放課後児童クラブで何をするのでしょうか?

 放課後児童クラブは、児童福祉法で定める「放課後児童健全育成事業」を行う施設です。ということは、放課後児童健全育成事業が求めることが、放課後児童クラブで行われていると考えてください。

 では、放課後児童健全育成事業が求めることは何でしょう。それは「授業の終了後に児童厚生施設等の施設を利用して適切な遊び及び生活の場を与えて、その健全な育成を図る」となっています。この内容をより具体的に示しているのが、厚生労働省が策定した「放課後児童クラブ運営指針」です。ここに、「子ども」と「児童クラブの職員」の双方がすることが示されています。

 子どもは、自発的、自主的に遊ぶことで内面世界を発展させていきます。他者との関りについても会得していきます。社会性についても学んでいきます。職員は、子どもが安心して過ごせるように環境を整え、安全に配慮しながら子どもの個々の発達具合に応じた支援、援助を行います。また保護者の子育てを支えます。

 つまり、放課後児童クラブで何をするの?と問われれば、「子どもは児童クラブの場において、集団の中で遊び、生活をしていくことで生きるために必要なチカラ(非認知能力)を会得していく」ということが言えるでしょう。職員は、子どもたちが自分の力で育っていく過程を支えていく、ということになります。そこに「学習面での支援」がないことに留意してください。放課後児童クラブにおいては学習面を中心としたサービス提供は想定されていません。まったくダメだ禁止しているわけではありませんが、想定外ということになります。

(運営支援による「放課後児童クラブ・学童保育用語の基礎知識」)