中小、零細規模が多い放課後児童クラブ(学童保育所)事業者だからこそ「労務監査」が重要です。業界は労務監査の実施を勧めよう。
放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)運営者をサポートする「運営支援」を行っている「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。放課後児童クラブを舞台に、新人職員の苦闘と成長、保護者の子育ての現実を描く、成長ストーリーであり人間ドラマ小説「がくどう、 序」を書きました。アマゾンのみで発売中です。ぜひ手に取ってみてください! (https://amzn.asia/d/3r2KIzc) お読みいただけたら、アマゾンの販売ページに星を付けていただけますでしょうか。そして感想をネットやSNSに投稿してください! 最終目標は映像化です。学童の世界をもっと世間に知らせたい、それだけが願いです。ぜひドラマ、映画、漫画にしてください!
放課後児童クラブ、とりわけ放課後児童健全育成事業として国庫補助や自治体単独補助を受けているクラブ運営事業者は、公のお金で事業を営んでいるという重大な責任を踏まえて、事業者の経営状況、運営実施状況が適正であることが求められます。よって第三者による評価や自治体等の監査が欠かせないのですが、運営支援はさらに「労務監査」を積極的に実施することを訴えます。
(※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所と同じです。)
<労務監査とは>
労務監査とは何でしょう。簡単に言ってしまえば、企業や法人など人を雇用する組織が、労働関係に関する法令をしっかりと守っているかどうかをチェックすることです。労務管理が適正になされているかどうかを調べることと言えますが、今の時代、労働関係に関する法令は実に幅広い分野に及んでいます。単に、就業規則を事業者が守っているかどうかをチェックする、出退勤を管理して適正な賃金が支払われているかどうか、「36協定」を締結して時間外労働実施の根拠を整えているかどうかをチェックするだけではありません。
各種ハラスメントも、育児休暇や介護休暇の適切な運用がなされているかどうかも含まれます。労働者の健康管理もまた労働関係の法令に根拠を持ちます。ストレスチェックや面接指導が適切に実施されているか、労働災害防止や現象の対策がなされているかどうか、事業所の衛生委員会や安全委員会がしっかりと設置されて機能しているかどうかもまた、労務監査でチェックされるべきことです。
つまり、労務監査が適切に実施されていることは、本来ならば、会社や組織団体で働く人を守ることにつながります。労働者だけを守る目的ではありません。法令順守をしていないと法人や会社も罰せられることがありますから、労使双方を守ることにつながるのが労務監査です。だからこそ、極めて重要なのです。
この労務監査は、2025年6月18日に参議院本会議で可決されて成立した社会保険労務士法の改正法(第9次改正)に明示されたものです。この改正法は議員立法で、衆議院のHPには「衆法 第217回国会 49 社会保険労務士法の一部を改正する法律案」「社会保険労務士法の一部を改正する法律案要綱」が掲載されており、そこに労務監査について説明があります。引用します。
「第二 労務監査に関する業務の明記 社会保険労務士の業務に、事業における労務管理その他の労働に関する事項及び労働社会保険諸法令に基づく社会保険に関する事項に係る「法令並びに労働協約、就業規則及び労働契約の遵守の状況を監査すること」が含まれることを明記すること。(第2条第1項第3号関係)」(引用ここまで)
全国社会保険労務士連合会は声明で「このたびの改正は、労働及び社会保険に関する専門家である社会保険労務士が、このような社会
的要請に応えることにより、適切な労務管理の確立及び個人の尊厳が保持された適正な労働環境の形成に寄与し、もって事業の健全な発達と労働者等の福祉及び社会保障の向上及び増進並びに豊かな社会の実現に資する」旨、示しています。
労務監査は、適切な労務管理の確立と、労働者ひとりひとりの尊厳を守る適正な労働環境を作り上げることに有益である、といえます。
なお労務監査を社会保険労務士の業務に盛り込んだこの法改正については、懸念や反対の意見も出ていることも紹介せねばなりません。日本労働組合総連合会(連合)は声明で「社労士試験には労働組合法などの科目がなく、「労務監査」を行いうる知識を十分に有しているかは疑義がある。むしろ一部の社労士の問題行動が「労務監査」として正当化されるおそれがある。」と、労務監査が事業主側に利用されて労働者の権利や立場を圧迫するおそれについて懸念を表明しています。労働問題を専門とする弁護士のグループは明確に反対の意見表明をしています。 このことに私(萩原)は一般論でしか意見を申せませんが、社労士法の第1条で掲げられている「事業の健全な発達と労働者等の福祉の向上並びに社会保障の向上及び増進に資し、もつて豊かな国民生活及び活力ある経済社会の実現に資することを使命」に、社労士は徹底的に尽くさねばならないと考えます。
<児童クラブこそ労務監査が必要>
放課後児童クラブの世界では、クラブの現場で、あるいは運営の本部で、それぞれに働いている人が労働関係の法令を順守もしくは順守しようという強い意識の下で、業務が行われているでしょうか。
もちろん、全国に数えきれないほどの事業者があります。労働関係のトラブルや課題など存在せずに、職員が楽しく従事してい日々を過ごしている事業者は必ずやあるでしょう。しかし、運営支援にこれまで寄せられてきた悩み事や通報の中身を鑑みると、とても働く人の権利が保障されているとは言い難い実態が児童クラブの世界にあると、私は考えます。
・休みが取れない。
・採用前に聞かされていた待遇と現実が異なっている。基本給が説明と違っていた。
・休憩時間がない。
・残業代がしっかりでているかどうか不安だ。
・職場で無視されている。
・自分だけいつも上司に厳しく当たられる。
・職場の環境改善を訴えても無視される。
相談を受けるたび、労働関係の法令が順守されていない現実に追い込まれている児童クラブ職員が多いのだろうと、残念な気持ちに私はなります。児童クラブの世界はとても正常な労働環境が確立されていないとすら言い切れるほど、立ち遅れています。
児童クラブでなかなか適切な労務管理ができない理由を考えると、私は2つの理由を考えます。1つは「貧すれば鈍する」ではないですがそもそも、児童クラブの使命をまっとうするに必要十分な環境が用意されていないということ。つまり、児童クラブがその機能を十分に遂行するに必要な資金が足りていないということです。こどもの育成支援を質の高い状態で行うには、働く人の数を増やそうにも人件費が足りず、すぐれた資質の人を雇おうにも人件費が足りないので賃金額を高く設定できない。まして所定労働時間を短く設定している事業者であれば労働時間の短さゆえに稼げる報酬額も高くならないのでますます優秀な人材が集まりにくい、という構造的な問題があります。
もう1つは、児童クラブが「収益を上げられる事業」として認知された結果、「収益を確実に上げるための運営を目的とする事業者が退去として参入してきた結果」があるということです。その結果、最初に挙げた理由の中身に到達するのですが、児童クラブ事業で収益をさらに確保しようと躍起になると必然的に人件費を抑制することになります。人件費ぐらいしか削れる部門がないからです。そもそも児童クラブ事業は労働集約型で人件費が支出の8割を占めると考えてください。例えば家計において1万円の出費を抑えようとしたとき、8000円使う分野とその他1000円500円を使う分野で比較すると、まず間違いないく8000円使う分野に手を付けるでしょう。8000円を7500円にしたら500円節約できますし、「それでもまだ7500円も残っている」のです。
なお、児童クラブが収益を上げられる分野であることがなかなか理解できない方が多いようです。「どうして児童クラブなんかに手を伸ばすのか。もっと確実に多額の利益を上げられる分野があるでしょうに」という疑問を私にぶつけてくる人もいます。その都度説明はしていますが、改めて説明しますと、「児童クラブは、事業を営む側、つまり経営者側、出資者側にとって安全な分野。低いリスクで確実に利益を計算できる」からです。
児童クラブも保育所も児童館も博物館も、つまり公の事業(=自治体から補助金や委託料、指定管理賞を受け取って行う事業)の「補助金ビジネス」に共通することは、計算できる利益が確実に手に入ること、こそ最大かつ最強のメリットです。この感覚、乱暴な言い方をすれば「会社や組織を経営したことがある人なら実感できる」ものです。商売、ビジネスというものは、モノを作って売って得たカネ、サービスを提供してそのサービスを受けた人が支払うカネが、稼ぎです。モノは必ず売れるとは限りませんし、サービスだって必ず人気が出るとも限りません。むしろ在庫の山、閑古鳥が鳴く店があって経営者が頭を抱えるなんてことは当たり前によくある話でドラマにもなりません。一発当てれば大成功ですがそんなのはめったにない奇跡です。誰もがビジネスを始めて儲かるなら誰だってビジネスを始めますよ。
ところが児童クラブをはじめとする補助金ビジネスは違います。「決められた日に、決められた額」が会社の口座に入金されるのです。これほど安心なことはありません。しかも大事なことは、集客や宣伝のコストが著しく低額で済むことです。これは公の事業としての放課後児童健全育成事業を委託や指定管理で営む場合ですが、黙っていても4月1日から新1年生が入所します。新規入所の手続き申請期間さえアナウンスしておけば、その期間内に申し込まなかった人を断ることだってできます。殿様商売もどれだけ偉い殿様なんだ、ということです。
この補助金ビジネスは収入が正確に予想できます。ということは変動が少ない。上振れなんてめったにない。予想外に儲かったということはそうそうないのです。せいぜい、退所退会した児童が少なかったから保護者負担金、利用料の減少分が少なかったというぐらいですね。となると、利益をさらに増やそうとするには、収入を簡単には増やせないので支出を切り詰めることになります。つまりそこで、支出の8割を占める人件費の抑制です。人件費で2000万円使う予算なら、1800万円にすれば200万円を利益として計上できるじゃないか! ということです。これが「補助金ビジネスの事業者はおしなべて働く人の労働環境が厳しい」という現象を導く理由です。無期雇用をせずに有期雇用として昇給もしないとか、時間外労働の割増賃金を支払わないとか、公休がいつの間にか年休にすり替わっていたとか、いろいろな不可思議なことがまかり通っている理由です。
児童クラブこそ労務監査が必要なのはまさにこの補助金ビジネスが児童クラブの世界を牛耳り始めているからこそです。補助金ビジネスとは、職員の労働環境をぎりぎりまで圧迫、または違法な状態に追い込むことで成立するものです。ところが全国津々浦々で補助金ビジネスを手掛ける企業が破竹の勢いで児童クラブ運営数を増やしています。そこには、ひどい労働環境が蔓延している可能性を否定できません。だからこそ、労務監査が必要なのです。
補助金ビジネスを手掛ける事業者は児童クラブの世界では大規模な事業者です。その正反対にある、保護者運営や運営委員会運営、あるいは保護者運営から発展した非営利法人においても、職員の労働関係は厳しい状況です。こちらはそもそもお金が無い、という状況があります。補助金ビジネス会社が人件費を削って利益を出すのと正反対に、「こどもの育ちを大事に、職員を大事に」という立場の運営では、本来許容されるべき水準を超えて人件費を使う、つまり職員を多く雇い過ぎる、あるいは「仕事の量と質に期待できなくなったベテランが、長い期間勤め続けてきた結果として高い給料を得ていて若手中堅の給料を増やせない」という実態がそこかしこにあります。これもまた、人件費の「硬直性」がはなはだしく、職員の雇用労働環境が圧迫される要因となります。こどもの育ちを大事にする児童クラブであれば労務監査が必要ないほどうまくいっている、ということでもないのです。むしろ、人治主義が著しい世界ですから、悪事があっても表に出ない、もみ消される恐れがあります。「理念を大事に集まった人たちのつながり」の組織にはブラックホールがあるのです。
補助金ビジネスの児童クラブも、保護者や保護者系の児童クラブ、一族運営で実態が見えにくい社会福祉法人などもそう、ひっくるめて児童クラブ全部に労務監査は必要です。
<問題は事業者の意識に期待できないこと、カネがないこと。だから仕組みを考えよう>
労務監査を巡ってはその懸念表明、反対意見のように「事業者側の不当な行動を正当化するために利用されるおそれ」が確かにあるでしょう。もちろん社労士の使命をしっかりと守っておられる方が圧倒的に多数であることを信じて疑いません。しかし事業者(使用者)と働く側は往々にして立場や主張が対立するのが実際であって、その場合は、社労士や弁護士を雇える事業者側が、自分たちに有利な解釈を駆使してくれる専門家を大いに利用することもあるでしょう。
このことを考えると、児童クラブの事業者がおぜん立てした労務監査については、それが絶対的に公平中立で行われるかどうかの不安を、特に労働者側、職員側が心配するのは理解できます。
もう1つの問題として、児童クラブでの補助金ビジネスをしている事業者は、自らの首を絞めかねない労務監査に積極的かどうかの問題があります。職員や職員の労働組合が労務監査の実施を求めても経営者、使用者が断る可能性もあるでしょう。
さらに、児童クラブのいまだ多くを占める零細規模の事業者は労務監査に費やす資金、相場は分かりませんが1回10万円ぐらい?の予算であっても確保できないほど財政的に困窮しています。専門家にチェックしてもらいたくても頼むお金が無い、ということです。
こういう、「労務監査ができない理由。やりたくない理由」を考えると、その理由を潰していけば実施への道が開けるのです。私が考える、児童クラブで労務監査が当たり前に行われるようになるための工夫を紹介します。
1 公の事業として行われる児童クラブ(国庫補助や自治体単独補助を受けている事業者)について、社会保険労務士による労務監査を義務とする。国が指導し、自治体が事業者と結ぶ契約や仕様書に労務監査の実施を盛り込めば良い。
2 労務監査を行う社会保険労務士について、その選任について自治体の紹介を原則とする。自治体の行う監査の中に労務監査を含め、自治体が地元の社労士会に依頼して労務監査担当者の社会保険労務士を選んでもらう。事業者の顧問社労士を選任する場合には別途ルールを定める。
3 事業者の顧問社労士または自ら選任した社会保険労務士に労務監査を依頼する場合は、労務監査に関する資料を関係者(職員、自治体)に公表する。仮に事実と異なるデータを故意に使用して導かれた監査結果がある場合は、職員等が自治体や社労士会に苦情申し立てをし、その労務監査に対する点検を行える仕組みを整える。
4 労務監査に必要な費用は補助金で負担することができるようにする。
5 労務監査の結果そのものはすべて公開される。担当した社労士名も必ず公表される。
児童クラブは、人が人を育てる事業です。人こそ、人だけが要です。人が人を使う事業ですから労働関係があり、その労働関係の正常化こそ、質の高い児童クラブを実現させます。労働関係の適正具合をチェックする労務監査こそ、雇用労働のトラブルが相次ぐ児童クラブの世界にこそ必要なのです。運営支援は以下のことを要請してこの投稿を終わりにします。
・児童クラブの労務監査の必要性について政治家(議員)は議会で訴えてください。
・児童クラブの労務監査の必要性について労働組合は社会に意見を表明してください。
・児童クラブの労務監査の必要性について児童クラブ業界団体は国に要望し、かつ、社会に意見を表明してください。
・児童クラブの労務監査の必要性について社会保険労務士側は検討し、歓迎する立場を明らかにしてください。
・児童クラブで働いている職員たちは、労務監査の必要性について学び、積極的に事業者に実施を求めてください。
・児童クラブでの労働環境が労使双方に適正な状態に置かれているかどうか、利用者である保護者は興味関心を持って児童クラブを利用してください。
(お知らせ)
<新着情報!> 2025年6月から放課後児童クラブ(学童保育所)の新規設立と日本版DBS制度への対応に際してご相談者様、ご依頼者様からのニーズに万全対応を期すべく「イオリツ行政書士事務所」(佐久間彩子代表)と、業務上において連携することと致しました。
弊会に寄せられた児童クラブ新規設立のご相談、ご要望に際しては、児童クラブ全般の説明や業務設定の支援を弊会にて行い、クラブ設立に関する具体的な相談や手続きにつきましては、イオリツ行政書士事務所にて対応となります。また、日本版DBS制度につきましては、弊会は事業者の労務関係面の対応助言や必要規程の整備を担当し、イオリツ行政書士事務所が制度の説明や、認定事業者を得るための具体的な手続きの説明や代行面を担当いたします。
佐久間氏は、「日本一、学童保育に詳しい行政書士を目指す」として2025年度から事業を開始された気鋭の行政書士です。児童クラブに関しても豊富な知識を有しており、また実際に保護者運営系の児童クラブの利用者であり運営にも関わっておられるので、児童クラブに関する業務についてはまさに最適任です。
児童クラブの新規設立や運営主体の変更の手続き、また日本版DBS制度の全般的な相談には、ぜひとも「イオリツ行政書士事務所」まで、お問い合わせいただけますと幸いです。
「イオリツ行政書士事務所」(https://office-iolite.com/)
代表者:佐久間 彩子(さくま あやこ)
所在地:〒231-0048 神奈川県横浜市中区蓬莱町2-6-3 KOYO関内ビル406
もちろん、イオリツ行政書士事務所は日本版DBS制度についてきめ細やかな事業者様のサポートが可能です。
・認定取得に向けた申請書類の整備/相談
・導入/管理体制の構築、運用のサポート
・職員/保護者向けの説明サポート
・制度や法令に関する最新情報の提供
・就業規則等の整備、労務関係面の対応助言(弊会も連携して対応いたします)
日本版DBS制度についてのご相談は、弊会並びにイオリツ行政書士事務所まで、ぜひご相談ください。(https://dbs.office-iolite.com/)
※新着情報はここまで。「お得情報」が下にあります!
〇弊会は、次の点を大事に日々の活動に取り組んでいます。
(1)放課後児童クラブで働く職員、従事者の雇用労働条件の改善。「学童で働いた、安心して家庭をもうけて子どもも育てられる」を実現することです。
(2)子どもが児童クラブでその最善の利益を保障されて過ごすこと。そのためにこそ、質の高い人材が児童クラブで働くことが必要で、それには雇用労働条件が改善されることが不可欠です。
(3)保護者が安心して子育てと仕事や介護、育児、看護などができるために便利な放課後児童クラブを増やすこと。保護者が時々、リラックスして休息するために子どもを児童クラブに行かせてもいいのです。保護者の健康で安定した生活を支える児童クラブが増えてほしいと願います。
(4)地域社会の発展に尽くす放課後児童クラブを実現すること。市区町村にとって、人口の安定や地域社会の維持のために必要な子育て支援。その中核的な存在として児童クラブを活用することを提言しています。
(5)豊かな社会、国力の安定のために必要な児童クラブが増えることを目指します。人々が安心して過ごせる社会インフラとしての放課後児童クラブが充実すれば、社会が安定します。経済や文化的な活動も安心して子育て世帯が取り組めます。それは社会の安定となり、ひいては国家の安定、国力の増進にもつながるでしょう。
放課後児童クラブ(学童保育所)の運営支援は、こどもまんなか社会に欠かせない、あらゆる児童クラブを応援しています。
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弊会代表萩原ですが、2024年に行われた第56回社会保険労務士試験に合格しました。これから所定の研修を経て2025年秋に社会保険労務士として登録します。登録の暁には、「日本で最も放課後児童クラブに詳しい社会保険労務士」として活動できるよう精進して参ります。皆様にはぜひお気軽にご依頼、ご用命ください。また、今時点でも、児童クラブにおける制度の説明や児童クラブにおける労務管理についての講演、セミナー、アドバイス、メディア対応が可能です。ぜひご連絡ください。
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放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。学童に入って困らないためにどうすればいい? 小1の壁を回避する方法は?どうしたら低賃金から抜け出せる?難しい問題に私なりに答えを示している本です。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。注文はぜひ、萩原まで直接お寄せください。書店購入より1冊100円、お得に購入できます!大口注文、大歓迎です。
さらに運営支援からの書籍第2弾として、放課後児童クラブを舞台にした小説「がくどう、序」を発売しました。埼玉県内の、とある町の学童保育所に就職した新人支援員が次々に出会う出来事、難問と、児童クラブに関わる人たちの人間模様を、なかなか世間に知られていない放課後児童クラブの運営の実態や制度を背景に描く小説です。新人職員の成長ストーリーであり、人間ドラマであり、児童クラブの制度の問題点を訴える社会性も備えた、ボリュームたっぷりの小説です。もちろんフィクションですが、リアリティを越えたフィクションと、自信を持って送り出す作品です。残念ながら、子どもたちの生き生きと遊ぶ姿や様子を丹念に描いたハートフルな作品ではありません。大人も放課後児童クラブで育っていくことをテーマにしていて、さらに児童クラブの運営の実態を描くテーマでの小説です。児童クラブの運営に密接にかかわった筆者だからこそ描ける「学童小説」です。ドラマや映画、漫画の原作にも十分たえられる素材だと確信しています。
この2冊で、放課後児童クラブの世界をかなり知ることができると運営支援は自負しています。いわゆる日本版DBS制度において、放課後児童クラブと関わりができるであろう弁護士や社会保険労務士、行政書士といった各士業の方々には、放課後児童クラブの世界を知るにはうってつけの書籍となっています。他の業種、業態とかなり異なる、ある意味で異質の業界である児童クラブについて知ることができる、運営支援からの2冊を士業の方々には、ぜひご活用ください。
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「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育の事業運営をサポートします。リスクマネジメント、クライシスコントロールの重要性をお伝え出来ます。子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。
☆(お得情報!)
(放課後児童クラブのエアコン機器の点検と清掃を考えている方に朗報です。弊会をバックアップしてくれている、埼玉県上尾市の「SVシステム株式会社」(埼玉県上尾市の電気・空調設備施工管理会社|点検・修理・メンテナンス|SVシステム株式会社)が、「児童クラブ限定」で、格安にエアコン機器の点検と清掃を承ります。埼玉県や上尾市に比較的近い地域であれば県外でもお伺いできます。見積はもちろん無料です。技術者のスキルは超一流。私が以前、児童クラブ運営事業者だったときからの長いお付き合いです。弊会お問い合わせメールで連絡先をお送りいただければSVシステム社に転送いたします。直接のご連絡も、もちろん大丈夫です。夏前にぜひ、エアコンの点検を!)
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(ここまで、このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)