2分で読める「学童保育改善のススメ」(6月12日~16日)

 あい和学童クラブ運営法人では平日、ブログで、学童保育(所)の改善の提言を行っています。今週お届けした内容をご紹介します。今週(6月12日~16日)は、学童保育所の低賃金構造を取り上げました。


・学童保育所低賃金の理由は、国が示す「補助金と、保護者負担が5割ずつ」の方針によって、学童保育所の収入が頭打ちとなっていることが大きい。保護者負担はおいそれと増やせない以上、補助金も増えない。(6月12日ブログ掲載)

・学童保育所の業務内容に対する社会一般の意識は、「誰でも働けるし、子どもと遊んでいるか宿題をやらせるだけ。難しいスキルは無い」という誤解がはびこっており、賃金が低くても良いという感覚になってしまう。学童保育所の仕事は専門性が高いという理解が社会に定着してこそ、国が補助金をもっと多額に設定することに抵抗がなくなる。残念ながら現実に自らその専門性を傷つける事業所や職員がいる。(6月13日ブログ掲載)

・行政側に学童保育の低賃金構造をもたらす要因が2つある。1つは「就労時間が短くて済むような事業形態を容認していること」、そしてもう1つは「低賃金を防ぐ仕組みが取り入れられていないこと」。育成支援の質を確保できるだけの所定労働時間の確保と、官製ワーキングプアを防止する賃金条項を盛り込んだ公契約条例を制定する必要がある。(6月14日ブログ掲載)

・少しでも低賃金構造を緩和することができる運営側の工夫が必要。育成支援業務と相性が良い自己評価を基盤とした評価制度を導入し、「優秀な職員には給料を増やす」等、効率的な人件費の分配を可能とすることが必要。変形労働時間制導入も効果的。(6月15日ブログ掲載)

・学童保育所の機能と役割、学童保育所で働く人の職務内容に対する正確な理解を社会に持っていただくことが何より重要。質の高い育成支援の実践を可能とするために「質の高い資格制度」に改善することが急務。試験制度や指定養成機関の設置、一定期間後の再受講の制度化を急ぐべきである。(6月16日ブログ掲載)

 ※あい和学童クラブ運営法人では、学童保育所に関わる方々への学童保育所基礎知識や組織運営に関する相談受付、講演、研修講習が可能です。学童保育に関する職員、保護者の方の個別の相談には原則、無料で応じております。お気軽にお問い合わせください。(講演、研修は有料です)