学童保育所で起こりがちなミスを防ぐ有効な手法を活用しましょう。

 学童保育運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。次元の異なる子育て支援の中核の1つとなる学童保育所の充実をサポートする重要性を訴え続けています。

 学童保育所では、さまざまなミス、トラブル、ヒヤリハットが起きます。まったくそのようなことが起きない日はむしろ珍しいのではないかとすら思います。それは、予測不能な行動を時として突発的に行うことがある子どもを数十人単位で受け入れながら、対応する職員が5、6人程度である学童保育という運営スタイルである以上、なかなか逃れられない現実でもあります。

 「だから仕方がない」とは、もちろんなりません。ミス、トラブル、ヒヤリハットが、さらに深刻化してハザード(災害)や事件にまで発展してしまうことを、絶対に防がないといけません。それは、学童保育所に従事する職員の最低限の使命であり、学童保育所を運営している運営組織に課せられている絶対的な使命です。

 ところが、実際、日常的に学童保育所で行われていることといえば、旧態依然とした「職員個人の注意力、判断力に頼った」ミスやトラブル、ヒヤリハットへの対応です。

 これでは、いつか、子どもを巻き込む重大な災害、事件が起こる可能性があります。いや、すでに子どもの福祉に関する世界では、「送迎バスの降車時における児童の取り残し」で犠牲者が出ています。所外活動で、子どもが取り残されたという事案は、実は珍しくありません。ヒヤリハットではすまない事態が実は日常的に起こりやすい業態なのです。

 学童保育の世界は、「育成支援(保育)」面での研修や勉強は、業界団体や職能団体を中心にかなり活発に行われていますが、わたくしの知りうる限り、他業種との交流や、他業種で取り入れられている各種手法について学ぶことは、ほとんど行われていません。かなり「閉じられた世界」であるという印象があります。

 弊会は、学童保育には、もっと他業種で実践されている各種の手法を積極的に取り入れることを提案します。

 その1つとして、緊急に対応するべきなのが「危険予知活動(KY活動)」です。

 KY活動については、非常に多くの資料や解説が、インターネットで検索できますし、学ぶことができます。よってここでは割愛しますが、厚生労働省のホームページにある解説を引用してご紹介します。

 労働災害を防止するには、事故を起こして後悔する前に、職場のみんな(チームワーク)で話し合って、危険を予知して「安全衛生を先取り」することが重要です。
その安全衛生先取りのために・・・・。
まず、業務を始める前に、イラストシートを使って、あるいは現場で実施したり、させたりして、その業務に「どんな危険がひそんでいるか」を職場でサッと話し合い、「これは危ないなぁ」と危険のポイントについて合意します。
次いで、対策を決め、行動目標や指差し呼称項目を決め、一人ひとりが業務の中で指差し呼称で確認し、行動する前に危険を防止します。このプロセスがKY活動です。
人間は誰でも、つい「ウッカリ」したり「ボンヤリ」したり、錯覚をします。横着して近道や省略もします。このような人間の行動特性が誤った動作などの不安全行動(ヒューマンエラー)をもたらし、事故・災害の原因となります。(引用ここまで)

 まさに、学童保育所ですぐにでも学び、実践することができる内容です。学童保育所は正規職員(放課後児童支援員)を中心にしたチームワークでの育成支援業務を行いますが、その業務には当然、子どもの安全安心を確保することも含まれています。その業務に、とても有効なのがこのKY活動です。

 これらのことは、日々、学童保育事業を熱心に行っている職員や運営組織では、なかなか認知されてきていなかったのが現実です。それはとりもなおさず、目の前の子どもの安全確保には熱心であっても、組織全体を見て考えて「どういう行動が必要なのか」という広い視点を持ちにくいことと、研修や勉強の内容が育成支援(保育)=個人または子どもの集団における、子どもの心情や行動の分析と対応に特化していることが影響していると、弊会は考えています。 

 組織運営における幅広い視点で、全体的に、学童保育事業の質の底上げ、質的活動のレベルアップを、運営組織と一緒に考えてご提案するのが、「学童保育の運営支援」という、新しい事業なのです。

 ぜひとも「あい和学童クラブ運営法人」に、ご相談ください。子育て支援が充実したまち、という評判を自治体に確立させることができる効果的な手段でもある学童保育の充実のため、一緒に取り組んでいきましょう。

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