年度末。放課後児童クラブから飛び立つ人、去る人、事情はいろいろあるでしょうが、「ありがとう」と私は伝えたい。
放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。放課後児童クラブを舞台にした、人間ドラマであり成長ストーリー小説がくどう、 序」がアマゾンで発売中です。ぜひ手に取ってみてください!
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放課後児童クラブはよくよく考えると案外、不思議な世界で、世間一般はいわゆる「年度末」はお別れの時期、別れの季節(そして年度始めは出会いの時期)ですが、児童クラブは、子どもについては途中入所や途中退所、退会が普通にありますし、事業者にしても年度替わりの新卒採用より、いつでも途中入社、中途採用OKで、離職退職もいつでもあります。ですから年度末がサヨナラ、というイメージは薄いのですが、それでも、年度末のクラブ退所、退会、そして退職はあるでしょう。この点、事業者の事業運営が安定してくると、こと職員に関しては年度途中の採用や離職は減っていくように私には感じます。今回の運営支援ブログは、いままで児童クラブに関わってくださった方々へのお礼と感謝の気持ちを伝えます。
(※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所と同じです。)
<年度末で退所、退会する子どもたちへ>
今まで児童クラブで過ごしてくれて、ありがとう。どうだったかな、クラブで過ごした時間は、楽しかったかな、それともつまらなかったかな。児童クラブが大好きだった人も、本当はすごく嫌だった人だっているでしょう。大好きになれなかったからダメだ、ということは全然ありませんよ。ただ単に、あなたの感覚や考え方が児童クラブとうまく合わなかっただけで、そんなことはこれからの人生、たくさんあります。合う合わないは、よくあることです。ただ言えるのは、児童クラブで過ごした時間は決してあなたの人生の無駄にはならないってこと。嫌々ながらも、つまらないと思いながらも、児童クラブの場で、他の仲間や職員たちと関わりを持ちながら過ごした時間は、実は、自分自身の人としての能力や感覚を育てていっていた時間だから、です。それは将来、中学や高校、あるいは社会や大学、専門学校などで過ごす自分自身の生き方を支える時間になっているのですから。決して無駄な時間ではなかったということは、間違いないのです。
児童クラブが大好きだった子も、そうではなかった子も、中学やその先の時間になったとき、児童クラブのこと、学童のことを思い出してみてくださいね。そしてもし、自分が過ごした児童クラブや学童が、学生アルバイトOKだったのなら、ぜひともアルバイトをしてみてください。たぶん、それほど昔ではない時間、自分がそこで過ごした記憶がまだそれなりに残っていると思います。そうしたとき、こんどは、子どもたちと関わっていく立場になって児童クラブで過ごしてみると、また新たな感覚や発見ときっと出会えますよ。
小学6年生で「卒所」した学童っ子のみなさんは、中学校に入学したら、その晴れ姿を児童クラブの仲間や先生たちにもぜひ見せてあげてくださいね。きっとみんな、喜びますよ。児童クラブはいつでも素敵なお兄ちゃん、お姉ちゃんがほしい場所です。クラブのルールで可能かどうかはありますが、もし、訪問が可能であるクラブであれば、たまには、クラブに顔を出してみてくださいね。その時はできる限り事前に、例えば「来週の火曜日の放課後、遊びに行っていい?」と連絡をくれると、うれしいな。
児童クラブで過ごしたときに感じた、たくさんの、うれしいこと、いやなこと、かなしかったこと、たのしかったことを、たくさん自分自身の胸に詰め込んで、それをこれからの人生のいしづえとして、さらにいろいろなことが待っている中学生生活に臨んでください。
<これで児童クラブの利用を終える保護者さんへ>
利用されていた児童クラブが、保護者運営系統なのか、あるいは一切、運営に関わらないサービス提供型の系統なのかで、児童クラブへの印象は正反対に変わるでしょう。また保護者運営系統のクラブでも、保護者たちの運営負担を楽しめた保護者と、本当にしんどくて辛くて嫌でたまらなかったという保護者とでは、これまた正反対でしょう。サービス提供型の児童クラブ利用者であれば、サービス面の満足、不満の感覚の差があるでしょう。例えば「もっと使い勝手が良ければあと1年、利用したのに」「本当に助かった。子どもはもう家で留守番できるし、習い事も行くから大丈夫」ということをお考えでしょうか。
子育てと仕事や学業、介護や看護、あるいは職探しとの両立、並列はなんだかんだで大変です。それも実際は結構、母親、女性にその負担が傾きがち。中には夫婦それぞれ上手に子育てを楽しみながら児童クラブの利用ができた世帯もあるでしょう。また、シングル家庭で誰にも頼れず、児童クラブでさえも実はあまり頼りにならなかったという場合もあるでしょう。
児童クラブを運営する側、また児童クラブで働いている側の気持ちとしては、おそらくは、できるだけ多くの家庭の支えになれればと思っていたのです。現実は、子育て世帯の求めるあり方が多種多様なので1つ1つの子育て世帯のニーズを完全に満たすことが難しく、できる範囲で子育ての支えになれれば、という努力の限界はどうしてもあります。また、残念ながら、ただ単に子どもを預かっているだけの意識から脱却しきれていない事業者も、存在しています。そういうクラブに入るしかなかった世帯の保護者さんには、「なんだ、児童クラブって、ひどいところなんだ」と思われてしまったでしょう。またこれは本当にひどいのですが、児童クラブ側からとても容認できない仕打ちを受けて、子どもや保護者が傷つけられた、悲しい目に遭ったということも、あります。そんな目に遭遇した保護者さんが1人でも少なくなることを願ってやみません。
児童クラブに対していろいろな思いがあるでしょう。これからぜひとも、良かったところ、もっと改善が必要なところを、遠慮なく、発信してくださいませんか。SNSで、ブログで、あるいは周囲の人との会話で。会社での世間話で。いろいろな人に、自分が関わった児童クラブについて情報を発信、広めてください。この世の中、社会には、児童クラブに関する意見や見方がまったく足りていません。ただ単に「子どもを預かってくれる場所。子どもはその時間を無駄にしている」という、なんとなくの理解が広まっているだけです。なので、ぜひとも、実際に関わって目の当たりにした児童クラブのことを、発信してほしいのです。それが悪い内容であっても、その点を改善すれば良くなるのですから改善点を明らかにしているという観点ではとてもありがたい情報なのです。
そして、児童クラブ側からひどい仕打ちを受けていなかったとしたならば、期間の長短はあるでしょうが、児童クラブを利用できたから子育てと自身の社会活動生活が両立できたことへのほんのわずかでもいいので感謝の気持ちを、児童クラブ側に伝えてほしいのです。それが児童クラブ側はうれしいのです。(ひどい仕打ちを受けていた場合は、遠慮なく、自治体の窓口にありのまま通知してください。ダメなものはダメ、です。ダメとはっきり言われなければ分からないですし、言われてもわからない最悪の児童クラブ事業者だってあるのです)
<最後に、児童クラブを退職する、辞められる支援員、職員さん>
お疲れさまでした。ご苦労さまでした。大変な仕事であるのは運営形態に関わらず共通していますから、とりあえず心と体をリラックスしてください。円満に退職できていればいいのですが、後味の悪い退職だったり、あるいは退職を迫られたりしての離職、退職であるかもしれません。でもまあ、そういうこと自体はどの職場、職業でも実はあるので児童クラブだけがダメな職場、職種ということではないのです。そういうことで児童クラブの世界を逆恨みしないでほしいです。嫌な運営、嫌な上司、管理職を恨むのはどうぞ存分に恨んでください。私もそれなりの数の退職者さんに恨まれたものです。
また次の児童クラブで働くことが決まっているのでしょうか。また転職先はやはり児童クラブでしょうか。児童クラブであれば確実に採用されますね。どれだけ人手不足なのかは身をもって知っているでしょう。児童クラブは、それこそ支援の単位の数だけ、やり方や流儀、職場の雰囲気があります。そこの支援の単位に配属されている職員の個々の属人的要素がぶつかり合う職場なので、その職場の様子に自身が合う、合わないは半ば運のようなもの。それが居心地を左右する重大な問題ですから、いくつもの事業者を渡り歩いて、ようやく自分の仕事観にマッチする事業者が見つかるものです。そういう意味では、私は児童クラブ職員の離職転職大歓迎! いつしか、自分にピッタリ合った児童クラブの職場、支援の単位が見つかるまで渡り歩くのだっていいと思っています。
楽しかった、あるいはしんどかった、いろいろあるでしょうが、仕事をしていた時間は間違いなく、子どもたちや保護者たちへの支援、援助に集中していたことでしょう。その仕事への向き合い方に感謝です。手を抜こうとすればいくらでも手を抜ける仕事です。ただ黙って子どもを見張っていても仕事になりますし、曜日ごとのプログラムをマニュアル通りに進行して子どもたちのやるがままに流れを任せているだけだって、第三者から見れば「あ、ちゃんと仕事をしている」と見えるのが児童クラブの仕事です。実際には育成支援を行っていなくても外から見ればそう解釈されることがある仕事です。が、手を抜かずに子どもたちのその時々の思い、考え方、感情に向き合っていれば、それこそが立派な育成支援の業務を行ってきた証。次の職場でもきっと活かせます。何より、そうやって関わってくれた大人がいた子どもたちの記憶にあなたは残っているはずです。
給料が満足に出なかった、年次有給休暇をろくに取得させてもらえなかったなど、雇用労働条件のひどさで退職を決めた人もいるでしょう。悔しいに決まっています。あるいは、居心地はよかったけれど、休みもしっかり取れたけれど、どうしても給料が安かった、収入が少なかったという理由で辞めることにした人もいるでしょう。そういう状態が業界に残っていること、あるいはそうせざるを得ない事業者があることは、運営支援を掲げている私にはとても悔しいことです。私はそういう状況こそ真っ先に改善したく、この運営支援の事業乗り出したのです。まだまだ全く何もできていませんが、できる限りの抗いは続けます。「児童クラブで働いている人を大事にできなくて、何が子育て支援だ!」ということを訴え続けていきます。私は、児童クラブで一生懸命、子どもと保護者のために働きたいと思っている人、思っていた人の味方であり続けたい。
ぜひ、次の新たな職場で、安定して働き続けることを願っています。どんな仕事でも経験、体験です。これからのいろいろな局面でその経験、体験が役立つかもしれません。できることなら、辛くて嫌な職業経験であったとしてもその中から反面教師としてでもいいので今後の人生、職業人生の局面で役に立つことを自分なりに活用できると、いいですね。あなたが過ごしてきた時間の1分1秒に無駄な時間はないのですから。児童クラブとはまったく違う職業の世界に進む方も、いずれまた、児童クラブで働くことを考えてみてくださいね。
児童クラブに関わってこられた皆様、ありがとうございました!
また、来年度も関わっていく、関わらざるを得ない方々、どうぞよろしくお願いいたします。頑張っていきましょう。
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弊会は、次の点を大事に日々の活動に取り組んでいます。
(1)放課後児童クラブで働く職員、従事者の雇用労働条件の改善。「学童で働いた、安心して家庭をもうけて子どもも育てられる」を実現することです。
(2)子どもが児童クラブでその最善の利益を保障されて過ごすこと。そのためにこそ、質の高い人材が児童クラブで働くことが必要で、それには雇用労働条件が改善されることが不可欠です。
(3)保護者が安心して子育てと仕事や介護、育児、看護などができるために便利な放課後児童クラブを増やすこと。保護者が時々、リラックスして休息するために子どもを児童クラブに行かせてもいいのです。保護者の健康で安定した生活を支える児童クラブが増えてほしいと願います。
(4)地域社会の発展に尽くす放課後児童クラブを実現すること。市区町村にとって、人口の安定や地域社会の維持のために必要な子育て支援。その中核的な存在として児童クラブを活用することを提言しています。
(5)豊かな社会、国力の安定のために必要な児童クラブが増えることを目指します。人々が安心して過ごせる社会インフラとしての放課後児童クラブが充実すれば、社会が安定します。経済や文化的な活動も安心して子育て世帯が取り組めます。それは社会の安定となり、ひいては国家の安定、国力の増進にもつながるでしょう。
放課後児童クラブ(学童保育所)の運営支援は、こどもまんなか社会に欠かせない児童クラブを応援しています。
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放課後児童クラブを舞台にした、萩原の第1作目となる小説「がくどう、序」が発売となりました。アマゾンにてお買い求めできます。定価は2,080円(税込み2,288円)です。埼玉県内の、とある町の学童保育所に就職した新人支援員・笠井志援が次々に出会う出来事、難問と、児童クラブに関わる人たちの人間模様を、なかなか世間に知られていない放課後児童クラブの運営の実態や制度を背景に描く小説です。リアルを越えたフィクションと自負しています。新人職員の成長ストーリーであり、人間ドラマであり、群像劇であり、低収入でハードな長時間労働など、児童クラブの制度の問題点を訴える社会性も備えた、ボリュームたっぷりの小説です。残念ながら、子どもたちの生き生きと遊ぶ姿や様子を丹念に描いた作品ではありません。大人も放課後児童クラブで育っていくことをテーマにしていて、さらに児童クラブの運営の実態を描くテーマでの小説は、なかなかないのではないのでしょうか。素人作品ではありますが、児童クラブの運営に密接にかかわった筆者だからこそ描けた「学童小説」です。ドラマや映画、漫画の原作に向いている素材だと確信しています。商業出版についてもご提案、お待ちしております。
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弊会代表萩原ですが、2024年に行われた第56回社会保険労務士試験に合格しました。これから所定の研修を経て2025年秋に社会保険労務士として登録を目指します。登録の暁には、「日本で最も放課後児童クラブに詳しい社会保険労務士」として活動できるよう精進して参ります。皆様にはぜひお気軽にご依頼、ご用命ください。また、今時点でも、児童クラブにおける制度の説明や児童クラブにおける労務管理についての講演、セミナー、アドバイスが可能です。ぜひご検討ください。
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放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。学童に入って困らないためにどうすればいい? 小1の壁を回避する方法は?どうしたら低賃金から抜け出せる?難しい問題に私なりに答えを示している本です。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。注文はぜひ、萩原まで直接お寄せください。書店購入より1冊100円、お得に購入できます!大口注文、大歓迎です。どうかご検討ください。
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「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育の事業運営をサポートします。リスクマネジメント、クライシスコントロールの重要性をお伝え出来ます。子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。
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(このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)