なぜ「学童保育の運営支援」が必要なのか

 (代表萩原のブログ・オピニオン)学童保育運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」萩原和也です。「学童で働いた、こどもをあきらめた」の悲劇が起きないように全力で訴え続けます。学童保育の運営支援がなぜ必要なのか、ぜひご理解いただきたいと思います。

 あい和学童クラブ運営法人は、おそらく日本で初めての、学童保育所の運営組織を応援する法人として誕生しました。学童保育がますます重要となっている今の時代に、あい和学童クラブ運営法人が目指す事業がきっと求められるはず、という強い思いがあるからです。

 先日の報道発表で、厚生労働省が調べた学童保育の今年5月時点の利用状況が明らかになりました。学童保育を利用する児童の数は全国で139万2158人で、統計を取り始めた1998年以降、最多となりました。施設数は2万6683か所で前年より242か所の減少でしたが、これは単位数とクラブ数の数え方を変えた自治体があったためとのことです。また、待機児童は、1万5180人で前年より1764人と増加したとのことです。
 学童保育は、少子化が進む現在でもさらにその需要、ニーズがますます高まっていて、その傾向はさらに強まることは間違いないと、わたくしは思います。

 全国学童保育連絡協議会による最新の「学童保育情報」で、学童保育の運営主体についての調査報告が掲載されています(資料6)。公営や地域運営委員会が減り、民間企業(おそらく株式会社が多数でしょう)、NPO法人、社会福祉協議会が増加しています。学童保育の運営の担い手は、民間の法人組織に移りつつある傾向がさらに加速していることが分かります。

 あい和学童クラブ運営法人の事業は、民間の法人組織が学童保育を運営するときのお手伝いやサポートをすることを目的としています。公営学童や地域運営委員会、保護者会が運営していた学童保育が、NPO法人や一般社団法人に移行して運営する場合、新たな運営組織において運営の責任を負う大役を担う方々は、必ずしも組織運営において十分な経験や知識を持っているとは限りません。また、有志の保護者(OB)や職員が理事となって運営責任を負うというスタイルでは、運営責任者が専従ではないことから「組織運営の責任」についてなかなか十分な理解が及ばない点も生じます。
 企業(営利企業)が行う学童保育では、組織運営そのものは心配ないとしても、現場クラブにおいて日々の業務執行を任せられる役職者に重大な責任がかかってきます。「業務運営の責任」は現場管理職に課せられてきます。その点において、現場管理職の重圧はとても厳しいものがあります。

 一方で、学童保育の運営は大変難しいものです。財政基盤が弱かったり各種法令への対応が遅れたり、日々の業務運営において生じた問題への取り組みが後手後手になったりすることがままあります。1単位に数十人の子どもを受け入れ、数十世帯の保護者と関わり、行政や学校、地域社会との関わり等々、関係する方や組織も大変多いゆえ、予想外の問題やトラブルに見舞われる可能性もまた高くなります。毎日、何かしらの「困った」が生じる事業である、ともいえます。
 特に、平常時にしっかりと意識して取り組む必要があるリスクマネジメントが日々の多忙な業務の中で後回しにされることがあります。これが一番危険なのです。児童福祉に関係する方々の不祥事、事件が報道されることが相次いでいますが、その要因を探ると、普段の運営においてリスクマネジメントがおざなりにされていた(職員に保育倫理の理解を持つ機会を提供していなかった、法令順守について考える機会を与えていなかった等々)、ということが関係しているとわたくしは考えています。学童保育の組織運営者は、組織運営の責任、業務運営の責任、ともに、平常時からしっかりと意識しておく必要があるのです。

 これら運営責任が十分に意識されず、あるいは理解が不完全のままでは、万が一の事態を招く可能性が高まります。その危機的な事態に直面して組織運営が立ち行かなくなったとき、一番の影響を受けるのは子どもであり、保護者であり、雇用されている支援員(職員)です。運営組織のミス、失敗が、学童保育を必要としている人と、学童保育で暮らしている人を困難な局面に追いやってしまうのです。

 ですから、学童保育の運営こそ、常に万全であらねばならないのです。ところが、学童保育の運営スタイルは、運営組織の数だけあると言っても過言ではないでしょう。それぞれ独自の発展を遂げたゆえに、統一された運営スタイルがあるわけではありません。その地域、その組織に適合した運営スタイルを健全に進化発展させていくことが求められるのです。

 あい和学童クラブ運営法人は、大変難しい学童保育の運営について、その運営を担う組織と運営者を応援します。運営で生じる問題や悩みをぜひお伝えください。一緒に考え、適切な解決策を導くまでフォロー、サポートします。万が一の事態を起こさぬように、子どもの最善の利益を考えながら、子ども&保護者&職員&運営組織&行政と地域社会、すべてに歓迎されるような学童保育運営を一緒に作り上げていきましょう。

 まずは、どんなことでも構いません、困ったり悩んだりしたら、「あい和学童クラブ運営法人」に、ご連絡ください。

(このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば、当ブログの引用はご自由になさってください)