<運営支援ブログミニ41>初の酷暑日? 放課後児童クラブ(学童保育所)の現実をぜひ体感してほしい。

 放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)の運営者と働く職員をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表で「あい和社会保険労務士事務所」の萩原和也です。放課後児童クラブ(学童保育所)運営支援アドバイザーであり、放課後児童クラブの労務管理や事業運営をサポートする社会保険労務士です。(ぜひグーグルのAIで「萩原和也 放課後児童クラブ」と検索してみてください!)
 今回はミニ版。猛暑酷暑の放課後児童クラブの現実を、ぜひ行政担当者や政治家のみなさんに体感してほしいのです。こういう猛暑酷暑の日に、児童クラブへ行ってみてくださいというお願いです。
 (※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所と同じです。)

<視察に足を運んでください>
 ぜひ猛暑酷暑の日に、行政や政治の世界で働いている人は、放課後児童クラブに足を運んでみてください。児童クラブの運営主体は、猛暑酷暑の日に、行政や政治の世界で活躍されている人をクラブの現場に招いてみるよう声を掛けましょう。
(追記:岐阜県内で気温40度を超えたという報道がありました。郡上市、多治見市ですね。酷暑日が設けられて、初の酷暑日を観測したことになります。昨年の2025年の夏は厳しい猛暑酷暑でしたが、2026年の夏も同じですね。というかもう日本の夏は、猛暑酷暑が基本になってしまったのでしょうかね。くれぐれも、みなさま、命はしっかり守りましょう。)

 児童クラブは多くの地域、多くの運営主体で、ギリギリの状態で日々、こどもと保護者のために運営を続けています。働く人の人数もギリギリで、とても人のやりくりが厳しい時季です。そしてこの猛暑酷暑ですよ。熱中症警戒アラートが出ている地域では、児童クラブのこどもを屋外で遊ばせることもはばかられます。
 となると、室内にて過ごすしかありません。空調がばっちり完備されている図書館や公民館の部屋で過ごせる配慮を受けているならいいのですが、それもできない場合、決して広くはない施設内で、エアコンをフルパワーにして、猛暑酷暑の日中をやりすごすしかありません。

 それがどれほどつらいことか。こどもも、職員も、本当にうんざりしているでしょう。その実態をぜひ、行政や政治に関わっている人に直視してほしい。それが運営支援からのお願いです。

<熱中症のこどもが出たら、おしまいです>
 熱中症は身体に重大なダメージを与える重篤な症状です。命にかかわることは当たり前に知られていますが、死亡に至らなくても後遺症に苦しめられることだって珍しくない、絶対に起こしてはならないものなのです。
 しかも熱中症は防げます。ウイルス感染なら、一般生活を送っていると注意していてもどこかでウイルスの暴露を浴びて罹患することがあるでしょうが、熱中症は、適切な室温の管理や水分塩分の適切な補給で、防げます。ですが、ギュウギュウ詰めの児童クラブで過ごさざるを得なかった結果、こどもや職員が熱中症になったり、熱中症のような症状を訴えたりしたら、それはもう、わたくし萩原は「人災」と考えます。

 いくら自治体が「子育て支援のまち」「子育てするなら〇〇」とアピールしたところで、児童クラブや、放課後全児童対策事業において、こどもが熱中症で病院に運ばれるようなことがあれば、子育て支援のアピールは水の泡。「スローガンだけだったんだね」と見破られますよ。本当に子育て支援に取り組んでいる自治体なら、この地球沸騰化時代の児童クラブや、こどもが過ごす施設の環境にて、熱中症が起きないような配慮をするでしょう。それはエアコンの強化だったり、施設内で過ごすこどもの人数を適切な水準に留めるなど、ということです。
 そういうことを一切せず、ただ単に「運営主体さんの責任でよろしくやってね」というだけなら、そんな自治体は子育て支援に熱心なまち、というようなことは一切、口にしてほしくないです。

<次のことをやってほしい>
「エアコンの強化、増設」
「小学校など他の公共施設で冷房がしっかり効いている部屋があれば、児童クラブへの開放」
「大規模施設や、老朽化している施設の更新」

 施設の整備は時間がかかりますが、エアコンを増設したり、より能力の高い機種に替えたりするのは、自治体が予算を出せば大丈夫です。まして、小学校でエアコンが効いている部屋や教室を、児童クラブのこどもが利用することを認めるのは、行政内の調整さえできればできます。やる気があればできます。確かに費用の持ち分や施設使用に関する管理協定などいろいろ決めることはありますが、そんなものは「取り組まない」から前に進まないのであって、本気でこの猛暑酷暑時代のこどもたちを守ろうという意欲があれば、できないはずはありません。要は、「こどもの生命身体の危機だ。なんとしてもこども、職員さんを守らなければならない」という覚悟の有無だけが問われるということです。

<児童クラブの側も積極的に情報発信を>
 断られても何度でも視察に来てくれるように声を出しましょう。一番しんどい時間帯に、足を運んでもらいましょう。運営主体の責任者はそれこそ丁寧に粘り強く、児童クラブの施策に関与できる立場の人に、予算の成立に関与できる人に、一番厳しい児童クラブの状況をリアルで感じてもらいましょう。

 なかなか来てくれることがない、という場合は、「こんなにしんどい環境なのですよ」ということを客観的に示せるデータを採取しましょう。猛暑酷暑は災害です。我慢すればいい、という状況ではありません。災害による被害を発生させない取り組みは、客観的なデータの収集がその第一歩です。
 外遊びができない状況の児童クラブで、30分や1時間ごとに、室温や湿度の様子を記録しましょう。こどもの様子を記録しましょう。「多くのこどもたちがげんなりしている」「蒸し暑さでイライラしてトラブルがあちこちで起きている」という状況を克明に記録しましょう。
 そうした記録の積み重ねを行政や政治家に説明するのです。「こんな状況で、こどもたちが過ごしています。それでいいのですか?」と問い続けていきましょう。

 もちろん、保護者の皆さんに伝えるのは当然です。「そんなひどい状況で、こどもたちが過ごしているなんて恐ろしい」と感じた保護者さんには、ぜひ積極的に動いてもらって行政や政治家に意見を出してもらいましょう。

 黙っていれば何も知られません。伝わらなければ「存在しない」と同じです。問題がある、困ったことがある、ということは知られなければ「うまいこと、やってくれているんだろう」と解釈されておしまいです。「暑くてこどもたちの遊ぶ時間も場所も確保できません、これでは児童クラブの役割が果たせません」と、客観的証拠を取り揃えて、自治体にも議員にもそしてこの世間にも、訴えましょう。黙っていてイライラや不満をためこむだけでは、何も変わりません。それは児童クラブ運営の進歩改善にも役立ちません。こどもを守るため、そして児童クラブという制度をよりよくするため、「ダメなものはダメ」と声を上げることが、現状を変えることだという意識を持ちましょう。

 
 (お知らせ)
<社会保険労務士事務所を開設しました!>
 2025年9月1日付で、わたくし萩原が社会保険労務士となり、同日に「あい和社会保険労務士事務所」を開業しました。放課後児童クラブ(学童保育所)を中心に中小企業の労務サポートを主に手掛けて参ります。なお、放課後児童クラブ(学童保育所)に関して、労働関係の法令や労務管理に関すること、事業に関わるリスクマネジメント、生産性向上に関すること、そしていわゆる日本版DBS制度に関しては、「あい和社会保険労務士事務所」を窓口にして相談や業務の依頼をお受けいたします。「あい和社会保険労務士事務所」HP(https://aiwagakudou.com/aiwa-sr-office/)内の「問い合わせフォーム」から、ご連絡のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

 こども性暴力防止法に関する諸課題を5人の弁護士が各々の専門分野に関して紹介、説明するYouTubeチャンネル「こどもを守る弁護士チャンネル」。第4回が2026年6月30日に配信されました。放課後児童クラブの運営に関わってきた鈴木愛子弁護士が「こども性暴力防止法がもたらすこどもの被害申告に適切に対応できるか」をテーマに関して丁寧に説明しています。 まずは動画をぜひご覧ください。わたくしの著書「知られざる<学童保育>の世界」も紹介されています。
https://youtube.com/live/9q8xzkgs7wo?si=dr06eChxK1Jgov5T
 第5回は7月19日(日曜日)15時から、すでに施行されている「児童生徒性暴力防止法」における調査の解説です。話し手:飛田桂弁護士、聴き手:嶋崎量弁護士、鈴木愛子弁護士、野田隼人弁護士、三輪記子弁護士。
 第3回(2026年6月11日)は、鈴木愛子弁護士がメインスピーカーとして「こども性暴力防止法がもたらす「人手不足の加速」とその構造的リスク」とのタイトルで、人材確保に関する懸念を取り上げています。内容は放課後児童クラブ限定ではなくて法制度全般にわたるものですが、とりわけ放課後児童クラブで働く人、運営する人そして管理する行政パーソンには必見必聴の内容です。https://www.youtube.com/watch?v=ZVafKTKe204 を、ぜひクリックしましょう。
 第2回(2026年5月30日)が、こども性暴力防止法の「Q&A」を読み解くとして、【弁護士が読む❗️こども性暴力防止法Q &A】のタイトルで配信されています。メインスピーカーは三輪記子弁護士、聞き手は嶋﨑量弁護士です。
https://www.youtube.com/watch?v=XtTCNTDBLLo
 第1回(2026年5月16日)は「こども性暴力防止法を考える」です。
https://www.youtube.com/watch?v=uUlx8XaKMso&t=4324s

 わたくし萩原が寄稿した記事が「ウェッジオンライン」で2026年5月29日に公開されました。「“産業化”の大波に飲み込まれる学童保育…企業はどう収益を上げているのか?事業構造から見える放課後育成の実情」という記事です。ヤフーニュースにも配信されています。URLは以下の通りです。https://wedge.ismedia.jp/articles/-/40665

 こども性暴力防止法がもたらす、構造上の課題問題について、法律家がとても分かりやすく解説する記事が「アエラキッズプラス(AERAKidsPlus)に掲載されました! 解説はもちろん、鈴木愛子弁護士です。こどもを性暴力から守るための重要な法制度だからこそ、実は逆説的にこどもや運営事業者が追い込まれてしまう可能性を分かりやすく説明されています。ぜひぜひ、記事を読んでください! 実に分かりやすいですよ!
 「本当に性犯罪を防げる?」学校や学童保育、放課後子供教室も対象になる「日本版DBS」に、現場から懸念の声…【弁護士が解説】 | AERA with Kids+

 「一般社団法人あい和学童クラブ運営法人」は、引き続き、放課後児童クラブ(学童保育所)の一般的なお困りごとや相談ごとを承ります。児童クラブの有識者として相談したいこと、話を聞いてほしいことがございましたら、「あい和学童クラブ運営法人」の問い合わせフォームからご連絡ください。子育て支援と児童クラブ・学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と児童クラブ・学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。

(ここまで、このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)

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萩原和也