小金井市の民設民営学童保育所(放課後児童クラブ)におけるプール活動中の死亡事案。続報から見えてきた疑問があります。
放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)運営者をサポートする「運営支援」を行っている「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。放課後児童クラブを舞台に、新人職員の苦闘と成長、保護者の子育ての現実を描く、成長ストーリーであり人間ドラマ小説「がくどう、 序」を書きました。アマゾンのみで発売中です。ぜひ手に取ってみてください! (https://amzn.asia/d/3r2KIzc) お読みいただけたら、アマゾンの販売ページに星を付けていただけますでしょうか。そして感想をネットやSNSに投稿してください! 最終目標は映像化です。学童の世界をもっと世間に知らせたい、それだけが願いです。ぜひドラマ、映画、漫画にしてください!
東京都小金井市のスポーツクラブのプールで、放課後児童クラブのこどもが活動中におぼれてしまい、残念ながら死亡しました。この事案を取り上げる2回目のブログです。続報で気になる疑問点があります。また、民間事業者の児童クラブ参入に関する重要な点を指摘します。
(※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所と同じです。)
<続報>
本事案についていくつか続報が出ました。また、小金井市と、運営事業者からもそれぞれ報道発表がなされました。以下、簡潔に紹介していきます。
〇TBSテレビ 7月29日10時19分配信の「スポーツクラブのプールで小1男子児童(6)が溺れた事故 きのう(28日)夜に搬送先の病院で死亡 プール入水から約5分後に浮いた状態で発見 東京・小金井市 警視庁」の見出しの記事です。
記事引用「その後の捜査関係者への取材で、クラブの監視員がうつぶせで浮いた状態の男の子を発見したのは、子どもたちがプールに入ってから、およそ5分後だったことが新たに分かりました。」
〇産経新聞社 7月29日13時配信の「スポーツクラブの室内プールで溺れて小1男児死亡 東京・小金井、学童保育中」の見出しの記事です。
記事引用「水中ではクラブの監視員が、プールサイドでは学童保育のアルバイト職員の計2人が見守っていた。」
〇NHK 7月29日16時55分配信の「プールで溺れた小1男児が死亡 事故原因を捜査 東京 小金井」の見出しの記事です。
記事引用「プールには、水深を調整する台が設置されていたということですが、男の子は、台が設置されていない場所で見つかりました。当時はスポーツクラブの従業員らがプールの中とプールサイドで監視にあたっていましたが、遊泳を始めてまもなく男の子が浮いているのが見つかったということです。警視庁は適切な安全対策や監視体制が取られていたのかなど、業務上過失致死の疑いも視野に捜査を進めることにしています。」
〇時事通信社会部 7月29日19時36分配信の「プールで溺れた小1男児死亡 学童保育中、監視態勢など捜査―警視庁」の見出しの記事です。
記事引用「同署などによると、事故は28日、小金井市緑町の「メガロス武蔵小金井店」で発生。男児は午前10時半ごろから25メートルプールで遊んでいたが、約10分後にうつぶせで浮いているのをスポーツクラブの従業員が見つけ、連絡を受けたエリア責任者が119番した。意識不明の状態で救急搬送されたが、同日夜に死亡が確認された。」
「プールは水深約1.2メートルで、男児らが遊んでいたエリアには高さ約40センチの踏み台がコの字形に置かれていた。男児は身長約113センチで、踏み台がない中央部分で浮いていたという。」
「男児は系列の別店舗が運営する学童保育に所属し、当日は小学生十数人とともにメガロス武蔵小金井店のプールで活動していた。スポーツクラブの従業員とアルバイトの少なくとも2人が水中とプールサイドから見守っていたほか、学童保育の引率者がいたとの情報もあり、同署が詳しい状況を調べている。」
〇時事通信社会部 7月30日13時53分配信の「男児死亡のプール、昨年も事故 子ども溺れる、再発防止策も―東京・小金井」の見出しの記事です。
記事引用「このプールで昨年も10歳未満の子どもが溺れる事故があったことが30日、関係者への取材で分かった。観覧席にいた保護者が気付き、救助されたという。」
「同社が保護者に配布した文書によると、溺れた原因は浮具の装着漏れだった。同社は安全管理の不備を謝罪した上で再発防止策として、▽浮具装着クラスの定員を12人から10人に変更▽複数の職員で装着確認▽監視担当者の業務内容の再確認と徹底、実施状況のチェック―を挙げた。」
私(萩原)が気になった点は次の取り。
・児童クラブ側の監視はアルバイトだった。プールサイドにいた。もう1人、プール内にスポーツクラブの監視員がいた。この2人だけ。
・プールに入って5分(10分との報道もある)と短時間で事故が起きた。
・こどもが浮いていた場所の水深は1.2メートル。亡くなったこどもの身長は113センチ。
・足の踏み台があったが、こどもが浮いていた場所にはなかった。
・事故が起きたプールでは以前にも、こどもが溺れる事案が起きていた。
<アルバイト?? 身長より深い水深??>
プール活動に参加したこどもの人数は十数人と報じられています。17人とも。その中に引率者が含まれていたらこどもの人数はもっと減るでしょうが、十数人であることは間違いないでしょう。それでいて、プールサイドでプール活動の様子を監視監督、安全管理業務に従事していたのが、児童クラブ側は、アルバイトの職員であると報じられています。
なぜ、アルバイトに、難しい業務で、人命がかかる重大な業務を任せたのでしょうか。運営支援には到底理解できません。このアルバイトが児童クラブ歴十数年であってもアルバイトという雇用形態の従業員に任せられる任務ではありません。正規職員又は常勤職員が当然で、非常勤としてもフルタイム級の、育成支援業務従事の経験豊富な職員でなければ、到底任せられるはずはありません。
仮に、キャリアが浅い職員をプール活動での監視に従事させるのであれば、人数をもっと増やして監視の目を手厚くすることです。しかし、本事案ではアルバイト1人です。
プールの長さは25メートルと伝えられています。25メールプールで十数人のこどもが活動していて、それをプールサイドでたった1人しか見ていないとなれば、断言します。到底、こどもたちの活動の様子を始終、把握することは、ほぼ不可能です。
水深の点です。私はほとんど泳げないので、自分の身長と同じぐらいの水深の場所はとても怖いですね。あごの下ぐらいの水深が恐怖感でぎりぎり耐えられるぐらいです。本事案で亡くなったおこさんの泳力がどれほどだったのか報道では見当たりません。しかし身長より深い水深の場所がプールにあった、ということは、十数人のこどもをプール活動させる場所として適切だったのか、安全な活動が可能な場所であったかどうか、運営支援としては疑問です。
水深を浅くする踏み台があったということは、水深が深い場所について起こりうる事故のリスクを減らそうとしてスポーツクラブ側が設置したものと考えられます。もしそうであるなら、なぜ、小学校低学年のこどもたちに適切な場所でのみ、プール活動をさせなかったのか。踏み台を置いて水深を浅くせざるを得ないプールをなぜ事故発生リスクの高いプール活動中の活動場所に選んだのか。運営支援には疑問しかありません。
活動を始めて間もなく、こどもが浮いていたという報道です。なぜこどもが溺れたのか、意識を失ったのか、報道では分かりません。そもそも溺れたのかどうか、あるいは何か別の症状が引き金になったのかも分かりません。しかし、運営支援が気にしたいのは、プール活動を始めて5分(10分との報道もある)という短時間で、事案が発生したことです。活動開始直後は、こどもは興奮してトラブルが起きがちです。これはプール活動に限らず、なんらかのあそびでも同じです。わいわい、きゃーきゃー、それは楽しそうです。だからこそ、熟練の支援員は活動開始直後のこどもの様子を最大限に注視します。活動開始後5分でこどもが浮いていたとあれば、そのもっと前に異変があったものと考えられます。その異変に気づけなかったのが誠に残念です。たった1人のアルバイト職員の監視では気が付くはずもないでしょう。
なお29日のブログにも書きましたが、水中、プール内には1人、監視役の者がいたと報じられていました。それがスポーツクラブの監視員だったようです。監視員であっても、プールの中に入っていたら全体を監視、見渡すことはできません。目の前で活動するこどもたちの様子を把握することで精いっぱいです。今回、亡くなったこどもが、その水中に入っていた監視員の目の前にいたら、事案は防げたでしょう。しかし目の届かないところで事案が起きた。
事案は、起きるべき要因があって起きるのです。
報道にもある通り、警察が捜査を続けるでしょうし、行政側も以下に触れる様に原因究明に取り組むでしょう。しかし、亡くなったこどもはもう戻ってこない。児童クラブで過ごしている最中のこどもが、命を落とすなんてことがあっては、絶対にあってはならないのです。それが不可抗力であったなら(隕石が突然、落ちてきたレベル。つまり「杞憂」ですか)ともかく、プール活動中で命を落とすことは、「防げたはず」です。
<こども家庭庁は>
この事案を受けてこども家庭庁が7月31日に文書(事務連絡)を発出しました。中央省庁ですから体裁も文章もお役所の文書ですが、私には、お役所として最大限の怒りを込めた文章である、と理解できました。少し紹介します。
「事件・事故情報の共有・注意喚起について(放課後児童クラブのプール遊びにおける死亡事案の発生について)」とする文書です。
「放課後児童クラブにおいては、令和5年度にもプールにおいて死亡事故が発生しており、累次にわたり実施上の留意点等を周知してきたところですが、再発を防ぐため、改めて以下の留意事項を踏まえ、各放課後児童クラブの安全対策を確認することや、監視体制等が整わない場合は必要に応じて活動を中止する等の対応についてよろしくお取り計らい願います。」
この文章の中で、「各放課後児童クラブの安全対策を確認する」「監視体制等が整わない場合は必要に応じて活動を中止する」に、アンダーラインが付けられています。こども家庭庁の中の人の気持ちを私が勝手に代弁すると、「児童クラブってのは予測が難しい大勢のこどもが活動するんだから、あらゆる事態を想定した安全管理が必要なんだよ。人数だよ。場を見守る監視の人数が少ない場合は安全対策が取れていないんだから、活動しちゃダメなんだよ!」ということでしょう。
この文書にある「再発防止のための留意事項」にも文章にいくつかアンダーラインが引かれています。
「特に、プール活動や水遊びについては、「教育・保育施設等におけるプール活動・水遊びの事故防止及び熱中症事故の防止について」(令和7年6月3日付こども家庭庁、文部科学省、消費者庁事務連絡)を踏まえ、監視体制や職員研修、児童への安全指導、緊急事態への対応といったマニュアル等の作成を行い、全職員に周知し、理解させること。」とある部分の一部です。
2年前に滋賀県内でのプールで起きた児童クラブのこどもの死亡事故の教訓が、まったく活かされていないと運営支援は断言します。
そして運営支援が気になるのは、民設民営の施設だった点です。
<小金井市と事業者は>
小金井市はこの事案をうけて市のHPに報道発表を掲載しています。謝罪するとともに、今後の対応として次の文章を掲載しています。
「運営事業者は、学童保育中のプールでの水遊びは中止する。市は、民設民営学童保育所の運営に関し、指導等を行う立場から、事故原因の究明、安全対策、再発防止策の検討を行う。また、教育委員会としても、児童の心のケアを行う方向で検討中。」
児童クラブの運営事業者も報道発表を出し、謝罪しています。7月30日付で「野村不動産ライフ&スポーツ株式会社」が、「メガロス東小金井学童クラブにおけるプール事故について」と題した書面です。
「メガロス武蔵小金井店のプール施設内におきまして、2025年7月28日に事故が発生し、ご利用されていた「メガロス東小金井学童クラブ」(弊社運営)の児童一名がお亡くなりになりました。お亡くなりになられた児童の方のご冥福を心よりお祈り申し上げるとともに、ご遺族の皆様には深くお悔やみ申し上げます。現在、関係機関に全面的に協力しながら原因究明に努めております。
原因が判明し安心してご利用いただけることが確認されるまで、当面の間、メガロス全店のプール施設の運営を休止させていただきます。」
小金井市は報道発表で、「民設民営学童保育所の運営に関し、指導等を行う立場」と明確に表現しています。ここは評価します。放課後児童クラブは市町村事業であり、届出を受理した以上、一定限度の管理監督の責任を負うものであると運営支援は考えます。まして補助金を交付する、あるいは業務委託をしているということがあれば、関与の度合いに応じてその管理監督の責任が増えるものと考えます。
市には専門家を交えた事故調査委員会を設置して原因究明に徹底的に取り組んでいただきたい。とりわけ、「こども1人1人の泳力を把握していたのか、把握をした上でプール活動における具体的な活動内容を計画していたのか」、「配置を予定した管理人数で適切だと判断した理由は何か」「監視役の立場はどのようなことを重点に監視、安全管理を実施しようと計画していたのか」について、徹底的に調べてほしいと考えます。
<運営支援の懸念>
最後に、この事案の背景をどうしても考えざるを得ません。「民間事業者の運営」という点です。児童クラブを民間が運営することはもはや当たり前ですが、この事案では、民間事業者の中でも、収益を確保する、利益を上げる、つまり企業や法人組織の収益機能として児童クラブをその企業や法人組織の事業活動に位置付けている事業者による児童クラブの運営を考えたい。
論旨は簡単です。「児童クラブを運営する事業者のうち、利益を一定程度確保することを目的としているならば、その利益を確保するには、最も支出が多い人件費を制限することになる。つまり児童クラブの事業に従事する職員数は必要最低限度に留められる」ということです。今回は監視に従事していたのは2人となっています。なぜ2人だったのか。もっと予算を充てることができれば人数は増やせるはずです。
利益を確保することが当然の、児童クラブ事業を事業収益として位置付けた場合、必然的に職員数を必要最小限に留めることになるのです。事業者によってはさらに時給単価の低下(=利益の確保に貢献)をもくろんでスポットワーカーや資質が向いていない人を雇用することもある。それはすなわち育成支援の質の低下をもたらします。
もう1つ、民間事業者が収益の多角化を考え、また本業との相乗効果を期待して児童クラブ運営に乗り出すということもあります。その場合、しっかりとした運営をしないことで何らかの事案、事故、事件を招いてしまった場合、その対応や場合によっては賠償責任を果たすことで、得られた収益以上の支出を余儀なくされる場合もあります。
児童クラブが、金の成る木、として見られている時代ですが、大勢のこどもが過ごす施設である以上、こどもの生命身体に関するリスクは徹底的に最小レベルに留める必要がある。その当たり前のことが、見過ごされていなかったか。児童クラブ事業を収益の多角化として考えている事業者、また児童クラブ事業を収益の柱として考えている事業、いずれも補助金ビジネスですが、どうして補助金で収益を得られるか、今一度考えていただきたい。それは、「こどもの安全安心の場を確保し、そこでこどもが成長していくことは、国家社会のために利益となるから」税金が投入されているのであって、児童クラブ事業を堅実に、しっかりと行うことが絶対的な最優先事項であるのです。利益を上げることが最優先ではない。こどもの安全安心を守り、その成長を支えることに全力、全資金を投じ、それで結果的に余ったカネがあればそれは利益として確保して構わない、ということです。
順序を間違えてやいないか。其の点もまた、わたしは、小金井市が今後行うであろう、本事案の原因究明の調査において、迫っていただきたいと強く望みます。
(お知らせ)
<新着情報!>
2025年6月から放課後児童クラブ(学童保育所)の新規設立と日本版DBS制度への対応に際してご相談者様、ご依頼者様からのニーズに万全対応を期すべく「イオリツ行政書士事務所」(佐久間彩子代表)と、業務上において連携することと致しました。
弊会に寄せられた児童クラブ新規設立のご相談、ご要望に際しては、児童クラブ全般の説明や業務設定の支援を弊会にて行い、クラブ設立に関する具体的な相談や手続きにつきましては、イオリツ行政書士事務所にて対応となります。また、日本版DBS制度につきましては、弊会は事業者の労務関係面の対応助言や必要規程の整備を担当し、イオリツ行政書士事務所が制度の説明や、認定事業者を得るための具体的な手続きの説明や代行面を担当いたします。
佐久間氏は、「日本一、学童保育に詳しい行政書士を目指す」として2025年度から事業を開始された気鋭の行政書士です。児童クラブに関しても豊富な知識を有しており、また実際に保護者運営系の児童クラブの利用者であり運営にも関わっておられるので、児童クラブに関する業務についてはまさに最適任です。
児童クラブの新規設立や運営主体の変更の手続き、また日本版DBS制度の全般的な相談には、ぜひとも「イオリツ行政書士事務所」まで、お問い合わせいただけますと幸いです。
「イオリツ行政書士事務所」(https://office-iolite.com/)
代表者:佐久間 彩子(さくま あやこ)
所在地:〒231-0048 神奈川県横浜市中区蓬莱町2-6-3 KOYO関内ビル406
もちろん、イオリツ行政書士事務所は日本版DBS制度についてきめ細やかな事業者様のサポートが可能です。
・認定取得に向けた申請書類の整備/相談
・導入/管理体制の構築、運用のサポート
・職員/保護者向けの説明サポート
・制度や法令に関する最新情報の提供
・就業規則等の整備、労務関係面の対応助言(弊会も連携して対応いたします)
日本版DBS制度についてのご相談は、弊会並びにイオリツ行政書士事務所まで、ぜひご相談ください。(https://dbs.office-iolite.com/)
☆
弊会代表萩原ですが、必要な手続きを経て2025年9月1日付で、社会保険労務士として登録となります。埼玉県社会保険労務士会大宮支部となります。同日付で「あい和社会保険労務士事務所」を自宅にて開業いたします。詳細は後日、ブログに投稿いたします。同日以降は、社会保険労務士としての業務は「あい和社会保険労務士事務所」で、放課後児童クラブ(学童保育所)の個別具体的な運営支援については「あい和学童クラブ運営法人」で分離してお引き受けいたします。「日本で最も放課後児童クラブに詳しい社会保険労務士」として活動できるよう精進して参ります。皆様にはぜひお気軽に児童クラブについての講演、セミナー、アドバイス、メディア対応についてご依頼ください。
※新着情報はここまで。「お得情報」が下にあります!
〇弊会は、次の点を大事に日々の活動に取り組んでいます。
(1)放課後児童クラブで働く職員、従事者の雇用労働条件の改善。「学童で働いた、安心して家庭をもうけて子どもも育てられる」を実現することです。
(2)子どもが児童クラブでその最善の利益を保障されて過ごすこと。そのためにこそ、質の高い人材が児童クラブで働くことが必要で、それには雇用労働条件が改善されることが不可欠です。
(3)保護者が安心して子育てと仕事や介護、育児、看護などができるために便利な放課後児童クラブを増やすこと。保護者が時々、リラックスして休息するために子どもを児童クラブに行かせてもいいのです。保護者の健康で安定した生活を支える児童クラブが増えてほしいと願います。
(4)地域社会の発展に尽くす放課後児童クラブを実現すること。市区町村にとって、人口の安定や地域社会の維持のために必要な子育て支援。その中核的な存在として児童クラブを活用することを提言しています。
(5)豊かな社会、国力の安定のために必要な児童クラブが増えることを目指します。人々が安心して過ごせる社会インフラとしての放課後児童クラブが充実すれば、社会が安定します。経済や文化的な活動も安心して子育て世帯が取り組めます。それは社会の安定となり、ひいては国家の安定、国力の増進にもつながるでしょう。
放課後児童クラブ(学童保育所)の運営支援は、こどもまんなか社会に欠かせない、あらゆる児童クラブを応援しています。
☆
放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。学童に入って困らないためにどうすればいい? 小1の壁を回避する方法は?どうしたら低賃金から抜け出せる?難しい問題に私なりに答えを示している本です。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。注文はぜひ、萩原まで直接お寄せください。書店購入より1冊100円、お得に購入できます!大口注文、大歓迎です。
さらに運営支援からの書籍第2弾として、放課後児童クラブを舞台にした小説「がくどう、序」を発売しました。埼玉県内の、とある町の学童保育所に就職した新人支援員が次々に出会う出来事、難問と、児童クラブに関わる人たちの人間模様を、なかなか世間に知られていない放課後児童クラブの運営の実態や制度を背景に描く小説です。新人職員の成長ストーリーであり、人間ドラマであり、児童クラブの制度の問題点を訴える社会性も備えた、ボリュームたっぷりの小説です。もちろんフィクションですが、リアリティを越えたフィクションと、自信を持って送り出す作品です。残念ながら、子どもたちの生き生きと遊ぶ姿や様子を丹念に描いたハートフルな作品ではありません。大人も放課後児童クラブで育っていくことをテーマにしていて、さらに児童クラブの運営の実態を描くテーマでの小説です。児童クラブの運営に密接にかかわった筆者だからこそ描ける「学童小説」です。ドラマや映画、漫画の原作にも十分たえられる素材だと確信しています。
この2冊で、放課後児童クラブの世界をかなり知ることができると運営支援は自負しています。いわゆる日本版DBS制度において、放課後児童クラブと関わりができるであろう弁護士や社会保険労務士、行政書士といった各士業の方々には、放課後児童クラブの世界を知るにはうってつけの書籍となっています。他の業種、業態とかなり異なる、ある意味で異質の業界である児童クラブについて知ることができる、運営支援からの2冊を士業の方々には、ぜひご活用ください。
☆
「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育の事業運営をサポートします。リスクマネジメント、クライシスコントロールの重要性をお伝え出来ます。子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。
☆(お得情報!)
(放課後児童クラブのエアコン機器の点検と清掃を考えている方に朗報です。弊会をバックアップしてくれている、埼玉県上尾市の「SVシステム株式会社」(埼玉県上尾市の電気・空調設備施工管理会社|点検・修理・メンテナンス|SVシステム株式会社)が、「児童クラブ限定」で、格安にエアコン機器の点検と清掃を承ります。埼玉県や上尾市に比較的近い地域であれば県外でもお伺いできます。見積はもちろん無料です。技術者のスキルは超一流。私が以前、児童クラブ運営事業者だったときからの長いお付き合いです。弊会お問い合わせメールで連絡先をお送りいただければSVシステム社に転送いたします。直接のご連絡も、もちろん大丈夫です。夏前にぜひ、エアコンの点検を!)
☆
(ここまで、このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)