放課後児童クラブ(学童保育所)を利用する人、職員へのヒント。「児童クラブのトリセツ」シリーズ13は「入所前の準備」です。
放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)運営者をサポートする「運営支援」を行っている「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。放課後児童クラブを舞台に、新人職員の苦闘と成長、保護者の子育ての現実を描く、成長ストーリーであり人間ドラマ小説「がくどう、 序」を書きました。アマゾンで発売中です。ぜひ手に取ってみてください! (https://amzn.asia/d/3r2KIzc) お読みいただけたら、アマゾンの販売ページに星を付けていただけますでしょうか。そして感想をネットやSNSに投稿してください! 最終目標は映像化です。学童の世界をもっと世間に知らせたい、それだけが願いです。口コミ、拡散だけが頼みです!
放課後児童クラブに関する様々な現象や状況、仕組みに、運営支援独自の視点で解説を加える「トリセツ」シリーズ13です。今回は、児童クラブ・学童保育所を将来利用する、あるいは利用するかもしれない人に向けた内容です。
(※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所と同じです。)
<その52:まだこどもはいませんし、漠然としていますが、放課後児童クラブを利用するかもしれません。この段階で、できる準備はありますか?>
児童クラブを利用したい、あるいは将来に利用することになりそうだ、利用するかもしれない、などいろいろな状態の方がいらっしゃるでしょうが、数千世帯の児童クラブ入所手続きに関わってきた運営支援に言わせれば、「児童クラブ入所に向けての準備は、いつ始めても遅いということはない。その時々で考えて準備に着手しておけば将来にきっと役に立ちますよ」ということです。
まだこどもがいない、あるいは生まれたばかりで「将来、どの地域に腰を据えて暮らそうか」と思っている段階こそ、非常に重要です。なぜなら、住む場所を間違えると児童クラブ選びで大変苦労することになるからです。
「子育てしながらの生活」をどこで過ごすかという問題となります。戸建てを買ったりマンションを買ったりして、その場所で長く暮らそうということにもなるでしょうか。児童クラブを探すのは実はこの段階が最も重要であると運営支援は断言します。子育てファミリーとして家を買う、マンションを買うとなったら、児童クラブの状況を確認しておきましょう。実際に利用するのは数年もしくは10年近く先になるでしょうが、児童クラブに関して行政の姿勢や方向、傾向はそうそう変わらないからです。大前提として、現状において待機児童が出ている地域に、家やマンションを買わない方が無難です。待機児童はもう十数年以上前から無くそう、無くそうと国が言っているにもかかわらず今の時点でも待機児童が出ている地域は、児童クラブに対してしっかりとした投資をしていない可能性があります。そういう地域は、子育て支援が充実していると言えません。
まだ「ついのすみか」を決めていない場合は、児童クラブの状況をしっかりとリサーチして住む場所を選ぶ条件の1つとして活用してください。「もう家やマンションを買っています」という場合は、その場所の児童クラブを利用するしかないのか、あるいは同じ市区町村の中でも違うクラブを利用できるのか、その点を市区町村に問い合わせておきましょう。都市部や住宅地域にある児童クラブは圧倒的に「小学校の学区の中にあるクラブ」を利用することになりますが、かなり少ないですが地域によっては「同じ市区町村の中の児童クラブを保護者が選択できる」という地域もありますから。
児童クラブで待機児童が出ているか、出ていないかを確認するには、市区町村に直接、質問するのが最も有効です。待機児童が50人以上出ている市区町村は毎年、国が公表していますが、十数人程度の場合では、独自に公表している都道府県でない限り、分かりません。公表の義務もありませんから、インターネットで調べるには限界があります。市区町村に電話やメールで質問するのが良いでしょう。児童クラブの事業者に質問しても十分な回答は得られませんからご注意ください。
ほとんどの市区町村では、「子ども・子育て支援事業計画」または「こども計画」という長期計画をインターネットで公表しています。こどもに関する市区町村の施策を取りまとめて公表することを国は市区町村に義務付けていて、2024年度末までに「子ども・子育て支援事業計画」をすでに2期(2回)分、公表してきました。2025年度からは「こども計画」として策定、公表している市区町村が増えています。この計画の中に、児童クラブを利用すると市区町村が推測した人数が掲載されていますし、児童クラブを利用するという需要に対して市区町村側が受け入れることができる態勢についても説明がほとんどの場合、行われています。ネットで検索して「放課後」という文字検索で説明の場所を探すと良いでしょう。なお、この計画を公表していない市区町村も、チラホラあります。困りますね。その場合は市区町村に、児童クラブの待機児童の有無、人数について質問するのが良いでしょう。
こどもが児童クラブで、できる限りのびのびと過ごしたいと思うなら、いわゆる放課後全児童対策事業「だけ」を行っている地域に住むことはできれば避けてください。待機児童にならなければ、保護者は安心して仕事などの社会経済活動ができます。しかし、待機児童が発生していない代わりに「ギュウギュウ詰め」にこどもを施設に押し込んでいる場合は、こどもがギュウギュウ詰めのストレスや諸問題(いじめ、仲間外れ、ひどい職員を怖がる等)で、「行き渋り」に陥る可能性が高まります。その場合は不登校状態にもつながりかねません。できる限り、全児童対策と児童クラブが選択できる地域を探しましょう。
<その53:もう家、マンションを買っています。どうすればいいですか?>
市区町村の児童クラブに関する情報を調べて、待機児童が出ていない、ということであれば、まず一安心ですね。待機児童が例年、発生しているという地域の場合はちょっと困りますね。お金に非常に余裕があれば、また新たな場所に引っ越すのも「あり」です。ものすごいお金がかかりますが、「子育てしながらの生活」はそれだけ大変なのです。こどもが児童クラブに入れなかったから仕事を辞めざるを得なかった、という残念な事例が今なお毎年、日本のどこかで起きています。そうすると、保護者の生活設計は総崩れですよ。夫婦2馬力で稼げるはずが、片方が非常勤(パート)勤務になったので夫婦1.5馬力になったとなれば、家のローンだって繰り上げ返済が十分にできなくなる可能性があります。
それぐらい、児童クラブは、働きながらの子育てに欠かせない社会インフラなのです。児童クラブが十分に利用できなければ子育てしながらの生活が困難になると考えてください。
とはいえ、すでに買った家やマンションをまた替えるのは現実的には極めて難しいですね。その上、住んでいる地域に待機児童がずっと出ているとなれば、どうしたらいいのか。実際にお子さんが児童クラブに入る数年間の間に事態が劇的に改善される可能性はゼロではありませんが、それは「棚からぼたもち」程度に考えましょう。現実的には次のような対策を数年かけて行いましょう。なお、近所に、孫の面倒を見てくれそうな祖父母や、頼りになる親類が住んでいない、という前提です。
※もし、いざというときに頼れる身内、親類が近くに住んでいるなら、そのような人たちに、数年間かけてじっくりと気持ちの準備をさせて(言葉を悪く言えば「懐柔して」)、こどもが特に低学年のうちは面倒を見てもらう、というのが最も費用が掛からず安心できます。
(待機児童になりそうな可能性がある地域に住んでいる場合、まだこどもが小学校に入る前の段階で準備しておくこと)
〇ファミリー・サポート・センターによるサービスが提供されている地域であれば、「依頼会員」になるための手続きをしておく。(講習を受けるので1~2か月かかります)
〇小学校に入る前から通える習い事を利用し、こどもの居場所を作っておく。場合によっては午後6時、午後7時近くまで預かってくれる可能性があります。
〇自宅内にオンラインで映像を見られるカメラを設置して、こどもが帰宅して過ごしている様子を親がスマホ等ですぐ確認できるようにしておく。玄関のインターホンはカメラ付きに替えます。また、こどもにもスマホの使い方を教えておこう。「家で留守番中に玄関のチャイム、インターホンが鳴っても無視する。」ことを教えておきましょう。つまり、「留守番中の不安を極力、減らす」努力です。
〇低学年のうちは「行き帰り」の道中の不安がありますからあまりお勧めはしませんが、自宅そばに児童館や図書館、こどもの居場所(こども食堂等)があるなら、その利用を考えましょう。小学3年生以上の中学年、また高学年になれば、行き帰りにおける危機の回避能力も高まってきますから、児童館や図書館などの利用も拡大できるでしょう。難点は、児童館も図書館も施設数が少ないことです。その点、こども食堂はまだ増えつつあります(こども食堂が増えるのは公助の貧弱さの証左で残念ですが)ので、場所をしっかりリサーチしておきましょう。こども食堂は毎日開いているとは限りませんので、他の居場所を組み合わせて利用することになります。
〇極力避けたいのですが、親の働き方をどこまで変えられるか、時間をかけて検討しましょう。正規職の仕事を辞めて非正規、非常勤や派遣になることは、運営支援としては絶対にお勧めできません。キャリアの断絶は今の時代でも修復しきれません。結局のところ、現実的に仕事を辞める、替えるのは母親つまり女性がほとんどですが、正規の仕事を子育てのために辞めた、手がかからなくなったから正規職を探しても、以前のキャリアと比べて十分に満足できるだけの雇用労働条件の正規職の仕事に就くことは、よほどの難関資格でも保持していない限りは、無理です。残念ですが現実です。よって、正規職の人ならその正規職を維持したままで、柔軟な働き方ができるかどうかを勤め先にしっかり相談してください。育児関係の休業や休暇も以前よりかは整っています。どうしようもない限りは、「正規職をあきらめる、今の会社を辞める」という選択はギリギリまで取らないことをお勧めします。男女問わずですが、正社員や正規職員の雇用労働条件は、転職前より高い条件で再就職できるというのはよほど技能や技術、資格が無いと、これはやっぱり、なかなか無理です。
<その54:待機児童がない地域に住んでいます。どんな準備が必要ですか?>
もう大丈夫です、とはいきません。安心は早計です。さらに一歩踏み出して考えることを、運営支援はお勧めします。前にも記しましたが、待機児童が出ない代わりに、いわゆる放課後全児童対策事業だけを行っている地域は、こどもが過度のストレスで「行き渋り」になってしまう可能性があるからです。
全児童対策事業かどうかを見分けるのは難しくありません。市区町村のホームページを見て、「午後5時ごろまでは申し込んだ人が全員、利用できる」という趣旨であれば、それは全児童対策事業です。なお呼び方は地域でそれぞれ独自の名称になっています。
住んでいる地域の、放課後と夏休みなどのこどもの居場所が全児童対策であれば、現地を実際に見学して状況を把握しておきましょう。見学する上でのポイントですが、「利用しているこどもの人数。ギュウギュウ詰めかどうか」と、「こどもの過ごし方の様子。こどもたちがやりたいことをやれる時間帯が確保されているか」、そして「働いている大人、職員の人数」です。こどもの人数と職員の人数が10対1、つまりこども10人に職員1人ぐらいの割合であればまず安心ですが、こどもが25人ぐらいで職員が1人、というのであれば、こどもの世界の状況に職員が気づいていない可能性が高まります。そういう場所では、職員の目が届かないところで、こども同士の厳しい関係になってしまっている可能性もあります。そして「職員の表情や言葉遣い」を見てください。疲れ切っている顔とか、こどもへの声掛けがやたらと命令口調である、という場合は、こどもにとってストレスの高い居場所となっている可能性があります。職員のストレスがあまりにも重すぎる場合は、こどもだって同じようにストレスが高い状態にあると考えてよいでしょう。そのような居場所であれば、その場所を利用する優先順位を下げることも考えに入れましょう。
また、見落としがちな点として、「児童クラブは、同じ市区町村でも、違う事業者が運営していることがごく当たり前に多い」ことがあります。ある事業者は宿題のフォロー、サポートが充実している。でも同じ市区町村の児童クラブでも他の事業者が運営している児童クラブでは、「宿題の時間です」と声掛けはするものの進捗状況を含めて一切、クラブ側は関与しないという方針の場合も、珍しくありません。「児童クラブは、運営する事業者によって、その内容が異なる」ということを覚えておきましょう。もっといえば、同じ事業者が運営する児童クラブであっても、その児童クラブの主任や施設長といった管理職の考え方や方針次第で、やり方や雰囲気、カラーが異なることもまた珍しくありません。よって、「見学」は、やはり必要です。自分のこどもが児童クラブを実際に利用するにはまだ数年あるとしても、年に1~2回は見学をしておくことを運営支援はお勧めします。
(なお、児童クラブ運営側も、未就学児の親子向けの見学会を定期的に開催することを運営支援はお勧めします)
「見学をさせてくれないのですが」ということであれば問題です。アポなし見学は断られて当然です。多くのこどもの安全を守らねばならない施設ですからアポなし、予約なしでやってきた人を、児童クラブ側はそうそう中に入れません。予約無しの見学はできないと考えてください。むしろ、そういう対応をされたなら「安心」です。問題は、予約をしようにも見学そのものを認めない児童クラブ事業者です。それは、「第三者に見られたくない状況」が隠されている可能性があります。その場合は、市区町村に疑問を含んで問い合わせましょう。
<その55:あえてはっきりと言います。保育所やこども園、幼稚園などで、こどもが他児とトラブルを起こしがちな場合は、必ず事前に児童クラブと相談すること>
運営支援は、あまりきれいごとを言いません。児童クラブは、なかなかにこどもにとって大変な場所です。数十人のこどもが一緒に過ごすのですから、いわゆる問題行動を起こすこどももまた入所しています。児童クラブの職員は残念ながら、1つの施設で同じ時間に働いている職員数が多くなく、仕事量はとてつもなく多く、ずっとこども1人1人の心情に寄り添って過ごす子はできません。そんな場所です。そこに、しょっちゅう、他児とトラブルを起こすこどもが入所してきたらどうなるか。残念ながら、ほとんどの地域で、そうした問題行動を起こすこどもには「クラブを退会、退所してもらうことがある」と書かれています。辞めさせられる可能性があるのです。そうしたら、せっかく児童クラブに入所できたのに、こどもを家で留守番させねばならなくなります。親が仕事を辞める、あるいは勤務時間が短いパートの仕事に変更せざるを得なくなります。
そういうことはほとんどの場合、「保護者側が、こどもについて、何も情報を伝えてくれなかった場合」に起こります。
まず、明確に「こどもに何らかの障がいや症状がある場合」です。専門医から診察が出ていたり、障がいなどに関わる証明が(手帳などで)なされている場合は、障がいに関する種々の法令が適用されますから、障がいを理由に児童クラブを追い出されるということは、まずありません。ただし「児童クラブでは対応ができないので、放課後等デイサービスに移りませんか?」と相談されることは、普通にあり得ます。いずれにしても、問答無用で追い出されることはありませんし、そうされた場合は明らかな差別ですから、弁護士に相談してください。
困るのは、こどもがあまりにも多動、あるいは他児への衝動的な暴力的行為を繰り返すことが現実に起きてきたのに、保護者がそれに向き合わず、または無視して、「そのうちに収まる」「こどもは、そんなもんだ」等と、真正面から考えようとしていない場合です。そのような保護者は、保育所やこども園等で、こどもの問題的な行動について児童クラブ側に伝えることなく、児童クラブに入所させます。しかし児童クラブ側は、たった1日で、いや数時間もあれば、「この子は問題行動を起こす可能性があるな」と見抜けます。親が黙っていても、児童クラブの職員には、すぐに気づかれます。
児童クラブ側が気づいたことを保護者に伝えたり相談したりしようとしても、保護者側が「それはたいしたことはありません」とか「児童クラブの雰囲気が問題なのではありませんか?」などと、児童クラブ側に要因の発生を押し付けようとすることは、残念ながらとても多いのです。そのような状態が続き、こどもが問題を児童クラブで重ねるようになると、クラブを退所、退会させられる可能性が高まります。
一方で、保護者の側も、こどもの行動について状況を把握し、そのことについて児童クラブ側と相談して対処を考えている場合には、児童クラブ側にも「なんとかして、この子の発達に少しでも役に立つように」と、あれこれと方針を考えて実行するようになります。そのような場合には、「おたくのお子さんをこれ以上児童クラブで受け入れできません」ということには、ならないものです。
保護者にとって、こどもの状況、特に障がいや何らかの問題行動の可能性について受け入れることは、とてもしんどく、つらい過程です。しかし、何が大事なのかを考えてください。「こどもが将来、安心して生きていけるようになること」です。そのために必要な手ほどき、療育は、こどものうちに丁寧にしっかりと行っていくことが何より重要です。児童クラブはまさにその必要な期間です。児童クラブの側は、保護者のつらさも痛みも悲しみも、受け入れて一緒になってこどもの育ちについて一緒に向き合える準備はすぐにできます。
「うちの子はちょっと落ち着きがないだけ。大丈夫。悪いのはいつも施設側だから」では、こどもにとって何より不幸です。保護者がその点、肩の力を抜いて、児童クラブ側に相談してください。打ち明けてください。
そうして保護者がこどもの不安点についてクラブ側に伝えたにも関わらず、対応をしてくれない児童クラブだとしたら、それは「ハズレ」の児童クラブ事業者です。残念ですが、それも結構あるのが児童クラブのひどい事実です。そういう場合は遠慮なく市区町村の、「障がい関係」の部署に相談してください。児童クラブの担当の部署に相談しても「そうですか。それは困りましたね」で終わる可能性があります。障がいを担当する部署の方が、障がいに関する法令にも詳しいので、より効果的な対応が期待できます。
まずは、おこさんが保育所やこども園、幼稚園にいるときに、保育士や園の先生から、こどもの育ちについて相談を受けたり情報共有を求められたという場合は、そのことを、入所するかもしれない児童クラブにも、しっかりと伝えてください。それがとても重要な、保護者の準備です。そういう準備なしでは、ずっと児童クラブで過ごすことができなくなる可能性は否定できません。それもまた厳しい現実です。
児童クラブで働く、多くの良識も技能もある職員たちは、問題行動を起こすこどもは、そのこども自身が一番困っていることを知っています。その子のことで保護者がつらい思いをしていることも理解しています。ですから、こどもの育ちについて少しでも気になることは遠慮なく打ち明けてください。いくら、こどもの育ちの専門職とはいえ、保護者の了解なしでは児童クラブ側が行えることはほとんどありません。その数少ないできることは「他の子が困るから、クラブを辞めてもらう」ということぐらいです。そういうことは児童クラブ側もしたくないのです。ただ、保護者の理解や協力がまったく得られないなら、それもまた変わりますよ。親の理解も協力もないのであれば、残念ですが他の子を守るためにやむを得ない、となってしまう。それは誰もが不幸です。そうならないために、保護者である、こどもの親である以上は、「こどもの育ちについて、しっかりと現状を認識する」ことから逃げないでください。逃げずにいてくれれば、児童クラブは保護者の心強い味方になれます。
※このシリーズ、今後も不定期に掲載します。取り上げてほしいテーマ、課題がありましたら、ぜひリクエストしてくださいね。旧ツイッター(X)にポストしていただいても構いません。
掲載履歴:第1回は2024年12月20日掲載です。
<その1:放課後児童クラブって?>
<その2:放課後児童クラブと学童保育所は違うの?>
<その3:放課後児童クラブとか学童保育所は、なんのためにあるの?>
<その4:児童クラブに入るのに条件が必要?>
<その5:必ず入れる児童クラブがあるって本当?>
第2回は2025年1月4日掲載です。
<その6:新1年生の保護者が放課後児童クラブで気を付けておきたいことは?>
<その7:児童クラブに行っていると勉強の時間が足りなくなりそう。もっと勉強させててもいいんじゃない?>
<その8:うちの子、とてもおとなしいので4月から児童クラブになじめるかどうか心配です>
第3回は2025年1月13日掲載です。
<その9:入所する放課後児童クラブは学校が休みの日に弁当持参ですが、カップラーメンは禁止です。なぜ禁止するのですか、理解できません>
<その10:児童クラブに持っていく弁当は、コンビニ弁当ではダメなのですか?冷凍食品は恥ずかしい?>
<その11:子どもの発熱は何度ぐらいまでなら大丈夫ですか? 発熱しても児童クラブを利用できますか?>
<その12:児童クラブの職員は、どういう人たちが多いのですか? 資格はあるのですか?>
第4回は2025年1月27日掲載です。
<その13:入所ができる放課後児童クラブには保護者会(父母会)があります。入りたくないので入らないでも大丈夫ですか?>
<その14:子どもが入る予定の児童クラブは午後5時ごろまでは希望者が全員入所できるのですが、それも放課後児童クラブですか?>
<その15:児童クラブの利用料が月ぎめなんですけれど、利用する日だけ料金を支払えばいいじゃないですか。おかしいです>
<その16:児童クラブでは子ども同士のトラブルが多いと聞きます。トラブルを起こす子どもは厳しく対応して、クラブをどんどん辞めさればいいと思うのですが、間違っていますか?>
第5回は2025年2月8日掲載です。
<その17:放課後児童クラブを退所、退会、辞めるタイミングはいつごろがベストですか?>
<その18:高学年になっても児童クラブに通っていることは恥ずかしいですか?自立していないと思われますか?>
<その19:夏休みや冬、春休みだけ児童クラブを使いたいのですが、わがままですか?むしろリーズナブルですよね>
<その20:児童クラブの職員が、子どもたちに「先生」と呼ばせています。教員でもないのに、なんで先生なのですか?おかしくないですか?>
第6回は2025年2月18日掲載です。
<その21:夏休みの留守番が不安なので夏休みだけ放課後児童クラブを利用したいのですが、夏休みだけの入所が難しそうなので4月から放課後児童クラブに入所します。学校がある日は留守番させるので、夏休みになるまでクラブを利用しなくてもいいですよね?>
<その22:放課後児童クラブの職員にかなりの年齢を重ねた高齢者がいます。不安ですが、大丈夫ですか?>
<その23:放課後児童クラブの職員には誰でもなれると聞きました。過去に子どもへの卑劣な犯罪をした人が入り込んでいないかどうか不安です。対策はしているのですか?>
<その24:SNSを見ると、保育所では配置されている保育士の人数が少ないので子どもへの不適切な関わりが起きても仕方がないと投稿している人がいます。児童クラブでも同じなんですか?>
第7回は2025年3月10日掲載です。
<その25:子どもが新1年生となって4月1日から児童クラブの利用を始めます。注意点を教えてください>
<その26:うちの子は花粉症です。児童クラブで薬を飲ませてほしいのですが、やってくれますよね?>
<その27:うちの子どもにはアレルギーがあります。しっかり対応してくれますよね?>
<その28:できる限り、早く迎えに行った方がいいですか?仕事を早退した方がいいですか?>
第8回は2025年4月3日掲載です。
<その29:「行き渋り」とは、なんですか? 何がそんなに大変なのですか?>
<その30:「行き渋り」の前兆、兆候はどうやって見つける?>
<その31:行き渋りになりかけているみたい! どうしたらいい?>
<その32:行き渋りを予防するには?>
第9回は2025年4月10日掲載です。
<その33:こどもが学童に行きたくないと泣き叫んでいます!>
<その34:しまった! 予想外の残業! 学童のお迎え時間に間に合わない!>
<その35:お弁当(おやつ)を忘れた!>
<その36:利用料(保護者負担金、保育料)の支払いを忘れた! 支払いたくてもお金がない!>
<その37:うちの子が、他の子に、けがをさせてしまった!>
第10回は2025年4月23日掲載です。
<その38:採用した職員が、もう辞めたいと言っています!>
<その39:正規職員同士がバチバチ! 険悪な児童クラブになってしまっています!>
<その40:職員が育たない! なかなか信頼できるまでにならない!>
<その41:近隣住民との関係が悪化してしまった! こどもの声がうるさいと怒鳴り込まれた!>
第11回は2025年5月21日掲載です。
<その42:夏休みと放課後児童クラブの関わりでは、何が問題なの?>
<その43:うちは、児童クラブを夏休みだけ利用したいのに、なぜ利用できないのですか?>
<その44:夏休みだけの利用ができるように、努力しているんですか?>
<その45:夏休みのお弁当、これ、どうにかならないの?>
<その46:児童クラブで、夏休みの宿題をしっかりやらせてください。それぐらい当然です>
第12回は2025年6月7日掲載です。
<その47:就職活動中です。学童保育の仕事って、正直どうですか? 少子化でいずれ失業しませんか?>
<その48:夏休みにとても職員数が足りないのでアルバイトを雇います。学生のアルバイトはどうですか? 高校生はどうですか?>
<その49:夏休みに学童でアルバイトをしてみたいのですが、注意するところは何ですか?>
<その50:夏休みのパート、アルバイトが見つかりません!>
<その51:保護者ですが、夏休みの児童クラブの職員体制が不安です。変な人が紛れてきませんか?>
(お知らせ)
<新着情報!> 2025年6月から放課後児童クラブ(学童保育所)の新規設立と日本版DBS制度への対応に際してご相談者様、ご依頼者様からのニーズに万全対応を期すべく「イオリツ行政書士事務所」(佐久間彩子代表)と、業務上において連携することと致しました。
弊会に寄せられた児童クラブ新規設立のご相談、ご要望に際しては、児童クラブ全般の説明や業務設定の支援を弊会にて行い、クラブ設立に関する具体的な相談や手続きにつきましては、イオリツ行政書士事務所にて対応となります。また、日本版DBS制度につきましては、弊会は事業者の労務関係面の対応助言や必要規程の整備を担当し、イオリツ行政書士事務所が制度の説明や、認定事業者を得るための具体的な手続きの説明や代行面を担当いたします。
佐久間氏は、「日本一、学童保育に詳しい行政書士を目指す」として2025年度から事業を開始された気鋭の行政書士です。児童クラブに関しても豊富な知識を有しており、また実際に保護者運営系の児童クラブの利用者であり運営にも関わっておられるので、児童クラブに関する業務についてはまさに最適任です。
児童クラブの新規設立や運営主体の変更の手続き、また日本版DBS制度の全般的な相談には、ぜひとも「イオリツ行政書士事務所」まで、お問い合わせいただけますと幸いです。
「イオリツ行政書士事務所」(https://office-iolite.com/)
代表者:佐久間 彩子(さくま あやこ)
所在地:〒231-0048 神奈川県横浜市中区蓬莱町2-6-3 KOYO関内ビル406
もちろん、イオリツ行政書士事務所は日本版DBS制度についてきめ細やかな事業者様のサポートが可能です。
・認定取得に向けた申請書類の整備/相談
・導入/管理体制の構築、運用のサポート
・職員/保護者向けの説明サポート
・制度や法令に関する最新情報の提供
・就業規則等の整備、労務関係面の対応助言(弊会も連携して対応いたします)
日本版DBS制度についてのご相談は、弊会並びにイオリツ行政書士事務所まで、ぜひご相談ください。(https://dbs.office-iolite.com/)
※新着情報はここまで。「お得情報」が下にあります!
〇弊会は、次の点を大事に日々の活動に取り組んでいます。
(1)放課後児童クラブで働く職員、従事者の雇用労働条件の改善。「学童で働いた、安心して家庭をもうけて子どもも育てられる」を実現することです。
(2)子どもが児童クラブでその最善の利益を保障されて過ごすこと。そのためにこそ、質の高い人材が児童クラブで働くことが必要で、それには雇用労働条件が改善されることが不可欠です。
(3)保護者が安心して子育てと仕事や介護、育児、看護などができるために便利な放課後児童クラブを増やすこと。保護者が時々、リラックスして休息するために子どもを児童クラブに行かせてもいいのです。保護者の健康で安定した生活を支える児童クラブが増えてほしいと願います。
(4)地域社会の発展に尽くす放課後児童クラブを実現すること。市区町村にとって、人口の安定や地域社会の維持のために必要な子育て支援。その中核的な存在として児童クラブを活用することを提言しています。
(5)豊かな社会、国力の安定のために必要な児童クラブが増えることを目指します。人々が安心して過ごせる社会インフラとしての放課後児童クラブが充実すれば、社会が安定します。経済や文化的な活動も安心して子育て世帯が取り組めます。それは社会の安定となり、ひいては国家の安定、国力の増進にもつながるでしょう。
放課後児童クラブ(学童保育所)の運営支援は、こどもまんなか社会に欠かせない、あらゆる児童クラブを応援しています。
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弊会代表萩原ですが、2024年に行われた第56回社会保険労務士試験に合格しました。これから所定の研修を経て2025年秋に社会保険労務士として登録します。登録の暁には、「日本で最も放課後児童クラブに詳しい社会保険労務士」として活動できるよう精進して参ります。皆様にはぜひお気軽にご依頼、ご用命ください。また、今時点でも、児童クラブにおける制度の説明や児童クラブにおける労務管理についての講演、セミナー、アドバイス、メディア対応が可能です。ぜひご連絡ください。
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放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。学童に入って困らないためにどうすればいい? 小1の壁を回避する方法は?どうしたら低賃金から抜け出せる?難しい問題に私なりに答えを示している本です。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。注文はぜひ、萩原まで直接お寄せください。書店購入より1冊100円、お得に購入できます!大口注文、大歓迎です。
さらに運営支援からの書籍第2弾として、放課後児童クラブを舞台にした小説「がくどう、序」を発売しました。埼玉県内の、とある町の学童保育所に就職した新人支援員が次々に出会う出来事、難問と、児童クラブに関わる人たちの人間模様を、なかなか世間に知られていない放課後児童クラブの運営の実態や制度を背景に描く小説です。新人職員の成長ストーリーであり、人間ドラマであり、児童クラブの制度の問題点を訴える社会性も備えた、ボリュームたっぷりの小説です。もちろんフィクションですが、リアリティを越えたフィクションと、自信を持って送り出す作品です。残念ながら、子どもたちの生き生きと遊ぶ姿や様子を丹念に描いたハートフルな作品ではありません。大人も放課後児童クラブで育っていくことをテーマにしていて、さらに児童クラブの運営の実態を描くテーマでの小説です。児童クラブの運営に密接にかかわった筆者だからこそ描ける「学童小説」です。ドラマや映画、漫画の原作にも十分たえられる素材だと確信しています。
この2冊で、放課後児童クラブの世界をかなり知ることができると運営支援は自負しています。いわゆる日本版DBS制度において、放課後児童クラブと関わりができるであろう弁護士や社会保険労務士、行政書士といった各士業の方々には、放課後児童クラブの世界を知るにはうってつけの書籍となっています。他の業種、業態とかなり異なる、ある意味で異質の業界である児童クラブについて知ることができる、運営支援からの2冊を士業の方々には、ぜひご活用ください。
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「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育の事業運営をサポートします。リスクマネジメント、クライシスコントロールの重要性をお伝え出来ます。子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。
☆(お得情報!)
(放課後児童クラブのエアコン機器の点検と清掃を考えている方に朗報です。弊会をバックアップしてくれている、埼玉県上尾市の「SVシステム株式会社」(埼玉県上尾市の電気・空調設備施工管理会社|点検・修理・メンテナンス|SVシステム株式会社)が、「児童クラブ限定」で、格安にエアコン機器の点検と清掃を承ります。埼玉県や上尾市に比較的近い地域であれば県外でもお伺いできます。見積はもちろん無料です。技術者のスキルは超一流。私が以前、児童クラブ運営事業者だったときからの長いお付き合いです。弊会お問い合わせメールで連絡先をお送りいただければSVシステム社に転送いたします。直接のご連絡も、もちろん大丈夫です。夏前にぜひ、エアコンの点検を!)
☆
(ここまで、このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)