放課後児童クラブの数え方は?
放課後児童クラブ(地域によっては学童保育所や、学童クラブといった様々な名前が付いています)の数を数えるには、いろいろな数え方があります。ここを踏まえないと話が混乱しますから注意が必要です。なお、数え方について法令で定められているのは1つだけです。
・施設数=放課後児童クラブとして設置されている建物そのもの、あるいは区画そのものを通常は指します。通常はクラブ数という考え方になります。小学校の余裕教室を使っている放課後児童クラブの場合は、その小学校にある児童クラブが施設数となります。
・クラス数=放課後児童クラブに入所している児童数が多いときは、児童を分けて複数の場所でクラブを運営することがあります。この場合、1つ1つ分かれたクラブのことを、クラスと数えることがあります。なお、市区町村によっては、1つのクラスを1つのクラブとして数える場合もあります。小学校の余裕教室3つを使って、3つの児童のまとまりを作っている場合、1つの施設に3つのクラスとして数える場合があれば、3つそれぞれを1つの施設、1つのクラブとして数える場合もあります。法令で特に指定がありません。
・支援の単位=これは、厚生労働省令で定められた数え方です。児童のまとまり(おおむね40人)ごとに「1つの単位」として数えます。国の補助金はこの単位を基本に、単位に何人の児童が登録されているかで算定されます。多くの市区町村では、1つのクラス=1支援単位、であることが多いのですが、「名簿上の単位」といって、1つのクラブに児童数が80人いる場合、1つのクラブの子どもを名簿だけ2つに分けて2支援単位として、実際は1つのクラブで子ども達が活動している、という場合もあります。補助金が2倍になる仕組みですが、実際は1つの大規模児童クラブですから、子どもと職員にとっては劣悪な環境です。この名簿上の単位については、まったく好ましくありません。
放課後児童クラブを数えるときは「施設=おおむねクラブ数」と「支援の単位」、この2つのモノサシで数えることがお勧めです。
(運営支援による「放課後児童クラブ・学童保育用語の基礎知識」)
投稿者プロフィール
最新の投稿
ブログ2025.07.09放課後児童クラブ(学童保育所)の民間委託を否定しませんが、民間企業に運営を任せればうまくいくと自治体は信じているのですか?
お知らせ2025.07.09学童保育を支えます! 研修講演、組織運営支援、新人教育承ります。日本版DBS対応とクラブ新規設立で「イオリツ行政書士事務所」と業務の提携を開始しました!
お知らせ2025.07.09放課後児童クラブ(学童保育所)を舞台にした小説「がくどう、序」が発売中です。日本版DBS制度の理解にもお勧め!ぜひ映像化を!
ブログ2025.07.08放課後児童支援員の資格の見直しは「想定していない」とこども家庭庁。本当に「こどもまんなか」を目指しているのか、疑問です。