<運営支援ブログ・ミニ29>春先の放課後児童クラブ(学童保育所)は小学校との連携に全力だ!
放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)の運営者と働く職員をサポートする「あい和学童クラブ運営法人」代表で「あい和社会保険労務士事務所」の萩原和也です。放課後児童クラブ(学童保育所)運営支援アドバイザーであり、放課後児童クラブの労務管理や事業運営をサポートする社会保険労務士です。放課後児童クラブを舞台にした人間ドラマ小説「がくどう、 序」が、アマゾン(https://amzn.asia/d/3r2KIzc)で発売中です。「ただ、こどもが好き」だからと児童クラブに就職した新人職員の苦闘と成長、保護者の子育ての現実を描くハッピーサクセスストーリーです。お読みいただけたら、アマゾンの販売ページに星を付けていただけますでしょうか。そして感想をネットやSNSに投稿してください! 最終目標は映像化です。学童の世界をもっと世間に知らせたい、それだけが願いです。ぜひドラマ、映画、漫画にしてください!
ミニ版です。春先、新年度の放課後児童クラブにとって重要なこと、それは「小学校との連携」。運営に携わっている人には百も承知のことですが、運営者以外の方にも「なるほど、そういうことが必要なのか」と知ってもらうことが目的の内容です。
※当面、ブログ投稿をSNSで告知いたしません。外部URLをX(旧ツイッター)に投稿することを繰り返すとアカウントが凍結されるおそれがあるようです。凍結されたら一大事です。
※ブログ投稿ですが、最近は他の業務との兼ね合いで投稿ができない日が増えています。ご容赦くださいませ。
(※基本的に運営支援ブログと社労士ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブは、いわゆる学童保育所と、おおむね同じです。)
<児童クラブと学校の連携は当然に重要>
小学生を受け入れる施設ですから児童クラブに入所するこどもが在籍する小学校と連携、情報共有をするのは当たり前すぎる重要事項です。放課後全児童対策事業や、放課後子供教室との「校内交流型」を展開している事業者では、学校内の設備を使用したり在籍児童の多くが利用したりしているので、そもそも学校と一体化していないと日常の事業運営に支障をきたすことになります。
放課後児童クラブ運営指針や同運営指針解説書にも連携について記載があります。「第5章 学校及び地域との関係」では「1.学校等との連携」として、(1)から(6)まで詳細に記載されています。(1)から(3)まで抽出しましょう。
(1)こどもの生活の連続性を保障するために、情報交換や情報共有、職員同士の交流等によって学校との連携を積極的に図る。
(2)学校との情報交換や情報共有は日常的、定期的に行い、その実施に当たっては、個人情報の保護や秘密の保持についてあらかじめ取り決めておく。
(3)こどもの遊びと生活の場を広げるために、学校の校庭、体育館や余裕教室等を利用できるように連携を図る。
運営指針解説書には「学校との連携を図るためには、放課後児童クラブの事業案内や行事の予定、放課後児童クラブに在籍するこどもの名簿等を届けるなどして、放課後児童クラブでの生活の様子を学校に伝えます。
そして、学校から授業時間や年間行事の予定と学校だより・学年だより等を知らせてもらいます。特に1年生については、環境の変化が大きいことを考慮して、4月当初は緊密な連携を図ることが大切です。」とあります。
春先、新1年生が入る時期ですからね、緊密な連携が必要なのですね。
<児童クラブ側は分かっている。問題は>
わたくし萩原が見聞した範囲ではもれなく、「学校側が!」という声を聞きました。そうなんです。児童クラブ側はとにかく学校と連携したい。そして職員レベル(児童クラブ職員と、小学校の担任や学年主任レベルとの間)では、新1年生のお迎えなどで互いに顔を合わせる機会もあるので、自然と情報交換ができるようになります。ただそれはあくまで個人レベルの任意での情報交換。非公式です。
それを公式に、組織と組織での情報「共有」や意見交換とまで持っていきたいのが児童クラブ側の願いです。これについては学校側の意識改革が必要だとわたくしは考えます。
ぜひですね、児童クラブを担当する市区町村の行政担当者は、放課後児童クラブ運営指針とその解説書を使って、教育委員会や学校長に話をしてみてください。児童クラブの所管部署が教育委員会である場合も普通に多いですが、どちらかといえば生涯学習系の範囲に収められがちな児童クラブなので、学校現場とは若干の距離もありがちです。児童クラブが教育委員会所管の自治体だからといって情報共有が完全にスムーズかといえば、そんなことはありません。
児童クラブの運営主体はまず担当課に「学校とのオフィシャルな連携共有の場を設けてください」と粘り強く要望しましょう。そして市区町村の児童クラブ担当者もまた学校とりわけ学校現場に丁寧な説明を行って、児童クラブ側との連携、情報共有や意見交換の場を定期的に設けることに尽力なさってください。
なんでかと言えば「こどもが安全安心に過ごすため」なのです。
他、小学校の施設や敷地を児童クラブ側が利用している場合には、それらの利用状況に関するすり合わせ、確認事項を毎年行うことが重要です。保護者が使っていい駐車スペースは? こどもが学校の校庭を使える時間と範囲は? 非常時の連絡ルートは? 消防や救急、警察を呼ばねばならないときの手順は? AEDの利用については? 実にいろいろなすりあわせ、確認事項があるのです。ですから児童クラブと学校との連携は重要なのです。また小学校内余裕教室を使っている場合には必ず協定書があるでしょうがその内容の確認もまた重要です。それら全部をひっくるめて「こどものため、保護者のため、地域社会のためにある児童クラブが円滑に運営できるようにするため」です。行政担当者さんはその点を踏まえて、なかなか腰が重い雰囲気が漂う学校側へ働きかけをよろしくお願いいたします。
<特別支援児の場合は特に>
運営指針の解説書には、障がいのあるこどもへの支援を実施するための環境設定にページがさかれています。インターネット版では60ページの部分です。一部を抜粋します。
「障害のあるこどもの育成支援を計画的に行っていくためには、学校において作成される個別の教育支援計画(関係機関等の連携の下に行う個別の長期的な支援に関する計画)や個別の指導計画を参考にすること、また、障害のあるこどもが放課後等デイサービスや障害福祉サービスを利用している場合には、障害児相談支援事業所において作成される障害児支援利用計画や、放課後等デイサービス事業所等において作成される個別支援計画を参考にしながら、保護者、学校や障害児通所支援事業所と連携し、保護者の同意の下で、育成支援の方向性を考えていくことが求められます。
(中略)
なお、平成28年8月に一部改正された発達障害者支援法(平成16年法律第167号)では、国や地方自治体は、発達障害児一人ひとりが年齢、能力、特性を踏まえた十分な教育を受けられるよう、個別の教育支援計画や個別の指導に関する計画の作成、いじめの防止等のための対策を推進するとともに、関係機関間で連携を図り発達障害児の支援に資する情報の共有を促進するために必要な措置を講ずるものとされており、放課後児童クラブにおいてもこの趣旨を踏まえた取組が求められます。」
特別支援児を児童クラブにて適切に援助、支援するには学校との連携が不可欠なのです。支援学級の教員と児童クラブ職員との連携は個人レベルで行われることが多いようですが、やはりここも公式に、組織と組織での連携が必要であることを、ぜひ市区町村の児童クラブ担当課が学校側に働きかけて理解を求めていただきたいと希望します。
<保護者さんに>
児童クラブに入所する際、おそらくですが、こどもの情報を必要な範囲において小学校と共有する、という趣旨の一文を見かけたのではないでしょうか。もしそのような一文がなければ、それは児童クラブ運営事業者側のミスです。学校の授業がある課業日においては、学校と児童クラブでこどもの過ごす時間が連続しているのですから、こどもに関して情報を学校と児童クラブで共有する必要性に関しては理解できるでしょう。むしろ「学校と学童はしっかり連携してよ!」と思うでしょう。基本的に児童クラブ側はこどもの状況について小学校と情報共有ができている場合はもれなく実施していると理解してください(むしろ情報共有ができていなかったら、保護者さんが児童クラブの担当課に意見を申し入れてほしいほどです)。
なお学校と児童クラブの情報共有に関しては、児童クラブの事業運営の中核である、こどもの育ちを支える=育成支援に関してそれに資するための情報の共有です。そのための前提となる、こどもの児童クラブ入所登録状況(小学校に在籍しているこどものうち、児童クラブを利用しているのはだれか、ということが最重要)の共有は、真っ先に行われるべきものです。
なお、日々の児童クラブ利用に関する情報については趣旨が異なります。わたくしも何度か保護者さんに苦情を言われたことがあるのですが「学校には、きょうは学童に行かないと伝えた。学校からどうしてその話を聞いていないのですか? 学童はちゃんと学校と連携しているんですか?」という趣旨のことを何度か言われたのですね。まったく違います。利用するしないは学校に伝えればOKではなくてしっかり児童クラブに伝えてください。この点、保護者さんの利用者としての意識は、児童クラブ側がしっかり育てていかねばならない状況ではあります。
<まずは新年度の挨拶だ>
最後に児童クラブでは当たり前に行っているでしょうが、念のため記載します。新年度は何かと理由を付けやすい時期です。まして校長先生や児童クラブ側の施設長や主任が替わった、という事情があればなおさら。ぜひ児童クラブの正規職員は小学校にごあいさつにお伺いしましょう。実施しているクラブがほとんどだろうと信じますが、もしもそうしていなかったら、なんだかんだで「新年度ですからごあいさつを」の万能の一句を使って小学校に正規常勤職員全員で顔見せに行きましょう。そして「差し支えなければ是非、3~4か月ごとに一度、10分20分でいいので懇談のご機会を」とお願いしちゃいましょう。
(なお、わたくしの書いた「がくどう、 序」には、児童クラブの正規職員が小学校にあいさつに行く場面を描いております。ご参考に。)
「学校にあいさつに行きたいのですが、手土産はどんなものがいいですか?」という質問を受けたことがあります。手土産は不要です。むしろ持っていってしまっては相手が困ります。わいろにはなりませんが。私立学校であっても不要です。そんなことはないでしょうが「手ぶらですか?」と言われた時点で考えましょう。
(お知らせ)
<社会保険労務士事務所を開設しました!>
2025年9月1日付で、わたくし萩原が社会保険労務士となり、同日に「あい和社会保険労務士事務所」を開業しました。放課後児童クラブ(学童保育所)を中心に中小企業の労務サポートを主に手掛けて参ります。なお、放課後児童クラブ(学童保育所)に関して、労働関係の法令や労務管理に関すること、事業に関わるリスクマネジメント、生産性向上に関すること、そしていわゆる日本版DBS制度に関しては、「あい和社会保険労務士事務所」を窓口にして相談や業務の依頼をお受けいたします。「あい和社会保険労務士事務所」HP(https://aiwagakudou.com/aiwa-sr-office/)内の「問い合わせフォーム」から、ご連絡のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
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放課後児童クラブ事業を考えている民間企業の方へ朗報! 児童クラブ参入の手引きとなる「埼玉県 放課後児童クラブ新規参入スタートブック」が公開されました。全40ページ。フルカラー。冊子は2部に分けて埼玉県福祉部こども支援課のページで公開されています。なお本スタートブックは弊会が作成受託しました。
(前編)
https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/166938/r0803_houkago-jidou-club-startbook01.pdf
(後編)
https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/166938/r0803_houkago-jidou-club-startbook02.pdf
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「Wedge ONLINE(ウェッジオンライン)」にて2026年4月13日、「「こどもが学童に入れたから仕事も安泰!」なのか?小1、行き渋り、夏休み…いくつも存在する“学童保育の壁”とその対処法」という記事が公開、配信されました。(https://wedge.ismedia.jp/articles/-/40473)。わたくし萩原が編集部の依頼に応じて寄稿しました。ぜひご高覧ください。
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「一般社団法人あい和学童クラブ運営法人」は、引き続き、放課後児童クラブ(学童保育所)の一般的なお困りごとや相談ごとを承ります。児童クラブの有識者として相談したいこと、話を聞いてほしいことがございましたら、「あい和学童クラブ運営法人」の問い合わせフォームからご連絡ください。子育て支援と児童クラブ・学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と児童クラブ・学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。
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(ここまで、このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)
