3分30秒で読めます! 先週の運営支援ブログ・短縮版(2025年3月2日~3月8日)

 あい和学童クラブ運営法人は「運営支援ブログ」で、放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)全般に関して提言や意見を行っています。2025年3月2日から3月8日までに掲載したブログの内容をご紹介します。興味がそそられるテーマがございましたら、ぜひその日の弊会ブログをご高覧ください。
※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所(放課後児童健全育成事業を行っている施設)と同じです。

・本日(2025年3月3日)は、2025年度から新たに放課後児童クラブを運営する事業者さんに招かれ、職員と運営の方々を対象に、児童クラブの制度や意義について、私なりにお話をしてきました!児童クラブは社会インフラであること、社会インフラである以上、社会から評価される存在であることを常に目指し、事業の質を向上させることが大事なのです。(3月3日掲載)

・放課後児童クラブは、子どものことを保護者に伝えることが重要です。ところが現実には、児童クラブ側が子どもの様子を伝えたくても、肝心の保護者側、家庭側が、その様子を聞くことに消極的であることが実に多い。消極的どころか一切シャットアウトする保護者すら珍しくありません。私も当然、実際に数え切れないほどそういう保護者と接してきました。わたしは、そうした行動を取る保護者の子育てを「積極的孤育て」と呼んでいます。(3月4日掲載)

・放課後児童クラブに欠かせない育成支援討議ですが、当の児童クラブに属する人たちが、この育成支援討議を「苦手」としている風潮があります。 それはずばり、「議論が苦手」ということです。アレとは「議論が苦手という実感であり、思い込み」です。議論が苦手ということはどういうことでしょう。私が児童クラブの世界に関わって、それこそ児童クラブの「中の人たち」が参加する数多くの会議に参加して感じてきたことがあります。それは、「参加者が発信する意見や主張を、その論理で理解することができず、意見や主張を発信した者の人格を含めて正誤を判定してしまう傾向がある」ということです。(3月5日掲載)

・埼玉県草加市の保育所で、勤めていた役員の男が子どもの水筒に、あろうことが自分の尿を入れていたという衝撃の事案。私には、いろいろと思うことがありました。それは次のようなことです。「閉鎖的な運営体制の危険性」「児童クラブを運営する組織や法人、団体は、誰のために存在しているのか」「保護者、第三者による事業と運営の監視の必要性」の3つです。(3月6日掲載)

・弊会に、広域展開事業者が運営する施設で従事していたという人からメールが届きました。その内容は極めて深刻でした。「私が居た地域ですと、地域レベルの人件費や家賃・経費は各施設で分割して計上する形で、それを含めて73%でやることになっていました。」 「残業について「時間外勤務を認めない」でなく「時間外の勤務時間を記録しない」です。毎日23時に帰宅していたが、勤怠上は17時までになっていた。大型行事の前日は9時出勤23時退勤などがザラにありますが、シフト表通りの18時退勤などと記録しております。建前として自主的に残ったとなっていますが、指揮下で働いています。出勤簿を使用する現場は勿論ですが、タイムカードがあっても打刻後に仕事をするので同様です。」こんな状況は、許しがたい。広域展開事業者であれば安心して児童クラブ運営を任せられるのか、自治体はよく考えてください。(3月7日掲載)

・このたび弊会に、東洋館出版社(東京都千代田区神田錦町)様から、新刊「子どもを守る新常識 性被害 セーフティガイド」(著:キンバリー・キングさん、訳:栗田佳代さん)の献本がありましたので、ご紹介します。「放課後児童クラブの方にも読んでいただければ」ということでしたが、まさに放課後児童クラブにもぴったりとあてはまる内容です。断言します。放課後児童クラブに関わる全ての人、現場職員、運営する役員、保護者、行政の児童クラブ担当者さんは「必ず読んでほしい」と私は激推しします。児童クラブでも後を絶たない子どもへの性暴力を防止する、早期発見するヒントが満載です。(3月8日掲載)

〇2024年3月19日から始めた全国放課後児童クラブデータベースは2025年3月2日から3月8日まで13の市区町村を紹介しました。(紹介済み1,197市区町村/全1,741市町村)
千葉県習志野市
福島県楢葉町
千葉県成田市
山梨県鳴沢村
徳島県鳴門市
熊本県南関町
高知県南国市
沖縄県南城市
京都府南丹市
富山県南砺市
青森県南部町
山梨県南部町
鳥取県南部町

〇弊会は、次の点を大事に日々の活動に取り組んでいます。
(1)放課後児童クラブで働く職員、従事者の雇用労働条件の改善。「学童で働いた、安心して家庭をもうけて子どもも育てられる」を実現することです。
(2)子どもが児童クラブでその最善の利益を保障されて過ごすこと。そのためにこそ、質の高い人材が児童クラブで働くことが必要で、それには雇用労働条件が改善されることが不可欠です。
(3)保護者が安心して子育てと仕事や介護、育児、看護などができるために便利な放課後児童クラブを増やすこと。保護者が時々、リラックスして休息するために子どもを児童クラブに行かせてもいいのです。保護者の健康で安定した生活を支える児童クラブが増えてほしいと願います。
(4)地域社会の発展に尽くす放課後児童クラブを実現すること。市区町村にとって、人口の安定や地域社会の維持のために必要な子育て支援。その中核的な存在として児童クラブを活用することを提言しています。
(5)豊かな社会、国力の安定のために必要な児童クラブが増えることを目指します。人々が安心して過ごせる社会インフラとしての放課後児童クラブが充実すれば、社会が安定します。経済や文化的な活動も安心して子育て世帯が取り組めます。それは社会の安定となり、ひいては国家の安定、国力の増進にもつながるでしょう。
 放課後児童クラブ(学童保育所)の運営支援は、こどもまんなか社会に欠かせない、あらゆる児童クラブを応援しています。

 弊会代表萩原ですが、2024年に行われた第56回社会保険労務士試験に合格しました。これから所定の研修を経て2025年秋に社会保険労務士として登録します。登録の暁には、「日本で最も放課後児童クラブに詳しい社会保険労務士」として活動できるよう精進して参ります。皆様にはぜひお気軽にご依頼、ご用命ください。また、今時点でも、児童クラブにおける制度の説明や児童クラブにおける労務管理についての講演、セミナー、アドバイス、メディア対応が可能です。ぜひご連絡ください。

 放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。学童に入って困らないためにどうすればいい? 小1の壁を回避する方法は?どうしたら低賃金から抜け出せる?難しい問題に私なりに答えを示している本です。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。注文はぜひ、萩原まで直接お寄せください。書店購入より1冊100円、お得に購入できます!大口注文、大歓迎です。どうかご検討ください。

 放課後児童クラブを舞台にした小説「がくどう、序」を完成させました。2025年3月中旬にPOD出版で発売します。埼玉県内の、とある町の学童保育所に就職した新人支援員が次々に出会う出来事、難問と、児童クラブに関わる人たちの人間模様を、なかなか世間に知られていない放課後児童クラブの運営の実態や制度を背景に描く小説です。新人職員の成長ストーリーであり、人間ドラマであり、児童クラブの制度の問題点を訴える社会性も備えた、ボリュームたっぷりの小説です。もちろんフィクションですが、リアリティを越えたフィクションと、自信を持って送り出す作品です。残念ながら、子どもたちの生き生きと遊ぶ姿や様子を丹念に描いたハートフルな作品ではありません。大人も放課後児童クラブで育っていくことをテーマにしていて、さらに児童クラブの運営の実態を描くテーマでの小説です。児童クラブの運営に密接にかかわった筆者だからこそ描ける「学童小説」です。ドラマや映画、漫画の原作にも十分たえられる素材だと確信しています。ご期待ください。

 「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育の事業運営をサポートします。リスクマネジメント、クライシスコントロールの重要性をお伝え出来ます。子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。

(ここまで、このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)