3分30秒で読めます! 先週の運営支援ブログ・短縮版(9月1日~9月7日)

 あい和学童クラブ運営法人はブログで、放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)全般に関して提言や意見を行っています。2024年9月1日から9月7日に掲載したブログの内容をご紹介します。興味がそそられるテーマがございましたら、ぜひその日の弊会ブログをご高覧ください。
※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所(放課後児童健全育成事業を行っている施設)と同じです。

・児童クラブの職員が「遊びを考えるのが大変。プログラムがあると便利」という。児童クラブ職員、支援員にとって子どもの遊びはどうあるべきか、どうやって毎日、その遊びを展開させていくか。そのことに対する業務上の重要性とノウハウの蓄積は絶対的に必要です。しかし、それが不十分な場合には、「どんな遊びがいいのか毎日困っています」という境遇になってしまうのです。職員が遊びの重要性を踏まえつつクラブの子ども達の育成支援においてどのような遊びを取り入れることが重要なのか職員自身が把握できること、どのような遊びが今のクラブの子ども達に必要なのかを把握して必要な遊びを取り入れる環境を職員自身が設定すること、それらの重要性を事業者が研修や教育で職員に理解させていないと、「遊びに困る」状況が生まれてしまいます。(9月2日掲載)

・ 放課後児童クラブにおける職員雇用に深刻な問題が浮上しました。さいたま市は2024年度から「放課後子ども居場所事業」として市内4つの小学校で モデル事業を行っていますが、そのうち1つの事業者が職員を、いわゆるスキマバイトで募集していることが判明しました。その実態を指摘した同市議会議員側がさいたま市に調査を対応を求めました。その結果、さいたま市は8月以降はスキマバイトによる職員の募集を行わないこと、有資格者に限定した求人を行うことを受託事業者に通知した、となっています。(9月3日掲載)

・児童クラブの子どもが学校に言っている午前中のクラブ職員は保育所や認定こども園で働き、放課後に子ども達が児童クラブに来るころから児童クラブで働く。子どもがクラブにいない時間には別の仕事をしてもらえばいいんだ、という事業者の考え方が生まれるのでしょう。しかし、午前10時開店のスーパーだって、商品の品出しや搬入にはそれこそもっと早い時間から社員、従業員が従事しているのです。レジの担当者だって開店前に打ち合わせやレクチャーだってあるでしょう。児童クラブだって同じこと。どうして、子どもが登所する前には、職員にする仕事はないはずだと思ってしまうのでしょうか。(9月4日掲載)

・ 放課後児童クラブを運営する人と働く人に知ってほしい基礎知識シリーズ。第1回目は、年次有給休暇。児童クラブの場合は、ほとんどがシフト制でしょう。この日にこの人たちが出勤する、と決まっている勤務割のことです。年休をめぐっては、使用者側、つまり会社側に、このシフトをもうできる限り調整に調整を重ねた上で、どうしても代わりの人、いわゆる代替勤務者がほぼほぼ見つからないという状況に追い込まれて初めて、時季変更権を行使できるものだ、と過去の裁判で示されています。安易に「シフトを変える、いじるのは面倒くさいから、この日の年休はダメ」とは言えません。この点、多くの児童クラブ事業者では、安易に「年休ダメ」と言っているケースが多いのだろうと私には感じられます。法令遵守の点では失格です。(9月5日掲載)

・児童クラブの職員の給料が、保護者の好み?に反映されるってなに?ちゃんとした査定基準がないってどういうこと?? 「保護者運営の学童だと本当にもっとバラバラ」という旧ツイッターの投稿がありました。保護者運営の学童で働く職員の給料が、何らかの基準や決まりに則して支給されていない事例がある、ということを示しているのです。これは、実に不可思議なことですね。(9月6日掲載)

・またもスキマバイト事案が発。つい先日、さいたま市の放課後子ども居場所事業においてスキマバイトによる求人をしていた事業者があるという市議会議員からの指摘を受けてさいたま市が有資格者に限定した求人を行うよう対策を取ったことを運営支援ブログで取り上げたばかりですが、今度は奈良県内の自治体での放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)においてスキマバイトを利用していた事業者に市長が懸念を表明しました。児童クラブにおけるスキマバイト問題、大至急、業界は動くべきではないのですか?(9月7日掲載)

〇3月19日から始めた全国放課後児童クラブデータベースは9月1日から9月7日まで20の市区町村を紹介しました。(紹介済み759市区町村/全1741市町村)
奈良県三郷町
新潟県三条市
兵庫県三田市
青森県三戸町
千葉県山武市
山口県山陽小野田市
宮崎県椎葉村
宮城県塩竃市
長野県塩尻市
栃木県塩谷町
石川県志賀町
北海道鹿追町
北海道鹿部町
宮城県色麻町
埼玉県志木市
愛媛県四国中央市
大阪府四条畷市
千葉県酒々井町
静岡県静岡市
岩手県雫石町

〇インターネット上で扱われる、放課後児童クラブに関する質問や疑問に、運営支援の観点から回答する記事を掲載しています。9月7日までに掲載した記事は次の通りです。
放課後児童クラブの職員になるには?(9月1日)
学校には行きたくないが学童なら行けると子どもが言っています。でも学童には断られました。どうすればいいのでしょうか。(9月2日)
放課後児童クラブには保護者会が絶対に必要ですか?(9月3日)
学童保育の無償化はできない?(9月4日)
放課後児童クラブの数え方は?(9月5日)
学童保育所はどうして朝早くに開所しないのですか?(9月6日)
児童指導員と放課後児童支援員の違いは何ですか?(9月7日)

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 放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。学童に入って困らないためにどうすればいい? 小1の壁を回避する方法は?どうしたら低賃金から抜け出せる?難しい問題に私なりに答えを示している本です。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。注文は出版社「寿郎社」さんへ直接メールで、または書店、ネット、または萩原まで直接お寄せください。お近くに書店がない方は、アマゾンや楽天ブックスが便利です。寿郎社さんへメールで注文の方は「萩原から勧められた」とメールにぜひご記載ください。
(関東の方は萩原から直接お渡しでも大丈夫です。書店購入より1冊100円、お得に購入できます!大口注文、大歓迎です。どうかご検討ください!事業運営資金に困っている非営利の児童クラブ運営事業者さんはぜひご相談ください。運営支援として、この書籍を活用したご提案ができます。)

※あい和学童クラブ運営法人では、学童保育所に関わる方々への学童保育所基礎知識や組織運営に関する相談受付、講演、研修講習、取材対応が可能です。運営事業者に第三者の有識者理事・監事で加わることで運営を支えることが可能です。「学童保育とは、こういうところ」という市民、保護者向けの講演や、放課後児童クラブについて行政担当者・議員への勉強会講師のご依頼、大歓迎です。学童保育に関するどんなことでも、まずはお問い合わせください。
 メールアドレスは、info@aiwagakudou.com  になります。