保育園と学童保育の違いは何ですか?
対象年齢の違いは別として、大きく違う点が2つあります。
1つは、「保育園(保育所)は、保育が行われる施設」であり、「学童保育(所)のうち放課後児童クラブは、育成支援が行われる事業」である、ということです。双方とも、保護者が仕事等で子どもの育児ができない状況において、保護者の協力の下で子どもの育ちを支えるという点で共通しています。学童保育では育成支援という用語を使いますが、大まかに言えば「保育プラス教育プラス生活面での指導」を行うということです。
そしてもう1つ、これが大きな違いですが、保育園(保育所)は、児童福祉法で「児童福祉施設」と定められています。保育を必要とする住民がいる限り市区町村は保育を行う施設を設置しなければなりません。およそほとんどの市区町村で保育園(保育所)があるのはこのためです。
一方、学童保育の中心的な存在である放課後児童クラブは「放課後児童健全育成事業」であり、施設ではなく「事業」です。つまり、保育園(保育所)のように「施設」として存在しなければならないのではなく、存在しなくても構いません。つまり、「やっても、やらなくても、構わない」という「任意の仕組み」です。この点こそ、保育園(保育所)と、学童保育との最大かつ決定的な相違点です。
なお、放課後児童クラブではない「学童保育(所)」は、市区町村が条例や要綱で児童福祉法上に根拠を置いて設置していない限り、まったくの民間事業です。保育所とも、放課後児童クラブとも(設置の根拠の点において)異なる存在です。
(運営支援による「放課後児童クラブ・学童保育用語の基礎知識」)
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