放課後児童クラブの行事、イベントはどういうものがありますか

 放課後児童クラブ(児童福祉法に規定されている放課後児童健全育成事業を実施する施設のこと)は、行事やイベントを行うことがあります。なお、行事やイベントは、何らかの規定や規則で、必ず行うことと決められているものではありません。あくまでも、そのクラブにおける伝統や習慣だったりクラブを運営する事業者が必要だと判断して行っているものです。

 イベントとしては、季節を感じさせるもの、つまり季節行事があります。七夕に短冊を飾ったりクリスマス会を催したりするクラブがあります。ハロウィンにちなんだ行事をするクラブもあります。おやつを提供しているクラブにおいては、恵方巻の時期に、海苔巻きを作って子どもたちと一緒に食べる、ということもあります。夏(最近は猛暑を懸念して秋にも)にはクラブ全員で出かけてキャンプをしたりデイキャンプをしたり、プール遊びをするクラブもあります。歴史が長く、特に保護者運営を由来とするクラブに見られます。スキー教室を行うクラブもあります。

 季節行事でないものでは、誕生日会が代表的なものです。また、児童が新入所する春には入所式、児童が退所することが多い年度末には卒所式、退所式を開く場合もあります。

 これらイベントは、クラブ職員のみで行う場合もあれば、保護者の参加を求める場合もあります。保護者の参加を求めるイベント、行事を多く行うクラブは、保護者会が設置されていて保護者会費をそのイベントや行事の費用に充てることも見られます。

 児童クラブにおいて子どもたちはいろいろな遊びを体験することで成長していきますが、時折、実施されるイベントは子ども達のクラブにおける日常の生活に彩を与え、楽しみの時間を提供します。イベント、行事に子どもが関わることで、共同作業で1つの取り組みを行う経験もできます。それは将来、社会人として生きていくときに役立つことになるでしょう。

 児童クラブにおけるイベント、行事は、子ども達が楽しくクラブで過ごすために必要な出来事であると同時に、そのイベント、行事に関わることで子ども達が成長する上で必要な他者との関わりを経験させるにも適した作業になります。イベントがまったくない児童クラブは、イベントや行事についてクラブ職員や運営事業者がどのように考えているか、保護者はその方針を職員や事業者に確認してみてはいかがでしょうか。

 (運営支援による「放課後児童クラブ・学童保育用語の基礎知識」)