3分30秒で読めます! 先週の運営支援ブログ・短縮版(2025年2月2日~2月8日)
あい和学童クラブ運営法人は「運営支援ブログ」で、放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)全般に関して提言や意見を行っています。2025年2月2日から2月8日までに掲載したブログの内容をご紹介します。興味がそそられるテーマがございましたら、ぜひその日の弊会ブログをご高覧ください。
※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所(放課後児童健全育成事業を行っている施設)と同じです。
・放課後児童クラブ側として保護者の口から決して聞きたくない言葉が「子どもが人質」というものです。どういう状況で使われるのか。典型的な状況は、「児童クラブ側に起因する困りごとを解消をしてほしいが、それを保護者側から要求すると、クラブ職員の機嫌を損ねてしまうかもしれず、機嫌を損ねたら、自分の子どもにクラブ職員が理不尽な対応をする恐れがある。他の子と比べて厳しく対応されるかもしれないという恐れがある。児童クラブで辛い目に遭わされるかもしれないと不安に思う」という状況です。児童クラブは、何かあったら我が子に嫌がらせをするかもしれないと感じているという保護者が、確実に存在しています。(2月3日掲載)
・本日(2025年2月4日)は、萩原が任命されている愛知県津島市の放課後児童クラブ運営団体の業務のため名古屋方面に出張していた関係でブログをたっぷり書く時間がとれそうにないので、特別編として、「放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)の運営支援は、こういう仕事をしていますよ」という紹介をします。「どんなことをしているのか、よくわからない」という方も多いと思いますので、これを機に、放課後児童クラブの運営支援にご興味、ご関心を向けていただけると幸いです。(2月4日掲載)
・各分野の士業の方に運営支援からの希望です。個人でも、全国又は都道府県単位の弁護士会、社労士会、行政書士会においては、事業規模においてとりわけ貧弱な児童クラブの世界について、日本版DBSへの対応で致命的な局面に陥らないように、ぜひとも、興味関心を向けていただきたいのです。事業に必要な事務作業をもっぱら担当する職員を非常勤であっても雇用できない資金力の児童クラブ事業者ばかりです。保護者や職員が無償でその業務を引き受けている形態があまりにも多いのです。満足な手数料、報酬を支払うこともなかなかかなわない事業者が多い世界です。対価なくして業務はあり得ませんが、何十万円もの報酬が必要となった場合、児童クラブ側がおいそれと相談すらできなくなってしまうのです。別に無償や極端な低料金で受任してくださいと言いたいのではなく、できる範囲で対応できる余地があるのかどうか、今のうちから検討に入っていただきたいというのが、私の願いです。(2月5日掲載)
・児童クラブに通っている子どもは、決してかわいそうではありません。ある瞬間の時間は、かわいそうだと思えることがあるかもしれませんが、それは全体の評価ではありません。むしろ全体としてみれば、メリットがある。子どもにも、親にも、「あってよかった児童クラブ」となるのですから、心配しないでください。児童クラブで過ごした子どもは乱暴者でもありません。異年齢集団で過ごした、人間関係に「タフ」な子どもに育っていることの方が多いです。それは将来、メリットとなります。(その異年齢集団が苦手な子どもだっています。少人数あるいは自分一人で過ごしたい子どもだっています。だから児童クラブは万能な子育て支援の仕組みではない。児童クラブではない子どもの居場所を整備する必要は、当然にあるのです)。(2月6日掲載)
・当たり前ですが、児童クラブで行われる育成支援の質は、予算の額と表裏一体、トレードオフです。児童クラブへの予算を減らして職員を減らして遊具に使える予算も本の購入の予算も減らしてしまえば、そこで子どもたちは、いったい何をして過ごせというのですか? 「子育て支援に力を入れています!」と自治体がアピールするのであればその本気度を確認するのは簡単です。児童クラブを見ればいいのですよ。児童クラブが疲弊していたり、画一的なプログラムを行う事業者に丸投げしているような自治体は、「口だけの子育て支援」の嘘つき自治体と考えてよいでしょう。 (2月7日掲載)
・これから児童クラブに関わることになる保護者さん、関係者さんに向けて、児童クラブのことについて運営支援の独断と偏見による、分かりやすく(そしてなるべく短く!)紹介するシリーズ「児童クラブのトリセツ」シリーズ第5回目。<その17:放課後児童クラブを退所、退会、辞めるタイミングはいつごろがベストですか?>
<その18:高学年になっても児童クラブに通っていることは恥ずかしいですか?自立していないと思われますか?>
<その19:夏休みや冬、春休みだけ児童クラブを使いたいのですが、わがままですか?むしろリーズナブルですよね>
<その20:児童クラブの職員が、子どもたちに「先生」と呼ばせています。教員でもないのに、なんで先生なのですか?おかしくないですか?>(2月8日掲載)
〇3月19日から始めた全国放課後児童クラブデータベースは2025年2月2日から2月8日まで13の市区町村を紹介しました。(紹介済み1,150市区町村/全1,741市町村)
福島県中島村
熊本県長洲町
鹿児島県中種子町
大分県中津市
岐阜県中津川市
山口県長門市
高知県中土佐町
青森県中泊町
埼玉県長瀞町
北海道中頓別町
北海道長沼町
東京都中野区
長野県中野市
〇弊会は、次の点を大事に日々の活動に取り組んでいます。
(1)放課後児童クラブで働く職員、従事者の雇用労働条件の改善。「学童で働いた、安心して家庭をもうけて子どもも育てられる」を実現することです。
(2)子どもが児童クラブでその最善の利益を保障されて過ごすこと。そのためにこそ、質の高い人材が児童クラブで働くことが必要で、それには雇用労働条件が改善されることが不可欠です。
(3)保護者が安心して子育てと仕事や介護、育児、看護などができるために便利な放課後児童クラブを増やすこと。保護者が時々、リラックスして休息するために子どもを児童クラブに行かせてもいいのです。保護者の健康で安定した生活を支える児童クラブが増えてほしいと願います。
(4)地域社会の発展に尽くす放課後児童クラブを実現すること。市区町村にとって、人口の安定や地域社会の維持のために必要な子育て支援。その中核的な存在として児童クラブを活用することを提言しています。
(5)豊かな社会、国力の安定のために必要な児童クラブが増えることを目指します。人々が安心して過ごせる社会インフラとしての放課後児童クラブが充実すれば、社会が安定します。経済や文化的な活動も安心して子育て世帯が取り組めます。それは社会の安定となり、ひいては国家の安定、国力の増進にもつながるでしょう。
放課後児童クラブ(学童保育所)の運営支援は、こどもまんなか社会に欠かせない、あらゆる児童クラブを応援しています。
☆
弊会代表萩原ですが、2024年に行われた第56回社会保険労務士試験に合格しました。これから所定の研修を経て2025年秋に社会保険労務士として登録します。登録の暁には、「日本で最も放課後児童クラブに詳しい社会保険労務士」として活動できるよう精進して参ります。皆様にはぜひお気軽にご依頼、ご用命ください。また、今時点でも、児童クラブにおける制度の説明や児童クラブにおける労務管理についての講演、セミナー、アドバイス、メディア対応が可能です。ぜひご連絡ください。
☆
放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。学童に入って困らないためにどうすればいい? 小1の壁を回避する方法は?どうしたら低賃金から抜け出せる?難しい問題に私なりに答えを示している本です。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。注文はぜひ、萩原まで直接お寄せください。書店購入より1冊100円、お得に購入できます!大口注文、大歓迎です。どうかご検討ください。
☆
放課後児童クラブを舞台にした小説「がくどう、序」を完成させました。2025年2月にPOD出版する予定です。埼玉県内の、とある町の学童保育所に就職した新人支援員が次々に出会う出来事、難問と、児童クラブに関わる人たちの人間模様を、なかなか世間に知られていない放課後児童クラブの運営の実態や制度を背景に描く小説です。新人職員の成長ストーリーであり、人間ドラマであり、児童クラブの制度の問題点を訴える社会性も備えた、ボリュームたっぷりの小説です。残念ながら、子ども達の生き生きと遊ぶ姿や様子を丹念に描いた作品ではありません。大人も放課後児童クラブで育っていくことをテーマにしていて、さらに児童クラブの運営の実態を描くテーマでの小説は、なかなかないのではないのでしょうか。児童クラブの運営に密接にかかわった筆者だからこそ描ける「学童小説」です。ドラマや映画、漫画の原作にも十分たえられる素材だと確信しています。ご期待ください。
☆
「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育の事業運営をサポートします。リスクマネジメント、クライシスコントロールの重要性をお伝え出来ます。子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。
☆
(ここまで、このブログをお読みいただきありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)