育成支援の質に無関心な運営主体と行政が多すぎる。学童保育への無関心を変えるには、どうすればよいか。

 学童保育運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。子どもの育ちを支える学童保育、保護者の安定した生活を支える学童保育、そして社会を支える学童保育を支援する「学童保育運営支援」の重要性と必要性を訴えています。学童保育事業の質的向上のためにぜひ、講演、セミナー等をご検討ください。

 学童保育の世界では、設置側や運営側である経営母体や行政が、育成支援の質の向上に無関心であることが、残念ながら珍しくありません。「保護者からクレームさえこなければいい」「子どもの事故や事件が起きなければいい」という考え方で、クラブで行われる育成支援の質の内容や質の向上には無関心ということです。
 結果、子ども主体の育ちの支援ができず、「管理」「見守り」「何もしない」という、およそ放課後児童クラブ運営指針に示された内容と乖離した内容の事業を行わざるを得ないということになります。

 職員の研修による育成支援技能の向上にも無関心で、研修への受講は個人の自由として、運営側がその費用を負担しないという、およそまっとうな事業体ではありえないことが、まかり通っています。組織内の研修も行われず、育成支援に無関心な職員ばかり増殖していきます。教員免許や保育士資格を持っていようとも、子どもの主体的な育ちの支援に無関心な、残念な職員が増えていきます。

 さて、そのような状況に心を痛めている職員も少なからずいるはずです。その人たちは「個人ではどうしようもない」と悲観し、やがて絶望にさいなまれて学童保育の仕事を去っていく、ということも残念ながら起きています。

 運営組織や行政が無関心。個人ではどうしようもない。どうすればいいのか。

 答えは簡単です。まず、個人が動くことです。動いて、力を付けることです。具体的には、是正しなければならない問題点、課題、悪習や悪弊について、「正さねばならない」と同じ認識を持った、同じ組織の構成員を増やすことです。同時に、クラブを利用する保護者にも理解をしてもらうことです。本当に社会正義に反するような状態があるなら、世の中の良識がある人は、きっと理解を示してくれるはずです。

 はじめは個人、あるいはごく少数の仲間かもしれません。しかし、それを続けていけば、訴えている内容が正当なものであれば、きっと広がります。そうして、同じ組織の仲間と問題点と改善点を共有し、組織内での改善を求めることです。形態はどうでもいいのです。それが組合運動であろうが、勉強会と称して現場からの「カイゼン」を求める組織内グループを立ち上げてもいいのです。
 保護者に理解を求めることは重要です。特に、行政に対しては、保護者=有権者かつ納税者ですから、保護者から改善要求を行政に提出することを実現しましょう。地方自治は二元代表制ですから、行政だけでなく議会にも、改善を求めて保護者が動く、具体的には保護者代表による会談の申し入れや、署名活動は効果的でしょう。

 ガンダムのセリフではありませんが「戦いは数だよ」です。仲間を集め、組織内での改革を目指すことと、行政や議会への働きかけを目指すこと、です。

 「そんなことをして、上ににらまれたどうする?」という不安はあるでしょう。不安があって当然です。体制を変えようとするわけですから、そんなにうまくいくわけはないでしょう。決して、けんか腰ではなく、「事業の質を上げるために必要」というスタンスが基本ですし、本来は組織のため、児童の健全育成事業に資するためですから、にらまれることや煙たがられるはずはないのです。

 もし、それでも、あまりにも運営組織や行政が理解をしないなら、どのようにひどい状態の育成支援事業が行われているかを、世間に明らかにして世論に訴えればいいのです。ここまでくると対立構造はやむを得ませんが、あくまでも育成支援の質の向上のために行うためであり、正しい行動であることは間違いありません。それで解雇されたり不当な待遇を強いられたら、それは不当労働行為として別途、問題として追及することになるでしょう。

 あるいは、世の中、まともに育成支援を行っている事業者が、ないわけではありません。そのような事業者に転職することも、長い人生では有利に働くこともあるでしょう。

 ただ嘆くだけで何もしないなら、ひどい育成支援の渦中にいる子どもからしたら、同じ大人の側に立っていることと同じです。守りたいのは何ですか?子どもの最善の利益と育成支援の質を守るために、どうして動かないのですか、と私は問いかけたい。

 大きな山であっても、必ず崩せます。高い壁も、超えられます。崩せなかったり超えられなかったりしたら、迂回して目的地にたどり着けばいいじゃないですか。

 「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育の持続的な発展と制度の向上を目指し、種々の提言を重ねています。学童保育の運営のあらゆる場面に関して、豊富な実例をもとに、その運営組織や地域に見合った方策について、その設定のお手伝いすることが可能です。

 育成支援の質の向上に直結する研修、教育の機会を提供するとともに、個々の学童保育所運営者様へ、安全安心な子どもの居場所づくりとその運営手法において、学童保育組織運営について豊富な経験を持つ代表が、自治体や学童保育運営事業者に講演や具体的な助言、アドバイスを行うことが可能です。もちろん、外部の人材として運営主体の信頼性アップにご協力することも可能です。

 子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。どんなことでも「あい和学童クラブ運営法人」に、ご相談ください。子育て支援の拡充に伴い、今後ますます重要視されていく子どもの居場所づくり事業の充実のため、一緒に取り組んでいきましょう。

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