夏休みの短期アルバイト・パートを雇う放課後児童クラブ(学童保育所)にお願い。働く人にもお願いです。

 放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)の運営者と働く職員をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表で「あい和社会保険労務士事務所」の萩原和也です。放課後児童クラブ(学童保育所)運営支援アドバイザーであり、放課後児童クラブの労務管理や事業運営をサポートする社会保険労務士です。(ぜひグーグルのAIで「萩原和也 放課後児童クラブ」と検索してみてください!)
 夏休みが近づいてきましたね。夏休みは朝から夜まで放課後児童クラブが開所しているので、夏休みだけの勤務の職員を雇用することが一般的です。多くはアルバイトですが、雇う側も、雇われて働く側も「どうせこどもと一緒に遊んですごす程度の仕事でしょ。大丈夫」と思わないでください。運営支援から夏休み等の長期休業期間中に雇用する短期アルバイト・パートの職員について留意点を申し上げます。雇う側、働く側それぞれに参考になさってください。

(※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所と同じです。)
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<短期アルバイト・パートを雇う児童クラブさんへ>
 夏休みの児童クラブはとにかく職員数が足りません。学校がある課業日と比べると倍の職員数が必要なイメージですね。大事な戦力、労働力として期待されるのが夏休み期間のアルバイトとパートの短期スタッフ、職員さんです。学生や、普段は学校関係で勤務している人(給食調理施設や教室内にいる教員補助スタッフ)は夏休み期間中は仕事がないのでその期間は児童クラブでアルバイトをする、という方も多いでしょう。働く側としても、特段難しい資格や知識が求められない業務内容であることから、安心して応募できることでしょう。毎年、夏休みは児童クラブで短期アルバイト、という方も珍しくありません。

 そんな夏休み期間における短期アルバイト・パートに関して、まず運営支援は雇用する側つまり児童クラブ事業者さんにいくつかお願いをします。
1 「夏休みの間の、こどもの遊び要員だから」と、軽く考えないこと。
 →人を雇って働かせるというのは、とても重要なことです。雇った人がとんでもない不祥事をしでかしたら事業者そのものの以後の事業継続にも影響が出ることだってあります。たとえ1か月、あるいは数日間の勤務であっても、1人の労働者として、雇用契約は丁寧な内容で確実に締結しましょう。
2 教育研修はしっかりと行う。
 →事業者側が「遊び要員だから。育成支援の難しいところまで理解できなくてもいいや」と思うのは勝手ですが、第三者から見れば「児童クラブのスタッフとして従事し、こどもや保護者と関わっている」以上、それはアルバイト・パートだから「責任が割り引かれた仕事」とは受け止められません。事業者の名前を背負って日々、業務に従事している職員の1人です。ですから、「しでかしては困ること」を起こさないように、しっかりと教育研修は行ってから、夏休みの現場に入ってもらうようにしましょう。
 とりわけ、「こどもに対する暴力行為」「無断で撮影」「SNSに、画像や動画、こどもや他の職員のプライバシーを侵害する、また事業者を誹謗中傷するような内容の投稿をすること」は絶対にしてはならないことを、クラブの責任者または運営本部の採用担当者が、面と向かって時間をかけて説明することが望ましい。言わずもがな、こどもへの性暴力など言語道断。「うちは絶対に許さない」と強い覚悟を示してください。暴力行為、窃盗や横領など犯罪行員は断じて許さない、発覚したら直ちに警察に突き出す、ということは当然に伝えましょう。

3 「怒り」のコントロールは特に念入りに伝える。
 →こどもと年齢が比較的近い学生のアルバイトには、「こどもと同じレベルでやりあわないこと」を丁寧に伝えましょう。こどもが何らかのことで腹を立ててひどい言葉をなげかけてきたとき、同じレベルで言い返したり、あるいは手を出したりということは、絶対にダメだということです。また「試し行動」に腹を立ててやり返すこともダメです。学生だけではありません。シニア世代の方にも念入りに伝えてください。年齢のせいでしょうかね、お年を召した方も怒りっぽくなることがありがちですから。この点で失敗するとどうなるか、場合によっては報道されることがありますよ。例えば「放課後児童クラブの支援員、小3男児の胸元をつかみあざができる虐待…呼び捨てにされたと勘違い」(読売新聞オンライン2026年6月27日13時20分配信)と見出しがついて記事になった例があります。
 アンガーマネジメントは正規常勤職員には必要の考え方ですが、短期アルバイト・パートの方にそれを求めるのは難しいとしても、「こどもの挑発や試し行動」について、児童クラブ事業者は、夏休み勤務に入る前に、しっかり雇った人に説明しましょう。

4 遅刻は絶対にダメ。労働者として守ってもらうことは確実に守ってもらう。
 →夏休み等、学校が休みの日に朝から児童クラブが開所するときは、いわゆる早番勤務、朝のクラブ開所時から勤務する人は絶対に遅刻が許されません。職員の遅刻によって開所時刻通りの児童クラブ開所ができなかったら、それは事業者の信頼性を揺るがす事態に発展します。実際、そのようなことが数度あったことから運営事業者の選定で不利な局面に追い込まれてしまった事業者もあります。なにも短期アルバイト・パートだけに限らず正規常勤職員にも同じことですが、「遅刻」は労働者としてあってはならないこと。まして「無断」の遅刻は事業に重大なダメージになります。何らかの事情で出勤時刻に間に合わない状況になった場合は直ちにクラブ側担当者に連絡することと合わせて、しっかりと説明して理解を得ましょう。遅刻は確かに遅刻をしでかした者の責任ですが、運営支援はあえて申し上げます。「遅刻が発生するような事態を招く事業者側は、教育研修の程度が不足していた」ということを。なお、短期アルバイト・パートが遅刻をしても朝の開所だけは確実にできる職員配置体制を講じておくのは言うまでもありません。

5 充実した仕事を体験してもらって将来につなげよう。
 →さんざん厳しいことを挙げてきましたが、それもこれも「こどもの生命身体を守る場所で、こどもの生命身体を守る仕事」だからです。重要すぎる仕事だからです。それを事業者の側が「こどもと遊ぶだけの仕事」と、自らの重責を自ら軽んじるようなことが運営支援には許せないからです。どれだけ重要な社会インフラであるかを雇う側が理解していなければ、100年過ぎても児童クラブは「こどもを預かる、ただ見守るだけの誰でもできる仕事」という世間一般的な理解をぶっ飛ばすことなどできません。
 今を楽しく生きて将来を生きるこどもたちを支える重要な仕事であり仕組みです。児童クラブの仕事を生涯の仕事として選んでくれる有能な人材がどんどん増えてほしい。短期アルバイト・パートは、学生であろうが第二新卒、シニア層であろうが、「こんな大事な仕事があったんだ!」と実感していただける大事な機会です。ぜひ雇う側の児童クラブ事業者は、長期休業期間中の短期間従事者、短期アルバイト・パートさんに、「また児童クラブで働きたいです!」と言っていただけるように、「こんなにやりがりがあって、奥深くて、大切で、それでいて働いてみてこんなに充実するなんて!」と、思っていただけるよう、丁寧に親切に、心の底からウエルカムして、気持ちよく働いてもらいましょう。そのための工夫をしましょう。特に現場職員の歓迎の気持ち、「わからないことがあったら何でも聞いてね」というウエルカムの気持ちを、夏休み期間に同じ職場の仲間となった新入りさんに、笑顔で伝えましょう。
 それがやがて、人手不足を解消する切り札の登場になるかもしれないのですからね。

<短期アルバイト・パートとして働くみなさんへ>
1 「こどもと遊ぶだけの仕事」と説明されたとしても、あなたには「こどもの生命身体を守る責任」が生じますよ。
 →まず、採用に関わった児童クラブ側が「心配ありません。こどもが好きなら務まる仕事です。こどもと遊ぶ程度の仕事ですから」と説明するようでしたら、次の長期休業期間は、別の児童クラブ事業者で短期アルバイト・パートを申し込むことをわたくし萩原は強く勧めます。なぜなら、児童クラブの事業運営の重要性を自ら説明できない程度のいい加減な運営事業者であると自供しているようなものですからね。そんないい加減な事業者ですからもしあなたが働いているときにけがをした、負傷をしたとき、労災保険の手続きにも協力することを渋るでしょう。場合によっては「労災隠し」するかもしれません。給料だって、時間外の給料分をきちんと支払うことが無い、セコイ事業者かもしれません。つまり、「人を雇って働いてもらう」ということに誠実ではない事業者であるかもしれないよ、ということです。全国展開する大手事業者だから安心ということはまったくありません。事業者、会社の規模が大きいからしっかりしている、ということはこの児童クラブの世界ではまったくあてはまりません。そこは覚えておきましょう。
 事業運営に真摯に向き合っている児童クラブ運営事業者であれば「夏休みだけのアルバイトでも、責任はしっかりありますよ。こどもの1分1秒、こどもの記憶に刻まれる時間を一緒に過ごす仕事ですからね。丁寧にこどもに接して、わからないことはすぐ職場の正規常勤職員に報告してくださいね」と、説明してくれるでしょう。児童クラブは単にこどもを預かる場所ではないことも説明してくれるでしょう。
 そのようなしっかりとした児童クラブ事業者で、運よくアルバイト・パートをできるようになったら、それは素晴らしいこと。こどもの成長に関わることができる仕事の面白さと深みをぜひ、体験してください。「こんなに大切な、大変な仕事だったんだ」というのはつまり、こどもの生命身体を守り、そのことによって保護者が安心して社会経済活動に従事できる機会の保障をするという、社会にとって欠かせない重要なシステムの一部なんだということを、実感してください。
 あ、アルバイト・パートだからといって、こどもの生命身体を守る責任が無いとか軽いとか、そういうことは一切ありません。もちろん正規常勤職員の職責、責任に比べれば、というのはありますが、例えば公園や校庭でこどもと遊んでいるとき、こどもが転がったボールを追いかけて道路に飛び出そうとしているのを目撃して「あ、このままなら外の道路に飛び出ちゃう」ということを予想できる状況にありながら、何もせずに様子を見ていた結果、道路に飛び出したこどもが車と衝突して死亡や大けがを負ったとしたら、それはアルバイト・パートであっても「事故を防げた可能性があった」として、見ていた側の責任を追及されます。アルバイト・パートであっても「一般的な注意力、観察力があれば、事故やトラブルを未然に防げた」ということが第三者に認定される事態になれば、責任が追及される可能性がある、ということです。「わたしアルバイトだから」「わたしはパートだから」児童クラブで起きた責任は負わない、ということは全くもってありませんから。そこは注意しましょう。

2 遅刻ダメ。無断欠勤絶対ダメ。
 →社会人というか、人間としての信頼を根底から損なうことです。アルバイト・パートでも、仕事をする契約を結んでいるのですからね。契約違反になることはしてはなりません。その最たるものが遅刻であり無断欠勤です。これは年齢によりません。遅刻の常習や無断欠勤は学生に多いというイメージがあるかもしれませんが、シニア層でも平然と遅刻するような人はいます。年齢に関係ありません。
 あなたの遅刻、無断欠勤で、影響をこうむる人が何人も何十人もいます。多くの人の予定やスケジュールを混乱させることになります。児童クラブに限りませんが、時間が決まっている約束事は必ず守ること。児童クラブの場合はとりわけ朝の開所時に遅刻すると、保護者の朝の出勤に致命的な影響を与えかねません。それは遅刻した人の評価うんぬんより、事業者としての評価に影響するのです。
 遅刻しそう、あるいは体調が急に悪くなったときは、しっかりと連絡しましょう。連絡してはじめて、「それではやむを得ませんね」となるのです。無断で何も連絡をせず遅刻、欠勤するような人は、児童クラブでのアルバイト・パートをしてほしくありません。わたくし萩原は断言します。「ほう・れん・そう」はやっぱり大事ですよ。報告連絡相談です。

3 こどもと楽しむのは良いですが、頭の片隅には冷静に状況を眺めるもう1人の自分を用意する。
 →「遊び」は児童クラブの運営事業の重要な要素です。ですから、こどもと遊ぶのは重要な仕事です。このとき、ただ単に「遊びに付き合う」程度の気合の入れようでは、こどもは楽しくなれません。鬼ごっこでもサッカーでもボードゲームでもなんでも、「本気」で遊んでください。あ、本気とは、低学年のこどもに思いっきりボールをぶつけるということではありませんよ。児童クラブのこどもたちに、遊びの上でどのように接していけばいいのかは、勤務を始める前に、勤め先のクラブの正規常勤職員からしっかり説明を受けましょう。
 本気で楽しく遊んでいるとこどもも夢中で遊べます。そんな状況でも、アルバイト・パートとして働いているあなたは、もう1人の人格で、常に今の状況を把握し、将来起こりうる複数の可能性を予測し、それぞれに必要な対応を生み出しておきましょう。事態を客観視するもう1人の自分を持て、ということです。「このままエキサイトが続いたらけんかになるかも」という可能性を想像したら、そういう事態にならないように介入してこどもたちをクールダウンさせる、ということですね。

4 あいさつはしっかりと。
 →社会人の基本です。こどもにも、保護者にも、そしてクラブの他の職員にも、あいさつは欠かさないのが基本です。「おはようございます」「ありがとうございました」など、いろいろな局面であいさつは欠かさないようにしましょう。

5 こどもの成長を実感して!
 →これはなかなか難しいですが、ひょんなことでこどもの成長を実感できる場面、実はいろいろあります。たとえ夏休みの数日間のアルバイトであっても、初日には自分にあいさつもしてくれなかったこどもが、勤務最後の日に「楽しかったよ!」とこどもが言っていたら、それこそ素敵なこどもの成長具合なのです。そんな場面に出くわしただけで「またこのクラブでバイトしよう!」と思いたくなりますよ。児童クラブは、こどもが人として成長していく場所。育ち盛りのこどもが成長するその過程を共にすることができるなんて、本当に素敵な仕事なんです。最初こそ、試し行動で憎まれ口をたたいていたこどもも、最後の日には「またバイトに来てくれる?」なんて言ってくれることもありますからね。

6 法令順守。個人情報は絶対に漏らさないで。
 →児童クラブの仕事が楽しかった、こどもたちがみんないい子で素晴らしいクラブだった、という経験をしたとき、それを他者に伝えたくなるものですね。だからといって、むやみに勝手にこどもの様子やクラブ内を撮影してSNSや動画でアップするのは、絶対にダメです。場合によってはそれだけで民事上の責任を追及される事態にまで発展しかねません。児童クラブのバイトが楽しかった、ということをSNSに投稿するのはもちろん問題ないのですが、個人名を挙げるとか無断撮影した画像を投稿するのは絶対にしてはいけません。
 なお、不幸にも、とんでもなくひどい事業者のクラブでバイトする羽目になったことがあるかもしれません。また、こどもに不適切な行為を平然と行う職員がいるクラブで働くことになった、ということがあるかもしれません。そういうときは、しかるべきところに相談、連絡することが、こどもの人権を守ることにつながります。どうしたらいいのか分からなかったら地元の役所に相談してみましょう。あきらかにひどいことが常態化しているようでしたら警察に相談するのも良いです。あなたの勇気ある行動が、ひどいクラブで虐げられているこどもを救うことにつながるかもしれません。
 そしてもちろん、アルバイト・パートをするみなさんが、こどもを叩いたり殴ったり、蹴とばしたり、怒鳴ったりしてはいけません。

7 指示されたことは必ず行う。
 →これは児童クラブの現場もそうですし、書類をそろえるといった手続き上のことでも同じです。指示されたことは速やかに必ず実施しましょう。必要な書類がそろわないと、あなたに給料を払う手続きが進まないことも起こりえます。言葉は冷たいですが「雇われて働く」のですから、雇う側の指示は、明らかに違法なことではない限り、まず従ってください。違法な命令ではない限り「嫌です」とは言えない立場です。指揮監督のもとで働く義務がありますから。特にご年配の方、あなたのお孫さんぐらいの年齢の正規常勤職員からトイレ掃除や片づけを頼まれることがあるかもしれませんが、業務上に必要な指示であるのであれば、笑顔で従いましょう。「ワシはな、家でもそんなことはしないんじゃ!」と言ってしまう人は、どうぞ別のお仕事を探してください。

8 ぜひ、いい仕事をしてください。
 →児童クラブについていろいろ知ったこと、学んだことは、ぜひ周囲に広めてくださいね。しっかりした事業者でアルバイト・パートができたのなら、単にこどもを預かる場所ではないことが見えてくるはずです。その実感をぜひ、世間に広めてくださいね。

<今後はどうなるのでしょうか>
 こども性暴力防止法時代がまもなく始まります。来年(2027年)の夏に、認定事業者となっている児童クラブ事業者はあまりないでしょうが、数年も過ぎれば、それなりの支援の単位数を運営する事業者で認定事業者になっていない事業者の方が少なくなっている可能性もあります。
 今年も5月過ぎから、とりわけ全国で何十、数百もの支援の単位を運営する広域展開事業者が、夏休み期間のスタッフを募集しています。そこで掲げられるアピールは「こども好きなら大丈夫」「お子さんを見守るお仕事」というような、とても残念でいい加減すぎるキャッチコピーばかりで、「自ら児童クラブの仕事の重要性を軽んじてどうするんだバカものめ」と腹立たしい限りですが、それはともかくとして夏休みや冬、春休みを前にその期間だけのアルバイト・パートを募集してその期間をしのいでいくという、従来からのやり方が、こども性暴力防止法時代になって果たして通用するものなのかということを、児童クラブの運営に関わる立場の者は、もう真剣に考えねばならないタイミングになりましたよ。

 認定事業者である、あるいは認定事業者を目指すのであれば、犯罪事実確認のために必要な期間を考慮すると、長期休業期間中だけの勤務の職員をその都度、集めていくのは事実上、無理です。かといって認定事業者にならない選択は、「国が認定事業者となることを求めている」「保護者も、安全安心というお墨付きが欲しくて認定事業者になることを望む」「自治体も事業運営上のリスク軽減のために事業者が認定事業者となることを望むことが予想される」ので、そのような選択はいずれ選びにくくなるでしょう。もとより、「認定事業者でなければ業務委託契約はしません。指定管理者にもなれません。補助金も渡しません」となってしまったら、補助金なしでの事業運営を余儀なくされます。それは事実上の「破たん宣告」となります。

 わたくしはいまのところ、こども性暴力防止法時代における波動的な労働力の確保には、通年契約が最も現実的だと考えています。春、夏、冬の長期休業期間中に従事してもらい、それ以外の学校がある時期も月に1~2日は勤務してもらうことで、犯罪事実確認に要する手続きを1回だけにして、それも雇用契約を年度更新することでできる限り犯罪事実確認に要する手続きを繰り返すことを避けることが良いだろうと考えます。つまり、夏休みや冬、春休みだけ契約して働く人はもう雇えない、ということです。この点、明らかに夏休みしか雇用の必要が無い、学校の給食センターや学級補助員というような方は、ちょっと困りますね。やはり毎年、児童クラブで働く都度、犯罪事実確認をしてもらう必要があると、それを忌避して他の働き口を捜す動機になるでしょう。

 それを思うと、国が推し進める、いわゆる「サマー学童」や、夏休み期間中の支援の単位を増やす施策は、こども性暴力防止法との相性は全く無いと言わざるを得ません。仮に、認定事業者であることを求めつつ夏休み期間に臨時に支援の単位を増やすことを求める、というのであれば、運営事業者はお手上げでしょう。サマー学童で働く職員の人数を普段から雇用している職員で全員まかなえるのであればいいのですが、その期間だけ雇う職員で対応する、ということだとすると「全員いとま特例の対象者」というありえない状況になります。サマー学童、夏休みだけの臨時クラブは認定事業者ではない事業者でなければ事実上、手掛けられないのではないでしょうか。「常設のクラブを運営する事業者は認定事業者。サマー学童を運営する事業者は認定でなくても良いから公募する」というのも筋が通りません。方や認定であることを求め、一方では求めないというのは、保護者だって安心しないでしょう。ましてそのような臨時クラブでの防犯体制、性暴力抑止体制には危うささえ感じられます。
 ここはこども家庭庁にしっかり考えてもらうほかありません。もとよりサマー学童という場当たり的な手法に問題があるのです。こども性暴力防止法時代における児童クラブ運営について、特別に検討するチームや委員会が必要だと、運営支援は申し上げます。

(お知らせ)
<社会保険労務士事務所を開設しました!>
 2025年9月1日付で、わたくし萩原が社会保険労務士となり、同日に「あい和社会保険労務士事務所」を開業しました。放課後児童クラブ(学童保育所)を中心に中小企業の労務サポートを主に手掛けて参ります。なお、放課後児童クラブ(学童保育所)に関して、労働関係の法令や労務管理に関すること、事業に関わるリスクマネジメント、生産性向上に関すること、そしていわゆる日本版DBS制度に関しては、「あい和社会保険労務士事務所」を窓口にして相談や業務の依頼をお受けいたします。「あい和社会保険労務士事務所」HP(https://aiwagakudou.com/aiwa-sr-office/)内の「問い合わせフォーム」から、ご連絡のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
New!☆
こども性暴力防止法に関する諸課題を5人の弁護士が各々の専門分野に関して紹介、説明するYouTubeチャンネル「こどもを守る弁護士チャンネル」。第4回が2026年6月30日に配信されました。放課後児童クラブの運営に関わってきた鈴木愛子弁護士が「こども性暴力防止法がもたらすこどもの被害申告に適切に対応できるか」をテーマに関して丁寧に説明しています。 まずは動画をぜひご覧ください。わたくしの著書「知られざる<学童保育>の世界」も紹介されています。
https://youtube.com/live/9q8xzkgs7wo?si=dr06eChxK1Jgov5T
 第5回は7月19日(日曜日)15時から、すでに施行されている「児童生徒性暴力防止法」における調査の解説です。話し手:飛田桂弁護士、聴き手:嶋崎量弁護士、鈴木愛子弁護士、野田隼人弁護士、三輪記子弁護士。
 第3回(2026年6月11日)は、鈴木愛子弁護士がメインスピーカーとして「こども性暴力防止法がもたらす「人手不足の加速」とその構造的リスク」とのタイトルで、人材確保に関する懸念を取り上げています。内容は放課後児童クラブ限定ではなくて法制度全般にわたるものですが、とりわけ放課後児童クラブで働く人、運営する人そして管理する行政パーソンには必見必聴の内容です。https://www.youtube.com/watch?v=ZVafKTKe204 を、ぜひクリックしましょう。
 第2回(2026年5月30日)が、こども性暴力防止法の「Q&A」を読み解くとして、【弁護士が読む❗️こども性暴力防止法Q &A】のタイトルで配信されています。メインスピーカーは三輪記子弁護士、聞き手は嶋﨑量弁護士です。
https://www.youtube.com/watch?v=XtTCNTDBLLo
 第1回(2026年5月16日)は「こども性暴力防止法を考える」です。
https://www.youtube.com/watch?v=uUlx8XaKMso&t=4324s

※こども性暴力防止法がもたらす、構造上の課題問題について、法律家がとても分かりやすく解説する記事が「アエラキッズプラス(AERAKidsPlus)に掲載されました! 解説はもちろん、鈴木愛子弁護士です。こどもを性暴力から守るための重要な法制度だからこそ、実は逆説的にこどもや運営事業者が追い込まれてしまう可能性を分かりやすく説明されています。ぜひぜひ、記事を読んでください! 実に分かりやすいですよ!
 「本当に性犯罪を防げる?」学校や学童保育、放課後子供教室も対象になる「日本版DBS」に、現場から懸念の声…【弁護士が解説】 | AERA with Kids+

放課後児童クラブ事業を考えている民間企業の方へ朗報! 児童クラブ参入の手引きとなる「埼玉県 放課後児童クラブ新規参入スタートブック」が公開されました。全40ページ。フルカラー。冊子は2部に分けて埼玉県福祉部こども支援課のページで公開されています。なお本スタートブックは弊会が作成受託しました。
(前編)
 https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/166938/r0803_houkago-jidou-club-startbook01.pdf
(後編)
https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/166938/r0803_houkago-jidou-club-startbook02.pdf

わたくし萩原が寄稿した記事が 「Wedge ONLINE(ウェッジオンライン)」で2026年5月29日に公開されました。「“産業化”の大波に飲み込まれる学童保育…企業はどう収益を上げているのか?事業構造から見える放課後育成の実情」という記事です。ヤフーニュースにも配信されています。URLは以下の通りです。https://wedge.ismedia.jp/articles/-/40665
 2026年4月13日、「「こどもが学童に入れたから仕事も安泰!」なのか?小1、行き渋り、夏休み…いくつも存在する“学童保育の壁”とその対処法」という記事も公開、配信されました。(https://wedge.ismedia.jp/articles/-/40473)。こちらもぜひ読んでいただけるとうれしいです。

 「一般社団法人あい和学童クラブ運営法人」は、引き続き、放課後児童クラブ(学童保育所)の一般的なお困りごとや相談ごとを承ります。児童クラブの有識者として相談したいこと、話を聞いてほしいことがございましたら、「あい和学童クラブ運営法人」の問い合わせフォームからご連絡ください。子育て支援と児童クラブ・学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と児童クラブ・学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。

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萩原和也