「打倒!小1の壁クエスト」第11話。学童に入所できました。が、まさかのモンペ扱い?

 学童保育運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。子どもの育ちを支える学童保育、保護者の安定した生活を支える学童保育、そして社会を支える学童保育を支援する「学童保育運営支援」の重要性と必要性、学童保育のあらゆる問題の解決を訴えています。

 「打倒!小1の壁」クエストです。主人公は、来春にお子さんが新1年生となるご夫婦。小1の壁に困らないよう、ちょっと早めに動き始めたものの、一時は入所不可。なんとか入れましたが、まだまだ壁はあるようです。

 ~打倒!小1の壁クエスト~第11話:学童に入所できました。が、まさかのモンペ扱い?

(前回までのあらすじ)一度は小1の壁に跳ね返された勇者夫婦でしたが、追加入所でなんとかセーフ。ところが、入所前の説明会で、保護者会について質問をしたところ険悪な雰囲気に。この先の学童ライフが心配?

 「学童の常識は世間の非常識」。入所前の説明会の様子をハギに伝えに行ったところ、勇者夫婦の頭に浮かんだフレーズをハギがすんなり口にしたので驚きました。「学童の世界はの、世間から援助もあまりなく、理解も薄い中で、自助努力でなんとか生き抜いてきた歴史があっての、だから強固な世界観が学童ワールドに形成されたのじゃ。それは内向きゆえに強く残っておって、時代が急激に変化していく中で、時代との常識との差が広がっているんじゃよ」と、よく分かるような分からないような背景を説明された勇者夫婦でした。

 4月1日。さあこの日から学童ライフの始まりです。開所は午前8時。勇者ママが子どもを連れて学童保育所に向かいます。実は勇者ママ、出勤時刻がかなりギリギリです。午前9時の始業にはおそらく間に合わないので、会社と相談してなんとか遅刻扱いにはならないようにとの配慮は受けられそうですが、「せめてあと30分、開所が早くならないかな」と、内心はイライラしています。
 しかも先日の説明会で、なぜか「新1年生のうちは、入学式前は大事な期間です。できれば、学童保育所の登所はお控えいただいて家庭で過ごすことをお勧めします」と、意味不明なことを職員が話していたと、出席していた勇者パパからママは聞いていました。「働く人のためにある学童保育が、なんで、そんなことを働きかけるのか、ちっとも分からない」とも。

 門が開く5分前に到着。同じころ、子ども連れの数家庭も現れ、勇者ママは「おはようございます」とあいさつをしながら、「うち学童初めてなんです」と会話をしつつ、じりじりしながら午前8時を待ちます。すると、驚いたことに、職員さんが2人やってきて門を開けたのです。入っていいのかどうか分からないまま、2人が建物の扉を開けて中に入るのを見届けました。数分後、午前8時になったのか施設の扉が開いて、先ほど出勤してきた職員から「開所します」と声がかけられました。

 「おはようございます。今日からお世話になります勇者ママと子どもです。よろしくお願いします」と勇者ママが職員に声を掛けました。すると、年配のこの職員から「新1年生ですか?協力保育じゃないんですね」と言われたのです!

 協力保育は保育所時代に何度か頼まれたことがあり、応じることが出来たりできなかったり。ただ年度初めのこの日は、会社も忙しくなかなか休むことはできません。「連れてきては、ダメだったんですか?」と勇者ママは応じたのでうが、職員からは「説明会で話があったと思いますけど。新1年生は学童の雰囲気に慣れないですし、こちらもなかなか面倒が見切れないことがありまして。春休みが終わって学校と合わせて登所すると慣れやすくなるんですよ」と返事がありました。

勇者ママは早く会社に向かわねばならないのですが、どうしてもこれは言っておかないとと思い、ちょっと強めの口調で「面倒が見切れないって、どういうことです?子どもを受け入れるのが学童の役割じゃ、ないんですか?」と言ってしまいました。
この職員は「面倒は見ますよ!仕事ですから。見切れないこともあるんですよ、実際。雰囲気に慣れなくてずっと泣いていたり動けなかったり。そういうのがあるんですから」と、こちらも強気の口調で返答してきました。

 子どものためなら壁でも何でもぶち破っていきたい勇者ママですが、さすがに急がないと会社に間に合いません。「とにかく、よろしくお願いします!」と言い残して、学童保育所を後にしました。釈然としない思いがずっと残った出勤時間となってしまいました。

 このことをスマホで夕方にお迎えに行く勇者パパに伝えた勇者ママ。「うまくやってちょうだいね」とパパの対応、というか後始末に期待することにしました。しかし、朝の出勤時間に間に合わない人だって多いだろうに。朝の開所時間がもう少し早くならないかな、どうしたら早くなるのかなと考える勇者ママでした。

 さて、夕刻、お迎えに行った勇者パパ。こちらは勤め先と話をして、当分の間は午後6時までにお迎えに行けるように調整がつきました。子どもの学校給食が始まったころから徐々にお迎え時刻を遅くしておこうかな、と考えています。ママから朝の次第を聞いていたのでちょっと緊張していたのですが、対応に出た職員さんは、あの説明会で顔を合わせたベテラン職員。さすがベテランらしく、「お迎えですね。今日は特に問題なく、お弁当も食べていましたよ」と報告も手慣れたもの。「こうして早めにお迎えに来てもらえると、子どもさんも安心でしょうから、ありがたいですね」と言われ、勇者パパも「ええ、しばらくはこの時間で大丈夫です。慣れてきたころに長くしていこうと思っています」と話し、子どもを連れて何事もなく帰宅しました。

 勇者ママ「やっぱり、男の人相手だと、対応は緩くなることがあるわね」
 勇者パパ「それはどうだか。あの説明会の職員さんだったけど、特に何か言いたそうでもなかったから正直、ほっとしたよ」

 翌日。朝8時きっかりに子どもを連れて学童保育所に着いた勇者ママ。昨日のことがあったので内心、身構えていました。こちらの顔を見た瞬間、職員の表情が変わったのを見逃しませんでした。「これって私、完全にモンスターペアレントと思われているわね」と勇者ママ。これからの学童ライフ、まだまだ何かありそうです。

 さて勇者夫婦はこの後4月下旬に「保護者会」に初参加します。そこで起きたこととは!「打倒!小1の壁」のクエストで、小1の壁について学んで一緒に打倒法を考えましょう。(たぶん続く)

 「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育に関連する多くの問題、小1の壁の問題解決や、保護者の負担感といった学童保育に立ちはだかる多くの問題の解決について、学童保育の運営に関して具体的な実践と経験を積んだ代表が、具体的な解決策を提示することが可能です。

 学童保育の運営についても、育成支援の質の向上に直結する研修、教育の機会を提供するとともに、個々の学童保育所運営者様へ、安全安心な子どもの居場所づくりとその運営手法において、学童保育組織運営について豊富な経験を持つ代表が、自治体や学童保育運営事業者に講演や具体的な助言、アドバイスを行うことが可能です。

 子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。どんなことでも「あい和学童クラブ運営法人」に、ご相談ください。子育て支援の拡充に伴い、今後ますます重要視されていく子どもの居場所づくり事業の充実のため、一緒に取り組んでいきましょう。

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