<運営支援ブログミニ51>あっという間に危機は襲い掛かってきます。伝えていこう、放課後児童クラブで。
放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)の運営者と働く職員をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表で「あい和社会保険労務士事務所」の萩原和也です。放課後児童クラブ(学童保育所)運営支援アドバイザーであり、放課後児童クラブの労務管理や事業運営をサポートする社会保険労務士です。(ぜひグーグルのAIで「萩原和也 放課後児童クラブ」と検索してみてください!)
多くの犠牲者被災者を出した令和8年8月千葉豪雨の記憶がまだ新しいとき、わたくし萩原の住む上尾市もレベル4大雨危険警報が出されるほどの豪雨に見舞われました。幸いなことに被害は免れましたが、身をもって「怖い」思いを心底、味わいました。そして見かけた、とある光景に「児童クラブも防災教育に取り組めばいいね」と感じました。そのことを今回のミニブログで紹介します。
(※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所と同じです。)
<正直、気が付かなかった>
掲載した写真は萩原の自宅(上尾市)の玄関前です。2026年8月21日16時38分に撮影しました。もともと自宅のある区画は周囲より若干の低地となっていますが、以前はちょっとした大雨でも、雨水が滞留することはありませんでした。ところが2024年7月27日に、雷雨の激しい降水が1時間ちょっと続いたとき、初めて道路に水があふれました。それ以来、2年ぶりの状況に見舞われたのです。
写真の真ん中よりちょっと上、そこに下水のマンホールがありますが、そこから水が噴き出て盛り上がっています。そしてその後30分、強い雨が降り続き水位はこの写真のときより5センチほど上昇しました。

実はこの写真の状況になるまで、わたくしは家の中にいて全く気が付きませんでした。ニュースでは「1時間に110ミリの記録的豪雨」と報じられました。それなら恐怖を覚えるほどの豪雨です。まして気象大好き人間のわたくしです。実は、2024年の場合は水がたまり始める前から一部始終を観察していました。その時の雨の降り方と比較して「まあ、確かに強い雨だけれど2年前の方がもっと強い降水だったかな」と、わたくしは時々、窓の外をチラ見しつつ、作業をしていたのです。
この日は修理に出していた車を引き取りに、さいたま市大西区三橋にある自動車ディーラー店に出かけていました。車を引き取ってディーラーを出た15時30分ごろは、雨は降っていませんでしたが、新大宮バイパスを北上しつつ車を運転しているときに、東側の空が真っ黒で降水があることが見て取れました。車を運転してさいたま市北区吉野町に差し掛かった時に、降水エリアに入りました。新大宮バイパスから東大宮バイパスに入って東に向かって車を進めると、どんどん降水が激しくなりましたが、気象大好き萩原の目測ではそれでも時間雨量50ミリには達していないだろうという程度でした。自宅に戻ったのは16時ごろ。日課の「午後4時のコーヒー」の支度をして、コーヒーを飲みつつメールチェックなどをしていました。時々、稲光が光っておびえた猫が日脚の上に乗ってもきました。先に記したように時折、窓の外に目をやって「ああ、まだ降ってるね」と思いながら16時30分過ぎ、「そうだ、レターパックを買いに行かなきゃ」と、徒歩数分のところにある尾山台郵便局に行こうとして、支度をして玄関のドアを開けたら、先ほどの写真のような情景に出くわしてびっくり仰天だった、というわけです。
正直、「えっ、そんなに降ってた? あの時の方がうんと激しかったのに、なんでまた?」と信じられませんでした。
その後も雨は降り続いで水位が5センチほど上昇して、自宅の床下の換気口の高さスレスレまで水が達しました。自宅の駐車場に止めてあるアイミーブ、さっき修理を終えて戻ってきたばかりなのに、ドアの開口部の下スレスレまで水が達していました。あと1センチ上昇したら車内に浸水していたでしょう。
なお実はそのスレスレの、「ああ本当にもうやばいぞ!」と焦っていたとき、突如、ぐわーんと水面が波打ちました。何かと思って道路を見ると、軽自動車が自宅前の道路を進入してきて、さらに進もうとして停止しては進もうとしていました。思わず「おい! やめろ! この先に入るな!」と何度も怒鳴りました。すると運転席の窓から顔を出した人が「この先に家があるんで行きたいんだけど!」と大声を出したので「ダメだって! その先が一番深いから、車のエンジンルームに浸水するぞ! 引き返せ!」と怒鳴り返しました。ちょうどそのころ、上尾消防の服を着た2人が膝丈に及んだ水の中を歩いてきて、その車の運転手に「戻りなさい! この先はダメです!」と強く言ってくれました。それにしても、あの軽自動車が作った何度かの波で、我が家の床下の換気口から水が入ったのは確かです。
<心したい>
今度のことで、よく分かりました。「人間は、気づかないうちに危機の瀬戸際に立っていることがある」と。正直、甘く考えていましたわたくし。2年前の降雨と比較して「まあ、よく降るけどあのときほどじゃないな」と思って外のチェックを怠った結果、床下浸水スレスレの状況になるまで気が付きませんでした。どんどん水位が上がっている状況を早く察知していれば、車を高台に移動させることができて、もっと安心したでしょう。
「油断していると、あっという間にピンチになる」ということを、肝に銘じました。大雨、豪雨は、ナメてはいけません。たった30分で状況が一変します。千葉豪雨でもきっとそうだったのでしょうし、長崎や諫早の豪雨、広島の豪雨や東海豪雨などでもきっと同じだったのでしょう。
萩原の自宅がある地域は低くなっていて水がたまってもおかしくないのは承知していましたし、上尾市が作成した洪水のハザードマップでは、利根川等の氾濫で1.5メートルの高さを最高に浸水危険エリアになっていることも承知していました(周囲より確実に低地にあるのは明治時代の地図からも田んぼになっていたので明らかです)。が、「まさかそんなに」とは思ってこなかったのも事実です。
児童クラブの運営主体、働いている人も、大雨、豪雨にはぜひ、注意を向けてくださいね。日本列島周辺の海水温が高いままの時代になってしまったことで、海から湿気をたっぷり含んだ風が吹きこんで千葉のような豪雨が起こりうる時代になりました。児童クラブの施設への浸水、内水氾濫や河川の洪水による危険だけではなくて、児童クラブを利用する人、つまりこども、職員、保護者の人が大水による影響を受けないように、被害に遭わないように、十分にお互い気を付け合っていくことが大事だと、わたくしは実感しました。
<教えていく拠点に>
さて8月21日の話です。雨がやんで徐々に水が引き始めていき、安堵の中で水が引いていく様子を萩原は見守っていました。とはいえ、家の前の道路の真ん中あたりではまだ水深が30センチはあったころでしょう。溜まっている水は汚水交じりの、はっきり言ってとても汚い危険な水です。萩原はすぐに長靴に履き替えて水に触れないようにしていましたが、向こうから高齢男性が鼻歌を歌いながら笑みを浮かべつつ、水をざざーッとかき分けてのんきに歩いてきました。見慣れない顔なので同じ班の住人ではありません。わたくしは声を掛けました。「この水、汚水交じりですから消毒したほうがよいですよ」。するとこの男性は「あぁ? んなもん平気ってよ」と馬鹿にしたような口調で返事をして通り過ぎました。
その数分後、こんどは自転車の2人組がやってきました。溜まった水をかき分け進むのが楽しいのか、父子がはしゃぎながら自転車で通り過ぎました。こちらも見知らぬ顔なので同じ班ではなかったですね。父もこどもも、ひざ下まで、たまった汚水にびっしょり濡れながら、普通の運動靴で自転車をこいでいました。ということはひざしたから足の指先まで、わたくしの住む班の家庭から出た汚水まじりの雨水の滞留水につかりながら、それなりの時間を過ごしていたことになります。
教育の敗北、知性の衰退です。大雨、豪雨のあとに滞留した水には汚水が混じっている可能性がありますし、下水管の汚水が混じっていなくても、普通の土壌にはたくさんの細菌があり、その細菌の感染症になる可能性だってあるので、洪水や内水氾濫の場合にはできる限り素肌を触れない方がよいのですが、それを知らない人が多いのですね。避難しなければ死んでしまうような極限の状況なら、そりゃ細菌感染のリスクより命を守る利益を優先しますから、泥だらけの水でも汚水が混じっていそうな水でも身を投げ入れますが、こと、別にわざわざ歩いたり自転車に乗ったりしてたまった水の様子を楽しまなくたっていいじゃないですか。
わたくしは自転車の父子の背中を見ながら、「せめて児童クラブに入っているこどもとその親には、児童クラブを拠点に、いろいろなことを教えていくことができればいいな。防災教育ができれば、こういう滞留した水の中を用もないのに移動することは控えるべき、何故なら感染症のリスクがあるから、ということを伝えられるだろうな」と、考えたのです。こどもだけじゃなくて保護者にも教えられます。こどもはまだまだ知らないことがたくさんあるので児童クラブでいろいろ知識を、生きる術を身に着ければよい。問題は保護者世代の大人たち。ネットでスマホで、自分の知りたいこと、興味のあることだけ目に入ってしまう生活で、自分で学ぼうとしなければ学べないことは知る由が無い人たちに、いかにして知っておかねばならない知識、身を護るための知識を身に着けてもらうか、そのきっかけとして児童クラブが活用できるはずだ、と考えたのですね。
児童クラブってのは、必要に迫られて利用する仕組みで、否応なく手続きや事務連絡などで児童クラブ側と関わることが求められますし、あるいは児童クラブを利用する同じ立場の保護者と知り合いになる機会もあります。そういう、人と人が(自分が求める求めないにかかわらず)交わる場所である児童クラブという「時の利、場の利」を活用して、気候大変動の社会において生き抜くサバイバルの知識を児童クラブを拠点に広められたらいいなと、わたくしは考えたのですね。
「大雨でたまった水に、足を入れてはだめだよ。治りにくい病気になってしまうかもしれないよ。もしマンホールや側溝のふたが外れていたら、あっという間に転倒したり転落したりして、死ぬかもしれないよ」
そういうことを教えていく、広めていく場に、児童クラブも社会資源として活用していくことを、ぜひ考えてみてください。
(お知らせ)
<社会保険労務士事務所を開設しました!>
2025年9月1日付で、わたくし萩原が社会保険労務士となり、同日に「あい和社会保険労務士事務所」を開業しました。放課後児童クラブ(学童保育所)を中心に中小企業の労務サポートを主に手掛けて参ります。なお、放課後児童クラブ(学童保育所)に関して、労働関係の法令や労務管理に関すること、事業に関わるリスクマネジメント、生産性向上に関すること、そしていわゆる日本版DBS制度に関しては、「あい和社会保険労務士事務所」を窓口にして相談や業務の依頼をお受けいたします。「あい和社会保険労務士事務所」HP(https://aiwagakudou.com/aiwa-sr-office/)内の「問い合わせフォーム」から、ご連絡のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
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こども性暴力防止法に関する諸課題を5人の弁護士が各々の専門分野に関して紹介、説明するYouTubeチャンネル「こどもを守る弁護士チャンネル」。「第6回子ども性暴力防止法緊急LIVE」は2026年8月12日21時半から、「災害時のこども支援とこども性暴力防止法」です。話し手は 鈴木愛子弁護士、聴き手は野田隼人弁護士です。
第4回が2026年6月30日に配信されました。放課後児童クラブの運営に関わってきた鈴木愛子弁護士が「こども性暴力防止法がもたらすこどもの被害申告に適切に対応できるか」をテーマに関して丁寧に説明しています。 まずは動画をぜひご覧ください。わたくしの著書「知られざる<学童保育>の世界」も紹介されています。
https://youtube.com/live/9q8xzkgs7wo?si=dr06eChxK1Jgov5T
第5回は7月19日(日曜日)15時から、すでに施行されている「児童生徒性暴力防止法」における調査の解説です。話し手:飛田桂弁護士、聴き手:嶋崎量弁護士、鈴木愛子弁護士、野田隼人弁護士、三輪記子弁護士。
第3回(2026年6月11日)は、鈴木愛子弁護士がメインスピーカーとして「こども性暴力防止法がもたらす「人手不足の加速」とその構造的リスク」とのタイトルで、人材確保に関する懸念を取り上げています。内容は放課後児童クラブ限定ではなくて法制度全般にわたるものですが、とりわけ放課後児童クラブで働く人、運営する人そして管理する行政パーソンには必見必聴の内容です。https://www.youtube.com/watch?v=ZVafKTKe204 を、ぜひクリックしましょう。
第2回(2026年5月30日)が、こども性暴力防止法の「Q&A」を読み解くとして、【弁護士が読む❗️こども性暴力防止法Q &A】のタイトルで配信されています。メインスピーカーは三輪記子弁護士、聞き手は嶋﨑量弁護士です。
https://www.youtube.com/watch?v=XtTCNTDBLLo
第1回(2026年5月16日)は「こども性暴力防止法を考える」です。
https://www.youtube.com/watch?v=uUlx8XaKMso&t=4324s
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わたくし萩原が寄稿した記事が「ウェッジオンライン」で2026年7月29日に公開されました。「子どもの「体験格差」が気になる夏休み…その“差”を埋めるのは難しいのか?子どもにとって貴重な体験に目を向けろ」という記事です。ヤフーニュースにも配信されています。URLは以下の通りです。(子どもの「体験格差」が気になる夏休み…その“差”を埋めるのは難しいのか?子どもにとって貴重な体験に目を向けろ Wedge ONLINE(ウェッジ・オンライン))
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こども性暴力防止法がもたらす、構造上の課題問題について、法律家がとても分かりやすく解説する記事が「アエラキッズプラス(AERAKidsPlus)に掲載されました! 解説はもちろん、鈴木愛子弁護士です。こどもを性暴力から守るための重要な法制度だからこそ、実は逆説的にこどもや運営事業者が追い込まれてしまう可能性を分かりやすく説明されています。ぜひぜひ、記事を読んでください! 実に分かりやすいですよ!
「本当に性犯罪を防げる?」学校や学童保育、放課後子供教室も対象になる「日本版DBS」に、現場から懸念の声…【弁護士が解説】 | AERA with Kids+
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「一般社団法人あい和学童クラブ運営法人」は、引き続き、放課後児童クラブ(学童保育所)の一般的なお困りごとや相談ごとを承ります。児童クラブの有識者として相談したいこと、話を聞いてほしいことがございましたら、「あい和学童クラブ運営法人」の問い合わせフォームからご連絡ください。子育て支援と児童クラブ・学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と児童クラブ・学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、講演会、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。
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(ここまで、このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)
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