学童は、いつから探したほうがいいですか?
子どもが小学校入学と同時に学童保育を利用するということが確実であれば、もうその時点から学童保育所探しは始めましょう。それが例え数年後であっても、です。むしろ、早ければ早いほど、より良い学童保育に出会えます。遅くなればなるほど、学童保育が利用できない可能性、つまり「小1の壁」にぶちあたって保護者(それはたいてい母親)が仕事を辞めたり、正規職の仕事を非常勤の仕事に変えざるを得ない事態に追い込まれる可能性が高まるのです。
学童探しといっても、日本の多くの地域では、住んでいる場所によって利用できる学童保育所、放課後児童クラブが決まっていることがほとんどです。つまり、子どもが通う小学校の学区内にある学童保育所や児童クラブを利用することになります。つまり学童探しというのは本質的に「入所ができる=待機児童にならない」学童を探す、ということになります。なお学区に関係なく利用できる学童保育所や児童クラブは、そのほとんどが「民間学童保育所」と呼ばれる、学習塾やスポーツクラブの延長線上にある、子どもの居場所を兼ねた学習の場やスポーツの場です。
半年後や数か月後に新入学を迎えるタイミングであれば、地元の放課後児童クラブ、学童保育所の入所手続きについて案内が始まっている可能性もあります。遅くても、小学校で行われる「就学時健康診断」の機会に児童クラブに関する資料が配布される地域が多いでしょう。できれば事前に運営事業者に相談の上、日常の児童クラブの様子を把握するために見学を申し込みましょう。
また、お子さんが発達障害にある、またはその可能性があるという場合は、これはもういち早く地元の児童クラブの運営事業者や市区町村に相談してください。受け入れる児童クラブの側に特別な準備が必要なことが多いためです。
数年後に小学1年生となるお子さんがいる子育て世帯や、これから子どもを設けようという子育て世帯には、「児童クラブの待機児童が出ていない地域」に居住することを勧めます。児童クラブの待機児童は保護者のワークライフバランスを激変させ、生涯に得られる収入額も又大きく減らす可能性がある重大な出来事です。できる限り回避したいものです。であれば、待機児童が出ていない地域に居を構えることが一番です。大都市でも案外、待機児童が出ていない地域は多いのです。ただし、待機児童が出ていない地域における子どもの居場所は、子どもがギュウギュウ詰めで子ども自身が過ごす環境には大変厳しい状況にあることが珍しくありません。また、見かけ上、待機児童が出ていない地域になっているだけで小学4年生になったら児童クラブを辞めてもらいます、という地域である可能性があります。市区町村の市役所、役場に問い合わせることは必ずしてください。
ですので、学童選びは思い立ったらすぐに始めましょう。遅れれば遅れるほど、不利な環境がうまれてしまうと心しましょう。
(運営支援による「放課後児童クラブ・学童保育用語の基礎知識」)