2026年度に向けて、放課後児童クラブ(学童保育所)運営支援からのご挨拶と、広く訴えたいこと。

 放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)の運営者と働く職員をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表で「あい和社会保険労務士事務所」の萩原和也です。放課後児童クラブの労務管理や事業運営をサポートする社会保険労務士です。放課後児童クラブを舞台にした(とても長い)人間ドラマ小説「がくどう、 序」が、アマゾン(https://amzn.asia/d/3r2KIzc)で発売中です。「ただ、こどもが好き」だからと児童クラブに就職した新人職員の苦闘と成長、保護者の子育ての現実を描くハッピーサクセスストーリーです。お読みいただけたら、アマゾンの販売ページに星を付けていただけますでしょうか。そして感想をネットやSNSに投稿してください! 最終目標は映像化です。学童の世界をもっと世間に知らせたい、それだけが願いです。ぜひドラマ、映画、漫画にしてください!
 2026年度を迎えました。年度初めは毎年のことですが気が引き締まります。本日は放課後児童クラブの運営支援の目標、目指すものを紹介します。
 ※当面、ブログ投稿をSNSで告知いたしません。外部URLをX(旧ツイッター)に投稿することを繰り返すとアカウントが凍結されるおそれがあるようです。凍結されたら一大事です。
 ※ブログ投稿ですが、最近は他の業務との兼ね合いで投稿ができない日が増えています。ご容赦くださいませ。
 (※基本的に運営支援ブログと社労士ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブは、いわゆる学童保育所と、おおむね同じです。)

<放課後児童クラブの運営支援>
 前日のブログに記したとおり、この運営支援は2022年11月に法人(あい和学童クラブ運営法人)を設立してスタートしました。放課後児童クラブの事業運営をあらゆる面で支援するという事業です。どうして運営支援という事業を始めたのか。それは、わたくし萩原が児童クラブに関わってからずっと抱いていた「児童クラブで働く人の処遇がひどすぎる。こどもの育ちと保護者の子育て生活を支える重要で専門性の高い仕事をする人の処遇が、手取り十数万円で済むはずがない。社会正義に反している」という強い憤りがあります。
 児童クラブは当然ながらこどもの最善の利益が保障される場所です。それを実現するには、こどもたちを支える職員が充実していなければなりません。職員の処遇は高い水準で維持されること、配置人数もこどもの児童クラブにおける生活を支えるに十分な人数がそろっていること、そして育成支援という児童クラブの中心的業務の専門性を理解して実践に反映できる資質に優れた職員がそろっていること、これらが実現すれば、当然ながらこどもの最善の利益も保障されることになります。
 逆に言えば、職員の処遇も、配置基準も、育成支援の専門性の理解も低い水準でとどまっているとしたら、なかなか児童クラブにおけるこどもの最善の利益が脅かされかねない状態になる、ということです。

 わたくしは、この国が、この社会が、ずっとずっと未来に至るまで安定していてほしいと願います。人が平穏に暮らせること。未来を支えるこどもたちが安全安心な環境で過ごし成長大人になっていく社会環境が必要です。児童クラブはまさにその装置の1つです。

 運営支援は上記のことを目指すために、以下に示すことを事業理念としています。
「放課後児童クラブで働くすべての者の処遇改善、その職責に見合った待遇を実現させる環境整備に尽くす」
「放課後児童クラブで行われる育成支援の質をより向上させるために必要な施策を提言し、実行することを勧める」
「放課後児童クラブがその存在価値に見合った社会的な評価を獲得するために必要な施策を尽くす」
「放課後児童クラブの運営を安定させることで現に利用している者、勤めている者が安心して暮らせる日常を実現するために事業者等を支える」
「放課後児童クラブの重要性と育成支援の専門性を世間に知らしめるための専門的研究の財政的支援を行う」

 これら事業理念は運営支援において継続的に掲げています。この事業理念の実現に少しでも近づけるよう、事業目標を設定し、その目標の達成に尽くします。

<2026年度の事業目標>
 ・運営支援を提供する事業者を増やす
 放課後児童クラブの運営全般では「あい和学童クラブ運営法人」で、放課後児童クラブ運営事業者の労務管理、経営管理面では「あい和社会保険労務士事務所」と、それぞれの立場において児童クラブの運営を支えます。恒常的に運営支援を行うために、顧問契約を結んでいただける児童クラブ運営事業者を増やします。もちろん、単発の研修講習の講師を積極的に引き受け、児童クラブの運営や育成支援の改善に尽くします。

・放課後児童クラブの発展に貢献する事業に積極的に参画する
 2025年度は、山梨県の「放課後児童支援員資質向上研修」講師受任や、埼玉県の「放課後児童クラブスタートブック」作成業務を受任しました。2026年度も、児童クラブの発展につながる各種の事業に積極的に参画します。公の事業も民間の事業も関係なく、児童クラブの健全な発展につながると判断できる事業に参画します。児童クラブを軸にした子育て支援、地域づくりの講演依頼にも積極的に応じていきます。

・放課後児童クラブ発展の観点での意見発信、提言を積極的に行う
 ありがたいことに、メディアから取材依頼やインタビュー、記事の寄稿を依頼されることが増えてきました。さらに意見の発信、提言を重ねていきます。とりわけ、次のことを強く訴えていきます。
「日本版DBS制度への対応。国・都道府県による、児童クラブ対応専門官の設置要望」
「公募による事業者運営選定に対応するための事業運営形態の進化の必要性」
「プロフェッショナルな運営者による放課後児童クラブ事業運営の必要性」
「公募での競争を勝ち抜くための事業規模拡大ー中小児童クラブ事業者の合併合体ーの推進」
「法制度の改善。児童福祉法改正による、児童福祉施設への移行実現と有資格者の配置の再義務化」
「資格制度の改善。国家資格ー児童育成支援士ーの新設。放課後児童支援員資格の充実」
「放課後児童クラブの利用要件の変更。保護者の要望に応じて利用できるようにし、留守不在要件の廃止」
「待機児童数0の早期実現」
「補助金(子ども・子育て支援交付金)の大幅な増額」
 児童クラブや子育て支援に関することであれば積極的にメディアからの依頼に対応して参ります。どんどんメディアに露出いたします。わたくしが目立つことで、もっと有名になることで、わたくしの意見や主張がどんどん世間に広められます。意見や主張に力を持たせることができます。どうぞ、もっともっとわたくしを目立たせてください。有名にしてください。その結果は児童クラブの現状を変える力となって、事態が明らかに変わっていくことにつながります。そうしてわたくしがお金を稼げれば、そのお金は放課後児童クラブに関する専門的な研究を行う研究者への財政支援につなげられるのです。

・現場からの相談、苦情、困りごとの受け止め
 引き続き児童クラブの最前線からのリアルな声、悩み事、困りごとを受け止めます。同じ立場に立って解決を目指します。

・児童クラブ運営への参画
 引き続き児童クラブ運営事業者に非常勤役員として加わり、現場運営に関わります。新規役員(とりわけ監事)就任先を募集します。

・社会保険労務士としての業務推進
 社労士としての専門性を発揮して、児童クラブ運営事業者の労務管理や労務環境改善に事業者、職員双方の最善の利益となるように連携して取り組みます。

<2026年度への期待>
 2026年度は、何といっても日本版DBS制度への取り組みが急激に進む年度になるでしょう。こどもを性犯罪から守るという崇高な理念を実現することは必要ですが、日本版DBS制度は事業規模が大きな事業者、つまり大企業が実施できる制度設計となっており、中小または零細規模の運営事業者、任意団体の運営事業者が多い児童クラブの実態に必ずしもそぐわない構造となっています。これは広域展開事業者であっても本質的には変わらず、事業者本体では日本版DBS制度の取組が可能であるとしても日常的な事業運営は個々の児童クラブに丸投げであることが多い以上、認定事業者にはなったけれども法制度の求める内容には程遠い運用がなされているという、最も忌避すべき状況に陥る可能性があります。
 運営支援は、日本版DBS制度がやがて公設施設の運営の必要条件になるという見通しを持っています。つまり認定事業者にならなければ受託事業者や指定管理者になれなくなる時代が到来する、という見通しです。そのために、認定事業者になるべく準備を進めていく必要があると捉えています。運営支援は、できる限り、児童クラブ運営事業者に日本版DBS制度への対応を呼び掛けていき、具体的な対応への援助、支援を行います。

 児童クラブの運営は公募で3年や5年の間隔で事業者が替わる機会を設定されることが多くなりました。もとより、運営が安定して継続していれば事業者をわざわざ替える必要はありません。一方で、より良い育成支援が実現でき、職員の雇用労働条件もさらに改善することを提案している事業者が現れれば、当然に事業者を変更することになります。しかし現状の事業者の交代は、育成支援においても、職員の雇用労働面においても、切り下げだったり質の低下だったりを招くばかりです。2026年は、こうした児童クラブの運営事業者の交代において、以前はほぼ無関心だった社会からの監視の目が向けられ始める年になってほしいと運営支援は期待します。すでに埼玉県富士見市の事例は、その先駆けとなっていると考えています。市区町村は、「どうして児童クラブの運営主体を変更する必要があるのか」を判断したその内容を合理的に説明することが求められるようになるでしょう。また、職員や保護者は常に児童クラブの運営事業者の交代に際してどのような立場であるのか考え続ける必要があるでしょう。

 今の高市早苗政権は衆議院の絶対多数を背景に当分の間は続くと考えると、民間活力の更なる導入を掲げる政府の方針に児童クラブの質の維持をどう合致させるか、考えを深める必要があるでしょう。少子化だから児童クラブの量的整備はもう不要、とは全くなりません。むしろ、小学生全体で4人に1人しか利用していないということ、つまりまた全体の4分の1しか利用していないということは残りの4分の3の利用ニーズがある、という考え方に立って、民設民営放課後児童クラブの整備を進める必要があるでしょう。新たに整備する民設民営放課後児童クラブは、こどもと保護者にとって「新たな選択肢」となるべく、どの家庭も経済的な理由を気にすることなく多彩で豊かな放課後の時間を過ごせることができるように、国と自治体は利用料の補助を含めて、児童クラブの利用を推し進めるべきでしょう。

 児童クラブの人手不足はありとあらゆる面に悪影響を及ぼしています。待機児童が減少しないのも、施設を増やしても働き手が確保できないことが分かっているので施設増に踏み切れないのです。人手不足だからといって国は放課後児童支援員の基礎要件をさらに緩和することを検討しています。資格の専門性を担保する動きと逆行する動きは断じてあってはなりません。児童クラブの人手不足、働きたいと思う人が現れないのは、放課後児童支援員資格を持つ有資格者の人数が足りないからでは決してなく、「仕事の内容に見合う報酬が得られないから」という、極めて単純かつ明快な理由であることを正々堂々と認め、児童クラブ職員の報酬、賃金が上昇するような施策を国と自治体は本気で実施するべきことを訴えます。それは補助金単価の引き上げであり、同時に、児童クラブ運営事業者が職員に増加した補助金分を賃金として確実に支給しなければならない制度の構築です。単に補助金を増やしただけでは広域展開事業者など児童クラブ運営事業者の利益に化けてしまうだけです。職員に、その職責に見合った賃金として配分し、育成支援の事業の質の向上に投資し、それらを必要十分に行ってもなお予算が余るのであればそれは事業者が思う存分、利益計上すればよろしい。
 事業者が適正な予算の使い道をしているかどうかを納税者たる国民が容易に確認、監視できるように、支援の単位ごとに児童クラブはその予算決算を細部にわたるまで公開を義務付けられるべきです。

 同時に、児童クラブ側の世界の意識改革が必ず必要です。「こどもを助ける事業をしているのだから偉い。いろいろ配慮があってしかるべきだ」ではありません。どの分野の事業、産業も等しく重要です。こどもに関わるから、子育て支援だからといって法制度や自治体の監視監督の目が甘くなっていい、ということは全くありません。児童クラブに関わる以上、つまり放課後児童健全育成事業という、それが任意であれ公の事業として位置付けられている以上、関わる全ての者は公に奉仕するという意識を持つべきです。児童クラブ運営に関わる者は事業の運営責任を自覚するべきです。保護者ボランティアだから、というのはあまりにも無責任です。この点、公募によって事業者が変更される際に、事業の運営責任がより明確である事業者が選ばれるのは当然です。公の事業である以上、事業が安定して継続されることが何より重要です。「うちのクラブの職員はとてもこどもに寄り添っているの。だから事業者が替わってはダメ」では事業者変更に抗う合理的な理由とはなりません。公の事業における安定性と継続性とは関係ないからです。児童クラブ事業者を選ぶ競争に負けないための事業者作りこそ重要です。事業規模拡大による安定性、事業内容の平準化と質の向上が必要です。「保護者と職員が手を取り合って運営する児童クラブこそ最善」という考えは完全に誤りです。「安定した事業運営を実施している事業者の下で、保護者と職員が児童クラブで行われる育成支援について話し合うことができる児童クラブ」こそ最善です。
2026年度は、児童クラブの事業運営の明確さの確立こそ、最も必要であると運営支援は断言します。

 最後に、運営支援からの切なるお願いです。上記に関することを運営支援が実施し継続して取り組むために、皆様からのお仕事の依頼が必要です。それは収入としてわたくしの生活も、事業そのものを支えるものです。いつまでも善意で無償で取り組めることではございません。ぜひとも「有料で」運営支援に仕事を依頼していただけますよう、くれぐれもよろしくお願いいたします。 

(お知らせ)
<社会保険労務士事務所を開設しました!>
 2025年9月1日付で、わたくし萩原が社会保険労務士となり、同日に「あい和社会保険労務士事務所」を開業しました。放課後児童クラブ(学童保育所)を中心に中小企業の労務サポートを主に手掛けて参ります。なお、放課後児童クラブ(学童保育所)に関して、労働関係の法令や労務管理に関すること、事業に関わるリスクマネジメント、生産性向上に関すること、そしていわゆる日本版DBS制度に関しては、「あい和社会保険労務士事務所」を窓口にして相談や業務の依頼をお受けいたします。「あい和社会保険労務士事務所」HP(https://aiwagakudou.com/aiwa-sr-office/)内の「問い合わせフォーム」から、ご連絡のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

 New! 日本版DBS制度について相談したい事業者さんにぜひともお勧めします。さいたま市南区の「エリーネ行政書士事務所」(https://www.eri-ne.com/)さんのご紹介です。行政書士の入澤えりな先生が、日本版DBS制度を中心に児童福祉施設や児童福祉の事業者様からのご相談に対応してくださいます。日本版DBS制度以外にも遺言作成・相続、介護タクシー等をメインにご相談に応じているとのことです。営業時間は平日9:30~17:00で、土日祝は応相談とのこと。ぜひ、困り事がありましたら頼ってくださいね。

 「一般社団法人あい和学童クラブ運営法人」は、引き続き、放課後児童クラブ(学童保育所)の一般的なお困りごとや相談ごとを承ります。児童クラブの有識者として相談したいこと、話を聞いてほしいことがございましたら、「あい和学童クラブ運営法人」の問い合わせフォームからご連絡ください。子育て支援と児童クラブ・学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と児童クラブ・学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。

(ここまで、このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)

投稿者プロフィール

萩原和也