが可能です。

 子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。どんなことでも「あい和学童クラブ運営法人」に、ご相談ください。子育て支援の拡充に伴い、今後ますます重要視されていく子どもの居場所づくり事業の充実のため、一緒に取り組んでいきましょう。

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