児童虐待事案が発生しました。学童保育の質が問われます。
学童保育運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。子育て支援の中核の1つである学童保育ですが、非常に残念な児童虐待事案が明るみになりました。
2月15日夕刻、NHKのニュースサイトに、相模原市立の学童保育施設で、47歳の職員が小学1年生の児童の手足を養生テープで縛っていたという記事が掲載されました。ほかのメディアもこの事案を相次いで報道しています。「FNNプライムオンライン」が報じたところでは、「市によると、相模原市立の児童クラブに勤務する女性職員(47)は、2月10日、小学1年生の男子児童の手首、ひざ、足首を粘着テープで縛っていた。別の職員がすぐに気がつき、児童にけがはなかった。女性職員は、「注意に従わなかった」と説明しているという。」と報じ、さらに「職員は、現在は出勤しておらず、市は今後、処分を決めることにしている。 児童の家族は、警察に被害届を提出し、警察が、くわしい状況について調べているという。」と、伝えています。
これは、絶対にあってはならないことです。児童虐待であることは当然、テープで手足を縛って行動の自由を奪っていたということから、刑法220条の逮捕罪になる可能性があり、その場合は3月以上7年以下の懲役刑となります。つまり、れっきとした刑法犯、犯罪行為になる可能性もある、極めて重大な事案です。報道によると、家族は被害届を提出したとのことですから、警察による捜査が進められることになるでしょう。
そんなことが、子どもの最善の利益を守る存在である学童保育所で発生したことは、大変残念でなりません。
わたくしも学童保育業界のほんの片隅にいるわけですが、学童保育の世界に関わる者としては、このような子どもの権利を重大に侵害した事案が発生したことについて、断固として、強く非難します。どんな事情があっても、絶対に、起こしてはならないのが、他者への重大な人権侵害です。
子育てを行いながら働いている保護者が、何より頼りにしているのが学童保育です。その学童保育でこのような残念な事案が起こることは、国民の学童保育への信頼を失墜させることになります。学童保育の質が問われるのです。
本事案の当事者や関係者は、今回のことが絶対に許されない過ちであるということをしっかりと認識し、被害に遭われた児童と家族に謝罪したうえで、その先に行うべきこと、再発防止の策を講じることに、進んでいただきたいと願います。
なお、保育所での児童虐待事案でもそうですが、このような虐待案件を引き起こす背景、土壌として、職員の過酷な勤務状況が取りざたされることが多いです。学童保育の場合ですと、それに加えて、子どもがなかなか職員の指示に従わない、学童保育所で乱暴な行為(問題行動)を行うため職員の手に余る、ということも言われます。
それは確かに組織として解消に取り組むべき課題ではあります。ですが、まずは、事案に対する謝罪と反省をしっかりと行い、被害者側に誠心誠意の対応をすることを確実に理解していただくということを、絶対に最優先で行うべきです。もっとも最初に取り組むべきことは、人権侵害となった事案に対して誠実に向き合い、反省すること。そこから始めて間髪入れずに、二度と繰り返さないための再発防止策を大至急、講じることです。同時に、これまでの組織運営に、児童虐待を引き起こす余地があったのではないか、という観点(これは、運営組織と、職員集団にとって大変つらい作業ですが、やらねばならない重要なことです)での総点検が必要となります。
しかし、このつらい作業を行わないと、いくら再発防止策を講じても、それは砂上の楼閣にすぎません。子どもの最善の利益を守る場所としての学童保育所の質が、確保できません。
「あい和学童クラブ運営法人」は、絶対に起こしてはならない児童虐待事案について、その予防と対策について、運営支援の業務として、運営組織の取り組みを支援することができます。
万が一に起こしてしまった場合の対応についても、運営組織や職員(集団)へのアドバイスや対応策立案について、ともに取り組むことができます。再発防止策について、絶対に必要な施策をご提案することが可能です。
「あい和学童クラブ運営法人」が業務として行う「運営支援」は、学童保育所の安定運営を実現するために種々の施策を運営者と一緒に考えて取り組むことです。今回のような残念な児童虐待事案を起こさないために、子どもの最善の利益を守り、保護者に子育ての安心を与え、地域自治体の子育て支援政策の質を高めるために、貢献できます。
ぜひとも「あい和学童クラブ運営法人」に、ご相談ください。
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