「打倒!小1の壁クエスト」第20話。エピローグ。そして伝説へ。いつか必ず、現れます。

 学童保育運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。子どもの育ちを支える学童保育、保護者の安定した生活を支える学童保育、そして社会を支える学童保育を支援する「学童保育運営支援」の重要性と必要性、学童保育のあらゆる問題の解決を訴えています。

 「打倒!小1の壁」クエストは第19話でフィナーレとなりました。学童保育所に初めて関わった夫婦が「小1の壁」に直面しつつ、幸運にも空きができたので入所がかない、その後は学童保育のフシギに向き合って過ごした1年間をつづってきました。

 ~打倒!小1の壁クエスト~第20話:エピローグ。そして伝説へ。いつか必ず、現れます。

(前回までのあらすじ)学童保育に向き合って1年ちょっと。小1の壁や、いろいろな慣習にぶつかってきた勇者夫婦でした。ところが次年度は、どうやら待機児童は出さないとのこと。運営本部の方針が変わったようです。しかも春休みは朝7時半からの子どもの受け入れも。新人職員が配属されるということも知らされました。これまでやってきたことは、あながちムダではなかったと思った2人でした。

 4月1日。確かに、運営本部から事前に早朝受け入れスタートの通知が来ていました。勇者ママは朝の7時半に、学童保育所に行ってみました。子どもも2年生になりました。不安が顔に出ていた1年前とはすっかりちがって、「ママ、8時までは室内で座って読書でもしてればいいってこと。楽勝だよ」と話しています。ああ、成長したなぁと胸がいっぱいになったママでした。

 次々に保護者が子どもを連れてやってきます。「おはようー」の声が飛び交います。「ほんと、助かるわ」「これで遅刻しないで済む」と、親たちはそろって大歓迎。

 おや?と勇者ママはちょっと不思議に思いました。確か、運営本部からの通知は、「4月1日から試験的に早朝受け入れを開始します。午前7時半から学童保育所内で子どもたちを受け入れます。なお、正式には午前8時開所となり、それまでは職員1人での見守りとなりますので、ご家庭でもその旨、お子さんに話をしておいてください」という内容だったので、この時間にいるのは非常勤の先生が1人のはず。それなのに、ベテラン職員も施設内で子どもの対応をしていました。

 「おはようございます。早いですね。正規職員さんは、8時からの勤務開始ではないんですか?」と勇者ママが尋ねると、「あら、おはようございます。そうなんですけどね、迎えるこちらとしてはやっぱり不安ですからね。もちろん、今は勤務じゃないですよ。年度初めだし、新1年生も何人か登所するってことだから、自主的に来ただけですからね」とベテラン職員。「でも、新人は来てませんけどね」と、何か言いたげに付け加えました。

 「今日から新人職員が来るんでしたね。お会いしたかったけど、近いうちにお目にかかれると思います。では、本日も、今年度も、よろしくお願いします」と、勇者ママは子どもを託して会社へ向かいました。

 7時50分。「よし、出勤10分前!10分前行動が社会人の基本!初日だもんね、気合を入れて頑張るぞ!」と、スマホの時刻表示を見て、元気いっぱいの人物が学童保育所に現れました。

「おはようございます!本日からこちらに配属された、新人の石田志援です!よろしくお願いします!」

 出入り口で元気よく叫んだ志援。内心、「社会人合格!出だし順調!」としてやったり。

 ですが、その意気込みはベテラン職員の一言で吹き飛びました。「遅いわね。私は7時半には来て仕事してるのよ」

 え、ええー?だって8時から勤務開始で、その10分前に来たのに。本部の新人レクチャーでは「10分前、これは命令じゃないですが、心構えとしては素晴らしいことです。初日は出勤してください」と、言われたのに?なんで、なんでよ?

 「いいから早く支度して。子どもたちの出欠確認が最初の仕事よ。ロッカーはその扉の向こう。名前は貼っておきましたから分かるでしょう。着替えて、支度が終わったらすぐに来て」と、ベテラン職員から鋭く言われ、さきほどの意気込みはどこへやら。
 「子どもたちに頼りにされる、そんな支援員になるんだ!」と昨夜からドキドキしていた志援でしたが、初日の、まさかの先輩の先例に、さっそく負けそうになっています。

 「は、はい。遅れてすみませんでした」と、言うのがやっとな志援。あれほど待ち焦がれていた支援員生活、まさかのスタートとなりました。もう泣きそうです。でも、こんなことで落ち込んでいたらダメ。「何がダメだったのかよくわからないけど、やるだけ。まだ何も始まってないじゃない!志援へたるな!ガッツガッツ!」と、自分に言い聞かせました。

 元気いっぱいの登場からたった数分でしょげて、さらに何かモグモグ言っている新人先生のあまりにも急激な変化の様子を子どもたちは、チラチラと眺めています。誰が一番最初に、志援に声をかけてくれるのでしょうか?

 「打倒!小1の壁」のクエスト。エピローグをお届けしました。何かが始まろうとしています。この先は、いつの日か、必ずお届けしたいと私は思っています。その日がいつになるか、まだ分かりません。でも、私の心の中には、志援の波乱万丈の学童保育所勤務の物語が、たくさんたくさん、できあがっています。それを早く、お届けできる機会を頑張って作っていこうと、思っています。とりあえずですが、「今までお付き合いいただき、ありがとうございました。いつの日か、またどうぞよろしくお願いいたします」。

 「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育に関連する多くの問題、小1の壁の問題解決や、保護者の負担感といった学童保育に立ちはだかる多くの問題の解決について、学童保育の運営に関して具体的な実践と経験を積んだ代表が、具体的な解決策を提示することが可能です。

 学童保育の運営についても、育成支援の質の向上に直結する研修、教育の機会を提供するとともに、個々の学童保育所運営者様へ、安全安心な子どもの居場所づくりとその運営手法において、学童保育組織運営について豊富な経験を持つ代表が、自治体や学童保育運営事業者に講演や具体的な助言、アドバイスを行うことが可能です。

 子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。どんなことでも「あい和学童クラブ運営法人」に、ご相談ください。子育て支援の拡充に伴い、今後ますます重要視されていく子どもの居場所づくり事業の充実のため、一緒に取り組んでいきましょう。

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