2024年度も本日で終了。放課後児童クラブにも、運営支援にも、大きな節目となった年度でした。
放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。放課後児童クラブを舞台にした、人間ドラマであり成長ストーリー小説「がくどう、 序」がアマゾンで発売中です。ぜひ手に取ってみてください!
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2024年度が終わります。放課後児童クラブの世界に、そして運営支援の取り組みにも、大きな変動や変化があった年度でした。振り返ります。
(※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所と同じです。)
<放課後児童クラブについて>
・なんといっても、「こども性暴力防止法」の可決成立です。いわゆる日本版DBS制度が、子どもに関わる世界に導入されることになりました。かねて放課後児童クラブは、以前に性犯罪を行った人物が再就職先として選ばれているのではないか、という懸念が強いのは事実です。現実に確認しようがないのでそれが事実であるかどうかは不明ですが、この制度を利用することによって、放課後児童クラブにおいても一定程度、子どもへの性暴力の防止の効果が期待できるでしょう。児童クラブは、認定事業者として、この制度の適用を任意で受けることになります。認定事業者には種々の義務が課せられますが、認定事業者であることを広告でき、第三者には信頼を与えることができます。
一方で、この制度を児童クラブが適用となるために予想される数々の手順、求められる手続きは膨大かつ難解になることが予想されています。現実的に、保護者が運営している児童クラブや、保護者が事実上運営している法人組織の児童クラブで事務方に専従の職員を配置できない組織では、認定事業者になろうとしても膨大な事務作業、手続きによって、実際には認定事業者にそう簡単にはなれない事態が予想されます。一方で、全国各地で児童クラブを運営している広域展開事業者にはそのような事務作業や手続きも自分たちでできる(内製化)、あるいは外注(弁護士や行政書士、社会保険労務士などに可能な分野における作業の代行発注)ができるだけの費用負担も可能でしょうから、この制度の大々的な導入は、児童クラブの運営の勢力図を大きく変える可能性があると、私は予想しています。
・国の補助金では2つの注目点がありました。1つは、常勤2人配置の際の補助金の創設です。育成支援を重視し、複数の常勤職員を配置してきた、特に保護者運営系の法人組織にとっては朗報となりました。一方で、使い勝手の悪さが徐々に問題化してきています。複数配置ができない月間が1か月でもあると、年度ごとの補助金が召し上げ、返還、取り消しとなることは大問題です。また、本日(3月31日)にヤフーニュースで報道があった長崎市の事例(https://news.yahoo.co.jp/articles/9a306a9ae6ad12f68ecf445dda4e4753563862e9?source=sns&dv=pc&mid=other&date=20250331&ctg=loc&bt=tw_up)は問題です。愛知県岡崎市のように、市の財政の悪化を理由に(というか、口実に)この補助金の適用を取りやめるというのは、おかしな話です。国は、もっと使い勝手がよくなるような補助金の交付要件にしなければなりません。育成支援の質の向上のために創設された補助金と私は理解しています。であれば、多くの自治体が活用できるように国は指導をするべきでしょう。
もう1つは、開設時間の定義の見直しです。これは会計検査院のチェックによって学校の登校日の平日の長時間加算の仕組みに問題があるということから見直しになったのですが、年度途中の変更で全国各地の児童クラブ、自治体、運営事業者が困惑しています。そのことを国は知らないはずはないでしょう。この開設時間についても、児童が児童クラブで過ごしている時間は単に事業のコアタイムであるだけですから、それを開設時間とみなす思考回路が問題です。児童の受入時間と、児童クラブの開設時間をしっかり分離し、開設時間は放課後児童支援員等が児童の受入れに関して準備をしたり資料を整えたり育成支援の方針を協議検討している時間を含むこととするべきですね。
・2024年度も、全国各地で、公営クラブの民営化が進行しました。また、民営クラブの中でも準公営的な運営のクラブや保護者運営系のクラブが、広域展開事業者への運営に切り替わる事例もあちこちで見られました。
・職員による不祥事の報道が比較的多かった印象を私は持っています。これは報道されるか、されないかによる違いですので一概に件数が増えた、不祥事が増えたとは思いません。たまたま報道されただけ、であるのでしょう。一方で、運営支援ブログでも何度も取り上げた滋賀県栗東市の児童虐待が疑われる事案については、残念ながら行政や児童クラブ事業者の消極的な姿勢で事案の本格的な解明に至っていません。地元の滋賀報知新聞社だけが孤軍奮闘していて、子どもの人権について敏感であるべき議会や報道機関の動きも残念ながらあまり見られませんでした。
<運営支援の活動について>
運営支援を掲げて活動している弊会代表の萩原ですが、活動に大きな広がりを予兆させる年度となったと、思いたいのです。以下、項目だけ記します。
・実際の児童クラブ運営に参画する活動として、愛知県津島市の「特定非営利活動法人放課後のおうち」の理事に就任しました。
・児童クラブに関する初の著書「知られざる<学童保育>の世界 問題だらけの社会インフラ」(寿郎社)が2024年7月に発売されました。
・萩原ですが、2024年に行われた社会保険労務士試験に合格しました。
・児童クラブの世界をリアリティたっぷりに描く本格派学童ドラマ小説「がくどう、 序」を2025年3月に発売しました。POD出版です。
・メディアからの取材オファーも増えました。NHK、フジテレビ、アベマTV、アエラキッズプラス等、ありがとうございます。
・栃木県栃木市、愛知県大治町で講演研修の講師を務めました。
まだまだ、運営支援は知名度も皆様からの信頼も絶対的に足りていませんが、2024年度は将来の飛躍に向けてしっかりと地盤を固めた年度だったと、後ほど振り返って思えるような年度になっていればいいなと、私はひそかに期待しています。
結びになりますが、本年度も、この運営支援ブログをご愛読いただき、心より御礼申し上げます。1人でも多くの人に運営支援を信じ、頼りにしていただければと願っております。そのことが、児童クラブで働く人たちの一層の雇用労働条件の改善に結びつくこと、児童クラブに関わっている保護者さんたちの安心と安全につながることを信じています。それが最終的に、児童クラブで過ごす子どもたちにとって最良の結果をもたらすことになると、私は強く信じています。
(仕事に使っていたノートパソコンが使用不能になりました。本日、藤田様はじめ運営支援を支えてくださっている方のご支援を得て、業務用のデータの救い出しに成功しました。市区町村データーベースも、あす4月1日以降、順次、追加更新作業を再開いたします。作業にご尽力いただいた皆様へ、心より御礼申し上げます。)
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弊会は、次の点を大事に日々の活動に取り組んでいます。
(1)放課後児童クラブで働く職員、従事者の雇用労働条件の改善。「学童で働いた、安心して家庭をもうけて子どもも育てられる」を実現することです。
(2)子どもが児童クラブでその最善の利益を保障されて過ごすこと。そのためにこそ、質の高い人材が児童クラブで働くことが必要で、それには雇用労働条件が改善されることが不可欠です。
(3)保護者が安心して子育てと仕事や介護、育児、看護などができるために便利な放課後児童クラブを増やすこと。保護者が時々、リラックスして休息するために子どもを児童クラブに行かせてもいいのです。保護者の健康で安定した生活を支える児童クラブが増えてほしいと願います。
(4)地域社会の発展に尽くす放課後児童クラブを実現すること。市区町村にとって、人口の安定や地域社会の維持のために必要な子育て支援。その中核的な存在として児童クラブを活用することを提言しています。
(5)豊かな社会、国力の安定のために必要な児童クラブが増えることを目指します。人々が安心して過ごせる社会インフラとしての放課後児童クラブが充実すれば、社会が安定します。経済や文化的な活動も安心して子育て世帯が取り組めます。それは社会の安定となり、ひいては国家の安定、国力の増進にもつながるでしょう。
放課後児童クラブ(学童保育所)の運営支援は、こどもまんなか社会に欠かせない児童クラブを応援しています。
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放課後児童クラブを舞台にした、萩原の第1作目となる小説「がくどう、序」が発売となりました。アマゾンにてお買い求めできます。定価は2,080円(税込み2,288円)です。埼玉県内の、とある町の学童保育所に就職した新人支援員・笠井志援が次々に出会う出来事、難問と、児童クラブに関わる人たちの人間模様を、なかなか世間に知られていない放課後児童クラブの運営の実態や制度を背景に描く小説です。リアルを越えたフィクションと自負しています。新人職員の成長ストーリーであり、人間ドラマであり、群像劇であり、低収入でハードな長時間労働など、児童クラブの制度の問題点を訴える社会性も備えた、ボリュームたっぷりの小説です。残念ながら、子どもたちの生き生きと遊ぶ姿や様子を丹念に描いた作品ではありません。大人も放課後児童クラブで育っていくことをテーマにしていて、さらに児童クラブの運営の実態を描くテーマでの小説は、なかなかないのではないのでしょうか。素人作品ではありますが、児童クラブの運営に密接にかかわった筆者だからこそ描けた「学童小説」です。ドラマや映画、漫画の原作に向いている素材だと確信しています。商業出版についてもご提案、お待ちしております。
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弊会代表萩原ですが、2024年に行われた第56回社会保険労務士試験に合格しました。これから所定の研修を経て2025年秋に社会保険労務士として登録を目指します。登録の暁には、「日本で最も放課後児童クラブに詳しい社会保険労務士」として活動できるよう精進して参ります。皆様にはぜひお気軽にご依頼、ご用命ください。また、今時点でも、児童クラブにおける制度の説明や児童クラブにおける労務管理についての講演、セミナー、アドバイスが可能です。ぜひご検討ください。
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放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。学童に入って困らないためにどうすればいい? 小1の壁を回避する方法は?どうしたら低賃金から抜け出せる?難しい問題に私なりに答えを示している本です。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。注文はぜひ、萩原まで直接お寄せください。書店購入より1冊100円、お得に購入できます!大口注文、大歓迎です。どうかご検討ください。
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「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育の事業運営をサポートします。リスクマネジメント、クライシスコントロールの重要性をお伝え出来ます。子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。
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(このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)