相次ぐ不適切事案の報道。経営者、責任者の姿勢を厳しく追及するべし。真面目で誠実な現場職員を苦しめるな。

 学童保育運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。子どもの育ちを支える学童保育、保護者の安定した生活を支える学童保育、そして社会を支える学童保育を支援する「学童保育運営支援」の重要性と必要性、学童保育のあらゆる問題の解決を訴えています。

 この数か月、全国の保育施設や子どもを受け入れる施設においての不適切事案や事故、事件の報道が相次いでいます。車内取り残しによる死亡事件といった深刻な事案もあれば、保育士による子どもへの暴言や体罰などもあります。9月13日には、愛知県内の認定こども園で、1歳児クラスの担任の保育士が子どもに暴言を浴びせていたという報道がありました。
 9月13日19時32分配信の名古屋テレビ(メーテレ)記事を一部、引用します。
「暴言を吐いていたのは、1歳児のクラスを担当していた保育士の4人で、園児に対し「来ないでこっちに」や「嫌われ者はここ」「もうご飯なし」などの暴言があったということです。」
「園を運営する法人は、「4月に開園したばかりで職員への指導教育が行き届いていなかった」としています。」

 同テレビの報道によると、暴言を浴びせていた4人ともう1人(別の報道では、暴言をしていたものを黙認していたという)の計5人がすでに自主退職した、ということです。この事案も、他の事案と同じく、保護者が園内で録音した音声データが行政に提出されたことがきっかけで発覚したとのことです。

 私が疑問に思うことがいくつかあります。
「なぜ早々に自主退職させたか。不適切な事案を起こした原因追及は完全に済んだのか。退職するにしても懲戒処分を課していないのか」
「開園したばかりで指導教育が行き届かないということが、どれほど無責任な言動であるかということを、法人の責任者は理解しているのか」
「保護者が不適切行為を把握して行政に提出して発覚したが、なぜ法人側、運営側が覚知できなかったのか」

これらはいずれも、運営主体、運営組織の問題であり、運営の責任者(個人でも、機関でも)に対する重大な問題です。

 確かに、不適切な行為、それも1歳児に暴言を浴びせるという行動は、保育士の行動として全く理解できません。それが属人的な要素だったのか、それも誰か不適切な行動を率先して行う中心的な人物がいて、その人物に従わないと何らかの圧力がかかる仕組みだったのか、まったく分かりません。

 しかしそれはあくまで現場での話。現場を管理し、統括する責任者は、いったい何をしていたんだ?と私は思うのです。保護者が気が付くぐらいです。施設内で他の職員が気が付かないとは、私には思えません。

 しかも、開園したばかりで指導教育が行き届かなかったという法人側の発言は、あまりにもひどいです。子どもの生命身体、命の保障をしている施設として、これほど無責任な発言はありません。開園したばかりであっても、開園したその時点から、「安心して、お子さんの安全を、お子さんの人権をしっかりと守ります」と言えない運営責任者は、子どもの命を守る事業に手を出してはならないのです。子どもを受け入れる施設に関わる資格はありません。即刻、退場願いたい。

 この施設にも、多くの、真面目で立派で、真摯に子どもたちの保育に向き合っている職員がいるはずです。そういう人たちの日々の努力が、いい加減な運営法人の姿勢で、踏みにじられたのです。同じく、全国で毎日、大変な境遇の中で子どもの健やかな育ちに尽力している多くの人たちの尊厳が踏みにじられたと、私は悲しく思います。

 行政当局には、施設側への指導は当然として、「どうしてそのような不適切な事案が起こったのか」を、すべて明らかにしてほしいと願います。

 「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育、子育て支援にまつわる各種の問題、とりわけ、運営側に対して質の高い事業運営を実施するべく提言を重ねています。学童保育の運営のあらゆる場面に関して、豊富な実例をもとに、その運営組織や地域に見合った方策について、その設定のお手伝いすることが可能です。

 育成支援の質の向上に直結する研修、教育の機会を提供するとともに、個々の学童保育所運営者様へ、安全安心な子どもの居場所づくりとその運営手法において、学童保育組織運営について豊富な経験を持つ代表が、自治体や学童保育運営事業者に講演や具体的な助言、アドバイスを行うことが可能です。

 子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。どんなことでも「あい和学童クラブ運営法人」に、ご相談ください。子育て支援の拡充に伴い、今後ますます重要視されていく子どもの居場所づくり事業の充実のため、一緒に取り組んでいきましょう。

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