新たに放課後児童クラブ(学童保育所)を利用し始めた皆様へ。そして来年度、利用することになりそうな皆様へ。
放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)の運営者と働く職員をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表で「あい和社会保険労務士事務所」の萩原和也です。放課後児童クラブ(学童保育所)運営支援アドバイザーであり、放課後児童クラブの労務管理や事業運営をサポートする社会保険労務士です。放課後児童クラブを舞台にした人間ドラマ小説「がくどう、 序」が、アマゾン(https://amzn.asia/d/3r2KIzc)で発売中です。「ただ、こどもが好き」だからと児童クラブに就職した新人職員の苦闘と成長、保護者の子育ての現実を描くハッピーサクセスストーリーです。お読みいただけたら、アマゾンの販売ページに星を付けていただけますでしょうか。そして感想をネットやSNSに投稿してください! 最終目標は映像化です。学童の世界をもっと世間に知らせたい、それだけが願いです。ぜひドラマ、映画、漫画にしてください!
2026年度が始まり、小学校新1年生の放課後児童クラブ利用も始まりました。途中入所で新たに児童クラブの利用を始めた子育て世帯も多いことでしょう。御入学御進級おめでとうございます。そして「児童クラブへようこそ!」。SNSではさっそくいろいろな心配事や困り事が投稿されています。なかなか独特な世界である児童クラブですから戸惑いも不思議もいっぱいあることでしょう。運営支援流に心構えをご紹介します。そして来年、おこさんが児童クラブを利用するかもしれない子育て世帯の皆様にも一言、おせっかいを焼かせていただきます。
※当面、ブログ投稿をSNSで告知いたしません。外部URLをX(旧ツイッター)に投稿することを繰り返すとアカウントが凍結されるおそれがあるようです。凍結されたら一大事です。
※ブログ投稿ですが、最近は他の業務との兼ね合いで投稿ができない日が増えています。ご容赦くださいませ。
(※基本的に運営支援ブログと社労士ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブは、いわゆる学童保育所と、おおむね同じです。)
<児童クラブへようこそ!>
新1年生になって放課後児童クラブを初めて利用することになった皆様、また新2年生など途中入所で新たに児童クラブを利用し始めた皆様、児童クラブへようこそ。児童クラブは、「安全安心な場所で、こどもの成長を支える専門職の援助、支援のもとで、こどもがゆっくり成長していく場所」です。こどもが児童クラブで過ごすことで、保護者の皆さんも安心して仕事や学業、介護や看護、職探しを行うことができるという児童福祉の事業の場であり、社会インフラです。
「単に、こどもを預かって職員がこどもの様子を監視している場所」ではありません。その点はまず、ご理解くださいね。
それでは以下、児童クラブの利用に関してぜひとも心がけてほしいことをお伝えしていきます。
<必ず利用案内、利用規則や利用規約に、しっかり目を通してください>
児童クラブの利用には様々な利用のルールがあります。利用できる時間、持ち物、休みや迎えが遅れるときの連絡方法など、様々な利用ルールがあります。それらは、児童クラブ側から渡される利用案内や「利用のしおり」、利用の規則などに記されています。まずはしっかり、児童クラブのルールを知るために、利用案内や、利用のしおりなど、児童クラブから渡されたものや、児童クラブ事業者のホームページを見て、確認してくださいませ。
出欠席を連絡するアプリは、すぐに登録して利用可能にしておいてください。案外多いのですよ、アプリの未登録。児童クラブを休む、迎えに遅れるなどの連絡でアプリを使うことが一般的になっています。アプリの登録が児童クラブから求められている場合は必ず直ちに使えるようにしておいてくださいね。
何かトラブルがあったとき、「それは利用案内に記載しているように~」と児童クラブ側から示されて、確かにそこに書いてあるということが実に多いのです。利用クラブ側も「ただ伝えるだけでなく、伝わったことを意識しなさい」ということは大事なのですが、まずは大事な自分のこどもを委ねるのですから、利用の案内やルールについては、しっかりと確認しておきましょう。
実のところ、利用のルールさえ把握していただければ、さほど問題は起きないのですよ。
<こどもが児童クラブを怖がっている。慣れない。大丈夫かしら?>
同じ保育所やこども園から友達がそろって児童クラブに入所しているなら、こどもにとって顔見知りの仲間がいるので比較的、安心して児童クラブで過ごせます。ですが、小学校の学区の関係で在所在園していた保育所やこども園から児童クラブに入るこどもが少なかったり、引っ越しをしたりで、顔見知りの友だちがほとんどいない、あるいは誰もないという状況で児童クラブに入るこどもも、もちろんいます。そしてそういう場合は児童クラブが「超不安、超怖い」場所と空間になってしまいます。これは、無理もないことです。
大人の皆さんも同じです。人事異動や新たな就業先で、誰も知り合いがいない、自分以外はみなそこで何年も過ごしているような、そんな場所と空間と人間関係に身を置くことになったら、大人であっても不安と緊張でとても大変ですよね。ましてこどもは、大人ほど上手に自分の心境、心理状況を整理したりコントロールできたりできません。「学童いやだよう!」と言い出すことは、決して珍しくありません。
まずは、児童クラブの職員にしっかり伝えてください。ちゃんとした児童クラブ職員なら、不安でいっぱいの新入所児童に、ちゃんと声掛けをしてかかわってくれます。「上級生が怖い」というのであればそれも伝えてください。ちゃんとした児童クラブ職員なら、学童の先輩のこどもたちに「みんなの弟、みんなの妹を、やさしく見守っていこうよ!」と話してくれます。
意図的に意地悪や嫌がらせをしてくる上の学年のこどもがいると思われるのなら、それこそしっかりと児童クラブ側に状況を伝えて対応してもらいましょう。
なお、わたくし萩原の経験だけでいえば、新入所のこどもが「上の学年のこどもが怖い」というのは、多人数で過ごす児童クラブ全体の雰囲気に圧倒されていることが多いのです。よって1~2週間もすれば、自然と新入所のこどもも児童クラブの雰囲気になじんでいきます。まして小学校の登校が始まると、それこそ新たな集団生活が始まるので、児童クラブ「だけ」がそのような多人数で過ごす空間ではなくなります。こどものパワーの向きどころが小学校での時間に向いて、児童クラブはむしろ「一息付ける場所」に推移していくことが珍しくありません。
「意図的に意地悪、嫌がらせをしてくるこども」がいない限り、「学童怖い、過ごしにくい」は心配不要です。よって、意図的に意地悪や嫌がらせをしてくるこどもの有無について児童クラブ側に留意を求めて置けばよいでしょう。
<行き渋りは丁寧な対応を>
児童クラブが怖い、という程度から「もう行きたくない!」と泣き出して抵抗するようになると、これはもう完全な行き渋りです。ここで無理やり行かせるのは昭和時代のやり方。わたくしのこども時代はまさにそういう目に遭いました。いまはもうアウトです。行き渋りになった、あるいはもうなりそうだ、というときは、保護者のみなさんにはちょっと大変ですが、「児童クラブと一緒に対応を考える」ための時間と、「こどもの気持ちを落ち着かせる」時間が必要です。時短勤務や、年度始め早々の年休使用などを余儀なくされることになりますが、ここでしっかり対応しないと「すいません、児童クラブを辞めます。こどもがどうしても行き渋るので」となってしまいますから。ちょっと保護者のみなさんも頑張って対応しましょう。
児童クラブの職員と連携して、「なにが原因なのか」を丁寧にこども自身に示してもらうことです。決して無理強いしないこと。まして「あなたがそうだとこっちも困るのよ!」と叱ってしまうと、こどもはそれで児童クラブに行き始めるかもしれませんが、今度はこどもの心が完全に砕け散るまで我慢してしまい、次に「もう嫌だ!」となった場合には、回復不可能なほどのこどもの心理的ダメージ、つまりもう二度と児童クラブに足を向けないという事態になりがちです。それどころか、小学校への登校そのものも嫌がるようになってしまうこともあるのです。
行き渋る原因はいろいろあるでしょう。児童クラブの空間や雰囲気がこども自身の意識と決定的に乖離しているとか、嫌なこども、嫌な職員がいる、あるいは仲良したちの多くが児童クラブに行っていないので自分も仲良しさんたちと放課後に遊びたいなど、いろいろあるでしょう。ですので、丁寧に、「どうしてそんなに嫌なのか」を解明することから始めてください。児童クラブの職員は、こどもの育ちを専門的に学んでいるプロですから、どうぞ児童クラブ職員と一緒にこどもに向き合っていってくださいね。
<連絡はきっちりしっかりと>
欠席の連絡、お迎え時間に遅れるという連絡は必ず、「そういう事情が判明したらその時点で直ちに」連絡してください。思い立ったら連絡です。連絡の方法は児童クラブによって様々ですので、利用案内などを見て確認して、提示されている方法通りに行ってください。
<お弁当作りは気楽に>
全国の児童クラブの半分が弁当などで昼食提供をしているようになりましたが、それは半分ほどは保護者がお弁当を用意するということ。春休みからお弁当作りが大変だ! ということですが、あまり手の込んだ弁当にしなくてもいいんですよ。春休み、特に新1年生は、児童クラブで緊張がずっと続いています。お弁当はほっとできる時間です。ですので、こどもの好物のおかずや内容にしてあげてください。
お弁当では、「のどにつまりやすいもの」は絶対に避けてくださいね。丸い球体や、乾燥しがちなものは避けましょう。こんにゃくゼリーはもともと持ち込み禁止のクラブも多いでしょう。
<こどもの性格、特徴は事前にしっかり伝えておこう>
人間はそれはもう十人十色。誰とでもすぐ仲良しになれるこどもがいれば、じっくりと人間関係を慎重に判断して付き合う相手を選ぶこどももいます。みんなちがってみんないい。それを大事にしているのが、ちゃんとした児童クラブです。こどもの性格を親としてよく知っているでしょうから、少しでも気になることがあれば児童クラブ側に伝えておきましょう。「なかなか人づきあいが上手でない子なので」とか、「すぐに調子に乗って騒ぎ立てる、一言多い子なので」(=わたくしのこども時代によく言われたことです)とか、こどもの性格や特徴を児童クラブに伝えておきましょう。児童クラブ側にとっては、とてもありがたいのです。特に新入所のこどもについて、児童クラブ側はこどもたちの言動を見ながら「こういう子なのね」と人物像を組み立てていきますが、そこに保護者からのリアルな情報が加わることで、児童クラブ職員の、こどもへの見立て、イメージ作りが進みます。いざというときの対応に繰り出せる手段の選択肢の幅が広がるのです。
また、特別支援のおこさんの場合は特に、こどもの特性について必ず児童クラブ側に伝えてくださいませ。飛び出しやパニックのスイッチの入る場面など、これまでの経験を伝えてもらうと児童クラブの支援児担当加配職員や正規常勤職員は、それらの情報を基にいろいろな関わり方を提供していきます。事前面談や調査書で伝えていることでしょうが、気づいたことはどんどん児童クラブ側に伝えてください。
特別支援児でも、普通級のこどもでも、まったく同じですが、児童クラブは「保護者と一緒にこどもの育ちを支える場」です。保護者との連携無くして、児童クラブでの、こどもの最善の育ちを実現することはできません。児童クラブ職員だけでこどもを育てることはできませんし、それが求められている場所でもありません。あくまでも「保護者と連携、協調、共同して」一緒に子育てをしていくのが児童クラブです。ですからこまったことも、うれしかったことも、児童クラブ側は保護者のみなさんと共有していきたいのです。それが本来の児童クラブです。(ところが、そういう情緒的な面を一切排して、預かり機能と学芸の習得サービスに特化した施設もあります。それはそれで、そういう施設なりのメリットを評価して保護者が選択して入所させていることでしょう。施設の方向性に即した向き合い方、付き合い方は当然にありますね。)
<来年、児童クラブを利用するかもしれないと考えている子育て世帯さんへ>
お知り合いにすでに児童クラブを利用している人がいれば、ナマのリアルな情報を仕入れておいてください。それが一番正確な情報です。保育所やこども園、幼稚園の先輩パパママからの話しに勝る情報はありません。
最も注意したいのは「待機児童関係」です。もしもお住まいの地域で児童クラブの待機児童が生じているのであれば、万が一に備えた準備を「今のうちから」始めておきましょう。待機児童が出ているかどうかインターネット検索で分からない場合は地元の役所に聞いてみましょう。児童クラブに入所できなかった場合、保護者の働き方の影響はどうなるか、人事異動を願い出て対応できるか、そのほかこどもの過ごせる場所があるかどうかを、今のうちからリサーチして「転ばぬ先の杖」よろしく、準備に取り掛かってください。
また、児童クラブには必ず入所できる地域でも、その児童クラブの児童受入時間によっては、仕事と育児の両立が大変なことになる可能性もあります。児童クラブの閉所時刻が午後6時30分となっている、保護者の仕事は午後5時30分退勤だけれど当たり前に時間外勤務があって午後6時退勤の日もある、通勤には45分かかる、という場合には、児童クラブの閉所時刻までにお迎えに行けない日が多くでる可能性が当然にありますね。そういうときの対応を今のうちから考えておきましょう。地元に「ファミリー・サポート・センター」が機能しているならば事前に登録しておくことも必要です。だいたい年明けごろの説明会に参加してから入会できるパターンです。また、地元のそろばん塾や書道塾などの習い事が、児童クラブまでこどもを迎えに行ってそれから習い事をさせて保護者の迎えを待つ、ということをしている場合もあります。情報収集をしっかりしておきましょう。
児童クラブは、なかなか個々の保護者の思うようにはならない、ちょっと面倒な施設でもあります。多くの人の要望をなるべく多く満たすように自治体も事業者も努力していますが、どうしてもすべての保護者、すべての子育て世帯の要望やリクエストに応じられることはできません。ですので、子育てと保護者の社会経済活動の両立がなかなかうまくいかないこともあります。それを行政や児童クラブ側に善処を求めても、現実的に「それはそちらで何とかしてください」と断れられてしまいますので、しんどいですが自助と共助ーこどもの居場所事業や、こども食堂などもーをうまく組み合わせて、小学校の数年間を乗り切っていくことになります。まずは「備えあれば患いなし」、準備対応の余裕があればあるほど、対応策をいくつも確保できます。来年は児童クラブを利用しそうだな、という子育て世帯は「いまのうちから」児童クラブ対策、児童クラブ活動を行いましょう。
(お知らせ)
<社会保険労務士事務所を開設しました!>
2025年9月1日付で、わたくし萩原が社会保険労務士となり、同日に「あい和社会保険労務士事務所」を開業しました。放課後児童クラブ(学童保育所)を中心に中小企業の労務サポートを主に手掛けて参ります。なお、放課後児童クラブ(学童保育所)に関して、労働関係の法令や労務管理に関すること、事業に関わるリスクマネジメント、生産性向上に関すること、そしていわゆる日本版DBS制度に関しては、「あい和社会保険労務士事務所」を窓口にして相談や業務の依頼をお受けいたします。「あい和社会保険労務士事務所」HP(https://aiwagakudou.com/aiwa-sr-office/)内の「問い合わせフォーム」から、ご連絡のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
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New! 日本版DBS制度について相談したい事業者さんにぜひともお勧めします。さいたま市南区の「エリーネ行政書士事務所」(https://www.eri-ne.com/)さんのご紹介です。行政書士の入澤えりな先生が、日本版DBS制度を中心に児童福祉施設や児童福祉の事業者様からのご相談に対応してくださいます。日本版DBS制度以外にも遺言作成・相続、介護タクシー等をメインにご相談に応じているとのことです。営業時間は平日9:30~17:00で、土日祝は応相談とのこと。ぜひ、困り事がありましたら頼ってくださいね。
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「一般社団法人あい和学童クラブ運営法人」は、引き続き、放課後児童クラブ(学童保育所)の一般的なお困りごとや相談ごとを承ります。児童クラブの有識者として相談したいこと、話を聞いてほしいことがございましたら、「あい和学童クラブ運営法人」の問い合わせフォームからご連絡ください。子育て支援と児童クラブ・学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と児童クラブ・学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。
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(ここまで、このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)
