3分30秒で読めます! 先週の運営支援ブログ・短縮版(11月24日~11月30日)
あい和学童クラブ運営法人はブログで、放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)全般に関して提言や意見を行っています。2024年11月24日から11月30日に掲載したブログの内容をご紹介します。興味がそそられるテーマがございましたら、ぜひその日の弊会ブログをご高覧ください。
※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所(放課後児童健全育成事業を行っている施設)と同じです。
・子育て中の親の休息だけではありません。児童クラブで、留守家庭ではない子どもを受け入れるべきだと私が考えている最大の理由は、保護者だけの子育てによる限界が確実に存在していることと、社会全体での子育てを確立するために最も効果的な仕組みが児童クラブだから、です。(11月25日掲載)
・私は児童クラブには1か月単位の変形労働時間が向いていると考えています。特に、所外活動を比較的行う児童クラブや事業者で1日の職員の労働時間が10時間を超える勤務日があるなら、1か月単位変形が望ましいと考えています。というのは、1か月単位の変形労働時間は、1日の労働時間の上限が無いからです。例えば、所外活動で日帰りキャンプに行くとき、職員は朝の準備から戻って来ての片づけを含めて、朝7時から夜9時、10時までの勤務が可能性として考えられます。事前に、その日帰りキャンプの日にちを朝7時出勤、夜10時退勤のシフトにしておけば、その日は、時間外労働が生じないことになります。(11月26日掲載)
・労働時間の管理を意図的に行わない事業者のクラブに勤めている場合、あなた自身が「実名を第三者に出しても、不正と戦う」ことの覚悟までできない場合は、その会社を辞める、他の会社へ逃げることをお勧めします。なかなか、覚悟は持てませんよね。それは無理のないことですからいいんですよ。どうしたって雇い主、会社の方が立場が強い。まして、全国各地で展開している企業が運営するクラブでは、個人の戦いは極めてつらくて大変です。恐ろしいほどのストレスを抱え不安とも戦いながら日々を過ごすことになります。ですので、とっとと他の事業者に転職することです。「三十六計逃げるに如かず」という戦法があります。状況が不利な場合は「逃げるが勝ち」なのです。職員が逃げることで相手(つまりクラブ運営事業者)にダメージを与えるのです。(11月27日掲載)
・(私が津島市のNPO法人で行った労働関係の基礎知識のセミナーの冒頭に伝えたことです。)労働関係の法令には、昔からずっと弱い立場である労働者を守るためのいろいろな決まりが載っています。それを単に覚えることではなく、どうしてこういう知識が存在するようになったのかを考えることの方が大切です。児童クラブで働いているみなさんは児童福祉の世界で、子どもと、子育て中の保護者を支えるとても重要で崇高な仕事をしている。弱い立場にいる人を支える仕事をしているのです。その弱い立場の人を支えようと人間が作り出した仕組み、知識を知っておくことはとても大事なことですし、それを活用できるようになったら、より弱い立場の人たちを支えられます。知識はいずれ身に付きます。まずは弱い立場にある人たちを支えることの大事さを理解していきましょう。(11月28日掲載)
・ 児童クラブで提供する昼食は単に保護者の利便性を向上するためではない。子どもに食を提供して健やかな成長を支えることは国、社会の責務であるという認識を確立することが大事であると訴えます。児童クラブにおいて昼食を食べられることは子どもの育ちを支える上で重要なことだ、という観点を確立できれば、その昼食の提供に公費で補助をすることが可能となると私は考えます。(11月29日掲載)
・滋賀県栗東市の民設民営放課後児童クラブで、子どもが運営責任者から不適切な対応を受けたという事案が発覚しました。子どもが責任者から土下座を強要させられたという話もありますが、事実関係を巡って対立が続いています。問題は行政の対応の遅れ。1年4か月後に調査を始めたところで、当時のことがどれだけ確認できるのか疑問です。児童クラブにおける不適切な対応が疑われるようになった場合、保護者や事業者からの申出を受けた場合は行政は速やかに子ども、保護者、従事者等関係者からの聞き取りや書類の確認、検査を行うことを義務づける法令を整備するべきです。(11月30日掲載)
〇3月19日から始めた全国放課後児童クラブデータベースは11月24日から11月30日まで10の市区町村を紹介しました。(紹介済み988市区町村/全1741市町村)
沖縄県多良間村
岐阜県垂井町
鹿児島県垂水市
奈良県田原本町
兵庫県丹波市
兵庫県丹波篠山市
神奈川県茅ヶ崎市
福岡県筑後市
福岡県筑紫野市
福岡県築上町
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弊会代表萩原ですが、2024年に行われた第56回社会保険労務士試験に合格しました。これから所定の研修を経て2025年秋に社会保険労務士として登録を目指します。登録の暁には、「日本で最も放課後児童クラブに詳しい社会保険労務士」として活動できるよう精進して参ります。皆様にはぜひお気軽にご依頼、ご用命ください。
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放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。学童に入って困らないためにどうすればいい? 小1の壁を回避する方法は?どうしたら低賃金から抜け出せる?難しい問題に私なりに答えを示している本です。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。(ぜひとも萩原からの直接購入をご検討ください。書店購入より1冊100円、お得に購入できます!大口注文、大歓迎です。どうかご検討ください!)
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現在、放課後児童クラブを舞台にした小説を執筆中で、ほぼ完成しました。とある町の学童保育所に就職した新人支援員が次々に出会う出来事、難問と、児童クラブに関わる人たちの人間模様を、なかなか世間に知られていない放課後児童クラブの運営の実態や制度を背景に描く小説です。新人職員の成長ストーリーであり、人間ドラマであり、児童クラブの制度の問題点を訴える社会性も備えた、ボリュームたっぷりの小説になりそうです。放課後児童クラブに関わる大人たちにスポットを当てた小説は、なかなかないのではないのでしょうか。児童クラブの運営に密接にかかわった筆者だからこそ描ける「学童小説」です。出版にご興味、ご関心ある出版社さんからの連絡をお待ちしております。ドラマや映画、漫画の原作にも十分たえられる素材だと確信しています。
※あい和学童クラブ運営法人では、学童保育所に関わる方々への学童保育所基礎知識や組織運営に関する相談受付、講演、研修講習、取材対応が可能です。運営事業者に第三者の有識者理事・監事で加わることで運営を支えることが可能です。「学童保育とは、こういうところ」という市民、保護者向けの講演や、放課後児童クラブについて行政担当者・議員への勉強会講師のご依頼、大歓迎です。学童保育に関するどんなことでも、まずはお問い合わせください。
メールアドレスは、info@aiwagakudou.com になります。