3分30秒で読めます! 運営支援ブログ&社労士ブログの短縮版(2025年9月14日~9月20日)
「一般社団法人あい和学童クラブ運営法人」と「あい和社会保険労務士事務所」では、それぞれ「運営支援ブログ」と「社労士ブログ」で、放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)全般に関して提言や意見を行っています。2025年9月14日から9月20日までに掲載した両ブログ(運営支援ブログ、社労士ブログ)の内容をご紹介します。興味がそそられるテーマがございましたら、ぜひその日のブログをご高覧ください。
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※基本的に運営支援ブログと社労士ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所(ただし放課後児童健全育成事業を行っている施設に限る)と同じです。
・児童クラブで働きたい、働こうかなと思っているシニア層へ、おねがいです。今の時代の子育てと、シニア層のあなたがこどもだったこと、そしてあなたが子育てをしていたころとは、まったく違うことを理解して児童クラブの求人に応募しましょう。 「私は自分のこどもも、孫の面倒も見ている。だから児童クラブの仕事はきっと大丈夫」と思わないでください。そう思う人は、児童クラブの求人応募はやめましょう。そして「自分の娘や息子、孫娘と同じような年齢の若い職員の指示をすんなり受け入れられる自信がある人」が児童クラブの求人に応募してください。(9月15日掲載・運営支援ブログ)
・放課後児童クラブの無償化を考える際、運営支援が大事にしてほしいと考えるのは、「実費負担分と保険料の無償化も併せて検討すること」です。児童クラブで毎月必要となる実費負担分、その中心であるおやつ料金はだいたい2,000円前後。この費用負担が厳しくて児童クラブに入らない低所得の世界は珍しくありません。全国ほとんどの地域で、生活保護の対象世帯は児童クラブの利用料は無償となっていますがおやつ料金は支払うことが求められます。最近、急増している長期休業期間中の昼食料金にしても、生活保護世帯であっても一定の負担を必要とする地域が多いようです。 このため、生活が不安定で福祉のネットワークに関わらせておくことが必要な世帯のこどもが、児童クラブに入れずにいるために地域の福祉のネットワークにて常時、その生活の様子が把握できない状態が生じています。これこそ児童福祉の観点からすると大問題です。生活に余裕のない世帯のこどもを児童クラブは受け入れるべきです。(9月16日掲載・運営支援ブログ)
・2026年12月から始まる、いわゆる「日本版DBS制度」について、こども家庭庁は「中間とりまとめ」を公表しました。この中間とりまとめは、日本版DBS制度がどのように実施されるのかを示しているものです。 日本版DBS制度において放課後児童クラブは、その制度を受け入れるかどうかを選べます。保育所や放課後等デイサービスは、有無を言わせず日本版DBS制度は義務となるのですが児童クラブは選択の余地があります。つまり、日本版DBS制度を受け入れない、実施しない選択肢も、あります。「わたしたちのクラブは、日本版DBS制度を受け入れるか、受け入れないか」を、もう決めましょう。(9月17日掲載・運営支援ブログ)
・公募型プロポーザルで児童クラブを運営する事業者を選ぶのは良いですよ。でも、選ぶ人たちのメンツ、メンバーが、全員、お役所の内部で固めているってのは、ちょっとおかしくないですか。児童クラブの運営をどの会社、組織に任せるかを決めるのは市区町村ですが、地方自治は「二元代表制」、つまり「議会、議員」であれば、市区町村(=現実には「行政執行部」と称される、首長(=市長、町長、村長)に指揮される役所の機能そのもの)に対して、「それは、どうなの? 大丈夫なの?」と、疑問を呈したり、根拠をただしたりすることができます。地方自治の議会、議員には、ぜひとも、行政執行部にずばりと聞いてほしいのです。「児童クラブの事業者を公募型プロポーザルで選ぶのは良いとしても、その審査委員のメンバーがすべて役所の内部の人物で占められることに、問題はないのか?」と。(9月18日掲載・運営支援ブログ)
・仙台市が、放課後児童クラブの入所を希望するこどもの「全入」を実現する方針であることが報じられました。運営支援としては、「児童クラブの待機児童を出さない方針は満点。その結果、大規模児童クラブ問題が生じることは避けられないとしても、漫然と大規模状態を放置してはならない。一時的(せいぜい半年、どれだけ我慢しても1年間)に大規模状態になったとしてもしかるべき期間の後は適正規模の児童クラブにてこどもたちが過ごせるように、児童クラブの新設や増設、拡張は当然に実施するべし」と考えます。そして同時に「ただ入所児童数を増やすだけではこどもへの適切な支援が実施できない。職員の配置人数を増やすべきであって、それは基本的には常勤職員、正規スタッフの増員で対応するべし」と考えます。(9月19日掲載・運営支援ブログ)
・放課後児童クラブにおける「公立学童」は、通常、市区町村等が設置している放課後児童クラブを意味しており、「公設公営」と「公設民営」の2種類の放課後児童クラブがあります。いずれも放課後児童クラブですから放課後児童健全育成事業が行われているので、国や都道府県、市区町村から補助金が出ていることが通例です。この補助金があるおかげで、利用する保護者が支払う利用料(保育料や保護者負担金、育成料と呼ばれるもの)が、比較的、低額で済むのです。一方の「民間学童」、これが実は問題なのです。民間学童をテーマにする際、「民設民営の」放課後児童クラブのことだけではなく、放課後児童健全育成事業を実施していない「民間学童保育所」も民間学童に含まれて使われている場合があります。(9月20日掲載・運営支援ブログ)
〇2024年3月19日から始めた全国放課後児童クラブデータベースですが、最後となる埼玉県蕨市まで到達し、1巡目が終了しました。2025年9月から2巡目に突入しています。2巡目の確認事項は特設ページで順次、掲載していきます。また、2巡目の調査で新たに確認したデータは、1巡目の投稿記事に反映させていきます。
(お知らせ)
〇弊会は、次の点を大事に日々の活動に取り組んでいます。
(1)放課後児童クラブで働く職員、従事者の雇用労働条件の改善。「学童で働いた、安心して家庭をもうけて子どもも育てられる」を実現することです。
(2)子どもが児童クラブでその最善の利益を保障されて過ごすこと。そのためにこそ、質の高い人材が児童クラブで働くことが必要で、それには雇用労働条件が改善されることが不可欠です。
(3)保護者が安心して子育てと仕事や介護、育児、看護などができるために便利な放課後児童クラブを増やすこと。保護者が時々、リラックスして休息するために子どもを児童クラブに行かせてもいいのです。保護者の健康で安定した生活を支える児童クラブが増えてほしいと願います。
(4)地域社会の発展に尽くす放課後児童クラブを実現すること。市区町村にとって、人口の安定や地域社会の維持のために必要な子育て支援。その中核的な存在として児童クラブを活用することを提言しています。
(5)豊かな社会、国力の安定のために必要な児童クラブが増えることを目指します。人々が安心して過ごせる社会インフラとしての放課後児童クラブが充実すれば、社会が安定します。経済や文化的な活動も安心して子育て世帯が取り組めます。それは社会の安定となり、ひいては国家の安定、国力の増進にもつながるでしょう。
放課後児童クラブ(学童保育所)の運営支援は、こどもまんなか社会に欠かせない、あらゆる児童クラブを応援しています。
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運営支援からの書籍第2弾として、放課後児童クラブを舞台にした小説「がくどう、序」を発売しました。埼玉県内の、とある町の学童保育所に就職した新人支援員が次々に出会う出来事、難問と、児童クラブに関わる人たちの人間模様を、なかなか世間に知られていない放課後児童クラブの運営の実態や制度を背景に描く小説です。新人職員の成長ストーリーであり、人間ドラマであり、児童クラブの制度の問題点を訴える社会性も備えた、ボリュームたっぷりの小説です。もちろんフィクションですが、リアリティを越えたフィクションと、自信を持って送り出す作品です。残念ながら、子どもたちの生き生きと遊ぶ姿や様子を丹念に描いたハートフルな作品ではありません。大人も放課後児童クラブで育っていくことをテーマにしていて、さらに児童クラブの運営の実態を描くテーマでの小説です。児童クラブの運営に密接にかかわった筆者だからこそ描ける「学童小説」です。ドラマや映画、漫画の原作にも十分たえられる素材だと確信しています。
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「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育の事業運営をサポートします。リスクマネジメント、クライシスコントロールの重要性をお伝え出来ます。子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。
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「あい和社会保険労務士事務所」は、放課後児童クラブ事業者様の経営の改善、事業運営の効率化、また児童クラブで働く人たちや運営に関わる保護者(会)の雇用労働条件や運営ノウハウのより良い改善のために、専門的な見地で助言、アドバイスを行います。また、中小企業様の労務関係の改善にご尽力いたします。児童クラブの方、埼玉県内の中小企業の方はぜひとも顧問契約をご検討ください。
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(ここまで、よくぞこの大変長いブログをお読みいただき誠にありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)


