3分30秒で読めます! 先週の運営支援ブログ・短縮版(2025年2月16日~2月22日)
あい和学童クラブ運営法人は「運営支援ブログ」で、放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)全般に関して提言や意見を行っています。2025年2月16日から2月22日までに掲載したブログの内容をご紹介します。興味がそそられるテーマがございましたら、ぜひその日の弊会ブログをご高覧ください。
※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所(放課後児童健全育成事業を行っている施設)と同じです。
・どんな資格であれ、資格に対して課せられる責任や使命を裏切ってはならない。資格に対して課せられている責任や使命を、資格を持つ人たちが常に全うしているからこそ、社会はその資格とその資格者に敬意を払うのです。いわんや、法令は守らねばなりません。「自分はこのことに納得がいかない。だから、法を逸脱しても、法を破っても仕方がない」とは、決してなりません。「法を守れないのは、劣悪なこういう状況にあるからだ。それは、劣悪な状況を放置している政治や行政や社会が悪いから、法を守らない私自身には何ら責任は及ばない」と資格者が、その資格が求められる業務に関して主張するのは、この法治主義社会においてとても許される言動ではありません。(2月17日掲載)
・学童保育のトリセツシリーズ6。<その21:夏休みの留守番が不安なので夏休みだけ放課後児童クラブを利用したいのですが、夏休みだけの入所が難しそうなので4月から放課後児童クラブに入所します。学校がある日は留守番させるので、夏休みになるまでクラブを利用しなくてもいいですよね?><その22:放課後児童クラブの職員にかなりの年齢を重ねた高齢者がいます。不安ですが、大丈夫ですか?><その23:放課後児童クラブの職員には誰でもなれると聞きました。過去に子どもへの卑劣な犯罪をした人が入り込んでいないかどうか不安です。対策はしているのですか?><その24:SNSを見ると、保育所では配置されている保育士の人数が少ないので子どもへの不適切な関わりが起きても仕方がないと投稿している人がいます。児童クラブでも同じなんですか?>(2月18日掲載)
・こども家庭庁が、スキマバイトに関してどう考えるかの通知を出しました。その通知では、配置基準にカウントされる有資格者にもスキマバイトの活用を認めています。大変残念に考えます。事前に資格を確認するとしても、児童クラブにおける育成支援の方針を立ててそれを実践する中核である配置基準該当者を、たとえ臨時であってもスキマバイトとして活用できる可能性を示したことは国の、放課後児童健全育成事業の軽視そのものだと私は考えます。国が早期に見直しすることを強く求めます。保育所の業界にもスポットワーカに関する通知が出されましたが、配置基準にかかる保育士をスキマバイトで充てることは国は認めない、という内容になっているようです。これが、参酌基準に落とされた放課後児童支援員の配置基準の悲哀でなくて、いったい何でしょう。(2月19日掲載)
・児童クラブは子どもが好き勝手に過ごす場ではありません。社会性を育む場でもあります。自分の思うがままに他者に暴力をふるうことを許すことは健全育成の本旨から全く外れます。児童クラブの職員は、子どもの満足だけを実現させればよいというものでは決してありませんね。子どもの主体性、やりたい気持ちを大事にするという業務のは、相手、第三者、物品も含めて、自分以外のすべての人や物に備わっている権利や財産を侵害しなことも同時に実現することで、実施できるものです。(2月20日掲載)
・児童クラブに関わる人たち向けに行われる研修や講演では、時折、「子ども本位の、子どもにとって一番いい児童クラブを作っていきましょう」というテーマがあります。その考え方を基に育成支援の実践テクニックを紹介されることもあります。困るのは「児童クラブは、すべからく、子どもにとって最善最良の環境を実現することである。そうではない児童クラブはあってはならない。子どもにとって素晴らしい環境の実現を妨害する動きは許してはならない」と熱く講師の人が何度も教えることです。児童クラブで働きながら、子どものために尽くしたいと信じている多くの素朴な人たちは、この教えにとても共感して、現実社会が求める現実的な要望や指示、それは「折り合いをつけて、お互いに歩み寄って妥協点を見つける作業」のことが多いですが、そうした現実的な要望や指示を拒絶する構えに出ることがあります。それでは、互いの歩み寄りや妥協によって、最善の道を選択することを重ねながら経済活動、社会活動を続けている現実社会においては、困った存在になってしまいます。結局は「話が通じない事業者には、退場してもらおう」という最悪の結果を招きかねないのです。(2月21日掲載)
・放課後児童クラブで働いてくれる人を増やす「パート・アルバイト職員募集大作戦!」 人材確保の、あの手この手を紹介します。求人広告の費用がとても足りない児童クラブの事業者は知恵を絞って人材確保に取り組まねばなりません。働きやすい条件を整えることも大事。そのうえで、紹介制度を活用しよう。(2月22日掲載)
〇2024年3月19日から始めた全国放課後児童クラブデータベースは2025年2月16日から2月22日まで7の市区町村を紹介しました。(紹介済み1,176市区町村/全1,741市町村)
栃木県那須烏山市
栃木県那須塩原市
和歌山県那智勝浦町
宮城県名取市
北海道七飯町
石川県七尾市
沖縄県那覇市
〇弊会は、次の点を大事に日々の活動に取り組んでいます。
(1)放課後児童クラブで働く職員、従事者の雇用労働条件の改善。「学童で働いた、安心して家庭をもうけて子どもも育てられる」を実現することです。
(2)子どもが児童クラブでその最善の利益を保障されて過ごすこと。そのためにこそ、質の高い人材が児童クラブで働くことが必要で、それには雇用労働条件が改善されることが不可欠です。
(3)保護者が安心して子育てと仕事や介護、育児、看護などができるために便利な放課後児童クラブを増やすこと。保護者が時々、リラックスして休息するために子どもを児童クラブに行かせてもいいのです。保護者の健康で安定した生活を支える児童クラブが増えてほしいと願います。
(4)地域社会の発展に尽くす放課後児童クラブを実現すること。市区町村にとって、人口の安定や地域社会の維持のために必要な子育て支援。その中核的な存在として児童クラブを活用することを提言しています。
(5)豊かな社会、国力の安定のために必要な児童クラブが増えることを目指します。人々が安心して過ごせる社会インフラとしての放課後児童クラブが充実すれば、社会が安定します。経済や文化的な活動も安心して子育て世帯が取り組めます。それは社会の安定となり、ひいては国家の安定、国力の増進にもつながるでしょう。
放課後児童クラブ(学童保育所)の運営支援は、こどもまんなか社会に欠かせない、あらゆる児童クラブを応援しています。
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弊会代表萩原ですが、2024年に行われた第56回社会保険労務士試験に合格しました。これから所定の研修を経て2025年秋に社会保険労務士として登録します。登録の暁には、「日本で最も放課後児童クラブに詳しい社会保険労務士」として活動できるよう精進して参ります。皆様にはぜひお気軽にご依頼、ご用命ください。また、今時点でも、児童クラブにおける制度の説明や児童クラブにおける労務管理についての講演、セミナー、アドバイス、メディア対応が可能です。ぜひご連絡ください。
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放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。学童に入って困らないためにどうすればいい? 小1の壁を回避する方法は?どうしたら低賃金から抜け出せる?難しい問題に私なりに答えを示している本です。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。注文はぜひ、萩原まで直接お寄せください。書店購入より1冊100円、お得に購入できます!大口注文、大歓迎です。どうかご検討ください。
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放課後児童クラブを舞台にした小説「がくどう、序」を完成させました。2025年2月または3月初旬にPOD出版する予定です。埼玉県内の、とある町の学童保育所に就職した新人支援員が次々に出会う出来事、難問と、児童クラブに関わる人たちの人間模様を、なかなか世間に知られていない放課後児童クラブの運営の実態や制度を背景に描く小説です。新人職員の成長ストーリーであり、人間ドラマであり、児童クラブの制度の問題点を訴える社会性も備えた、ボリュームたっぷりの小説です。もちろんフィクションですが、リアリティを越えたフィクションと、自信を持って送り出す作品です。残念ながら、子どもたちの生き生きと遊ぶ姿や様子を丹念に描いたハートフルな作品ではありません。大人も放課後児童クラブで育っていくことをテーマにしていて、さらに児童クラブの運営の実態を描くテーマでの小説です。児童クラブの運営に密接にかかわった筆者だからこそ描ける「学童小説」です。ドラマや映画、漫画の原作にも十分たえられる素材だと確信しています。ご期待ください。
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「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育の事業運営をサポートします。リスクマネジメント、クライシスコントロールの重要性をお伝え出来ます。子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。
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(ここまで、このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)