3分で読める今週の「運営支援」ブログ(6月23日~6月29日)
あい和学童クラブ運営法人はブログで、放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)全般に関して提言や意見を行っています。2024年6月23日から6月29日に掲載したブログの内容をご紹介します。興味がそそられるテーマがございましたら、ぜひその日の弊会ブログをご高覧ください。
※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所と同じです。
・放課後児童クラブのDX化に国は取り組むようですが、事務作業や組織運営に従事する、いわゆる本部事務局的な作業への予算を増やさない限り、いわゆるバックオフィス機能の充実のための予算を増やさない限り、いまの状態で新たな情報機器を導入しても、その効果は限定的です。そもそも、情報機器を活用するに必要な通信設備の制度や、運転費用に対する補助が貧弱であれば、活用すら難しい。その方面への予算すら確保できない状態で、デジタルトランスフォーメーションといったところで、絵に描いた餅に過ぎません。放課後児童クラブの人的資源の確保にこそ、まずは国や自治体が取り組むべきです。良質な人材を今よりはるかに、しかも複数、確保できる運営費補助の増額が必要です。DXなんたらは、その後か、あるいは同時に進めるべきです。 (6月24日掲載)
・放課後児童クラブの職員に関する調査として私が大変頼りにしているデータ、「令和4年度子ども・子育て支援推進調査研究事業 放課後児童クラブの運営状況及び職員の処遇に関する調査報告書」(令和5(2023)年3月 みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社)。この調査は、「本調査は、放課後児童クラブの職員の状況や決算情報等を収集し分析することにより、これまでの処遇改善策の効果や職員の給与の状況等について分析を行い、今後の施策の検討の基礎資料を得ることを目的として実施した。」(調査書1ページ目)とあるように、職員の給与について、多方面から調査分析しています。この調査をぜひとも継続的に実施し、児童クラブの職員の給与がどう変動するか明らかにしていってほしいと希望します。(6月25日掲載)
・放課後児童クラブは日本版DBS制度において認定事業者になる必要があります。保護者が、職員に性犯罪の前科がある人物の勤務を希望しないのは当然。住民がそう思うということは、市区町村としても同じでしょう。つまり、認定事業者ではない児童クラブ事業者は存在できなくなる、あるいは公募や指定管理者選定において極端に不利になる、ということです。例えば、児童クラブの運営が公募であろうが非公募であろうが、随意指定や随意契約であろうが、「認定事業者ではない事業者は、補助金交付対象となる児童クラブ事業者となるそもそもの前提条件を満たさない」と市区町村が判断する可能性が高い、ということを理解しておくべきです。(6月26日掲載)
・放課後児童クラブで、子どもが他児に石を投げてけがをさせたとしたら、誰が責任を負うの?クラブ側にまったく責任が生じないことはめったにありません。石を投げた子どもが以前にも同じことをしていたらなおさらです。クラブ側は、子どもの問題行動の理由を探ろうと話し合いや調査を保護者にも話をすることで進めつつ、子どもにも繰り返し石を投げることの危険性を伝え、職員もできる限り子どもの行動を確認できるような配置を取る。石を拾い集め容易に子どもが持ち出せないように片づけておく。そこまでしてはじめて、子どもが石をを持ち出して他児に危害を加えたならば、「児童クラブ側は、できうる限りの対処をしていた。その上で起こったことであり、児童クラブ側の責任は極めて限定的である」という結論を導き出せることができるでしょう。(6月27日掲載)
・児童クラブの建設工事発注を地元企業に任せる地域は多いでしょう。経済の地元還流は大事ですし、私も否定しませんが、児童クラブの建設に使われるお金は、公設であれば税金です。民設であっても補助金を交付されて用意するのでしたら同じ事です。当然、建設コストが安い方が望ましいわけです。児童クラブ「だけ」に使う施設なのに、やたらとお金をかけて造るということは、私はいかがなものかと考えます。1単位のクラブを造るのに3億円近い予算を投じるのは、外構工事などで特別な工事が必要(軟弱地盤の上に建設せざるを得ないなど)な場合を除いて、「その予算で2単位をプレハブで造ればいいのに」と、率直に考えます。(6月28日掲載)
・政治が、「これは絶対にやるんだ!」という強い意志をもって動けば、それが放課後児童クラブへの「酷暑乗り切り緊急支援」だって、可能になるということです。ということは、放課後児童クラブへの夏季対策が本当に必要なんだ、それも切迫した危険が迫っているんだ、保護者は事態が改善されることを強く期待している、ということを国のリーダー、あるいは市区町村のトップに理解していただければいいのです。(6月29日掲載)
・3月19日から始めた全国放課後児童クラブデータベースは6月23日から6月29日まで、以下の32市区町村を紹介しました。(紹介済み599市区町村)
愛知県清須市
東京都清瀬市
千葉県鋸南町
鹿児島県霧島市
群馬県桐生市
沖縄県金武町
鹿児島県錦江町
埼玉県久喜市
滋賀県草津市
群馬県草津町
岩手県久慈市
宮崎県串間市
和歌山県串本町
千葉県九十九里町
岐阜県郡上市
北海道釧路市
北海道釧路町
大分県玖珠町
岩手県葛巻町
山口県下松市
北海道倶知安町
和歌山県九度山町
沖縄県国頭村
大分県国東市
東京都国立市
宮崎県国富町
福島県国見町
岩手県九戸村
熊本県球磨村
埼玉県熊谷市
愛媛県久万高原町
大阪府熊取町
※あい和学童クラブ運営法人では、学童保育所に関わる方々への学童保育所基礎知識や組織運営に関する相談受付、講演、研修講習、取材対応が可能です。運営陣に第三者の有識者理事・監事で加わることで運営を支えることが可能です。「学童保育とは、こういうところ」という市民、保護者向けの講演は大歓迎です。学童保育に関する職員、保護者の方の個別の相談には原則、無料で応じております。お気軽にお問い合わせください。学童保育に関するどんなことでも、まずはお問い合わせください。
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