あい和学童クラブ運営法人は本日11月4日で、設立2周年を迎えました。御礼申し上げます。

 学童保育運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所もおおむね該当します)の健全な発展を支えようと設立した弊会は、11月4日が設立日です。2024年11月4日で2周年を迎えました。いよいよ勝負の3年目を迎えます。
 (※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所と同じです。)

<御礼>
 弊会は、放課後児童クラブ(学童保育)の「運営支援」という概念を掲げ、児童クラブの運営や事業遂行を支え、困っている職員と運営者、保護者に安心をもたらすことを事業目的としています。このような目的で設立された法人は日本でもおそらく弊会だけでしょう。そして2022年11月4日に登記を申請してから、2年が経ちました。これから3年目を迎えます。

 まだまだ、弊会の存在はもちろんのこと、児童クラブの運営支援という事業そのものが、この社会に浸透しているとはとても言えない状況です。事業としては大変厳しい状況にあることは否定できません。それでも、日本全国のあちこちの児童クラブの関係者さんから、こういうことになってしまった、こういうことで困っている、という連絡や相談が、ほぼ1日に1件ほど寄せられるまでになってきました。そのほとんどは、話を聞いてもらう、事態を知ってもらうことだけで安心するのでしょうか、単発のやり取りで終わるもので料金が発生するものではありませんが、それでも私は「これで相手方が少しでも気分が楽になるのなら、それでいいんだ」と思い、誠心誠意、返事を続けています。

 皆様からの相談や「こんなことがあるんですよ」という打ち明け、それがあってはじめて運営支援の土台は作られていきます。ぜひどうぞ、皆様にはお気軽に、どんなことでも運営支援に、萩原に、ご連絡ください。打ち明けてくださいね。もちろん秘密は厳守します。

<運営支援を始めた理由>
 改めて私がこの法人を設立したこと、運営支援を始めたことについて説明いたします。目的は、児童クラブの世界の健全な発達のお役に立ちたい、ということですが、具体的に真っ先に掲げているのは、「児童クラブで働く人の待遇改善。雇用労働条件の向上。収入増や業務量の軽減、職場環境の改善」です。児童クラブで働く人の待遇を改善すれば良質な人材が定着することで事業の質が向上し、それは最終的に児童クラブで過ごす子どもたちの利益をもたらす、と考えているためです。

 私自身、子どもが小学生の6年間、地元の放課後児童クラブを利用しました。正規職員も、いわゆるパート、アルバイトといった非正規雇用の職員も、すべての人がとても優秀で素敵な職員で、不安なことはまったくありませんでした。のちにそのことは奇跡的だったと知りますが、子どもが児童クラブで安全安心に過ごせてたのは職員のみなさんの支援、援助の質がとても優れていたからですが、一方で、職員の雇用労働条件については、その職務、職責に到底見合うものではない、とても劣悪な条件であることを知りました。非常に素朴に「こんなにいい人たちが、これほど重要な仕事についているのに、給料はあんなに低いのか、休みもろくに取れないのか、休憩時間も確保できていないのか、それは社会正義に反している」と思ったのです。私は児童クラブを運営するNPO法人の代表理事になり、ついには私自身の仕事を変え、新聞記者からNPO法人専従となって児童クラブの運営を自分の仕事にしました。

 その理由は、「児童クラブの職員の待遇改善を口にする人はいる。業界内部にもいる。でも、具体的に実行しようと動いているか?必要な手段を確保しようとしているか?」という疑問が確信に変わったからです。いわば「誰もやろうとしないなら、私がやるしかない」という覚悟でした。実際、運営法人の経営者ともなれば事態を変えることができると考えました。その結果、何年もかかりましたが、額面17万円程度の初任給を最終的に20万円超まで引き上げることができました。それは私自身をある程度は満足させるものでした。少なくとも「最悪の状況」が「ひどい状況」にまで改善したでしょう。本来は、「まあ、なんとか許せる状況かな」という程度にまで改善したかったですし、その地点にあともう少しでたどり着けるところまで達していたのですが、残念ながら最終的にその機会はあまりにも社会的な責任に関する理解の程度の低い者たちの陰謀の結果として私には与えられませんでした。もっとも私自身も、自身が向き合ってきた職務、職責とは釣り合わない報酬(最初の数年は手取り15万円前後、その後も20万円前後)でその地位を納得して引き受けてきた結果、自分の貯金をほとんど食いつぶしてしまいました。最終年においてようやく職責に釣り合う報酬の額に近づきましたが、それも身内の不祥事のたびに経営の最高責任者として報酬カットをずっと繰り返したあげく、半年程度で終わりました。
 でも、そんなことは取るに足らない。児童クラブの運営団体の長として雇用している職員の待遇改善と生産性向上に取り組みつつ、自身の手が届かないことに対して悔やむことが増えてきました。いわゆる広域展開事業者の跳梁跋扈、大躍進の結果、子どもの育ちを考え職員の雇用を大事にしていきたいという方針の児童クラブがますます苦境に陥っていることが分かること、それに対してあまりにも無責任な対応しかしない勢力、存在ばかりが目立つことでした。「これは、そのままにしてはならない」。その思いで、私はずっと温めていた運営支援の考えを実行しようと決めました。そして2年前、法人設立に踏み切り、今に至っています。

<今後のお願い>
 児童クラブの運営支援とは、児童クラブに関して困ったことがある、これは改善していかなければならないがどうしたらいいのだろうと困った方から「一緒に取り組んでください」という皆様からの依頼があって初めて成り立つものです。何も相談や依頼がなければ運営支援は成り立ちません。ぜひ、依頼をしてください。単発の助言やアドバイス程度は無料でお話や相談をお受けしますが、それでは事業として継続できないこともご理解ください。事業を継続するためには、報酬をいただかねばなりません。その点はご承知おきくださいませ。

 私の運営支援の目標は先に述べたように、児童クラブで働く職員が安心して長く働き続けられる仕組みを整えることです。「児童クラブで働いた、こどもをあきらめた」ではなくて、児童クラブで働き続けても余裕で家庭を構え、子育てができ、一生の仕事として続けられる「職種、職業」とすることが目標です。それがすなわち児童への育成支援の質を高めることになるからです。なぜなら良質な人材が確保できるからです。
 そのためには、いま、急速に勢力を拡大している広域展開事業者(それは非営利法人の広域展開事業者を含みます。非営利法人だから歓迎ではありません。非営利法人の広域展開事業者の実態はなかなか恐ろしいものがあるようです)には職員の雇用、質の高い人材の確保の点で重大な欠点が目立ちすぎますし、保護者運営系クラブはその事業責任の所在のあいまいさ、無責任さで、やはり致命的な欠陥を抱えています。ところがこの児童クラブの世界は、広域展開事業者と保護者運営系(と公営クラブ)に分かれていて、私が理想とする「組織経営、事業運営において通常の企業と変わりないビジネスマインドを持った、事業規模の大きな非営利法人が児童クラブを運営する」という形態はほとんどなく、私の考える理念は残念ながら理解を広げられていません。そのため、これはひとえに私の努力不足ですが、児童クラブの世界からは黙殺され軽んじられているのが実情です。早くこの状況を打破しなければなりません。

 今後、さらに運営支援はその信頼性を増すように努力いたします。私も社会保険労務士の登録を目指し、精進を重ねてまいります。また児童クラブのことをもっと社会に知ってほしい、注目を集めるために様々な活動を続けます。いま、取り組んでいるのが小説の出版です。児童クラブの現状を分かりやすく親しみやすい形で世間に伝える手法の1つとしてエンターテインメント分野の活用を考えています。実にへたくそな文章ではありますが、児童クラブで働き始めた主人公の成長物語を通して今の児童クラブの問題を分かりやすく浮き彫りにすることを狙っています。ぜひ、ご期待ください。個人的にはこの小説がドラマや映画、漫画に発展してくれればとかすかに期待もしています。

 こういう活動をしていると、時たま「あなた自身の承認欲求を満たすためでしょう?」と言われることがあります。要は、有名になりたいんでしょ、目立ちたいんでしょ、稼ぎたいんでしょ、ということです。あえて言わせてもらいますが、「そうです、知名度を上げたいんですよ。有名になりたいんですよ。稼ぎたいんですよ」と強く思っています。知名度を上げて世間一般、社会への発信力がある人物になりたいですね。そうすれば児童クラブに関して意見を発信したとき、社会からの注目を引き付けることができますから。発信力があれば、「児童クラブの苦境をもっと真剣に考えてください」と世間に訴えれば世間の注目を児童クラブに向けることができますよ。そして稼ぎがあれば、児童クラブに関する研究に投資できますし、運営に苦慮している良心的な運営事業者に寄付も援助も可能となります。

 ですから、私自身も、この「運営支援」も、有名になりたいのですよ。それこそ、運営支援の事業に必要なことです。私は隠すことはしません。堂々と宣言します。「ぜひ、皆様の応援を得て、もっともっと知名度を上げたい。有名になりたい。稼ぎたい」。

 ホップ、ステップ、ジャンプと言いますよね。1年目はいろいろな準備でした。ブログや旧ツイッターへの投稿を欠かさず行い、勉強も始めました。ステップの2年目は、「知られざる学童保育の世界」の出版が叶いました。社労士試験にも合格しました。テレビへの出演はじめメディアからの取材もポツポツと寄せられるようになりました。
 そして、ジャンプ!の3年目を迎えます。ぜひ、皆様のお力で背中を押してください。私はジャンプする態勢に入っていますよ!これから日本版DBSの導入や全事業所へのストレスチェック実施など、小さな事業所では対応が困難な状況を迎えます。そのときにこそ、運営支援がお役に立てるはずです。その時のために、引き続き、運営支援は頑張って前を向いて一歩一歩、進んでいきます。

 どうか皆様のご支援、ご理解を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

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 「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育の事業運営をサポートします。リスクマネジメント、クライシスコントロールの重要性をお伝え出来ます。子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。

 (このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)