放課後児童クラブ(学童保育所)に関する最近の報道から。東京都の児童クラブ新制度、施設設置場所、危険予知について。

 放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)運営者をサポートする「運営支援」を行っている「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。放課後児童クラブを舞台に、新人職員の苦闘と成長、保護者の子育ての現実を描く、成長ストーリーであり人間ドラマ小説「がくどう、 序」を書きました。アマゾンで発売中です。ぜひ手に取ってみてください! (https://amzn.asia/d/3r2KIzc) お読みいただけたらSNSに投稿してください! 口コミ、拡散だけが頼みです!
 放課後児童クラブに関する最近の報道や発表から、運営支援が気になる内容を取り上げます。今回は、東京都の新しい認証クラブ制度、秋田県内の児童クラブの設置場所をめぐる問題と、児童クラブにおける危険予知について、以上3つのテーマです。
 (※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所と同じです。) 

<東京都認証学童クラブ事業>
東京都認証学童クラブ事業について|児童館・学童クラブ・児童遊園について|東京都福祉局
 東京都のホームページ(HP)に概要が説明されています。HPの冒頭に、「東京都では、令和7年度から子供と保護者のニーズに応える多様なサービスを提供する東京都認証学童クラブ事業を開始しました。東京都認証学童クラブ事業では、国の基準を上回る放課後児童支援員の配置や、保護者の多様な働き方に合わせた開所時間の設定などの基準を定め、区市町村が実施する学童クラブ事業の質の向上を支援しています。」と、質の向上が目的であるとしています。この点について、運営支援は賛成です。

 「運営基準」のページ(accredited-after-school-care-club-operational-standards)を見てみます。育成支援の質の向上を目指すため様々な基準が設定されています。例えば「専用区画」ですが、「当面の間は、児童1人につき1.65㎡以上を確保(将来的には、児童1人につき1.98㎡以上確保)」となっています。このページには、国の基準も併記されており、都の認証クラブ基準がどれほど国より優れているか比較できるようになっているあたり、都の高いプライドを感じさせますね。
 「規模」では、都は「1つの支援単位で、上限40人(41人から45人は、経過措置を設定)」とし、国基準の「1つの支援単位で、概ね40人以下(上限なし)」と絶対的な差を設けました。しかも「支援単位ごとの育成支援の実施」を都は掲げています。これは大規模児童クラブの存在を認めないとする、きわめて重大な基準です。つまり書面上は2単位であっても実際は児童クラブで1つの支援の単位として育成支援を実施しているという、各地でよくみられる「ずるっこ」形態を許さないことです。これは、実はとてつもなくすごいことです。
 さらに「職員体制」ですが、都では「1支援単位に支援員を3人以上配置(その2人を除き、補助員でも可)」、「1支援単位につき、1人は常勤の支援員を配置(勤務時間は、概ね8時間/日とするよう努めること)」、「常勤の支援員の複数配置に努めること」の3点を示しています。国基準は「1支援単位に支援員を2人以上配置(その1人を除き、補助員でも可)」ですから、「職員の人数を3人とする、うち2人は放課後児童支援員」であり、「常勤職員は必ず1人を配置、しかも1日の所定労働時間は8時間とする努力目標を設定」、「常勤の放課後児童支援員は複数配置を目指しなさい」というのは、児童クラブは人による人への支援であって人が事業の絶対的な中核となるということを、この認証クラブ制度の設計に意見をした専門委員会の議論を通じて都が理解したことを示しています。

 「開所時間」では、保護者の利便性に十分配慮した基準となっています。平日は午後7時まで児童を受け入れる、学校が休みの日は午前8時から、しかもよると朝はそれぞれ時間を延長する努力をしなさい、としています。国は基準を示していない「昼食提供」についても都は明確に「長期休業期間における昼食提供の仕組みの導入」と明記し、昼食提供を求めています。

「補助の概要」(accredited-after-school-care-club-overview-of-assistance)には、認証クラブに対する都の補助額が記されています。具体的な項目は都のHPで確認いただきたいのですが、大雑把に言えば、この認証クラブであれば基本的な補助(運営費)で約620万円、さらに場所の整備で約200万円、常勤職員複数配置で200万円など、中核的な部分だけで約1,000万円の補助金が設定されています。これは都による補助金ですので、国の補助金は当然ながら別途交付されることになります。地価や人件費が他地域よりはるかに高いエリアですから1,000万円でもどうかな?とは思いますが、都内で何百、いや千単位の支援の単位があることを考えると、都の財政基盤の強さを思い知らされますね。

 制度設計は意欲的ですが、実際にはどうなるでしょうか。「絵に描いた餅」になるのではないかという懸念があります。東京新聞による「東京すくすく」が、2025年5月13日に配信した「学童保育に都が独自の認証制度を導入 運営の質の向上と「待機ゼロ」を両輪で でも自治体からは「ハードルが高い」」とする記事(=この記事、認証児童クラブを知るためにはお勧め記事です)には、このような記述があります。
「だが、「まずは待機児童解消が優先になる。都市部は場所や職員の確保も難しく、午後7時まで延長するのも簡単ではない」と文京区の担当者。こうした声に、都家庭支援課の担当者は「場所の制約など課題は認識している。人材確保や補助制度の活用など、区市町村に説明していきたい」と話す。」(引用ここまで)

 認証クラブ制度に私は期待がありますが、同時に「いますでに実施されている児童クラブについての質の改善こそ、真っ先に手を付けるべきだ」と強く考えます。私は市区町村データーベースの取りまとめの作業を行っていますが、明らかに東京都内の自治体(島しょ部を除く)は、「小学3~4年生まで」や「午後6時台で閉所、朝は午前8時以降が多数」、「待機児童を出している自治体が多数」という状況にあります。今の児童クラブの運営の質が低いのです。それをさておいて、新たに質の高い児童クラブを作り出そうというのは、実現可能性があるのでしょうか。

 その点について私が思うのは、東京都という地域性に、「企業(それもすでに十分な規模のある企業)にさらなるビジネスチャンスを与える行政による商業の振興」を加味した政策なんだろうな、ということです。地域性については単純に地価が高く最低賃金が高い=経費がかさむ、ということもさることながら、児童クラブの待機児童ゼロを小池百合子都知事が掲げて都知事選を戦ったことがまさにそうですが、都知事が国へ強烈なメッセージを送っていることを感じます。「子育て支援は国より都の方がはるかに上手」というアピールです。もちろん、ブラックホール型人口減が指摘された東京都の人口を将来的にも維持するための施策でしょう。

 ビジネスチャンスというのは補助金のメニューから連想できます。「障害児受入環境整備加算」というメニューでは「障害児受入れのための研修経費や環境を整備するためのコンサルティング経費等の加算」として、1クラブ(注:支援の単位ではありません)100万円が設定されています。「遊び・体験充実加算」として「多様な遊び・体験を充実するための、講師謝礼や備品購入等の加算」は1支援の単位ごとに150万円の設定です。外部コンサルへ支払う補助金ですが、そもそも企業系もしくは広域展開の非営利法人でなければ、わざわざ外部コンサルなど使う児童クラブ事業者はありません。多様な遊びや体験に多額の資金を使う児童クラブも、企業系や広域展開の非営利法人ぐらいしかありません。通常の児童クラブではせいぜい一輪車を買うとかちょっと高めのパズルや木製玩具を買うとか、そんなものです。

 しかも、認証クラブ制度の補助金のうち最高額の運営費補助は「公設公営は対象外」であり、そのほかの個別の補助金メニューも公設公営は「遊び・体験充実加算」「障害児受入環境整備加算」の2つしか適用されません。これはつまり「認証クラブ制度による質の高い児童クラブを目指すには民営クラブにしなさい」ということを勧めているとしか私には思えません。認証クラブ制度を議論する専門委員会に営利企業による団体の代表が参加しているのも納得です。

 とはいえ私自身は何度も記してきましたが、質の高い児童クラブ、とりわけ職員の雇用労働条件を十分に引き上げている事業者であれば民営でも株式会社でも大歓迎です。無期雇用が基本で、仕事の専門性の評価に基づく十分な報酬がある雇用労働条件を示している事業者であればいいのです。そういった職員が従事しているクラブはきっと質の高い育成支援を実施していると期待できるからです。今年度から始まった都の認証クラブ制度は、「職員の確保、定着、育成」についても「勤務条件や賃金体系の策定」を掲げていますので、都はこの点において、運営事業者のみが補助金を利益として必要十分以上に吸い上げないようにしっかりと監視していただきたいものです。

<児童クラブの設置場所をめぐって>
 秋田魁新報(電子版)が2025年5月19日に配信した「社説:由利本荘の学童保育 利用者の視点で議論を」(紙面掲載は5月14日)の社説記事です。冒頭の2段落部分を引用します。「由利本荘市は、来年4月に開校する本荘東小学校の学童保育施設を、市民交流学習センター内に整備する。16日に開会する市議会6月定例会に、整備事業費6007万円を盛り込んだ本年度一般会計補正予算案を提出する。事業を巡っては、保護者らでつくる市民団体が、安全性に疑念があるとして、市議会に計画の見直しを求める請願書を提出した。議会での議論がどう展開し、結論に至るのかが注目される。」(引用ここまで)

 これは、児童クラブ施設を学校(敷地)外に設置する自治体の計画に保護者など市民団体が反対している、という状況のようです。由利本荘市の個別事案については詳細を存じないので意見は申せませんので、一般論として児童クラブの設置場所について私見を紹介しますと、「一長一短ある。保護者や自治体からすれば小学校内が安心。支援員も安心する人はいる。一方、校外施設に生じる利点も捨てがたい」ということです。
 最近もこどもが下校中にひき逃げされたというニュースが世間を震撼とさせました。児童クラブに登所するこどもの交通事故防止、また事件に巻き込まれる恐れを回避するには、児童クラブは「小学校建物内」、「小学校敷地内の別棟」、「小学校敷地外であっても小学校敷地に隣接していて小学校敷地外に出ることなく敷地内移動だけで児童クラブ敷地内に入れる児童クラブ」が望ましいでしょう。これは敷地外児童クラブであって、一般の道路を通行しなければ児童クラブに行けない施設は、間違いなく不利な条件です。

 一方で校外施設に生じる利点というのは、こどもの心理面ことに「学校生活からの解放」が保障できることです。大人だって休憩は「労働からの解放」が必要です。同じようにこどもの放課後、また夏休みなどの長期休業期間中は「学校というこどもにとって(必要だけれども)強制を余儀なくされる数々の事柄がある場所と時間からの解放」が必要というのが私の考えです。小学校の建物内ではどうしてもこの点は校外施設より目おとりします。ただ、「生命身体の安全」という絶対的に不可侵な権利保障には相対的にかないませんので、校内施設「推し」にも私は理解をしています。あとは、意外に使い勝手がよろしくない放課後や長期休業期間中の校舎や校庭の利用が、児童クラブに不利益とならないような取り決めが実務上、なされていることが必要です。
 校外施設であっても、送迎を実施すれば、事故や防犯面の回避に少しは有利となるでしょう。ただこちらも、送迎用車両の事故という危険性はもちろんあります。交通事故の嫌なところは、自身が安全運転に十分留意しても「相手から事故をもらう可能性がある」ことです。

 ですので、運営支援としては、「小学校敷地内の別棟」か「小学校敷地に隣接して敷地内移動だけで児童クラブに移動できる施設」が理想の児童クラブ設置場所として考えています。私が実務上、手掛けた施設としては、上尾市立平方北小学校に隣接して設置された「平方北小学童保育所」です。学校の建物からほどよい距離があり、心理的な解放が保障できること、敷地内移動で児童クラブに入れることも良いです。

 とはいえ、立地条件や種々の条件から小学校建物内や敷地外に施設を設置せざるを得ない状況があるのは十分に分かります。校外施設の場合は、「登所ルートにおける交通事故防止の工夫をさらに高めること」と、「人による見守り、監視」の2点が必要でしょう。車道と歩道を分離するガードレールのような設備や、道路横断地点に交通信号を設置することが欠かせません。また、暴走する車や不審者による事案を防ぐためにも、地域の住民や行政が委嘱した人たちによるパトロール、見守りが必要です。距離があるなら送迎制度の導入も必要でしょう。これは強く申し上げたいのですが、「こどもが小学校から徒歩10分、15分もかかって児童クラブに登所することが問題」ではないのです。その10分、15分も、こどもにとっては楽しい時間になります。雨の日は雨の日なりに経験となります。問題は「その10分や15分に、交通事故に巻き込まれたり不審者に襲われたりする可能性の高さ」にあるのです。10分、15分歩かなければならない立地がダメなのではなく、その間のリスクを減らす工夫があれば、運営支援は校外施設であっても絶対的に不利とはしません。ただ、そうはいっても今のこどものことを考えると徒歩移動は20分が限度でしょうか。さらに夏場は見守りの人が積極的に声をかけて熱中症を防止する、あるいは送迎の車を臨時に利用するなどの工夫も必要でしょう。

 秋田の件については行政と保護者市民が十分に話し合って、なんとか折り合いを、着地点を見出してもらいたいものです。

<危険予知訓練こそ児童クラブ職員に重要>
 2024年4月に沖縄県石垣市の放課後児童クラブで、こどもがおやつをのどにつまらせたという重大事案がありました。運営支援ブログでも取り上げました。その事案に関して検証委員会による報告書がまとまり、石垣市がHPで公表しています。2025年3月25日付になっています。(市内放課後児童クラブにおいて発生した重大事故について/石垣市
 この事案では、当初の報道では伝えられなかった、被害児童に関する数々の個人的な事情があり、その事情は事案に関して重要な要素となっていました。私も報告書を目にして初めて「なるほど、そうだったのか」といくつかの疑問がすべて解消した次第です。報告書でとりわけ重要であると運営支援が感じたのは次の点です。
・「通常、本児には専用おやつ(ヨーグルト等)が準備されるため、他の児童のおやつは袋に入れて持ち帰ることになっているが、この日は他の児童がおやつの配膳を行ったため、本児を含めた人数分が用意され、テーブルに配られた。(マシュマロ、せんべい、ソフトキャンディ、ラングドシャ)」

「本児の前には専用のおやつであるヨーグルトが準備されていたが、それをどけ、マシュマロの入った皿を引き寄せた。」

「右隣にいる加配担当職員が「食べるのはヨーグルト、皿のおやつは持ち帰りのビニール袋に入れて」と注意をしたが、本児がマシュマロを手に取り、舐め始めたため、担当職員は「手で持って舐めるだけ」と注意をした。」

「本児の左隣にいた児童が「なぜ飲み込めないの?」と担当職員に質問。」

「本児がマシュマロを口の中に入れた。」

「担当職員が飲み込まずに出すように注意をした。」

「本児が突然マシュマロを飲み込み、喉に詰まらせた様子でむせ込んだが出すことができない。」

「担当職員が「喉に詰まった」と大声を上げた。」

 結果的に窒息に至る事案ですが、回避ができた機会は何度もあったことが分かります。報告書には、クラブ職員からの聞き取りとして、次のことが報告されています。「これまでも他の子のおやつを舐めさせたことがあり、その際は舐めたおやつをビニール袋に入れて迎えに来た母親に渡し、報告していたという認識であった。本児はせんべいなどのお菓子を手に持って舐めた後は職員に返していたため、今回も返してくれるという過信があった。口に入れるということはまさかしないだろう、と危機管理意識が低下していた。」

 危険予知訓練(KYK)という考え方が広く普及しています。児童クラブの現場ではなじみが薄いのですが、「この先に何が起こるかを考える」ことです。一般的に労働災害に対応する概念ではありますが、児童クラブにおける業務は、人に対する活動そのものでありこれがまさに労働部分ですから、こどもが巻き込まれる災害も労働上において起きる災害です。よって労働災害に対応する危険予知活動と、その活動を支える危険予知訓練は児童クラブの現場においてこそ十分に活用されるべきものです。

 労働災害は「不安全な状態」と「不安全な行動」に大別される(一般財団法人中小建設業特別教育協会HPより)とあります。今回の石垣市の事案をみるとまさにそうで、「こどもがマシュマロを手に取れる状態にあった」「こどもがマシュマロを口に入れた」という不安全な状態があり、その状態に対して「職員はマシュマロをこどもの口から直ちに取り出す行動をしなかった」という不安全な行動が、明確となっています。

 まず、何よりも「おやつとして食べてよいものだけを、こどもの前に示す」ことが必要です。出されたものは、食べて良いものだと通常なら人は信じ込みます。出さないことです。職員は、仮に、食べてはいけないものがこどもの目の前に出てきたら、直ちにそれを片付ける。「これをこどもが食べようとするかもしれない」という危険を想像する、予知することができれば、きっと片づけるでしょう。ところが一般論で言って児童クラブの職員には、「先を読んで行動する」という行動原理が打ち立てられていないと私は往々にして感じてきました。石垣市のこの事案の加配担当職員だけが、ということではありません。「いま、こどもがしていること、取り組んでいること」に対して「ああ、こどもには、きっとこういう効果があるだろう」と考えることは得意なのですが、「これから、こどもがこうするかもしれない」というのは、例えば「この状態は、そのうち、こども同士でトラブルに発展しそう」という見通しをきっちり持てる一部の部分に比べると、押しなべて、「これがきっとこうなる」という予測に弱いというか、そういう予測をあまりしない業務の取り組み方をしているように、私には強く感じられます。
 「児童クラブのこどもたちを引き連れて市中の公園に遊びに来た。そこにはすでに地域のこどもたちが遊んでいる状態があった」というとき、クラブのこどもと、地域のこどもたちの関わりを整理しておく、あるいはこどもを連れて遊びに来ている保護者の人たちに声掛けをしておく、ということをしておかないとトラブルに発展したときにややこしい事態になる、ということがなかなか思いつかないのですね。「児童クラブが我が物顔で公園を占拠して遊び始めて迷惑だ」と主張されるような事態を招きかねないということを少しでも可能性として想像できれば、「先に手を打っておく」ということができるのですが、「こどもたちが楽しく遊べるように!」と子どもそのものに意識が集中しても、「事態が引き起こす別の事象の可能性」には、なかなか気が至らないということです。

 石垣市の事案の報告書はとても丁寧にまとまっていて、再発防止に対して力強い提言をされていると感じるのですが、これも滋賀のプール死亡事案と同じように、児童クラブ職員に根強く見られる行動や考え方の特質についての分析はほとんど見られないというのが私の感想です。児童クラブにまつわる独特の風潮、職員の考え方や行動の特徴を踏まえなければ、今後も重大な事案が起こるのではないかと運営支援は危惧しています。それは児童クラブの世界にとっては恥部や暗部をさらけだすことに等しいかもしれませんが、人間の命を必ず守るという絶対的な命題の前には取るに足らないことです。

 2025年度は、こどもや職員が巻き込まれる重大な事案が1件たりとも起きないことを願っています。そういう報道は目にしたくないですからね。
 
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 弊会は、次の点を大事に日々の活動に取り組んでいます。
(1)放課後児童クラブで働く職員、従事者の雇用労働条件の改善。「学童で働いた、安心して家庭をもうけて子どもも育てられる」を実現することです。
(2)子どもが児童クラブでその最善の利益を保障されて過ごすこと。そのためにこそ、質の高い人材が児童クラブで働くことが必要で、それには雇用労働条件が改善されることが不可欠です。
(3)保護者が安心して子育てと仕事や介護、育児、看護などができるために便利な放課後児童クラブを増やすこと。保護者が時々、リラックスして休息するために子どもを児童クラブに行かせてもいいのです。保護者の健康で安定した生活を支える児童クラブが増えてほしいと願います。
(4)地域社会の発展に尽くす放課後児童クラブを実現すること。市区町村にとって、人口の安定や地域社会の維持のために必要な子育て支援。その中核的な存在として児童クラブを活用することを提言しています。
(5)豊かな社会、国力の安定のために必要な児童クラブが増えることを目指します。人々が安心して過ごせる社会インフラとしての放課後児童クラブが充実すれば、社会が安定します。経済や文化的な活動も安心して子育て世帯が取り組めます。それは社会の安定となり、ひいては国家の安定、国力の増進にもつながるでしょう。
 放課後児童クラブ(学童保育所)の運営支援は、こどもまんなか社会に欠かせない児童クラブを応援しています。

 放課後児童クラブを舞台にした、萩原の第1作目となる小説「がくどう、序」が発売となりました。アマゾンにてお買い求めできます。定価は2,080円(税込み2,288円)です。埼玉県内の、とある町の学童保育所に就職した新人支援員・笠井志援が次々に出会う出来事、難問と、児童クラブに関わる人たちの人間模様を、なかなか世間に知られていない放課後児童クラブの運営の実態や制度を背景に描く小説です。リアルを越えたフィクションと自負しています。新人職員の成長ストーリーであり、人間ドラマであり、群像劇であり、低収入でハードな長時間労働など、児童クラブの制度の問題点を訴える社会性も備えた、ボリュームたっぷりの小説です。残念ながら、子どもたちの生き生きと遊ぶ姿や様子を丹念に描いた作品ではありません。大人も放課後児童クラブで育っていくことをテーマにしていて、さらに児童クラブの運営の実態を描くテーマでの小説は、なかなかないのではないのでしょうか。素人作品ではありますが、児童クラブの運営に密接にかかわった筆者だからこそ描けた「学童小説」です。ドラマや映画、漫画の原作に向いている素材だと確信しています。商業出版についてもご提案、お待ちしております。

 弊会代表萩原ですが、2024年に行われた第56回社会保険労務士試験に合格しました。これから所定の研修を経て2025年秋に社会保険労務士として登録を目指します。登録の暁には、「日本で最も放課後児童クラブに詳しい社会保険労務士」として活動できるよう精進して参ります。皆様にはぜひお気軽にご依頼、ご用命ください。また、今時点でも、児童クラブにおける制度の説明や児童クラブにおける労務管理についての講演、セミナー、アドバイスが可能です。ぜひご検討ください。

 放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。学童に入って困らないためにどうすればいい? 小1の壁を回避する方法は?どうしたら低賃金から抜け出せる?難しい問題に私なりに答えを示している本です。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。注文はぜひ、萩原まで直接お寄せください。書店購入より1冊100円、お得に購入できます!大口注文、大歓迎です。どうかご検討ください。

 「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育の事業運営をサポートします。リスクマネジメント、クライシスコントロールの重要性をお伝え出来ます。子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。

(このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)

(宣伝です:放課後児童クラブのエアコン機器の点検と清掃を考えている方に朗報です。弊会をバックアップしてくれている、埼玉県上尾市の「SVシステム株式会社」(埼玉県上尾市の電気・空調設備施工管理会社|点検・修理・メンテナンス|SVシステム株式会社)が、「児童クラブ限定」で、格安にエアコン機器の点検と清掃を承ります。上尾市に比較的近い地域であればお伺いできます。見積はもちろん無料です。技術者のスキルは超一流。私が以前、児童クラブ運営事業者だったときからの長いお付き合いです。弊会お問い合わせメールで連絡先をお送りいただければSVシステム社に転送いたします。直接のご連絡も、もちろん大丈夫です。夏前にぜひ、エアコンの点検を!)