年度替わりのタイミングで、子どもの成長段階に合わせた「育成支援目標」を設定しましょう。
学童保育運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。次元の異なる子育て支援の中核の1つとなる学童保育所の充実をサポートする重要性を訴え続けています。
国が策定した「放課後児童クラブ運営指針」には、その前書き部分に「最低基準ではなく、望ましい方向に導いていくための全国的な標準仕様としての性格を明確化する」とあります。
その指針の初めの方に「育成支援の基本」として、第1章総則の3の(1)に、「子どもの発達段階に応じた主体的な遊びや生活が可能となるように、自主性、社会性及び創造性の向上、基本的な生活習慣の確立等により、子どもの健全な育成を図ることを目的とする」と、記されています。
学童保育所で育成支援に従事する者は、この育成支援の基本を当然、踏まえることが必要であり、その基本を実現するために、上記に記された目的を達成するための「業務目標」を策定することが、当然に求められます。
つまり「育成支援の目標」を、策定することです。
おのおののクラブに入所している子どもたちの、各種集団のまとまりや、個々の子どもたちのことについても、この育成支援の目標を策定することは当然に必要な業務です。期間は、通年や半年ごと、四半期ごとでも、実情に合わせて策定すればいいでしょう。
当然ながら、目標をただ掲げればいいのではなく、「なぜ、そのような目標が必要か」ということの理解(すなわち現状分析)と、「その目標を達成するための方策」もまた、併せて決めることになるでしょう。
つまり、育成支援の目標を決めるということは、クラブにおける育成支援の全てにおいて、現状を把握し将来的な課題を理解するという作業が必要となるのです。
大事なことは2点。この目標策定は、個人や、少数の正規職員で行っては意味がないこと。育成支援はクラブの職員集団として、チームとして行うものです。よって、正規職員だけで決めることは、意味がありません。
そしてもう1点は、クラブで1つの運営組織となっている場合は除いて、運営組織が複数のクラブを運営している場合は、運営組織としての「育成支援目標」を策定する必要があることです。考えてみれば当然で、1つの事業体である以上、その事業体としての事業目標を策定しないことは、ありえませんから。
ほとんどの学童保育所では、はるか昔から「年間の保育目標」を定めていると思います。その保育目標の策定作業を改めて確認してください。「うちのクラブは、こういうところが足りなそうだから、次はこういうことを目標に頑張ろう」という程度の話し合いで、目標を定めていませんか?
学童保育所は、子どもの育ちを支える専門性を備えた事業であり、補助金が交付されている場合は税金が投入されている事業です。専門性があり、公共性があるということです。職員の感覚や感想ではなくて、育成支援上の視点で不足しているところ、さらに伸ばしたいところ、新たに発展させたいところを、専門職たる放課後児童支援員が中心となり、そのクラブの職員全員で、しっかりと報告し合って分析し、育成支援目標を定めることが必要です。
そして、その策定に関しては、当然、保護者の意見も必要です。保護者は子どもの育ちに最終的に責任を持っているものであり、学童保育所で行われる育成支援についても保護者の意見は重要視されなければなりません。運営指針にも「常に保護者と密接な連携をとり」と記されています。
学童保育所の専門性への社会からの信頼性と評価の向上は、専門職が、専門性の知識をもって育成支援を遂行することで醸成されることを、忘れてはなりません。その基本が、育成支援目標の策定です。
「あい和学童クラブ運営法人」は、この育成支援策低目標の重要性を提言するなど、学童保育所の専門性向上のために必要な施策を助言し、提案することができます。学童保育の充実のため、弊会は様々な提言、提案をしています。ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る学童保育所の発展のために、一緒に考えていきましょう。どんなことでも「あい和学童クラブ運営法人」に、ご相談ください。子育て支援の拡充に伴い、今後ますます重要視されていく学童保育です。学童保育の充実のため、一緒に取り組んでいきましょう。
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