「不適切な保育」を目撃したら、行うことは1つだけ。直ちに子どもの人権を守る行動=通報、です。
学童保育運営者をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。子どもの育ちを支える学童保育、保護者の安定した生活を支える学童保育、そして社会を支える学童保育を支援する「学童保育運営支援」の重要性と必要性を訴えています。
大変残念なニュースが先週、報道されました。5月3日午後にネット配信されたニュースで、三重県内の認定こども園で、園児に約4時間にわたって給食を食べるよう指導を行い、園児はトイレに行けず失禁もしてしまったということです。事案が発生したのは前年度で、ことし3月に保護者が自治体に相談して発覚した、ということです。
給食は子どもの発育に極めて重要ですが、摂食がうまくいかないからと4時間も食べることを強いて、子どもが失禁までする事態に追い込んだことは、行為として明らかに虐待に相当すると、私は思います。
気になったのは、この事案は保護者が自治体に相談して発覚したということ。つまり、園側、職員や運営主体の責任者は、このことを虐待として認識していなかったのではないか、と推測できることです。4時間も1人だけ給食を食べさせようとする行為に、他の職員が気づかないはずはありません。当然、園側の職員や責任者は把握していると思われます。
明らかに「不適切な保育」であり、虐待行為です。しかし、子どもを守り育む立場の側が、それに気づかないというのは、大変残念なことと私は思います。
最近、SNSで、次のような書き込みを見かけました。「不適切な保育を見かけて報告しても自分の立場が悪くなるだけ。だったら、自分は自分なりにしっかりとした保育をすればよい」という趣旨でした。保育関係者の投稿のようでした。
これにも、大変残念な思いを私は感じました。
改めて持ち出すまでもなく、児童福祉法や、児童虐待の防止等に関する法律で、虐待されていると思われる児童を発見したら関係機関に通告することが国民に義務付けられており、後者のいわゆる「児童虐待防止法」では、より踏み込んで、子どもに関わる職業の者は児童虐待の通告義務並びに早期発見義務が課せられています。
学童保育所も同じです。子どもを受け入れる施設は、子どもの最善の利益を守る=人権を守ることであり、学童保育所はじめ保育所、認定こども園、学校もふくめ、「子どもの人権を守る砦」にならなければなりません。
今回の事案は、子どもを受け入れている施設が、子どもの人権を守る砦になるどころか、子どもの人権を虐げていることに誰も疑問を持たない施設になっていたという、本当に残念なことでした。「この行為が、児童にとって虐待に当たるかどうか」を判断する能力、虐待や虐待に等しい行為を目撃した場合に行うべき行動への理解、いずれも不足していたと思われます。
このような最悪の事態を防止するために、何をしたらよいのか。それを考え、徹底することが必要です。実際に保育、育成支援に従事する者だけの問題では、ありません。むしろ、施設を設置、運営、経営している立場の者が、より強く、児童虐待の防止について確たる意思を持ち、実行することが必要です。
「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育所の運営に関して絶対に必要な「子どもの人権を守る」ことで理解が必要な種々の施策、そしてリスクマネジメントとクライシスコントロールについて、学童保育組織運営について豊富な経験を持つ代表が、自治体や学童保育運営事業者に具体的な助言、アドバイスを行うことが可能です。
子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。どんなことでも「あい和学童クラブ運営法人」に、ご相談ください。子育て支援の拡充に伴い、今後ますます重要視されていく子どもの居場所づくり事業の充実のため、一緒に取り組んでいきましょう。
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