「アレルギーの事故、被害を防ぐために必要なこと」。放課後児童クラブ(学童保育所)の基礎知識シリーズ8です。
放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)運営者をサポートする「運営支援」を行っている「あい和学童クラブ運営法人」代表の萩原和也です。放課後児童クラブを舞台に、新人職員の苦闘と成長、保護者の子育ての現実を描く、成長ストーリーであり人間ドラマ小説「がくどう、 序」が、アマゾン (https://amzn.asia/d/3r2KIzc)で発売中です。ぜひ手に取ってみてください! お読みいただけたら、アマゾンの販売ページに星を付けていただけますでしょうか。そして感想をネットやSNSに投稿してください! 最終目標は映像化です。学童の世界をもっと世間に知らせたい、それだけが願いです。ぜひドラマ、映画、漫画にしてください!
放課後児童クラブに関わる基礎知識を運営支援独自の解釈で説明するシリーズ、今回は児童クラブでの「アレルギー事故」を防ぐ工夫、心がけを紹介します。特に保護者さんにお伝えしたい内容です。なぜなら、児童クラブ側は当然ながらアレルギー事故には最大限の注意を払っていますが、こと、「こどものアレルギー情報」については保護者との情報共有がなされなければ、アレルギー事故防止の努力にも限界があるからです。はっきり言いますが、保護者が、こどものアレルギーにしっかり関心を持って情報を児童クラブ側と共有しようとしない限り、こどもがアレルギー事故の被害に遭う可能性は高くなります。こどもをアレルギー事故から守ることができるかどうかは、まずは、保護者の心がけ次第、なのです。だからこそ、保護者さんにぜひ理解してほしいのです。なんでもかんでも児童クラブ側が責任を負えるものではございませんよ。
(※基本的に運営支援ブログと社労士ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブは、いわゆる学童保育所と、おおむね同じです。)
※アレルギーについては、すべての児童クラブ運営事業者は、必ず医療の専門家から常に研修、講習を受けて最新知識を更新してください。児童クラブでの業務従事者はしっかりと運営事業者が行う研修を受けて、自分でも必要に応じて知識を入手するよう努めましょう。運営支援は医療の専門家ではありません。必ず医療の専門家に正確な知識と対応法を学んでくださいね。
<児童クラブで起こりえる主なアレルギー事故>
1 食物アレルギー(アナフィラキシーショックを含む)
2 接触アレルギー(接触皮膚炎)
3 ハチ毒等によるアナフィラキシーショック
4 花粉症
5 特殊な症状(光線過敏症、いわゆる日光アレルギー)など
これらの多くは保護者と児童クラブ側がそれぞれ適切に対応、もしくは適切に連携すれば最大限、防ぐことができると考えましょう。アレルギー事故が防げない場合を運営支援が考えると、次のようなことがあるでしょう。
1は、アレルギー情報を児童クラブ側が入手していないという状況でもたらされます。
1a 児童クラブ側が入所児童のアレルギー情報の提出を求めているのに、保護者がこどものアレルギーに関する情報を児童クラブ側に伝えていない場合。結果、アレルギー事故の予防が完全にできなかった。
1b 児童クラブ側が入所児童のアレルギー情報の提出を求めていないので、保護者もこどものアレルギーに関する情報を児童クラブ側に伝えていない場合。結果、アレルギー事故の予防が完全にできなかった。
2は、アレルギー情報を児童クラブ側が入手したのにその重要性への理解に欠けることでもたらされます。
2a 児童クラブ側が、保護者から提出されたアレルギー情報を活用しなかった場合。起きた事態がアレルギーによるものと気づかなかった場合も含みます。
2b 児童クラブ側が、保護者から提出されたアレルギー情報を活用できなかった場合。例えば、アレルギー情報を記録した用紙、シート、ファイルがいつのまにか紛失、消失していたため、必要な情報を必要な状況において得て活用することができなかった場合です。
2c 児童クラブ側が、アレルギーに関するより深い知識を得ようと努力していなかったことから、保護者から提出されたアレルギー情報の活用ができなかった場合です。交差反応への対応が例となります。
3 予想して対応していた準備を超える状況が突然に起きてしまった。急にハチ類が襲い掛かってきた等があります。なお児童クラブ側が活動場所の下見や事前の確認、関係者からの情報収集をしていることは前提です。それをせずに野外で活動している場合は1bに近い状況になります。
4 児童クラブ側では対応が物理的に不可能な環境である場合に発生します。おやつや昼食の調理過程で生じた食材の粉末などが児童クラブ内に漂ってしまうこと等があるでしょう。
<アレルギーの情報を確実に入手しよう>
児童クラブはこども(と、職員についても)のアレルギーに関する情報を「必ず」保護者に提出を求めましょう。児童クラブ側が提出を求めないのは、運営支援からすると、ありえません。アレルギー事故対応は、こどもが容易に死亡する恐れがある、極めて深刻な対応です。
最近ではプール活動における死亡事案がありましたが、本来、児童クラブでこどもは生命身体の安全が保障されねばなりません。プール事故もアレルギー事故も、こどもが死亡する事態は極力ゼロに近づけることができるはずです。プール事故は児童クラブ事業者側の対応、配慮の方が、保護者から得る情報がもたらす効力よりもはるかに事故防止の効果が大きいと運営支援は考えますが、こと、アレルギー事故に関して運営支援は、より保護者の協力の有無が事故防止の効果に影響があると考えます。
突然のハチ襲来のような予測が難しい事態は別として、「食べる」「触れる」という日常的な行為において引き起こされる健康被害は、被害を招く原因を保護者が把握しておりそれを児童クラブ側に伝えていれば、児童クラブ側も適切な対応を取りやすくなるからです。
児童クラブ運営側は、次のことを徹底しましょう。
「こどもが新規入所するタイミングで必ずこどものアレルギー情報を入手すること」
提出されないと入所が認められない「提出必要書類」にアレルギー情報記入用紙を含めれば良いでしょう。その後ですが、運営支援は定期的な情報の更新が必要と考えます。例えば年度替わりです。「こどものアレルギーに関する状態が変わったら、新たな情報更新を保護者が申し出る」というのはそれが完璧にできるならいいのですが、日常生活に忙しい保護者に情報の更新を徹底するのは、やや難しいでしょう。問題の最たるものは、しっかりと情報更新をしてくれる保護者の方が絶対数としては多いでしょうが、忙しさにかまけて、あるいは面倒くさがって、情報更新をしてくれない保護者がごく少数でもいると、それが事故の原因となります。まして、アレルギー反応が軽減したという変化ならいいのですが、さらにアレルゲン(=原因物質のこと)が増えたとか反応が重篤になったという変化なら、文字通りに「命取り」になります。
新規入所(年度内の入所も、もちろん含む)の際ですが、書面(入所に関する説明書類)でアレルギーに関する注意喚起をするのは当然として、書類に書いてあるから伝えた、という態度は厳禁です。入所の手続きを行う家庭で保護者と直接に対面する機会を活用し、アレルギーに関する情報について「対面で」つまり「面と向かって」確認しましょう。それもただ単に「アレルギーありますか?」と聞くだけでは、ダメです。対面で保護者と会話ができる機会においては、保護者から提出されたアレルギーに関する情報が記入された書面を必ず手元に置いて、その書類を見ながら児童クラブ側が質問して、気になる点を確認していきましょう。まだその時点でアレルギーに関する情報を書面に記入する段階ではない、というのであれば、手続き過程を工夫して対面で接する機会にアレルギーに関する情報を記入した書面が提出されているようにしましょう。その場で記入してもらっても良いのです。
<アレルギーの情報を確実に伝えよう>
保護者側は、ぜひとも、以下のことを理解してください。
「こどものアレルギーに関する情報は、常に最新の情報を、児童クラブに伝えること」
「こどものアレルギーに関する情報は小学校と共有されないので、面倒くさいと思わずに児童クラブに丁寧に伝えること」
自分のこどもの命を守るためです。
児童クラブ側が一番困るといえるのは、「うちの子、アレルギーがあるみたい。危ないと思った食べ物は食べさせていないけれど、検査はしていないの」という状況です。
運営支援は厳しく申し渡します。「アレルギー反応があると思われる場合は、児童クラブ入所前に必ず医療機関でアレルゲンの検査を受けてください」
そうではないと、児童クラブ側で、とりわけおやつを提供する児童クラブ側は、とてもおっかなくて、おいそれとおやつを提供できません。そんなストレスは御免こうむります。こどもの命を守ろうとしない保護者の行動は、わたし(萩原)は、児童虐待に等しい精神構造だと断言します。
なお、花粉症もあまりにひどい場合は必ず申告してください。児童クラブ側はもちろん花粉症についてもアレルギー調査シート等に記入してもらってください。花粉症が果物に関して、特定の科の果物の食物アレルギーに関連しているとはよく言われることです。
何度でも書きます。「こどものアレルギーに関しては、こどもの命を少しでも危険にさらしたくないなら、必ずしっかりと調べてください。クリニックや病院で検査を受けてください。その結果をもれなく児童クラブ側に伝えてください。小学校や保育所からアレルギーに関する情報は児童クラブに届くことはありません」
<エピペン🄬対応は確実に>
アナフィラキシーショックの進行を食い止めるエピペン🄬については、その所持の有無やアレルギー症状について確認を求めない児童クラブは、もうさすがに存在しないでしょうね。もしまさか、エピペン🄬について保護者に確認していない、あるいは確認するとしても児童クラブの現場職員に丸投げしている児童クラブ事業者があるとしたら、失格です。まずは事業者がエピペン🄬所持とアレルギー症状について情報を把握し、その情報を事業者内部で現場職員と共有すること。必要に応じて現場職員は、対面する機会が多い保護者から直接に情報を補強すること。そして得られた最新情報は常に事業者組織内部で共有すること、です。
エピペン🄬については事業者が、すべての職員(短期の学生アルバイトも含む)が、いざというときの対応をちゅうちょしないように、定期的に研修を行うことが当然に求められます。正規職員が医療従事者から研修を受け、その内容を現場クラブでパート職員やアルバイト職員に必ず伝え、実践で行動できるようにしましょう。
保護者はエピペン🄬について児童クラブ側と情報を共有するのは当然ですが、問題は「いざというときに、必ずその場所にある」ということを徹底できるかどうかです。こどもは、特に深いことを考えずにエピペン🄬の場所を変えたり或いは紛失してしまったりすることがあるものです。保護者は特に以下のことを「毎日」、確認しましょう。
「決められた場所にエピペン🄬があるかどうか」ランドセルの特定の場所にしっかりと収められているか
「エピペン🄬の容器が破損していないかどうか」 何があるか分かりません。目視でもしっかりと確認しましょう。
児童クラブにエピペン🄬を保管させることを許容するクラブはあまり多くは無いかと感じます。登所または降所中にもしものことがあると考えると、こどもが常時、エピペン🄬を携帯することが好ましいからです。
エピペン🄬を使う場面は1秒を争う場面。刻々と、こどもの命が失われる可能性が高まりつつある局面です。だからこそ、児童クラブ側は冷静にかつ極力正確な判断を下して行動することが求められます。研修は、単にエピペン🄬の使用法だけに留まらず、そうしたストレスが高まる局面でいかにして冷静に対応して行動できるかを意識した内容の研修を実践するべきでしょう。
<アレルギー調査書、調査シートに必要なこと>
書面だろうがスマホ入力だろうが、児童クラブを利用する世帯には必ず記入してもらって提出させてもらってください。保護者は、面倒くさがらずに必ず提出してください。「そんなに何度も書くな。嫌な気分になる」と思われる方が多いでしょう。しかしですね、10人の保護者がいたらうち1~2人は、「うちは大丈夫だから」などと言ってアレルギー調査の情報を提出しない人がいるんです。この文字だらけのブログをここまで読んでくださっている保護者さんにはまずいないでしょうが、間違いなく現実に今も「そんな面倒くさいことはしたくないんだよねー」と提出を拒む人がいるので、運営支援は何度でも書きます。ですのでアレルギー情報提出を入所判断の可否に連動させることを運営支援はお勧めします。
・アレルゲンをもれなく記入してもらうこと。単に「果物」は論外です。
・過去に生じたアレルギー反応(症状)。皮膚や唇の腫れ、蕁麻疹、かゆみ、ショック症状など。
・バラ科アレルギーには注意すること。アレルゲンに「りんご」などバラ科果物や「アーモンド」と記入した場合は、別途、矢印などで別の調査項目に誘導して、他のバラ科の食べ物で、おやつに含まれそうな食べ物について「これらを食べて体の調子が悪くなったことがありますか?」と質問を設けて保護者に回答してもらうようにしましょう。
・家族のアレルギー情報
・接触アレルギーへの調査項目も丁寧に。児童クラブでは多種多様な物品が存在しています。金属もあちこちにあります。
・花粉症も丁寧に回答してもらいましょう。どの花粉が一番ひどい症状をもたらすのかは記入必須です。
・過去にハチなど生物に刺された、触れたなどで健康被害が出た場合についても記入を求めましょう。
<児童クラブは、小学校や保育所のような高い水準でのアレルギー対応はできません>
わたくしも結構な回数において児童クラブを利用する保護者さんから「お金を払っているんだから、そのぐらい対応してください」と苦情やお叱りを受けたことがあります。ことアレルギー対応では、児童クラブでは対応できない状況が起きやすいのです。以下の点について保護者さんに改めてご理解をいただきたくお願いします。
「児童クラブは、アレルギー除去食の調理対応ができるところは例外的。基本的に無理、と考えてください」
→放課後児童クラブには調理や栄養の専門家がいません。職員配置において義務となっていません。児童クラブで昼食を出したり、手作りおやつを調理して出したりしますが、それは児童クラブの「一般の」職員が行っています。しかも、「調理設備」における公の基準はありません。家庭のキッチンよりも狭い小さな調理設備しかない児童クラブも珍しくありません。そのような児童クラブにおいて、何十人ものおやつや昼食を調理製造する際に、除去食を、アレルゲンの混入を完全に防止して調理製造することは、できません。「なんで除去食対応ができないんだ!」という怒りは、児童クラブと児童クラブ事業者ではなくて、そのような設備が必要と考えていない国に、ぶつけてください。
「おやつが提供できない場合の代替措置にご協力を」
→多くのクラブではアレルギー反応が激しいお子さんには、おやつを提供しません。児童クラブのこどもと同じおやつを食べさせられないことによる、こどもの悲しみや残念という感情面でのマイナス要素よりも、「こどもの生命身体を確実に守る。健康被害を起こさない」ということの方が、はるかに利益があると考えるためです。最近増えている昼食提供では、アレルギー対応ができている場合はのぞいて家庭から弁当や食べ物を持参することになるでしょう。運営支援も賛成です。
おやつの場合ですが、児童クラブ側が提供できない場合は、おやつ代金の返金を保護者が受けることになるでしょうし、代替のおやつを家庭から児童クラブに届けることになるでしょう。仮に児童クラブ側が代替のおやつや食品を別途、購入して対応しているのであれば、それはそれでもちろん良いでしょう。保護者さんは、代替おやつを必ず児童クラブ側の指定した方法や手段で、クラブに届けてください。届かないと、こどもが食べるおやつが無くなってしまいます。
ここで児童クラブ側にもお願いです。できるだけ、保護者の時間的な負担、つまり手間ひまをかけにくいような代替おやつ準備手段を考えてください。数種類の代替おやつ準備手段を用意し、保護者と相談して選択して決める、ということが良いでしょう。保護者も選択した代替おやつ準備手段を順守してください。
「食物アレルギー事故が起きにくい運営の工夫を」
これは児童クラブ運営側にお願いしたい内容です。多くのクラブで実施していると運営支援には思われますが、食物アレルギー事故を起こしやすい食材、アレルゲンは、徹底的に児童クラブに入れないということは極めて有効です。例えば、「そば」。年末に年越しそばのイベントをするクラブがあるでしょうが、その場合に、そばではなく、ラーメンやうどん、にすることです。
また「ナッツ類」も事前に排除することも良いでしょう。結構、いろいろな菓子、おやつ商品に含まれていますが、ナッツ類が無くても菓子やおやつは、十分に商品があります。特にピーナッツは、児童クラブでは完全に出さないことにすることを検討しても良いでしょう。魚卵をおやつに出すことはなかなかないでしょうが、こどもたちがあまり食べなれていない食材を安易に提供することは控えましょう。
食物アレルギーとは違いますが、免疫抑制剤など特定の薬を服用している場合に絶対に摂取してはならない食材があります。グレープフルーツには要注意です。
また、不幸にしてアレルギー事故が起きた場合の対応については、事故防止対応マニュアルに丁寧に分かりやすく記載し、全職員に徹底しておきましょう。いざというときの救急車を躊躇してはなりません。
最後に、強く訴えたいことは、「どれだけ保護者からアレルギー情報を入手しても、それを児童クラブ側が活用できなければ意味がない」ことです。食物に限らずアレルギー事故を極力起こさないようにするには、児童クラブの運営、そして現場クラブで業務に従事する職員の、アレルギーに関する意識を常に高い水準で維持することが必要です。具体的には次のようなことがあるでしょう。
・昼食やおやつの摂食中または食事後しばらくは、こどもの体調に留意すること。顔色の変化、腫れ、蕁麻疹、かゆみなどを訴えるこどもがいるかもしれません。こどもが必ず自分から職員に申告するとは限りません。職員全員で、こどもの様子を「何か起きていないか」と観察することが重要です。過去には、横浜市で昼食提供業者のずさんな運営でアレルゲンが弁当に交じっていたことで、こどもが健康被害に遭いました。「この昼食、このおやつには、アレルゲンは入っていないはず」と思うのはダメです。「もしかしたら、何らかのアレルゲンが入っているかもしれない」と思うことを徹底しましょう。目の前で証明できない状況を事実としてはなりません。外部から取り寄せた弁当に、必ずアレルゲンが混入していないとは児童クラブが事実として把握できない以上、つまり混入の可能性が0でない限り、こどもの体調の異変がありうることを念頭に、こどもたちと接してください。あえていえば、「常に最悪の事態を想定しておくこと」です。
・登所したときにも注意を。学校で何か摂食している、あるいはアレルゲンに触れている可能性もゼロではありません。
・児童クラブで提供するすべての食物について、提供前に必ず職員がアレルゲンの内容を確認しましょう。確認作業を行うミーティング、会合を設定しましょう。夏休みなど朝からこどもたちが登所している場合であっても、クラブ施設長や主任とおやつ提供に関わる職員だけを集めて数分でいいので、「文字(書面やタブレットのページ)」を見ながら「声を出して」アレルゲン内容を確認しましょう。
・提供する食事、おやつの内容はできる限り時間的余裕を持ってこどもと保護者に伝えましょう。保護者が監護者として「その食べ物はダメ」と判断できる環境は大事ですが、こども自身が「自分が食べてはダメな内容だ」と認識できるよう児童クラブ側が機会を作り、自ら命を守れるこども自身の能力を育てましょう。人間が育つということは、自分自身で己の生命身体を守れるだけの状況判断ができる能力を育てることでもあります。児童クラブはその点を忘れてはなりません。
児童クラブのアレルギー事故は、「アレルギーに関する情報の提供がなければ、児童クラブ側はお手あげ」ですから保護者の協力が欠かせません。同時に、「アレルギーに関する情報を適切に使用しなければこどもの健康や命に重大な影響を与えるので、児童クラブ事業者と職員は、アレルギーに関して常に最高水準の対応体制を維持して運営業務、サービス提供業務に従事すること」です。よほど想定外の事態でも無い限りは防げる事故です。こどもを守るために大人は最善を尽くしましょう。それを当たり前に実施する場所が児童クラブなのですから。
(お知らせ)
<社会保険労務士事務所を開設しました!>
2025年9月1日付で、わたくし萩原が社会保険労務士となり、同日に「あい和社会保険労務士事務所」を開業しました。放課後児童クラブ(学童保育所)を中心に中小企業の労務サポートを主に手掛けて参ります。なお、放課後児童クラブ(学童保育所)に関して、労働関係の法令や労務管理に関すること、事業に関わるリスクマネジメント、生産性向上に関すること、そしていわゆる日本版DBS制度に関しては、「あい和社会保険労務士事務所」を窓口にして相談や業務の依頼をお受けいたします。「あい和社会保険労務士事務所」HP(https://aiwagakudou.com/aiwa-sr-office/)内の「問い合わせフォーム」から、ご連絡のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
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「一般社団法人あい和学童クラブ運営法人」は、引き続き、放課後児童クラブ(学童保育所)の一般的なお困りごとや相談ごとを承ります。児童クラブの有識者として相談したいこと、話を聞いてほしいことがございましたら、「あい和学童クラブ運営法人」の問い合わせフォームからご連絡ください。子育て支援と児童クラブ・学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と児童クラブ・学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。
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