夏休み期間を終えた(まもなく終わる)放課後児童クラブのみなさま、おつかれさまでした!

 学童保育運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。地域によっては小学校の夏休みが終わるところがあるようですね。放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)のみなさま、この酷暑の中での激務、本当におつかれさまでした。
 (※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所と同じです。)

<まずは、子どもたち>
 毎日、楽しく放課後児童クラブ、学童保育所にすすんで通った、登所したという人はそうそういないもの。自分が学童に行かないと親が困るから仕方なく学童に行くよ、という気持ちを押し殺して笑顔で「うん、学童楽しいから大丈夫」とけなげに口にしていたのかもしれないね。もちろん、夏のお出かけやイベントが楽しみでクラブに行っていた人もいたかもね。宿題は全部終わったかな。頑張った夏休みは将来、思い出すととても懐かしく思えるよ。

 夏休みが終わって学校に行きたくない、学校が嫌だ、怖いと思っているなら遠慮なく学童の先生に話したらいいよ。親とクラブ職員は子どもの本音をうまく聞き出してあげてくだしね。

<保護者さん>
 最近は昼食提供をする児童クラブが増えてますが、その恩恵にあずかれたでしょうか?昼食提供は便利とはいえ、いくつかの地域では食中毒があったり、とんでもないことですがアレルゲンを表記しなかったと安全性に疑問符が付く事態もありました。1食400円程度の弁当では20日で8,000円と家計には決してやさしくない。いろいろな問題はこれから行政や事業者が知恵を絞って解決に向かうとして、お弁当作りをしていた保護者さんにはお疲れさまでした。お迎えの時間に間に合わないかもしれないとヒヤヒヤしたこともあったでしょうし、朝は朝で「あと30分、開所が早くなれば出勤もあせらないで済むのに」と思いながら送り届けたこともあったでしょう。この夏は雷雨が日本各地で多いようで、お迎えどきにゲリラ雷雨にぶちあたってびしょ濡れになって親子ともども帰宅した日もあったでしょうか。親が頑張っているから子どもも頑張って学童に(本当は嫌かもしれないけれど)行っていたのですから、親子でそろって頑張ったということですね。夏休みの児童クラブでの楽しかったことをぜひ子どもから聞いてみてください。

<支援員さん、職員さん>
 気力体力がとことん試される夏休み勤務、終わった方はほっとしているでしょうか。8月最終週でラストという方は、あと1週間を気合で乗り切るぞ!といったところでしょうか。しかもこの酷暑、猛暑ですからね、相当きつかった夏になったのではないでしょうか。体力もそうですが、熱中症の危険と隣り合わせで、子ども達を思う存分、遊ばせることができなかったという点で心残り、残念な日々だったかもしれません。体を使って遊んでもらわないと体力があり余った子どもたちが室内で派手に動き回る(暴れまわる?)ことになるので体力を減らしたいところですからね。冷房が効いている室内運動場などを児童クラブが優先的に使用できるように社会に向けて要望を続けていきましょう。
 児童クラブではほぼほぼすべての事業者で、小学校の夏季休業時は長時間勤務が避けられません。場合によっては週休2日も実現できないでしょう。職員数が足りないことは構造上の問題で、国や行政がしっかりと取り組んでいかねばならないもの。児童クラブの重要性は徐々に理解が広まっているはずですから、数年後の夏休み勤務はもっと落ち着いて迎えられるだろうと、希望を持っていきましょう。まとまった休みを秋に取得する職員もいるでしょうかね。楽しめるといいですね。

 案外と多いのは、夏休み勤務の激務のために精神力を消耗してしまい、秋口以降に出勤できない、あるいは適応障害になってしまう職員です。同僚や後輩、あるいは先輩でも、メンタル面で異変がありそうだ、ということが感じられたら、本部や上長に連絡するなど、すぐに行動してくださいね。

<運営のみなさん>
 「外遊びさせていいですか?」とか「出勤するはずの学生アルバイトがこない!」とか、はてはエアコンが効かない、冷蔵庫が冷えない、子どもがけがをした、いろいろな報告、相談が押し寄せるのが夏休みですね。子どもを受け入れる時間が長いので、相談や報告事例が増えるのも当然です。その対応を相次いで円満に片づけていったことでしょう。現場クラブの活躍、活動に対して保護者や社会から賞賛されることがあっても運営に当たる方々がしっかりと土台を支えているから、ということに評価を向けることは、あまりないものです。縁の下の力持ち、ということですが、運営がしっかりしているからこそ日々の児童クラブ運営が滞りなく実施されている、ということは間違いありません。本当におつかれさまでした。賞与の支払いを終えて社会保険料の年度更新作業も終えて労務部分はほっとする時期ですね。こんどは来年度入所の準備になります。事業者によっては被用者保険の適用拡大に直面しているかもしれません。毎年のように変わる制度に追い付くのも大変です。事務方の人員をもっと増やすことができる補助金の拡大を要求していかねばなりませんね。

 来週(8月27日から28日)は、台風が強い勢力を維持したまま日本列島を直撃する予報になっています。台風シーズンはまだまだ続きますし、気温30度を超える暑い日々もまだまだ続くでしょう。気が抜けない日々は正直、1年中ですが、子どもの安全をまもり保護者の就労を支える社会インフラとして、放課後児童クラブが社会全体から頼りにされていますし、それはますます強まっていくことは間違いありません。無事故、トラブルゼロが当たり前に要求される厳しい世界ですが、児童クラブに関わるすべての人は、児童クラブが社会を支える重要な存在そのものであることと、そこにかかわりを持っていることに誇りを持って、時代の社会を担う子どもの健やかな成長に資するよう頑張って行きましょう。

 <おわりに:PR>
 放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。1,900円(税込みでは2,000円程度)です。注文は出版社「寿郎社」さんへ直接メールで、または書店、ネット、または萩原まで直接お寄せください。お近くに書店がない方は、ネット書店が便利です。寿郎社さんへメールで注文の方は「萩原から勧められた」とメールにぜひご記載ください。出版社さんが驚くぐらいの注文があればと、かすかに期待しています。どうぞよろしくお願いいたします。
(関東の方は萩原から直接お渡しでも大丈夫です。なにせ手元に300冊届くので!書店購入より1冊100円、お得に購入できます!私の運営支援の活動資金にもなります!大口注文、大歓迎です。どうかぜひ、ご検討ください!また、事業運営資金に困っている非営利の児童クラブ運営事業者さんはぜひご相談ください。運営支援として、この書籍を活用したご提案ができます。)

 「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育の事業運営をサポートします。リスクマネジメント、クライシスコントロールの重要性をお伝え出来ます。子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。

 (このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)