3分で読める今週の「運営支援」ブログ(6月30日~7月6日)

 あい和学童クラブ運営法人はブログで、放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)全般に関して提言や意見を行っています。2024年6月30日から7月6日に掲載したブログの内容をご紹介します。興味がそそられるテーマがございましたら、ぜひその日の弊会ブログをご高覧ください。
※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所と同じです。

・ 夏の放課後児童クラブ勤務、とにかく大事なのは体調管理です。クラブ職員は常日頃から「体を動かす」ことが業務の必須行動ですから体力は十分。とにかく睡眠をしっかりとって、心理的なストレスをできるだけ軽減して、夏休みに臨んでください。結構、多くの現場職員は「朝から大好きな子どもたちと向き合えるから楽しい期間」と口をそろえて言いますが、いくら大好きな仕事でも体力的にキツイのは確かです。重要なことは「早め早め」です。体調が悪くなりそうな予感がしたなら、遠慮なく、早退するなり年休を使うなりして、体調の悪化が深刻化することを防ぎましょう。 (7月1日掲載)

・弱点だらけの放課後児童支援員資格ですが、それでもこの資格を活用し、大事にしていかねばなりません。放課後児童クラブにおいて現状ではたった1つの公的な資格です。しかし、放課後児童クラブの世界には、この資格を強化するよりも別の方向性で動いている流れが以前から存在しています。放課後児童クラブの業界内で、別の任意(民間)資格を掲げて活動してる団体があることです。グーグルが、放課後児童支援員という資格に関して、まったくの無関係である民間の放課後児童クラブに関する資格を紹介して、あたかもその民間資格が上位にあると誤解されるような説明をしているのです。(7月2日掲載)

・放課後児童クラブに関して運営支援が考える諸問題を挙げてみます。書籍刊行を控え、大問題、構造的な問題から、具体的に利用者や職員、事業者を追い詰めている現実的問題、こんなにたくさんあるんです。そして、これから児童クラブ業界が必ず取り組むべきこととして、放課後児童クラブの「本当の目的は何か」について、もうそろそろ決着を付けねばなりません。(7月3日掲載)

・実は深刻過ぎる小4の壁問題。「高学年だから児童クラブは利用する必要はない」と簡単に決めつけることはできません。つまり、「小学4年生になるから児童クラブはもう必要ないだろう、だから退所してもらおう、そうすれば新1年生の入所枠を確保できる。新しい施設を増やさなくとも」、という考えは私は間違っていると訴えたい。まして、高学年は自分でやりたいことが見つけられるはず。いつまでも児童クラブで過ごしているようでは「自立」できないとか、児童クラブは子どもを預かる場であって、一人で留守番ができる高学年には必要性は薄い、というような考え方は、間違っていると私は訴えたい。(7月4日掲載)

・健全な組織を運営することが、質の高い事業の実施、つまり質の高い育成支援の実践を導くのです。逆に考えれば当然、組織が乱れれば、現場の育成支援もまたうまくいかないのです。組織的な対応ができず職員が個人個人で思いのままに育成支援を行うことは、例えて言えば、キャンプファイヤーの木を組み上げるにあたって、個人が好き勝手に丸太を積み上げていること。やがてキャンプファイヤーの木の山が崩れてしまう。統治の乱れは組織の乱れ、組織の乱れは保育の乱れ、なのです。(7月5日掲載)

・私は児童クラブ側、子育て支援側の意識もまた、変わらねばならないと強く信じています。長い時間、児童クラブで子どもを受け入れることに対し、「こどもかわいそう」で留まっている現状ではダメです。かわいそうなこどもをかわいそうでないために、子育て支援の専門職として何ができるのか、どういう支援、援助ができるのかを考えなさいと、私は言いたいのです。結局のところ、そうした積極的な子育て支援が、極端な例で言えばネグレクトを含む各種の虐待行為を防いだり早期発見につながったりするのです。(7月6日掲載)

・3月19日から始めた全国放課後児童クラブデータベースは6月30日から7月6日まで、以下の22市区町村を紹介しました。(紹介済み621市区町村)
三重県熊野市
広島県熊野町
熊本県熊本市
京都府久御山町
沖縄県久米島町
岡山県久米南町
岡山県倉敷市
福岡県鞍手町
鳥取県倉吉市
宮城県栗原市
北海道栗山町
福岡県久留米市
広島県呉市
青森県黒石市
高知県黒潮町
奈良県黒滝村
富山県黒部市
北海道黒松内町
三重県桑名市
北海道訓子府町
高知県芸西村
福岡県桂川町

※インターネット上で扱われる、放課後児童クラブに関する質問や疑問に、運営支援の観点から回答する記事を掲載しています。7月6日までに掲載した記事は次の通りです。
学童保育とは、何をするところですか? (6月21日掲載)
学童保育所と放課後児童クラブの違いは何ですか? (6月22日掲載)
学童保育で働くには資格が必要ですか? (6月23日)
放課後児童クラブは何のためにありますか (6月24日)
学童保育は何歳まで利用できますか (6月25日)
放課後児童クラブで何をするのでしょうか? (6月26日)
保育園と学童保育の違いは何ですか? (6月27日)
放課後児童クラブを開業するにはどんな資格が必要ですか? (6月28日)
学童何年生までいかせる? (6月29日)
放課後児童支援員の資格の正式名称は? (6月30日)
学童保育は何年生まで預けられますか? (7月1日)
放課後児童クラブを退室する理由は何ですか (7月2日)
児童館と学童保育の違いは何ですか? (7月3日)
放課後児童支援員は資格ですか (7月4日)
学童はお迎えが必要ですか (7月5日)
学童指導員に向いている人は? (7月6日)

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 放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されます。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。1,900円(税込みでは2,000円程度)になる予定です。注文は出版社「寿郎社」さんへ直接メールで、または書店、ネット、または萩原まで直接お寄せください。アマゾンでは予約注文が可能になりました!お近くに書店がない方は、アマゾンが便利です。寿郎社さんへメールで注文の方は「萩原から勧められた」とメールにぜひご記載ください。出版社さんが驚くぐらいの注文があればと、かすかに期待しています。どうぞよろしくお願いいたします。
(関東の方は萩原から直接お渡しでも大丈夫です。なにせ手元に300冊ほど届くので!)

※あい和学童クラブ運営法人では、学童保育所に関わる方々への学童保育所基礎知識や組織運営に関する相談受付、講演、研修講習、取材対応が可能です。運営陣に第三者の有識者理事・監事で加わることで運営を支えることが可能です。「学童保育とは、こういうところ」という市民、保護者向けの講演は大歓迎です。学童保育に関する職員、保護者の方の個別の相談には原則、無料で応じております。お気軽にお問い合わせください。学童保育に関するどんなことでも、まずはお問い合わせください。
 メールアドレスは、info@aiwagakudou.com  になります。