学童職員の低賃金を取り上げた読売新聞の記事。反響の大きさに学童保育の改善の光が見える!

 学童保育運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。子どもの育ちを支える学童保育、保護者の安定した生活を支える学童保育、そして社会を支える学童保育を支援する「学童保育運営支援」の重要性と必要性を訴えています。学童保育の問題や課題の解決に向け、ぜひ皆様もお気軽に、学童保育に関するお困りごと、その他どんなことでも、ご相談やご依頼をお寄せください。講演、セミナー等をご検討ください。

 読売新聞が、学童保育の厳しい現実を記事で取り上げました。「学童職員足りない、給与低く人材流出「暮らしていけない」…待機児童解消の壁に」というタイトルでインターネットに配信されています。12月3日14時1分配信の同記事を一部引用します。
「共働き家庭などの小学生を預かる「放課後児童クラブ」(学童保育)が、人手不足に陥っている。低い給与など待遇面の不満から人材の流出が後を絶たないためで、待機児童の解消に向けた受け皿整備の足かせになっている。専門家からは国や自治体に対策を求める声が上がる。」(引用ここまで)

 記事の内容はネットでご覧ください。給与が低いので人員が定着せず、慢性的な人手不足にあるという非常にシンプルな内容です。記事に関して、識者コメントとして安部芳絵氏が、学童保育は「おまけの施策」と、国の学童保育に対するあまりにも軽い態度を実に端的な文言で見事に評していたことは特筆すべきことです。
 日本を代表する有力な新聞が、学童職員、学童保育の支援員の厳しい雇用労働条件を真正面から取り上げて問題として社会に投げかけたことは、極めて有意義なことであり、歓迎です。この時期の行政の施策に関わる記事は、予算獲得を目指す省庁にとって援護射撃になりますから比較的多いのですが、それをさておいても素晴らしいことだったと私は思います。願わくば、朝日新聞、毎日新聞、産経新聞やNHKにもどんどん取り上げていただきたい。

 この記事が旧ツイッター(X)でトレンドとして3日の夕刻から取り上げられると、同日深夜までトレンド入りして、多くの投稿がなされました。その投稿の多くは、学童職員の厳しい境遇の改善を求めるものでした。学童職員には高い給料はいらない、という否定的な意見は、ごくわずかなものでした。投稿には、かつて支援員だった人や、子どもが学童保育を利用していたという方からの意見が多く目につきました。学童保育に興味関心、接点がある人だから投稿したのでしょうから、そういう背景を持つ人が多いのは当然といえば当然ですが、投稿内容の多くが事態の改善を求めるものであり、私はとても安心しました。

 これは、学童保育で働く支援員、学童職員のその仕事ぶりについて、学童保育に接点のある方であれば、おおむね、その仕事の内容について正当な評価をしてくれており、その仕事の内容と賃金が釣り合っていない、賃金が低すぎるという感想をもっていただけている、ということです。このことは、学童職員、学童保育で働く職員、支援員の厳しい窮状が世間にしっかり届けば、世間の反応はきっとある、ということでもあります。ツイッターの反応の多さは、まさにその現れです。もっともっと、世間に発信されるべきです。学童保育業界は、もっとメディアに取り扱われるように工夫するべきですし、自らも、もっと発信しなければなりません。もちろん私も、蟷螂の斧ですが、引き続き頑張ります。

 さてこの読売新聞の記事ですが、実は重大な問題があります。記事の中で、非常勤で薄給だった現場から転職した職員の話が紹介されています。転職先の民間の施設では好待遇となり、安心して働き続けているという箇所があります。この箇所から読み取れるのは、転職前はおそらく放課後児童クラブに勤務していたのでしょう。転職先の企業名は記事に記載されていますが、大手私鉄会社による、民間学童保育所です。つまり、放課後児童クラブではありません。基本的な毎月の利用料が5万円、その他のサービスを付けると8万円台にもなります。

 これをもって、学童保育の世界でも、好待遇が実現できると思われては間違いです。その点、残念ですが、ミスリードする懸念は大変大きいと私は考えます。記者にはおそらく民間学童保育所と放課後児童クラブの違いが分からなかったのでしょう。放課後児童クラブであれば、現状の制度設計では、安心して職員が長期間、継続して働き続けられるほど補助金額も、事業運営のアウトソーシングに関する制度は安定していません。民間の営利企業による知恵と才覚で市場を切り開いていく民間学童保育所とは、その土台も分野も全く違うのです。

 とはいえ、まずは学童保育の世界に世間の関心を向けさせることは十分果たせた、読売新聞の記事でした。他のメディアにもぜひ、学童職員、学童保育の制度上の問題、構造上の問題について取り上げていただき、そこで働く職員がどれだけ過酷で厳しい、残酷な状況に置かれているかを、世間に伝えていただきたいと、私は切に希望します。

 私は、たった1人ですが、声を上げ続けます。学童保育で働く人が、安心して家庭をもって過ごせるだけの給料が当たり前に得られる日が来るその日まで、ずっと。

 育成支援を大事にした学童保育所、かつ、社会に必要とされる学童保育所を安定的に運営するために「あい和学童クラブ運営法人」が、多方面でお手伝いできます。弊会は、学童保育の持続的な発展と制度の向上を目指し、種々の提言を重ねています。学童保育の運営のあらゆる場面に関して、豊富な実例をもとに、その運営組織や地域に見合った方策について、その設定のお手伝いすることが可能です。

 育成支援の質の向上に直結する研修、教育の機会を提供するとともに、個々の学童保育所運営者様へ、安全安心な子どもの居場所づくりとその運営手法において、学童保育組織運営について豊富な経験を持つ代表が、自治体や学童保育運営事業者に講演や具体的な助言、アドバイスを行うことが可能です。もちろん、外部の人材として運営主体の信頼性アップにご協力することも可能です。

 子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。どんなことでも「あい和学童クラブ運営法人」に、ご相談ください。子育て支援の拡充に伴い、今後ますます重要視されていく子どもの居場所づくり事業の充実のため、一緒に取り組んでいきましょう。萩原は2024年春に「知られざる学童保育の世界」(仮題)を、寿郎社さんから刊行予定です。ご期待ください!良書ばかりを出版されているとても素晴らしいハイレベルの出版社さんからの出版ですよ!

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