学童保育の給料は平均いくらですか?

 正規職員の年収(賞与など一時金込み)は、200万円台から300万円前後というのが調査結果です。ただしそれは、勤続年数が長い職員による比較的高い年収額が反映されている結果と考えられるので、勤務を始めて数年のキャリアが浅い職員の場合は100万円台後半から200万円台前半と考えてください。特に、公営施設の給料は200万円を超える程度に留まっています。学童保育の世界はほとんど多くの事業者でいわゆる年齢給で、勤続年数が長くなれば賃金が増えます。また、株式会社が運営する施設では管理職であっても契約職員が圧倒的に多数です。
 なお、保育士については、厚生労働省による「賃金構造基本統計調査」によると、令和4年度の保育士の現金給与額は26.68万円。年間賞与は71.21万円です。年収にすると391.37万円になっていますので、学童保育で働く者の収入は、保育士よりざっと100万円は低いといえるかもしれません。

 学童保育で働く職員の賃金に関しては、「令和4年度子ども・子育て支援推進調査研究事業 放課後児童クラブの運営状況及び職員の処遇に関する調査報告書」(令和5(2023)年3月 みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社)に、放課後児童クラブで働く職員の年収の調査結果が報告されています。(放課後児童クラブとは、学童保育所の中核的な存在)

・「公立公営」の施設で、放課後児童支援員の立場で常勤職員(いわゆる正規職員)として働く者の年収(一時金込み)は、2,425,021円(平均年齢52.8歳、平均勤続年数5.0年)。無資格の常勤職員では1,831,514円となります。
・「公立民営」の施設で、NPO法人が運営する施設において、放課後児童支援員の立場で常勤職員として働く者の年収(一時金込み)は、3,090,158円(平均年齢45.6歳、平均勤続年数6.3年)です。保護者会運営の施設では、2,859,721円(平均年齢45.8歳、平均勤続年数9.6年)となります。社会福祉法人運営の施設では、3,204,938万円(平均年齢44.4歳、平均勤続年数6.2年)となっています。

 (運営支援による「放課後児童クラブ・学童保育用語の基礎知識」)