おやつ代、光熱水費の上昇で放課後児童クラブ(学童保育所)は苦境。物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金、ありがとう。
放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)運営者と働く職員をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。放課後児童クラブを舞台にした(とても長い)人間ドラマ小説「がくどう、 序」が、アマゾン (https://amzn.asia/d/3r2KIzc)で発売中です。ぜひ手に取ってみてください! 「ただ、こどもが好き」だからと児童クラブに就職した新人職員の苦闘と成長、保護者の子育ての現実を描く成長ストーリーです。お読みいただけたら、アマゾンの販売ページに星を付けていただけますでしょうか。そして感想をネットやSNSに投稿してください! 最終目標は映像化です。学童の世界をもっと世間に知らせたい、それだけが願いです。ぜひドラマ、映画、漫画にしてください!
円安が原因なのでしょう、物価高が延々と続いています。放課後児童クラブの多くは国からの交付金を頼りに運営を続けていますが、残念ながら十分とは言えない運営費の補助額ゆえ、児童クラブで購入する食品や水光熱費の上昇に頭を抱える児童クラブ運営事業者ばかりかと存じます。国の「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」を活用して、おやつ代や電気代等の補助をしている地方自治体があるのですね。本当にありがたいです。社会インフラたる児童クラブを、ぜひとも応援してください。
(※基本的に運営支援ブログと社労士ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブは、いわゆる学童保育所と、おおむね同じです。)
<おやつ代や教材費の補助。ありがたいです>
いつものように児童クラブに関するニュースを検索していたら、沖縄県豊見城市役所のリリースが目に留まりました。「放課後児童クラブ食材費負担軽減事業について」と題して、児童クラブで提供する、おやつ代の補助をするというものでした。掲載されている文章を紹介します。
(https://www.city.tomigusuku.lg.jp/soshiki/4/1019/gyomuannai/3/1/9290.html)
「本市では、国の「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金(重点支援地方交付金)」を活用し、放課後児童クラブの食材費負担軽減事業を実施します。物価高騰に直面する中、保護者負担の軽減を図るとともに、従来の栄養バランスや量を保ったおやつが提供されることを目的に放課後児童クラブに給付金を交付します。」
「物価高騰の影響を受けているが、影響分のおやつ代の値上げを行っていない市内の放課後児童クラブに給付金を交付することで、従来の栄養バランスや量を保ったおやつが提供されます。」
「本事業は、国の「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金(重点支援地方交付金)」を活用して実施しています。」(引用ここまで)
児童クラブのおやつについて、豊見城市では「栄養バランスや量を保ったおやつ」が大事であると考えていることが分かりますね。とても重要で素晴らしい理解です。ここは改めて触れるとして、まずは「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」の活用によるということです。この補助金について、国のHPを見てみます。(物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金 - 地方創生推進事務局)
掲載文を一部引用しますと「エネルギー・食料品価格の物価高騰の影響を受けた生活者や事業者の支援を通じた地方創生を図る」「地方公共団体が地域の実情に応じてきめ細やかに必要な事業を実施できる」とあり、令和5年11月に「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」(重点支援地方交付金)を創設、とあります。
この交付金の活用事例については、令和5、6、7年度の事業一覧、事業内容が公開されています。
そこで、令和7年度の事業一覧から、児童クラブを対象に実施される事業の概要部分のみ抜き出してみました。まずは、一部を除き児童クラブ単体を対象とした事業です。
1 岩手県盛岡市=放課後児童クラブ等運営事業/物価高騰により影響を受ける放課後児童クラブのおやつ代について、その費用の一部を委託料に加算し、施設運営を支援するもの。/140.7円×6か月×登録児童数2,080人=1,756千円/放課後児童クラブ 58施設 (運営支援注:おやつ代 1)
2 岩手県奥州市=放課後児童クラブ価格高騰支援交付金/多品目の物価が高騰している中、教材等の購入の経費を支援し、もってサービスの低下を予防し、安定した経営を支援する。/クラブの利用人数(R7.4.1登録人数)により支援金を交付する。一人当たり年額648円。毎月の教材等の購入費の平均2,000円に物価上昇率(前年平均)2.7%を乗じて物価上昇分を算定。/クラブ数:47 利用人数:1,532名(見込み) 648×1,532名(見込み)=992,736円 (運営支援注:教材費 1)
3 岩手県滝沢市=滝沢市物価高騰対策放課後児童クラブ利用料給付金/放課後児童クラブを利用した児童の保護者に対し、放課後児童クラブ利用料給付金を支給することにより、子育て世帯等の経済的負担を軽減し、児童福祉の増進を図る。/A+B=1,600,000円(総事業費のうち、1,180千円に交付金を充当) A(通年対象者分):児童1人につき月額2,000円×12月×対象見込者65人=1,560,000円 B(年途中支給対象者見込分):児童1人につき月額2,000円×10月×対象見込者2人=40,000円 (運営支援注:利用料 1)
4 秋田県=子どもの居場所づくり促進事業(放課後児童クラブエネルギー価格高騰対策事業)/原油価格高騰に伴う民営の放課後児童クラブの負担軽減を図るため、運営事業者に対し市町村を通じて助成する。/補助基準額 千円×児童の数(年・支援単位)⇒交付予定額1,545千円 (運営支援注:利用料 2)
5 山形市=放課後児童クラブおやつ代支援給付金給付事業(放課後児童クラブおやつ代支援給付金給付事業(R7補正分)もある)/食料品等物価高騰に直面している放課後児童クラブに対し、おやつの提供に要する費用の一部を給付することにより、放課後児童クラブの負担軽減を図り、子ども達の安心・安全な保育環境の確保を図るもの。/施設利用定員4,310人×児童1名あたりの月額単価50円×12カ月=2,586千円 振込手数料:101支援の単位×110円=11,110円 (運営支援注:おやつ代 2)
6 福島県桑折町=桑折町民間放課後児童クラブ及び認定こども園に対するエネルギー等価格高騰対策支援金交付事業/エネルギー価格や物価高騰の影響を直接受ける光熱費・燃料費に係る費用について、民間放課後児童クラブ及び認定こども園の管理運営に大きな負担が生じているため、事業者へ補助金を交付することにより経済的支援を図る。/光熱費・燃料費の購入に係る経費(令和7年4月~令和7年9月相当分)/民間放課後児童クラブ 1事業所あたり 60,000円 (運営支援注:光熱水費 1)
7 栃木県足利市=放課後児童クラブ物価高騰対策支援金/物価高騰の影響を受ける放課後児童クラブの設置者の負担を軽減しすることにより、安定的な学童保育の提供を継続することを目的とする。/合計:2,940千円【内訳】上限70千円×42施設/令和6年度末時点で、市が認定する放課後児童クラブとして、市から委託料の支払いまたは補助金の交付が行われており、電気料金の負担が生じている施設 (運営支援注:光熱水費 2)
8 埼玉県=放課後児童クラブ物価高騰対策給付事業/放課後児童クラブを対象に、物価高騰による運営費の負担増に対する激変緩和措置として光熱費(LPガス代)の上昇相当分について補助を実施する市町村に対して経費の1/2を補助する。/光熱費(LPガス代)/放課後児童クラブ支援数:208クラブ・6,633人 補助単価(3か月分の単価):利用定員1人当たり・LPガス 30円/人 ・負担割合 県(1/2)・市町村(1/2)
30円×6,633人×1/2≒100千円 (運営支援注:光熱水費 3)
9 埼玉県川越市=川越市民間放課後児童クラブにおける光熱費高騰対策支援事業/エネルギー価格・物価高騰の影響を受けている民間放課後児童クラブに対して支援を行うことで、安定的な事業継続に寄与する。/500円(単価)×136人(児童数) (運営支援注:光熱水費 4)
10 埼玉県熊谷市=放課後児童クラブ物価高騰対策給付事業/物価高騰に伴い、運営経費の増加が見込まれる放課後児童クラブ等の負担について、令和6年度の光熱費(電力代、ガス代)の上昇相当分を、県と市町村が共同して補助する(県1/2、市町村1/2)。※県3か月分に対し、市は上乗せ3か月で6か月分/放課後児童クラブ等 7クラブ9支援単位 ※利用定員合計:322人 合計:181,800円≒182千円 ※総事業費のうち県補助金43千円/民間学童クラブ(7クラブ9支援単位) (運営支援注:光熱水費 5)
11 埼玉県飯能市=放課後児童クラブ物価高騰対策支援事業/物価高騰等により放課後児童クラブに係る食材費、消耗品や電気・ガス料金の高騰による事業者負担の一部を軽減することを目的に支援金を給付する。/合計:5,500(千円) (運営支援注:運営経費全般 1)
12 埼玉県鴻巣市=放課後児童クラブ物価高騰対策給付事業/放課後児童健全育成事業を行う放課後児童クラブを対象とし、光熱費の上昇相当分について支援金を給付することで、経済的な負担の軽減を図る。/補助金270千円、事務費2千円(役務費2千円) ※県補助金134千円を除く/光熱費を負担している、公設民営(10施設)、民設民営(7施設)の放課後児童クラブ (運営支援注:光熱水費 6)
13 埼玉県朝霞市=保育所等物価高騰対策給付事業(民間放課後児童クラブ)/物価高騰に伴う光熱費の価格上昇相当分を給付することで、民間事業者が運営する放課後児童クラブの安定化を図る。/光熱費 計165,300円 (運営支援注:光熱水費 7)
14 埼玉県寄居町=放課後児童クラブ物価高騰対策給付事業補助金/物価高騰により、運営経費の増大が生じている状況を踏まえ、放課後児童クラブの光熱費及び食材料費の負担を軽減することを目的とし、補助金を支給し、安定した学童保育の環境維持につなげる。/光熱費、食材料費/単価:利用施設定員(580名)×500円 (運営支援注:運営経費全般 2)
15 千葉県富津市=放課後児童クラブ保育料補助事業/物価高が続く中で、子育て世帯を支援するため、放課後児童クラブの保育料を補助する。/合計24,084,000円(うち15,204千円充当) (運営支援注:利用料 3)
16 新潟県長岡市=地方公共団体発注の公共調達における価格転嫁の促進(公共調達)(児童会館職員の賃上げ)/物価高騰等を踏まえた令和6年度人事院勧告に伴う賃上げ環境を整備するため、当自治体の公共調達において労務費の価格転嫁を促進する。(児童会館職員の賃上げにより物価高騰の影響を受けた児童会館職員を支援する。)/実質的な賃上げにつながる価格転嫁分(児童会館職員の賃金、社会保険料)/児童会館145名の賃金増額分の総額22,835千円のうち22,000千円に本交付金を充当する。 (運営支援注:人件費 1)
17 富山市=児童健全育成事業費(物価高騰対策事業)/エネルギー・食料品価格等の物価高騰の影響を受けている放課後児童クラブ及び地域ミニ放課後児童クラブに対し、物価高騰対策支援として、施設運営に要する光熱費等の一部を支援するもの。/補助金2,250千円(77クラブ) (運営支援注:光熱水費 8)
18 愛知県岡崎市=放課後児童健全育成事業者光熱費負担軽減事業/物価高騰の影響を受ける事業者を支援するため、市内民間放課後児童クラブに対して支援/児童定員一人当たり2,000円を支給(令和7年4月から令和8年3月分)(負担金補助及び交付金)/2,000円×895人=1,790,000円 (運営支援注:光熱水費 9)
19 三重県津市=放課後児童クラブエネルギー価格高騰対策支援事業/物価高騰に伴う電気料金上昇の影響を受けている市内の放課後児童クラブの運営事業者に対し、コスト上昇分の負担を軽減し、放課後児童健全育成事業の円滑な実施を図るため支援金を交付/物価高騰対策支援金 1,763千円 (運営支援注:光熱水費 10)
20 滋賀県=食料品価格高騰対策事業(放課後児童クラブ)/物価高騰に伴い、おやつ代が増えた放課後児童クラブを運営する事業者または市町に対して支援を行うことにより、保護者負担への転嫁を防ぐとともに、事業者等の費用負担を軽減する。/県内の放課後児童クラブのおやつ代の物価高騰分に係る費用/値上げ幅 521円×12カ月×利用児童数22,949人×補助率1/2≒71,739千円 (運営支援注:おやつ代 3)
21 鳥取県鳥取市=放課後児童対策事業(重点支援地方交付金)/物価高騰により利用料を値上げする放課後児童クラブが増える中、利用料を一部助成することで、経済的負担を軽減するとともに児童の健全育成を図る。/2千円×290人×12月=6,960千円 (運営支援注:利用料 4)
22 島根県=放課後児童クラブへの物価高騰対策支援事業/物価高騰による経費の増加分を利用料に転嫁できない放課後児童クラブに対して、応援金として一律単価を支給する。/放課後児童クラブへの応援金及び支給に係る事務費/応援金42千円×74施設=3,108千円・事務費 362千円 (運営支援注:運営経費全般 3)
23 山口県和木町=放課後児童クラブ照明LED化事業/物価高騰の影響を受けている放課後児童クラブ(わきっこクラブ)について、電力コストの低減が期待できるLED照明設備へ交換することにより、物価高騰による利用者への価格転嫁を防ぐ。/工事請負費/LED照明設備への取替工事 合計799,700円≒800,000円 (運営支援注:施設整備 1)
24 長崎県諫早市=放課後児童クラブ食材費支援事業/物価高騰による食材料費に値上がり分に対し補助を行い、施設の負担軽減に向けた支援を行う。/補助金(補助率50%) 延べ利用登録児童数31,000人(学童保育施設 55施設)×2,000円(R6平均月額食材費)×15%(物価上昇率 帝国データバンク参考)×1/2=4,650,000円 (運営支援注:おやつ代 4)
25 熊本県八代市=放課後児童クラブ等物価高騰対策支援金支給事業(重点交付金)/原油価格や電気・ガス料金を含む物価高騰の影響に直面する放課後児童クラブ等運営事業者等に対し、事業の安定的な運営を支援する為に物価高騰対策支援金を支給するもの。/放課後児童クラブ、子育て支援センターへの補助金(対象期間:R7.4月~R8.3月)/放課後児童クラブ:定員19人以下:13,600円×5施設=68,000円、定員20~59人:45,200円×32施設=1,446,400円、定員60人以上:81,600円×1施設=81,600円 (運営支援注:運営経費全般 4)
26 鹿児島県枕崎市=児童クラブ等副食費支援事業/食費等の物価高騰により児童クラブ等で提供する児童を対象とした副食(おやつ等)について、各事業所の費用負担が増えていることから、従前どおりの提供が確保されるよう、児童クラブ等に対し助成を行う。/助成金815千円/対象期間:令和7年4月~令和8年3月 助成額:1人当たり200円/月 延べ4,075人×200円=815,000円 (運営支援注:おやつ代 5)
27 鹿児島県霧島市=エネルギー等価格高騰対策支援事業(放課後児童クラブ)/物価等の高騰に直面する放課後児童クラブが、引き続き、健全で安定した運営を行うことができる。/放課後児童クラブの運営費/53施設×100千円 5,300千円 (運営支援注:運営経費全般 5)
28 沖縄県宜野湾市=令和7年度保育所等食材料費負担軽減事業(放課後児童クラブ)/食材費が価格高騰する中、保護者に新たな負担を課すことなく、放課後児童クラブにおいてこれまでどおりの栄養バランスや量を保った軽食等が実施されるよう施設に 対し給付金を交付することにより、保護者負担の軽減及び私立保育所等の負担軽減を図る。/17円(単価)×1,540人(児童数)×256日(軽食等提供日数)=6,702,080円 (運営支援注:おやつ代 6)
29 沖縄県糸満市=放課後児童クラブ食材料費負担軽減事業/エネルギーや食料品などの物価の高騰を受けて、放課後児童クラブにおける軽食提供に対して、クラブの年間平均登録児童数と開所日数に応じて給付金を給付する。/食材料費負担軽減給付金 4,210千円(負担割合 県1/2、市1/2)/放課後児童クラブ21施設 25支援単位 (運営支援注:おやつ代 7)
30 沖縄県豊見城市=放課後児童クラブ食材費負担軽減事業/物価高騰に直面する中、保護者負担の軽減を図るとともに、放課後児童クラブにおいて従来の栄養バランスや量を保った給食等が提供される。/各クラブ児童数×各クラブ年間開所日数(4月~2月)×基準単価17円 (運営支援注:おやつ代 8)
31 沖縄県うるま市=放課後児童クラブ等食材料費負担軽減事業/物価高騰等に直面する中、保護者負担の軽減を図るとともに、放課後児童クラブにおいて従来の栄養バランスや量を保った給食等が提供される。/児童人数2900人×年間開所日数293日×単価12円≒10,197,000円 (運営支援注:おやつ代 9
次いで、児童クラブだけではなくて他の施設と一緒に補助をする事業の紹介です。原則、地域名と事業名のみ紹介します。
1 福島市=保育施設等物価高騰対策支援事業として。放課後児童クラブ(定員30人未満)30千円×13施設=390千円、放課後児童クラブ(定員30人以上)40千円×88施設=3,520千円
2 福島県伊達市=保育所等環境維持支援事業(物価高騰対策支援)として。
3 栃木県さくら市=保育施設等物価高騰対策支援事業として。
4 群馬県沼田市=保育所等物価高騰対策支援事業として。
5 群馬県玉村町=保育所等における物価高騰対策事業として。
6 埼玉県東松山市=保育施設等給食費等支援事業(R7)として。
7 埼玉県滑川町=保育所等物価高騰対策給付事業として。
8 埼玉県上里町=保育所等物価高騰対策給付金として。
9 千葉県鎌ケ谷市=ウクライナ難民支援に要する経費(放課後児童クラブ保護者負担金・おやつ代支援)として。(運営支援注:市内在住のウクライナ難民への支援)
10 神奈川県葉山町=児童福祉施設等支援金として。民間放課後児童クラブ(110,000円×5事業所 550,000円)
11 富山県=保育施設等に対する物価高騰対策緊急支援事業として。
12 富山県高岡市=私立幼児教育・保育施設等運営費補助金(臨時措置)として。
13 富山県氷見市=民間保育所等物価高対策支援事業として。
14 富山県小矢部市=民間保育施設物価高騰対策支援金として。
15 富山県舟橋村=光熱水費等高等対策緊急支援事業(保育施設等)として。
16 石川県=緊急物価高騰対策支援金(保育施設等)として。放課後児童クラブ306施設 5千円/施設(≒1,600千円)
17 山梨県甲府市=社会福祉施設等あんしん支援金(第3弾)給付事業として。放課後児童クラブ定員520人×1,500円=780,000円
18 岐阜県岐阜市=教育施設光熱費高騰分対応支援(令和6年度補正分)(令和7年度予備費分)として。
19 三重県明和町=公共施設の光熱費高騰分への充当(物価高騰対策)として。
20 島根県大田市=医療・介護・保育施設等物価高騰対策応援金支給事業(こども政策課分)として。放課後児童クラブ16施設×21,000円
21 島根県雲南市=児童福祉施設電力等価格高騰対策支援事業として。
22 広島県三原市=物価高騰対応児童福祉事業者支援給付金事業(母子生活支援施設・放課後児童クラブ支援)として。民間放課後児童クラブ 70千円×2事業所=140千円
23 福岡県みやま市=保育所等給食・食材高騰支援事業 放課後児童クラブ:1,560,000円(第2弾も:放課後児童クラブ:1,104千円)
24 長崎県対馬市=児童福祉施設物価高騰対策支援事業として。 放課後児童クラブ:250,000円×6施設=1,500,000円
25 熊本県荒尾市=荒尾市保育所等物価高騰対策事業として。放課後児童クラブ 123千円×10支援単位=1,230千円
26 大分市=社会福祉施設等物価高騰対策緊急支援事業負担金として。放課後児童クラブ:30千円/施設
27 大分県別府市=物価高騰対策緊急支援事業(児童福祉施設)として。地域子育て支援拠点・児童クラブ等 30千円×44施設×1/2=660千円
28 大分県宇佐市=社会福祉施設等物価高騰対策緊急支援事業(保育所・幼稚園等)として。
29 大分県国東市=社会福祉施設等物価高騰対策緊急支援事業(子育て支援施設)として。
30 大分県玖珠町=社会福祉施設等物価高騰対策緊急支援事業(子育て支援施設分)として。
32 沖縄県=保育所等食材料費物価高騰緊急対策支援事業として。放課後児童クラブ 90,712千円×1/2=45,349千円
読者様のお住まいの地域は、ありましたでしょうか。
<問題は?>
※この事業は令和5年から続いているので、7年度には実施していなくても5年度、6年度に実施している地域もかなりある、ということは前提としています。
児童クラブ単体で31事業、他の施設も含んだ事業で32事業、合計で63事業です。日本全国の都道府県と市町村の数を考えますと、およそ63/1800ですから、多いとはいえません(もちろん過去2年度に実施していた地域もあるでしょうが)。さて上記を根気強くご覧いただいた方はきっとお気づきでしょうが、地域の偏りが著しいですね。「学童保育のトップランナー」を自称する埼玉県は県自体がこの交付金を利用して児童クラブを支援していますし、県内のいくつかの自治体も補助をしています。富山県や沖縄県も、この交付金を活用している地域といえるでしょう。冒頭で紹介した豊見城市も、当然に含まれています。
結局のところ、地域の偏りはいかんともしがたい。近隣自治体がやっている施策を良い意味で追随することは基礎自治体にあるでしょう。こういう、こどものため、児童クラブのために関する施策はぜひともあちこちの自治体でまねしてほしいのですが、結局のところ、自治体の首脳が考える優先順位に左右されます。優先順位がこどものことであっても保育所に全振りされるかもしれない、あるいはそもそもこどもよりも高齢者福祉や地域の活性化の方が高いかもしれない。実際、優先順位がずっと昔から高くないのが児童クラブです。地域の偏りは見た目、なんとかもっと均一にならないものかと考えがちですが、本当の問題は、自治体が、児童クラブが困っているかどうかを知っているかどうか、困っていることを知っていて支援するにしても他の同じように困っている事業、分野との優先順位がどう位置づけられるかにおいて、結局のところ、たった60ちょっとの自治体しか児童クラブへの物価高騰対策に乗り出してくれない、という現実に行きつくのです。
水光熱費への補助が多いですが、おやつ代も目立ちます。大注目は新潟県長岡市で、賃金上昇分への補助がありますね。これは思い切ったことです。ぜひ他の地域でも実施していただきたい。それにしてもカラクリは気になります。たとえば賃金上昇分にこの交付金を利用した結果、児童クラブに関する子ども・子育て支援交付金がもらえなくなったら困ります。ノウハウも長岡市さんが他自治体からの相談に応じて公開しているといいのですが。LED照明設置にも使えるのですね。
物価上昇で困っているのは限られた自治体にある児童クラブだけではありません。この交付金の活用で恩恵を受けるのはごく一部の地域の児童クラブだけです。よって国、とりわけこども家庭庁は大々的にこの交付金を児童クラブの運営支援に使えるとして、活用事例を含めて市町村に働きかけるとともに、本来は児童クラブの運営の柱となる、子ども・子育て支援交付金による児童クラブの補助金額をもっと大幅に引き上げることを本気で検討することこそ必要です。
さてこの物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金、2026(令和8)年度も引き続き実施されるのでしょうか。無くなっては困ります。こんなに円安が進行しているんですから無くなりませんよね??
<おやつ代への補助>
豊見城市や宜野湾市、うるま市は、児童クラブのおやつの重要性を踏まえて物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金の活用に踏み切ったのでしょう。こどもの健全育成を担う施設において、おやつが、こどもにとって必要不可欠な仕組みであること、栄養バランスや活力を与えることをしっかりと踏まえて、おやつの購入に困らないようにときっと考えたに違いありません。
ここで改めて考えたいのは、児童クラブにおけるおやつの役割です。この臨時交付金で、おやつの値上がり分を補助している自治体があるのは、おやつが物価上昇の直撃を受けてしまって、いままでの児童クラブの手持ちのお金では、従来通りのおやつの量や種類が購入できにくくなっている、ということです。
しかし、おやつ代は、なかなか児童クラブ事業者の一存で値上げすることはできません。やはり利用者の家計への影響を考慮すると、その値上げは慎重に、しっかり説明をもって理解を得てから、ということになります。思い立ったらすぐ値上げ、とはいきません。
多くの市区町村では児童クラブの利用料について減免措置を講じています。世帯の所得に応じて児童クラブ利用料を半減したり全額免除したりしますが、ほとんどの場合、おやつ代は実費負担との位置づけから減免対象から外されています。ここは問題です。こどもの児童クラブにおけるおやつは、健全育成事業の内部に含まれるものです。おやつ提供も健全育成事業の一部です。ただこどもが食べるから実費負担ね、というのは本来、事業そのものが補助対象であることとの整合性が取れません。今回の臨時交付金では国の補助金がおやつにも使えるわけですから、国も都道府県も市区町村も、今後は、児童クラブで提供されるおやつについて、何かしらの金銭的な支援を恒常的に実施するよう、考えを改めるべきです。また市区町村は減免の対象におやつ代金も含めるべきでしょう。
児童クラブは当たり前ですが児童福祉の世界にある仕組みです。国の政策の結果、どうしようもない円安が進行して物価が高騰する中で、おやつ代もいずれは引き上げなければならない、でも賃金は物価上昇分を考えれると実質的にマイナスとなっている。そんな状況は、国民が直接招いたものではないのですから、失政による円安の結果、児童クラブのおやつ代に影響が出るならそれはこどもの育ちに影響を及ぼすおそれがありますから、児童クラブの補助の枠組みの中で国が対応するべきでしょう。
ましておやつを出さない自治体は、もうそろそろ、放課後児童クラブ運営指針をしっかりと理解するべきですね。
おやつは、児童クラブにおける事業の一環です。安易に、保護者の実費負担、と片づけてはなりません。こどもの健全な育ちに必要な仕組みです。もっと児童クラブのおやつに、政治と行政の深い理解と手厚い支援を期待します。
(お知らせ)
<社会保険労務士事務所を開設しました!>
2025年9月1日付で、わたくし萩原が社会保険労務士となり、同日に「あい和社会保険労務士事務所」を開業しました。放課後児童クラブ(学童保育所)を中心に中小企業の労務サポートを主に手掛けて参ります。なお、放課後児童クラブ(学童保育所)に関して、労働関係の法令や労務管理に関すること、事業に関わるリスクマネジメント、生産性向上に関すること、そしていわゆる日本版DBS制度に関しては、「あい和社会保険労務士事務所」を窓口にして相談や業務の依頼をお受けいたします。「あい和社会保険労務士事務所」HP(https://aiwagakudou.com/aiwa-sr-office/)内の「問い合わせフォーム」から、ご連絡のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
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「一般社団法人あい和学童クラブ運営法人」は、引き続き、放課後児童クラブ(学童保育所)の一般的なお困りごとや相談ごとを承ります。児童クラブの有識者として相談したいこと、話を聞いてほしいことがございましたら、「あい和学童クラブ運営法人」の問い合わせフォームからご連絡ください。子育て支援と児童クラブ・学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と児童クラブ・学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。
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New! いわゆる日本版DBS制度を専門分野の1つとして事業者の取り組みを支えたいと事業活動を始めた新進気鋭の行政書士さんをご紹介します。「行政書士窪田法務事務所」の窪田洋之さんです。なんと、事務所がわたくしと同じ町内でして、わたくしの自宅から徒歩5分程度に事務所を構えられておられるという奇跡的なご縁です。窪田さんは、日本版DBS制度の認定支援とIT・AI活用サポートを中心に、幅広く事業所の活動を支えていくとのことです。「子どもを守り、あなあたの事業も守る。」と名刺に記載されていて、とても心強いです。ぜひ、ご相談されてみてはいかがでしょうか。お問い合わせは「日本版DBS導入支援センター | 行政書士窪田法務事務所」へどうぞ。
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(ここまで、このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)
