3分30秒で読めます!先週の運営支援ブログ・短縮版(7月14日~20日)

 あい和学童クラブ運営法人はブログで、放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)全般に関して提言や意見を行っています。2024年7月14日から7月20日に掲載したブログの内容をご紹介します。興味がそそられるテーマがございましたら、ぜひその日の弊会ブログをご高覧ください。
※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所と同じです。

・新型コロナウイルスが急激に流行しています。保護者が自分自身の活動を遂行することを優先させたいがゆえに、体調がよくない子どもを「1日ぐらい大丈夫よね」「まだ37度ぐらいだから大丈夫」という甘い考えで児童クラブにつれていった結果、自分自身の活動はその日において実施できたとしても、その甘い考えに基づいた行動がきっかけとなってクラブ内でコロナが感染拡大し、職員や、他の子どもにコロナの症状が出てしまったら、公共の利益を考えた時に、大いに問題がある行動だと言わざるを得ません。「自分だけが良ければいい」という自己中心的な考えは絶対にやめていただきたい。職員が感染して人手不足になったら夏休みの児童クラブが開所できなくなっちゃいますよ!(7月15日掲載)

・放課後児童クラブでは夏休みの昼食提供として、宅配弁当による導入が増えています。児童クラブの昼食提供については、給食センターの活用や、施設での調理提供を優先して考えたい。児童クラブの世界は、「給食センターからの昼食や、児童クラブで調理して提供する昼食は、外部から提供される食事より、こういう点で優れている」ことを明確にして、そのために必要なことが職員数の増員や調理設備の改善であれば、社会にそれを求めていくべきです。(7月16日掲載)

・旧ツイッターに、学童で子どもが1人で遊んでいたところを知った保護者の投稿がありました。児童クラブは子どもの安全に配慮して子どもを過ごさせる義務があります。職員数が少なかろうが、子どもの様子を欠かさず把握することが求められているということです。子どもが1人で遊んでいた状況を保護者が目撃したとき、子どもの状況を何も知らず説明ができないことはあってはなりません。「きょうは、こういう理由で、こうして1人で過ごしていたんですよ」としっかり保護者に説明できるだけの情報を把握していなければなりません。(7月17日掲載)

・放課後児童クラブの運営状況の調査で、「特別区(東京23区のこと)の民営クラブは、1年間で869万9000円も儲けている!」ということが分かります。通常の市では、97万1000円になります。この差は、あまりにも異様な差です。特別区は、その場所から家賃も高いですし施設を造ろうにもカネがかかる、最低賃金が一番高い地域です。だから、事業にまつわるカネが他地域に比べて増えるのは当然です。しかし、収益がずばぬけて多い一方で、児童クラブにおいて最も費用がかかる人件費にはお金をあまり使っていない。他の地域と比べて人件費の割合が特別区は63.13%と最も低いのです。場所柄、賃金を高く設定しなければならないのに、人件費に充てる割合は最も低くなっている。つまり費用(支出)を抑えている。そりゃ、損益差額=事業者の儲けは増えますよ。(7月18日掲載)

・昨年夏に、児童クラブの子どもがプール活動中に死亡した事案で責任者だった者が業務上過失致死容疑で書類送検されました。放課後児童クラブの職員はもちろん、保護者であっても役員になっている者には、負わねばならない責任が3つあると私は考えています。刑事責任と、慰謝料などの支払いを裁判所や和解協議の結果で求められる民事上の責任、そして道義上かつ社会上の責任、です。私が常々思うに、児童クラブの関係者はこの3つの責任にいずれも鈍感です。(7月19日掲載)

・2024年の放課後児童クラブの待機児童数の速報値が国から発表されました。前年より2000人ほど増えています。児童クラブの待機児童を減らすためには、国がまず待機児童解消の本気を示すことです。サマー学童のような「小手先」の策も緊急避難ではいいでしょう。しかし、児童福祉法と言う重要な法律で、児童の健全育成について定めているのですから、放課後児童健全育成事業が滞りなく実施されるように、国が補助金の負担を大幅に背負うことによって自治体の負担を一時的でもいいので軽減し、子育て世帯が安心して、子育てと仕事の両立ができる社会にするべきです。それは、とても簡単です。国の補助金を今の数倍にすればいいだけ。それでも兆円単位にはなりません。(7月20日掲載)

2024年7月20日、ついに私の初めての本となる「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」が、寿郎社から刊行されました。私の個人的な感想や思いで埋め尽くされた「学童本」です。何かすごい理論を打ち立てているとか、何か新しい新発見を紹介しているとか、そんな高尚な、学術的な本ではありません。ただただ、私の手の届く範囲に過ぎないですが、私が見聞きし、体験した、放課後児童クラブの世界を紹介しながら、あることを訴えたいがために、書き上げた本です。それは、「児童クラブで働く人たちが、あまりにもかわいそうだ」ということ。それは、仕事に見合った報酬、給料がもらえていないことであり、それはすなわち、児童クラブと、児童クラブで働く人たちへの社会からの評価が不当にも低すぎること、です。それを、なんとかしたいがために、書き上げたのです。 (7月20日掲載)

・3月19日から始めた全国放課後児童クラブデータベースは7月14日から7月20日まで、以下の15市区町村を紹介しました。(紹介済み654市区町村)
埼玉県鴻巣市
山梨県甲府市
鳥取県江府町
兵庫県神戸市
佐賀県江北町
長野県小海町
和歌山県高野町
滋賀県甲良町
奈良県広陵町
福島県桑折町
福島県郡山市
茨城県古河市
福岡県古賀市
茨城県五霞町
宮崎県五ヶ瀬町

※インターネット上で扱われる、放課後児童クラブに関する質問や疑問に、運営支援の観点から回答する記事を掲載しています。7月20日までに掲載した記事は次の通りです。
学童保育の指導員は何をしますか?(7月14日掲載)
放課後子ども教室と児童クラブの違いはなんですか(7月15日掲載)
学童保育の労働時間は?(7月16日掲載)
放課後児童クラブの収益はいくらですか(7月17日掲載)
学童の夏休みは何をしていますか?(7月18日掲載)
放課後児童支援員の役割は?(7月19日掲載)
学童保育料の全国平均はいくらですか(7月20日掲載)

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 放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。注文は出版社「寿郎社」さんへ直接メールで、または書店、ネット、または萩原まで直接お寄せください。お近くに書店がない方は、アマゾンが便利です。寿郎社さんへメールで注文の方は「萩原から勧められた」とメールにぜひご記載ください。
(関東の方は萩原から直接お渡しでも大丈夫です。書店購入より1冊100円、お得に購入できます!大口注文、大歓迎です。どうかご検討ください!事業運営資金に困っている非営利の児童クラブ運営事業者さんはぜひご相談ください。運営支援として、この書籍を活用したご提案ができます。)

※あい和学童クラブ運営法人では、学童保育所に関わる方々への学童保育所基礎知識や組織運営に関する相談受付、講演、研修講習、取材対応が可能です。運営陣に第三者の有識者理事・監事で加わることで運営を支えることが可能です。「学童保育とは、こういうところ」という市民、保護者向けの講演は大歓迎です。学童保育に関する職員、保護者の方の個別の相談には原則、無料で応じております。お気軽にお問い合わせください。学童保育に関するどんなことでも、まずはお問い合わせください。
 メールアドレスは、info@aiwagakudou.com  になります。