<運営支援ブログミニ・20>「ウチの学童の良いところ自慢」を普段から集めておこう。いざという時に使えるように。
放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)運営者と働く職員をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。放課後児童クラブを舞台にした人間ドラマ小説「がくどう、 序」が、アマゾン (https://amzn.asia/d/3r2KIzc)で発売中です。ぜひ手に取ってみてください! 「ただ、こどもが好き」だからと児童クラブに就職した新人職員の苦闘と成長、保護者の子育ての現実を描く成長ストーリーです。お読みいただけたら、アマゾンの販売ページに星を付けていただけますでしょうか。そして感想をネットやSNSに投稿してください! 最終目標は映像化です。学童の世界をもっと世間に知らせたい、それだけが願いです。ぜひドラマ、映画、漫画にしてください!
本日11月5日はわたくし萩原の所用のためにミニ版。本当に短いです。伝えたいことは、ただ1つ。いま、自分のこども、地域の子育て仲間みんなのこどもが過ごしている放課後児童クラブをずっと残したいなら、普段から「うちの学童の良いところ!」を意識して代替的にアピールしておこう、ということ。根拠や比較となるデータがあると、なお良いです。頑張ってとりまとめて常にアップデートしておこう!
(※基本的に運営支援ブログと社労士ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブは、いわゆる学童保育所と、おおむね同じです。)
<良いこと自慢>
いま、当ブログの読者の皆様のお子さんが利用していたり、あるいは読者の方が働いている児童クラブが、とても素敵で素晴らしい児童クラブであるなら(そうであることを願っておりますが)、どういうところが素敵なのか、素晴らしいのか、普段から意識して取りまとめておきましょう。
自分たちが良いと思えることだったらなんでも良いのです。例えば次のようなことがあるのではないでしょうか。
「とにかくもう、こどもが、学童のことが大好き。なるべくなら登所したがっているんですよ」
「児童クラブに在籍している高学年のこどもの人数がとても多いんです。高学年を中心にクラブでの過ごし方がしっかり根付いているんですよ」
「まったく強制ではない、任意の集まりなのに、保護者たちが定期的に集まってクラブでのこどもの様子や過ごし方について職員と話をして盛り上がるんですよ。雑草を定期的に抜いてくれたり、ペンキを塗ってくれたりして、とてもまとまりがいいんですよ」
「おやつがとっても美味しいんです。おやつ作りの大ベテランパート職員さんが、安くておいしいおやつを毎日、用意してくれているんです。迎えに来た保護者さんも、実は楽しみにしているんです」
<良いところを、さらに補強しておこう>
高学年の在籍人数が多いということは、その児童クラブが真の「こどもの居場所」になっているといえます。もちろん、他にやりたいことがたくさんでてくる高学年ですから、児童クラブを退所しても別におかしくはないんです。ないんですが、児童クラブで低学年たちを相手にリーダーシップを取っているとか、生活の流れを上手に作っているとか、頼りがいのある高学年のこどもたちが大勢いるクラブは、間違いなく、素晴らしいクラブです。
そこに、データの補強をしておきましょう。とはいっても、他地域の高学年の在籍状況は簡単に知ることができませんから、国全体の平均値と比較することが手っ取り早いですね。インターネットを使えば、全国の小学生の人数を学年別で調べることができますし、児童クラブにおける学年別の登録人数を知ることもできます。となると全国の平均値を算出できますよね。そうやって求めた値よりも、ウチの児童クラブの高学年登録率がはるかに高かったら、「こどもに支持されている児童クラブ」と、胸を張って言うことができますね。
(もちろん、家庭の事情で、こども自身はクラブを辞めたいのに保護者がクラブに行くように半ば強制している例だってあるでしょう。あるでしょうが、運営側であればそうした補正も加えた内々のデータを作成することだって、できるでしょう)
保護者が定期的に集まって草刈りや環境美化活動、施設の整備の細かなメンテナンスに協力してくれるのが特徴のクラブであれば、「保護者によるそうした無償の活動は、地元の業者に依頼したとしたらいったいどのくらいの値段になるのか」をはじき出してみてはどうでしょう。
とにかく、何か外部の他の状況と比較してみることが大切です。
<どういうときに武器になるの?>
多くの地域で、3年や5年の間隔で、児童クラブを運営する業者を選定する仕組みが導入されています。今の時点では毎年毎年、同じ保護者会やNPO法人が運営してもいいよと随意契約でクラブ運営を任されているとしても、急に「公平を期すために公募をして競争して、より良い事業者を探そう」と、市区町村が手の平を返すことが、当たり前のようにあります。
そうなると、どんなに嫌でも競争して運営の権利を勝ち取らねばなりません。それには、自分たちのクラブがどれほど素晴らしいか、こどもと保護者、職員から信頼されているかを主観的にも客観的にも表明できる材料が必要です。逆に言えば、どんなに頑張っても「うちのクラブ? ダメダメですよ」と保護者に見切られ、こどもたちも明らかに嫌々そうに過ごしている、職員も採用されては次々に辞めていくようでは、「利用者からも支持されていないんじゃ、替え時だね」として、競争に参加した他の事業者に安易に運営の権利をさらわれることになります。
いいですか、ただでさえ、「日本のあちこちで、スペック上は立派に運営しているように上手にアピールする事業者が、絶対的に有利となってしまうのが、今のほとんどの市区町村が行っている選考の仕組み」なんです。審査して配点を付けるその基準が、規模の大きな会社や団体が黙っていても高得点になるような仕組みに、なっているのです。
その絶対的な不利を少しでも挽回するのは「支持」なんです。こどもの支持、保護者の支持、職員の支持です。その支持が本当にあるかどうかを常に確認しておくことこそ、「学童の良いところ探し」でもあるのです。良いところがないクラブは支持、されませんからね。
保護者会や、保護者の懇談会があるような児童クラブはぜひとも、「うちのクラブの素敵なところ、自慢したいところ」を探して、クラブの壁に貼り付けておきましょう。クラブのホームページなどネットでも発信しましょう。なんなら、運営支援ブログに内容を送っていただければこのブログで紹介もしますよ。
それこそが、「ちょっと、あのクラブは手ごわそうだ」と思わせる鉄壁ガードともなりますから。
「いまの児童クラブこそ最高だ」と思っている方々は今すぐにでも「学童の良いところ探し」をしてアピールしていきましょう。
(お知らせ)
<社会保険労務士事務所を開設しました!>
2025年9月1日付で、わたくし萩原が社会保険労務士となり、同日に「あい和社会保険労務士事務所」を開業しました。放課後児童クラブ(学童保育所)を中心に中小企業の労務サポートを主に手掛けて参ります。なお、放課後児童クラブ(学童保育所)に関して、労働関係の法令や労務管理に関すること、事業に関わるリスクマネジメント、生産性向上に関すること、そしていわゆる日本版DBS制度に関しては、「あい和社会保険労務士事務所」を窓口にして相談や業務の依頼をお受けいたします。「あい和社会保険労務士事務所」HP(https://aiwagakudou.com/aiwa-sr-office/)内の「問い合わせフォーム」から、ご連絡のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
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「一般社団法人あい和学童クラブ運営法人」は、引き続き、放課後児童クラブ(学童保育所)の一般的なお困りごとや相談ごとを承ります。児童クラブの有識者として相談したいこと、話を聞いてほしいことがございましたら、「あい和学童クラブ運営法人」の問い合わせフォームからご連絡ください。子育て支援と児童クラブ・学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と児童クラブ・学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。
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New! ※当運営支援ブログにも時々登場する、名古屋の弁護士、鈴木愛子氏による「子どもが行きたい学童保育」(高文研)が発売されました。放課後児童クラブのあり方とその価値、本質が、具体的な事例に基づいて紹介されています。放課後児童クラブ、学童保育に関わるすべての方に読んでいただきたい、素晴らしい本です。とりわけ行政パーソンや議員の方々には必読と、わたくし萩原は断言します。この運営支援ブログを探してたどり着いた方々は、多かれ少なかれ児童クラブに興味関心がある方でしょう。であれば、「子どもが行きたい学童保育」をぜひ、お求めください。本には、児童クラブに詳しい専門家の間宮静香氏、安部芳絵氏のこれまた的確な解説も併せて収録されています。本当に「どえりゃー学童本」が誕生しました!
(https://amzn.asia/d/3QWpbvI)
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(ここまで、このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)
