長時間労働、休日返上、学童保育のつらい現実。それを美談にしてはダメ。解決に向けわずかでも前に進もう。

 学童保育運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。子どもの育ちを支える学童保育、保護者の安定した生活を支える学童保育、そして社会を支える学童保育を支援する「学童保育運営支援」の重要性と必要性を訴えています。学童保育事業の質的向上のためにぜひ、講演、セミナー等をご検討ください。

 学童保育所の仕事の現実は、大変厳しいものがあります。もちろん、ものすごく恵まれている職場もあるでしょう。人員が十分配置されていて、職員も有能な人ばかりで、業務量は適正、賃金も休日もしっかりと保障されている学童保育所も、あると思います。ですが、極めて少数派なのは否定できません。

 この世の多くの学童保育所(育成支援を主たる業務で行う放課後児童クラブ)で働く人は、その業務内容と就労時間に見合った賃金が保障されておらず、人手不足から時間外労働が常態化し、休日も満足に確保できない、そのような厳しい現実が存在しています。

 過去に私が参加してきた学童保育所の放課後児童支援員や関係者が参加する各種会合では、人手不足で長時間労働を余儀なくされたとか、お昼ご飯を食べられることなく休憩時間なしで勤務を続けた日々が1か月も続いたとか、学童保育所で働く厳しさを、実に多くの支援員の方が訴えておられました。

 もちろん、そのような労働基準法が守られていない状態の改善を求めての訴えであり、そのことは共通認識であることは間違いないのですが、ややもすると、「あんないひどい状態でも、子どものために頑張っている。子どもがいるから頑張れる。頑張っている学童の先生、すごいよね、立派だよね」という、感情論的な理解と支持、すなわち「私たち、みんな頑張っている!すごいよね、学童の先生は!」という、美談的なとらえ方もまた、同じように共有されているように、感じることが私にはできました。「やりがい搾取」という厳しい現実に共感している状態がまさにそこにありました。

 厳しい目に遭遇している人たちの共感や支持は大切です。でも、その状態に対して感傷に浸っていてはなりません。冷静に、コンプライアンス上の問題点を抽出し、その解消に必要な目標と、解消に至る手段を合理的に検討し、その手段を遂行するための行動計画を立てなければなりません。

 残念なことに、そのような具体的な行動は、あまり行われてきていないと感じています。

 学童保育所で働く人たちの雇用労働環境の問題は、一朝一夕に解消できないことはよく分かります。これから行われる次元の異なる子育て支援策でも、支援を提供する側の労働問題に十分な配慮がなされるかどうかは不透明であり、あまり期待はもてそうにないでしょう。

 そうであっても、子育て支援策の大事な1つの要素である学童保育所の質の向上のために、その場で働く人たちの処遇を向上させることは、避けられない重要な課題です。

 そのために、できることは何か。できることは、必ずあります。

 「あい和学童クラブ運営法人」は、まず自分たちの組織でできる労務面での改善策を、運営者と一緒に考えることを主要な業務としています。組織がまず取り組むこと。それを支援します。その動きを、行政や社会に伝えていく、それも支援するのが、「あい和学童クラブ運営法人」の使命です。

 学童保育が充実しないままでは、次元の異なる子育て支援策は、絵に描いた餅に終わります。

 学童保育の充実のため、弊会は様々な提言、提案をしています。ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る学童保育所の発展のために、一緒に考えていきましょう。どんなことでも「あい和学童クラブ運営法人」に、ご相談ください。子育て支援の拡充に伴い、今後ますます重要視されていく学童保育です。学童保育の充実のため、一緒に取り組んでいきましょう。

 (このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば、当ブログの引用はご自由になさってください)