学童保育は、年度替わりの今こそ、保護者連携組織(保護者会)の意味を見直そう。

 学童保育運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。子どもの育ちを支える学童保育、保護者の安定した生活を支える学童保育、そして社会を支える学童保育を支援する「学童保育運営支援」の重要性と必要性を訴えています。

 育成支援系の学童保育(放課後児童クラブ)の業界向けに、毎月発刊されている「日本の学童ほいく」誌。2023年5月号の特集は「子どもも大人もつながって」と題して、学童保育の保護者会・父母会の特集です。新年度を迎えて、新たに保護者会に加わる保護者さんが多いですからね。この時期にぴったりの特集です。

 読者投稿や保護者、放課後児童支援員(同誌では相変わらず指導員、となっていますが)さんたちからの寄稿と、編集部からの解説で構成されています。学童保育における保護者のつながりは、学童保育と言う事業そのものを支えている、ということが示されています。

 同誌が基盤としている世界は、おおむね、保護者会が存在する学童保育所や、保護者会あるいは保護者会から発展した運営組織が事業を実施していることが多いので、当然、保護者会については肯定的かつ積極的な評価をされています。

 一方で、現実的な課題として「保護者会に入りたくない、保護者会の意味が分からない」という保護者が相当数いる事情については、特に触れられていません。また、放課後児童支援員の中にも、本心の部分では「保護者会にあれこれ一方的に言われて、業務に影響が出て困る」という悩みを持っていることが多いながらそれに対してどう対応するか、というこれまた現実的かつ深刻な問題についても、まったく触れられていません。

 光の部分だけを見て、陰の部分を見ていないと、私は残念に思います。(業界誌なので、ある意味は仕方がないのですが、本当に業界の健全な発展を求めるならば、あらゆる問題を回避しない姿勢こそ、誠実であると私は思いますが)

 実際、保護者同士の会合に、積極的な価値を見出せない人は、保護者の多くであり、かつ、支援員にも増えています。そのことをどう考えればいいのでしょうか。改めて、根本的な課題を考えることこそ、必要です。

 保護者同士、また保護者と放課後児童支援員がつながる(連携する)ことの意味は、価値は、どこにあるのか。まず、1つ1つの学童保育所、クラブにおいて、話し合うことから始めたほうが良いでしょう。保護者会が存在しているから今年も来年も保護者会は当然存在する、ということではなく、「何のために、保護者会は存在しているのか」を考えることこそ必要です。保護者会が存在しない学童保育所やクラブにおいては、「今のままで、まったく問題がないのだろうか、実はあるのだろか」ということから、考えてみることが必要です。

 その際は、育成支援系の学童保育が必ず理解しておかねばならない「放課後児童クラブ運営指針」に、保護者連携組織についてしばしば言及されていることを念頭に置いて、話を進めるべきでしょう。国が示した「学童保育の手引き」ですから、参考にしなければなりませんね。

 「絶対に存在して当然」という考え方ではなく、「本当に必要なものは、何か」を考えることが、大事です。とりわけ、多くの人がその存在について疑問を持っている保護者会について、この年度替わりのタイミングを使って、丁寧に話してみてはいかがですか。保護者会のことについても、いろいろなアドバイスができるのが、「学童保育運営支援」の事業なのです。

 「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育組織運営に豊富な経験を持つ代表が、保護者会はもちろん、学童保育の運営組織における事業の質の向上に取り組みます。職員、保護者、そして組織全体のモチベーションアップを実現させるために、具体的な助言、アドバイスを行うことが可能です。

 学童保育の運営者の方、そして行政の学童保育担当者の方、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る学童保育所の発展のために、一緒に考えていきましょう。職員育成はもちろん、どんなことでも「あい和学童クラブ運営法人」に、ご相談ください。子育て支援の拡充に伴い、今後ますます重要視されていく学童保育です。学童保育の充実のため、一緒に取り組んでいきましょう。

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