3分30秒で読めます!先週の運営支援ブログ・短縮版(8月11日~8月17日)

 あい和学童クラブ運営法人はブログで、放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)全般に関して提言や意見を行っています。2024年8月11日から8月17日に掲載したブログの内容をご紹介します。興味がそそられるテーマがございましたら、ぜひその日の弊会ブログをご高覧ください。
※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所(放課後児童健全育成事業を行っている施設)と同じです。

・東京都板橋区で子どもの不登校状態に関して不可解な動きがありました。現実的な課題として、不登校状態の子どもが徐々に活動範囲を広げていくことと、それによって保護者が安心して家庭を成り立たせられるための仕事ができるようになること、この2点を社会全体がサポートしていくことが必要な施策だと重要視しています。その施策の1つとして放課後児童クラブの存在を大いに利用すればいい、というのが私の持論です。(8月12日掲載)

・学童保育の不思議を考える盆期間シリーズ。児童クラブの職員は、何に忠誠を誓うのか。「目の前にいるクラブの子ども≧自分が配属されて勤めているクラブ>自分を雇っている事業主」となってしまいがち。本来は「自分を雇っている事業主」が最優先となるべきです。なぜなら、児童クラブの子どもたちも自分の勤務先も、「事業者があるからこそ、存在している」から。児童クラブの子どもたちは、児童クラブを必要としているからクラブに通って過ごしているのではなくて、児童クラブを必要とする子どもたちに「児童クラブとして機能する場所を提供し、児童クラブとして機能させる職員たちを雇用している組織がある」からこそ児童クラブを利用することができる、ということです。(8月13日掲載)

・学童保育の不思議を考える盆期間シリーズ。あまりにも多くの市区町村で、1つの小学校等(義務教育学校を含む)に放課後児童クラブがある場合に、ごく普通に低学年と高学年で分けたり、1年生とそれ以外の学年で分けたり、何らかの基準をもって入所児童を区別している施設が存在しています。むしろ、1つの小学校等がある場合、何らかの振り分けの基準がない児童クラブの方が少数派ではないかとすら思えてくるほどです。異年齢集団で過ごすことで子どもの成長が期待できるという考えは、幻想にすぎなかったのでしょうか。(8月14日掲載)

・学童保育の不思議を考える盆期間シリーズ。「放課後ビジネス」が真っ盛りです。私が 整理しますと、放課後ビジネスには3つの形態があります。
「育成支援型放課後ビジネス=放課後児童健全育成事業を継続して行う事業形態。なお、補助金で利益を得る(補助金ビジネス)事業者もあります」
「認知能力向上系放課後ビジネス=いわゆる民間学童保育所。補助金をあてにしないで行っている。都市部で急増中」
「混合系放課後ビジネス=人口が多い都市部で急増中。放課後児童クラブとして市区町村から認められているので補助金を得ているが、事業の内容としては認知能力向上系と大差ない」(8月15日掲載)

・台風接近に対する放課後児童クラブの対応は本当に難しいものばかりですが、優先順位についてこう考えましょう。
(1)最優先で判断するべきことー子ども・職員の安全確保。遭難防止。
(2)次いで優先されるべきことー社会インフラに従事する子育て世帯の就労の保障
(3)優先順位が相対的に低くなるものー通常の子育て世帯の就労の保障
(8月16日掲載)

・市区町村から委託や指定管理者となって委託料や指定管理料を受け取っている事業者、あるいは助成金や補助金を交付されて児童クラブを運営されている場合は、事業の実施に際して、公金=税金から成る委託料や補助金を受けて、児童クラブという事業を運営していることになります。クラブの運営や職員への報酬には、税金が含まれていることになります。 このことは、納税者たる国民、住民に対して、児童クラブ側はお金の使い方について「説明義務を負っている」と私は考えます。クラブを利用する保護者が支払う利用料、保育料、保護者負担金といったものも、公共の児童福祉サービスたる児童クラブを利用するために「やむなく」支払う、いわば「子育て税」のようなものですから、事業者が集めた利用料などをどのように使っているのかについてもクラブ事業者は保護者、つまり住民、国民に説明することが必要でしょう。(8月17日掲載)

・3月19日から始めた全国放課後児童クラブデータベースは8月11日から8月17日まで、以下の14市区町村を紹介しました。(紹介済み720市区町村/全1741市町村)
神奈川県相模原市
熊本県相良村
高知県佐川町
長野県佐久市
長野県佐久穂町
栃木県さくら市
千葉県佐倉市
奈良県桜井市
茨城県桜川市
山形県鮭川村
長崎県佐々町
福岡県篠栗町
長崎県佐世保市
埼玉県幸手市

インターネット上で扱われる、放課後児童クラブに関する質問や疑問に、運営支援の観点から回答する記事を掲載しています。8月17日までに掲載した記事は次の通りです。
学童保育所はどうして勉強をさせないのですか?(8月11日)
NPOが運営する放課後児童クラブは料金が高くなりませんか?NPOが稼ぐのはダメですよね?(8月12日)
学童保育所にはどうして盆期間の閉所があるのですか?(8月13日)
放課後児童クラブには定員がありますか?(8月14日)
学童ガチャって何ですか?(8月15日)
放課後児童クラブに入れず待機児童になりそうです。どうすればいい?(8月16日)
公立学童のメリットとデメリットは?(8月17日)

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 放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。学童に入って困らないためにどうすればいい? 小1の壁を回避する方法は?どうしたら低賃金から抜け出せる?難しい問題に私なりに答えを示している本です。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。注文は出版社「寿郎社」さんへ直接メールで、または書店、ネット、または萩原まで直接お寄せください。お近くに書店がない方は、アマゾンや楽天ブックスが便利です。寿郎社さんへメールで注文の方は「萩原から勧められた」とメールにぜひご記載ください。
(関東の方は萩原から直接お渡しでも大丈夫です。書店購入より1冊100円、お得に購入できます!大口注文、大歓迎です。どうかご検討ください!事業運営資金に困っている非営利の児童クラブ運営事業者さんはぜひご相談ください。運営支援として、この書籍を活用したご提案ができます。)

※あい和学童クラブ運営法人では、学童保育所に関わる方々への学童保育所基礎知識や組織運営に関する相談受付、講演、研修講習、取材対応が可能です。運営事業者に第三者の有識者理事・監事で加わることで運営を支えることが可能です。「学童保育とは、こういうところ」という市民、保護者向けの講演や、放課後児童クラブについて地方議員向けの勉強会講師のご依頼、大歓迎です。学童保育に関する職員、保護者の方の個別の相談には原則、無料で応じております。お気軽にお問い合わせください。学童保育に関するどんなことでも、まずはお問い合わせください。
 メールアドレスは、info@aiwagakudou.com  になります。