「学童保育」は、もっと外の世界を知ろう!

 学童保育運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。次元の異なる子育て支援の中核の1つとなる学童保育所の充実をサポートする重要性を訴え続けています。

 学童保育所は、子どもの育ちを支える児童福祉事業です。放課後児童クラブ運営指針には「自主性、社会性及び創造性の向上、基本的な生活習慣の確立等により、子どもの健全な育成を図ることを目的とする」(2.放課後児童クラブ運営指針第1章総則3の(1))とあります。
 その目的を達成することを業務とする放課後児童支援員は、「豊かな人間性と倫理観を備え、常に自己研鑽に励みながら必要な知識及び技能をもって育成支援に当たる役割を担う」(同3の(3))、とあります。

 子どもの育成支援に従事する放課後児童支援員(そして補助員)には、幅広い豊かな見識、常識が必要ということです。そのために自己研鑽が求められていて、実際に、学童保育所で働く人は育成支援について熱心に学び、研修を受け、自らを高める努力を続けていることは、間違いない事実です。

 しかし、幅広い見識や常識は、育成支援のことだけを学ぶことでは、身に付きません。やはり、この広い世界で、何があって、何が行われ、どんなふうに動いているのかを、知ることが欠かせません。

 これは当職の個人的感想ですが、学童保育所で働く人たちは、育成支援のことは大変熱心に学び、実践にも取り組みます。しかし、それで手一杯なのか、あるいは育成支援以外の事柄に興味が向かないのか、学童保育に関すること以外の事象について、個人の趣味以外、あまり関心がないように見受けられます。

 当たり前ですが、学童保育業界とは違う世界には、たくさんの学ぶべきことがあります。昨日27日のブログで記したように、危険予知活動(KY活動)も、そのひとつです。他業種で当たり前のように実践され、効果を上げている取り組みは、それこそ無数にあるのです。

 ほかにも、トヨタ発祥の「カイゼン」運動があります。日常の気づきから業務における修正点や改善点を見つけ出し、即座に対応することで、業務全体の質をレベルアップさせていくことです。

 「いや、それは普段からやっている」という意見があるとは思いますが、個人がその場で気づいて行ったという個人的な行動と、「組織全体」「職員集団全体」で改善意識を共有して取り組む行動では、決定的な違いがあります。そう、自ら属する組織全体の業務の質を向上させられるかどうかが、決定的に違うのです。

 このような考え方は、学童保育の業界の動きで感じたことはありません。

 ですが、これからは、それではダメです。学童保育所で働く人たちの社会的評価を向上させ、最終的に賃金を大きく引き上げるための社会的合意を得るためには、「学童保育業界はものすごいレベルアップした。さすが育成支援の専門職だ」と、社会的認知を得ることが必要なのです。そこにたどり着くために、外部の世界で行われる様々な取り組みを、積極的に導入することが必要です。

 学童保育の世界の中だけで、業界全体のレベルアップをしていく従来の取り組みは、時代遅れと言わざるを得ません。「わたしたちの世界は特別すごい世界だから、わたしたちが実践を通じてスキルを磨いていけばいい」という姿勢は、改めなくてはなりません。

 繰り返します。弊会は、学童保育には、もっと他業種で実践されている各種の手法を積極的に取り入れることを提案します。「異業種との交流」を、もっと積極的に行いましょう。それはとりもなおさず、運営者が意識改革することが必要です。

 運営者の意識改革をお手伝いし、一緒に考えて取り組み、最適な手法を導き出すのが「学童保育の運営支援」という、新しい事業なのです。

 ぜひとも「あい和学童クラブ運営法人」に、ご相談ください。子育て支援が充実したまち、という評判を自治体に確立させることができる効果的な手段でもある学童保育の充実のため、一緒に取り組んでいきましょう。

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