放課後児童クラブと民間学童の違いは何ですか?

 放課後児童クラブは、児童福祉法に定められた「放課後児童健全育成事業」が実施される場所です。児童福祉法に従って設置を市区町村に届け出ている施設です。放課後児童健全育成事業とは仕事等で留守家庭にある小学生を対象に、適切な遊びと生活ができる場所を用意し、そこにおいて子どもの育成支援を行いつつ保護者の子育てを支援することであり、この事業が実施されている場所が放課後児童クラブです。なお育成支援とは、子どもが本来持っている、自ら育とうという力(主体性)や社会性、コミュニケーション能力などの「非認知能力」を、専門職である放課後児童支援員など児童クラブ職員が支援、援助して成長させていく過程を指します。

 一方の「民間学童」ですが、この言葉が意味する事業は大変に幅広いものです。おおむね、放課後児童クラブで行われる放課後児童健全育成事業は実施せず、民間組織(法人や任意団体、個人)が、それぞれに掲げた方針において子どもと関わる施設を指します。方針には、勉強や学習、スポーツ、プログラミング、各種アクティビティがあり、「認知能力」を高めていく施設と言えるでしょう。

 放課後児童クラブは市区町村の条例による規制を受けますが、国が支給する補助金の交付対象となり、運営に必要な費用の半分程度の補助を受けることができます。なお、自動的に補助金が交付されるのでありません。これに対して民間学童は児童福祉法に基づかないため補助金の交付対象ではなく、その運営はもっぱら利用者が支払う月謝、利用料を頼みにしています。その分、利用者が望むサービスを任意に実施することができます。

(運営支援による「放課後児童クラブ・学童保育用語の基礎知識」)