3分30秒で読めます! 先週の運営支援ブログ・短縮版(8月25日~8月31日)

 あい和学童クラブ運営法人はブログで、放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)全般に関して提言や意見を行っています。2024年8月25日から8月31日に掲載したブログの内容をご紹介します。興味がそそられるテーマがございましたら、ぜひその日の弊会ブログをご高覧ください。
※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所(放課後児童健全育成事業を行っている施設)と同じです。

・放課後児童クラブ職員が子どもを叩いた事案。報道では、市は事業者を厳重注意した、とあります。確かに市は事業者を管理監督する立場ですから厳重注意は当然行うでしょう。それはその通りですが、肝心な事は「暴力行為が起こった原因、企業体質、土壌を行政がしっかりと調べて社会に公開すること」です。管理監督責任があることを理解しているからこそ事業者を厳重注意したのですから、その管理監督責任からして当然、市は、どのようにクラブが普段から運営されていたのか、職員は子ども達にどのように接していたのか、事業者はクラブの職員に関する教育研修をどのように実施し、どのような内容を職員たちに伝え学ばせていたのか。それらをしっかりと調べ、社会に公表するべきです。(8月26日掲載)

児童クラブの世界はなかなかエンタメの舞台になりませんね。ちょこちょこと、登場することはあっても、あるいは一時的な舞台となることがあっても、「児童クラブの世界で繰り広げられる様々な出来事」がエンタメ化されて社会に発信されたことは、私の知る限りなかったように思えます。児童クラブは社会の縮図でいろいろなことが毎日起こっているにも関わらず、ですね。 ぜひとも児童クラブのいろいろな姿を、エンタメ化のフィルターを一度通してもいいので、広く社会に知ってもらいたい。そうして興味関心を向けてもらいたい。私はそう願っていますし、私自身も挑戦してみようと考えています。 (8月27日掲載)

・佐賀市は、放課後児童クラブの職員不足や高齢化、場所の確保について民営化に期待しているということですが、公営だろうが民営だろうが、職員不足や場所の確保をもたらす要因を解消する方策を採用しないかぎり、うまくいくはずはありません。公営だからダメで民営ならうまくいく、ではないのです。まったくもって笑止千万。公営だろうが民営だろうが、困難の要因となる方策を採用できているかどうかが重要です。まして民間だから質の高いサービスが提供できるとか専門性のノウハウが備わっているというのは、あまりにも馬鹿げた認識です。(8月28日掲載)

放課後行財政学を提唱している雑木林琢磨氏(@zokibayashi1969)が8月28日に、学校基本調査から抽出した、公立の小学校等児童数のデータを旧ツイッター(X)に投稿しました。こども家庭庁が公表している、令和6年度の放課後児童クラブの登録数速報値(5月1日時点)とあわせて、児童クラブの登録率の数値を算出してくれました。
 速報値ベースでの登録利用率⇒ 25.78%
 放課後児童健全育成事業 登録児童数 1,515,205人
 公立の小学校等児童数 5,876,735人
 つまり小学生の4人に1人が放課後児童クラブを利用しているということであり、社会インフラであることがお分かりいただけるでしょう。 (8月29日掲載)

・10月以降、最低賃金が引き上げられます。過去最大級の引き上げ幅を受けて、2025(令和7)年度の、国の児童クラブへの運営費補助金もそれなりに増えるでしょう。それはありがたいことですが、市区町村は、運営費が増えてもそれが職員の賃金や児童クラブ運営の経費に着実に費消されるように、企業の利益にそっくりそのまま化けてしまわないように、しっかりと監視が必要です。(8月30日掲載)

・2025(令和7)年度の、こども家庭庁の予算の概算要求について資料が公表されました。児童クラブの予算は増えていますが、まだ足りません。そして増えた予算の分が、そっくりそのまま運営企業の利益に化けてしまっては意味がありません。こどものため、職員のために使われる仕組みを同時に整える、必要以上に運営企業の利益になってしまわないように監視できる仕組みが必要です。貴重な税金を有効に使うために必要不可欠ですから、これは特に地方議員が主体となって行政執行部に働きかけることが重要です。(8月31日掲載)

〇3月19日から始めた全国放課後児童クラブデータベースは8月25日から8月31日まで19の市区町村を紹介しました。(紹介済み739市区町村/全1741市町村)
北海道札幌市
鹿児島県さつま町
鹿児島県薩摩川内市
新潟県佐渡市
岡山県里庄町
徳島県佐那河内村
香川県さぬき市
栃木県佐野市
福井県鯖江市
神奈川県座間市
北海道様似町
沖縄県座間味村
神奈川県寒川町
福島県鮫川村
埼玉県狭山市
兵庫県佐用町
北海道更別村
北海道猿払村
北海道佐呂間町

〇インターネット上で扱われる、放課後児童クラブに関する質問や疑問に、運営支援の観点から回答する記事を掲載しています。8月31日までに掲載した記事は次の通りです。
学童保育のめあては?(8月25日)
放課後児童クラブにひどい職員がいたら親はどうしたらいい?(8月26日)
学童保育に入れない条件は?(8月27日)
放課後児童クラブの繁忙期はいつですか?(8月28日)
託児所と学童の違いは何ですか?(8月29日)
放課後児童クラブの現状と課題は?(8月30日)
学童保育の職員(指導員)が続かない理由は?(8月31日)

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 放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。学童に入って困らないためにどうすればいい? 小1の壁を回避する方法は?どうしたら低賃金から抜け出せる?難しい問題に私なりに答えを示している本です。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。注文は出版社「寿郎社」さんへ直接メールで、または書店、ネット、または萩原まで直接お寄せください。お近くに書店がない方は、アマゾンや楽天ブックスが便利です。寿郎社さんへメールで注文の方は「萩原から勧められた」とメールにぜひご記載ください。
(関東の方は萩原から直接お渡しでも大丈夫です。書店購入より1冊100円、お得に購入できます!大口注文、大歓迎です。どうかご検討ください!事業運営資金に困っている非営利の児童クラブ運営事業者さんはぜひご相談ください。運営支援として、この書籍を活用したご提案ができます。)

※あい和学童クラブ運営法人では、学童保育所に関わる方々への学童保育所基礎知識や組織運営に関する相談受付、講演、研修講習、取材対応が可能です。運営事業者に第三者の有識者理事・監事で加わることで運営を支えることが可能です。「学童保育とは、こういうところ」という市民、保護者向けの講演や、放課後児童クラブについて地方議員への勉強会講師のご依頼、大歓迎です。学童保育に関するどんなことでも、まずはお問い合わせください。
 メールアドレスは、info@aiwagakudou.com  になります。